伝統ある英国のTANNOY IIILZで聴く、音楽の父J.S.バッハ音楽を知る喜び・・・

音楽好きのIIILZ Monitor Goldユニットの箱を改良して楽しむダメオヤジ金ちゃんです。

驚異のガヴリエル・リプキンGavriel Lipkind(チェロ)のバッハチェロソナタを聴く

2018年04月06日 | バロック音楽・オーディオ一般

先日読んだ記事に面白い話がある、バッハの時代、音楽家の給料は、現金プラス現物支給。現物とは、穀物、薪用の材木、そしてビール!流石ドイツなのです。

そう!18世紀のドイツ、市民の楽しみといえば、やはりビール。もちろん音楽家にとっても、無くてはならない飲み物でした。バッハの演奏旅行の際には、出張手当の中に、宿泊費、食事代の他、勿論ビール手当も含まれていましたそうです。

さすがビールのお国、ドイツらしいです、羨ましいです。

ビールの起源は1516年にバイエルン公国で発布された「ビール純粋令」。

これは粗悪品の横行を防ぎ、ビールの品質を守るための法律でした。

流石ドイツでは現在500社のビール銘柄があるそうです。

代表的なピルス(Pils)日本のビールのほとんどはピルスナー。ドイツ語では「ピルス」と呼ばれ、最も人気の高いビールです。

続いてヴァイツェン(Weizen)

バイエルン地方を中心に南ドイツで飲み継がれてきた伝統のビールが「ヴァイツェン」。ヴァイツェンの意味は小麦。等後は数多くの多くの銘柄があるそうです。

勿論バッハの時代もバールは多く飲まれていたようです。

 

その金額、なんと16リットル分!音楽の父バッハの創作の源はビールだったのかも?!

だから、お腹は、やっぱりビールっ腹?!絵を見て想像する限り太めです(笑)

2008年に公開された、ドイツ人作曲家J.S.バッハの顔をデジタル処理により復元したところ、これまで一般に親しまれてきたイメージとは異なる解析結果が明らかになった。

J.S.バッハの頭蓋骨から再現され顔をデジタル処理により復元したバッハは白髪の短髪で太った男性だったという結果が出た。

極普通のオッサンの顔立ちで安心したり、少しイメージダウンしたりして・・・(笑)やはり太めのようです。

Lipkind plays Bach - Suites #1, Prelude

筆者が好きな曲、バッハ:無伴奏チェロ組曲全6曲BWV1007-1012の事実は?作曲からほぼ300年が経つ現在においてもなお、この組曲はその真偽や奏法について、多くの疑問を有している。

なかでも、適切な演奏をするためにはいずれの楽器を用いるべきかという点は、最大の論点であると言えるだろう。

20世紀初頭にこの組曲が再発見された当時、すでに旧来の楽器から取り代わったストラディヴァリ・タイプの4弦チェロが広く使われていたため、この作品は再発見以来、4弦チェロ(つまり現在のモダンチェロ)のために書かれたと想定されてきた。

しかしこの4弦チェロで演奏した場合、早くも第3番組曲で技術的な問題に直面することとなり、例えばプレリュードにおいては、まだバッハの時代には確立されていなかった左手親指のテクニックこの親指の使用が不可避なのである。

チェロソナタの演奏は、一般的に番号が重なるごとに演奏が難しくなるそうです。

同じ観点からみれば全6曲ある組曲の中において、とりわけ第6番の高音域の多さは突出しており、それによる技術的な難易度は他を圧倒している。

バッハはこのチェロ組曲のほかにもソロ楽器のためにいくつか作品を遺しているが、いずれを見渡してもこのように特殊な技巧を要求する例は見当たらない。

そうして近年来、バッハの無伴奏チェロ組曲はストラディヴァリ・タイプの4弦チェロのために書かれた、という従来の説を疑問視する数名の音楽家や音楽史学者らが現れたのである。

バッハは5弦楽器(腕で保持するタイプ、ヴィオラ・ポンポーザ)を所有しており、彼はこれをヴィオロンチェロ・ピッコロと呼び、しばしばその楽器のために作曲もした。

この楽器は通常のチェロ音域である低音を特徴としたが、5番目の弦によりヴァイオリンとほぼ同様の高音域をもカバーできた。

(ヴィオロンチェロ・ピッコロは、現在でもバッハのいくつかのカンタータなどで、主に膝で抱えて演奏するスタイルで使用されている。)

Lipkind plays Bach - Suites #1, Allemande 

そのような事を読みながら最新の無伴奏チェロ組曲を聴く、今回はガヴリエル・リプキンGavriel Lipkind(チェロ)バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲を聴く、新しい響きで新鮮に感じる響き、自由自在なアレンジ、斬新な解釈で繰り広げる研ぎ澄まされた演奏!!

6歳でチェロを始め、2か月で、バッハの無伴奏チェロ組曲第1番のプレリュードを演奏、8歳で大学に入学し、9歳の頃にはシューベルトの「アルペジオーネ・ソナタ」を弾いていたという神童。「12歳の時にヴィオラ・ダ・ガンバとバロック・チェロに出会って、17歳までこっそりヴィオラ・ダ・ガンバのレッスンを受けていたこと」

ヴィオラ・ダ・ガンバは、チェロと同じように足の間にはさんで演奏しますが、弦は6本あり、バロック音楽が盛んだった16世紀から18世紀中ごろ広く使われていた楽器です。

チェロの先生がとても厳しくて、リプキンが歴史的な演奏に傾倒してしまうことを心配していたので、話せば怒られるだろうと、黙っていたそうです。

 

のちに、古い世界と新しいものを結び付けたいと思い、バッハの無伴奏チェロ組曲全集を「シングル・ボイス・ポリフォニー」第1弾としてCDリリースし高い評価を受けるリプキンですが、少年時代からやりたいことをしっかり見据えて追求する性格だったのですね。

今後、リプキンの演奏するかもしれないバッハのガンバソナタも是非聴いたみたいですね!

