そう!18世紀のドイツ、市民の楽しみといえば、やはりビール。もちろん音楽家にとっても、無くてはならない飲み物でした。バッハの演奏旅行の際には、出張手当の中に、宿泊費、食事代の他、勿論ビール手当も含まれていましたそうです。
ビールの起源は1516年にバイエルン公国で発布された「ビール純粋令」。
これは粗悪品の横行を防ぎ、ビールの品質を守るための法律でした。
流石ドイツでは現在500社のビール銘柄があるそうです。
代表的なピルス(Pils)日本のビールのほとんどはピルスナー。ドイツ語では「ピルス」と呼ばれ、最も人気の高いビールです。
続いてヴァイツェン(Weizen)
バイエルン地方を中心に南ドイツで飲み継がれてきた伝統のビールが「ヴァイツェン」。ヴァイツェンの意味は小麦。等後は数多くの多くの銘柄があるそうです。
勿論バッハの時代もバールは多く飲まれていたようです。
その金額、なんと16リットル分!音楽の父バッハの創作の源はビールだったのかも?!
だから、お腹は、やっぱりビールっ腹?!絵を見て想像する限り太めです(笑)
2008年に公開された、ドイツ人作曲家J.S.バッハの顔をデジタル処理により復元したところ、これまで一般に親しまれてきたイメージとは異なる解析結果が明らかになった。
J.S.バッハの頭蓋骨から再現され顔をデジタル処理により復元したバッハは白髪の短髪で太った男性だったという結果が出た。
極普通のオッサンの顔立ちで安心したり、少しイメージダウンしたりして・・・(笑)やはり太めのようです。
Lipkind plays Bach - Suites #1, Prelude
筆者が好きな曲、バッハ:無伴奏チェロ組曲全6曲BWV1007-1012の事実は?作曲からほぼ300年が経つ現在においてもなお、この組曲はその真偽や奏法について、多くの疑問を有している。
なかでも、適切な演奏をするためにはいずれの楽器を用いるべきかという点は、最大の論点であると言えるだろう。
20世紀初頭にこの組曲が再発見された当時、すでに旧来の楽器から取り代わったストラディヴァリ・タイプの4弦チェロが広く使われていたため、この作品は再発見以来、4弦チェロ(つまり現在のモダンチェロ)のために書かれたと想定されてきた。
しかしこの4弦チェロで演奏した場合、早くも第3番組曲で技術的な問題に直面することとなり、例えばプレリュードにおいては、まだバッハの時代には確立されていなかった左手親指のテクニックこの親指の使用が不可避なのである。
チェロソナタの演奏は、一般的に番号が重なるごとに演奏が難しくなるそうです。
同じ観点からみれば全6曲ある組曲の中において、とりわけ第6番の高音域の多さは突出しており、それによる技術的な難易度は他を圧倒している。
バッハはこのチェロ組曲のほかにもソロ楽器のためにいくつか作品を遺しているが、いずれを見渡してもこのように特殊な技巧を要求する例は見当たらない。
そうして近年来、バッハの無伴奏チェロ組曲はストラディヴァリ・タイプの4弦チェロのために書かれた、という従来の説を疑問視する数名の音楽家や音楽史学者らが現れたのである。
バッハは5弦楽器(腕で保持するタイプ、ヴィオラ・ポンポーザ)を所有しており、彼はこれをヴィオロンチェロ・ピッコロと呼び、しばしばその楽器のために作曲もした。
この楽器は通常のチェロ音域である低音を特徴としたが、5番目の弦によりヴァイオリンとほぼ同様の高音域をもカバーできた。
(ヴィオロンチェロ・ピッコロは、現在でもバッハのいくつかのカンタータなどで、主に膝で抱えて演奏するスタイルで使用されている。)
Lipkind plays Bach - Suites #1, Allemande
そのような事を読みながら最新の無伴奏チェロ組曲を聴く、今回はガヴリエル・リプキンGavriel Lipkind(チェロ)バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲を聴く、新しい響きで新鮮に感じる響き、自由自在なアレンジ、斬新な解釈で繰り広げる研ぎ澄まされた演奏!!
6歳でチェロを始め、2か月で、バッハの無伴奏チェロ組曲第1番のプレリュードを演奏、8歳で大学に入学し、9歳の頃にはシューベルトの「アルペジオーネ・ソナタ」を弾いていたという神童。「12歳の時にヴィオラ・ダ・ガンバとバロック・チェロに出会って、17歳までこっそりヴィオラ・ダ・ガンバのレッスンを受けていたこと」
ヴィオラ・ダ・ガンバは、チェロと同じように足の間にはさんで演奏しますが、弦は6本あり、バロック音楽が盛んだった16世紀から18世紀中ごろ広く使われていた楽器です。
チェロの先生がとても厳しくて、リプキンが歴史的な演奏に傾倒してしまうことを心配していたので、話せば怒られるだろうと、黙っていたそうです。
のちに、古い世界と新しいものを結び付けたいと思い、バッハの無伴奏チェロ組曲全集を「シングル・ボイス・ポリフォニー」第1弾としてCDリリースし高い評価を受けるリプキンですが、少年時代からやりたいことをしっかり見据えて追求する性格だったのですね。
今後、リプキンの演奏するかもしれないバッハのガンバソナタも是非聴いたみたいですね!
Lipkind plays Bach - Suites #2, Sarabande
ガヴリエル・リプキンは1977年イスラエル生まれ。10代で数々のコンクールで最高位に輝き、15歳でメータ&イスラエル・フィルと共演、その後も錚々たる音楽家と共演を重ねてきました。
しかし2000年からは演奏活動を休止。ドイツの山中に籠もり芸術的精神を向上させるため、ひたすら音楽と向き合う日々を選択。その音楽修行の成果を結実させたのが自身のプロデュースによるこの「Lipkind Productions」レーベル。
2006年にリリースされたバッハの無伴奏と小曲集「ミニアチュール&フォークロア」の2枚のアルバムは世界的に高い評価を得ています。目が離せないアーティストです。
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007
無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調 BWV1008
無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調 BWV1009
無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV1010
無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調 BWV1011
無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調 BWV1012
ガヴリエル・リプキン(チェロ)録音:2006年(デジタル)SACD Hybrid Stereo/Multichannel
今後の新譜が楽しみな演奏家の一人でしょう。
今回のバッハのチェロソナタも全く新しい新鮮なバッハの音に、ブラボー!