Lipkind plays Bach - Suites #2, Sarabande 


ガヴリエル・リプキンは1977年イスラエル生まれ。10代で数々のコンクールで最高位に輝き、15歳でメータ&イスラエル・フィルと共演、その後も錚々たる音楽家と共演を重ねてきました。

しかし2000年からは演奏活動を休止。ドイツの山中に籠もり芸術的精神を向上させるため、ひたすら音楽と向き合う日々を選択。その音楽修行の成果を結実させたのが自身のプロデュースによるこの「Lipkind Productions」レーベル。

2006年にリリースされたバッハの無伴奏と小曲集「ミニアチュール&フォークロア」の2枚のアルバムは世界的に高い評価を得ています。目が離せないアーティストです。

J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007

     無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調 BWV1008

     無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調 BWV1009

     無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV1010

     無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調 BWV1011

     無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調 BWV1012

 ガヴリエル・リプキン(チェロ)録音:2006年(デジタル)SACD Hybrid Stereo/Multichannel

 

今後の新譜が楽しみな演奏家の一人でしょう。

今回のバッハのチェロソナタも全く新しい新鮮なバッハの音に、ブラボー!


4月は、来たれ、急げ、そして走れ、急げる足よ『復活節オラトリオ』BWV249を聴く

2018年04月03日 | バロック音楽・オーディオ一般

3月度を終わり年末仕事も終了、日曜まで仕事で本日は代休です。4月は新年度です、今年は温暖化のせいか春の花が一斉に咲きだし庭の石楠花も開花する。

朝から自分の部屋の片つけをする、部屋の隅にダンボール箱が見つかり30枚程のレコードが見つかる、ほとんどグラモフォンレコードです、購入してから40年程前になる。

イエペスのリュート組曲を初め後はHelmut Walchaそしてカール・リヒター、ほとんどはバロック音楽でした。

中には懐かしいカール・リヒターKarl Richter(1926 - 1981)の演奏が指揮が多くあった。リヒターは55歳の生涯を音楽に捧げ筆者も昔は良く聴いた、名盤も多く持ってますが受難曲は聴かなかった。聴かなくなった訳は余りにも単調過ぎと云う理由のような気がすると思ってしまった事なのかな?

いつの間にかリヒターの演奏する作品を聴かなくなってしまったが、最近になり又リヒターを聴いています。カール・リヒターは勿論ピアニストではない。優れたバッハ演奏で知られる指揮者である。しかしオルガン、チェンバロも非常に達者な人で、その演奏は今なお色あせることはない。

 リヒターの演奏の魅力はその明快さにある。どんなに演奏困難な場所であろうと装飾音の入り組んだ箇所であろうとその輪郭ははっきりとし、求心力を失わない。

ごまかしがないのである。勿論そのスタイルはオーケストラ、合唱にも生かされ合唱のドイツ語の語尾発音の指導まで行っている。その演奏は才能に加え徹底した練習、鍛錬によるものなのであろう。

 

皆さん良くご存知の不滅のテノール、フリッツ・ヴンダーリヒ。36歳の誕生日を目前に、不慮の事故でこの世を去ってからすでに50年が経とうとしていますが、現在でも「彼を越えるリリック・テナーは現れていない」とまで言われる稀有の存在です。

彼の歌うBWV249が実に良い。この様な曲を聴いているとオーディオに夢中になるより、いい音楽を聴くべきだと痛感する。良い反省材料でもある、最近ワグナー、ベートーヴェンのオケを聴くとそのように思うのは筆者だけなのか?

 オラトリオとカンタータの違いを簡単に言えば、劇的な内容を持つが演劇的には演じないオーケストラ付きの声楽曲がオラトリオで、カンタータは劇的な内容を持たないオーケストラ付きの声楽曲です。

 

1723年のクリスマス用に書かれたマニフィカトと、25年の復活節用に書かれたオラトリオ。復活祭は春分の後の最初の満月の日の次の日曜日で、キリストが甦ったことを記念し、春の自然の甦りを祝うお祭りです。復活の象徴の卵を食べたり、ペインティングした卵を贈り合ったりして、盛大に祝います。

オラトリオとは祈祷所で歌われた簡単な歌が始まりと言われているそうです。

これらを作曲したのは、バッハがライプツィヒのトーマス・カントルに着任して最初の2シーズンで、気力充実した筆致による名作となりました。大作であるマタイ・ヨハネ両受難曲の陰に隠れがちであるが,「来たれ、急げ、そして走れ、急げる足よ」バッハはイースター用のすばらしい「復活祭オラトリオ」BWV249を書いている。

復活祭とは、処刑されたイエス・キリストが死後3日目に復活したことを記念する日でイースターとも言います。その明るく楽しい雰囲気は,同じバッハの「管弦楽組曲第3番」を思わせる。まず冒頭第1曲のシンフォニアが,早くも浮き立つような楽しい音楽。全体的に明るい曲が多い中で,第5曲のソプラノ・アリアは,リコーダーのオブリガートをバックにした短調のアリアで,しっとりと聴かせる。

第7曲テノールのアリアは,イエスの復活を確信したペテロが,喜びをしみじみと噛み締めているかのよう。音楽も余り宗教臭くなく、自然に聴ける此の春の喜びを感じる曲と思う、

イースターを多分商売にと、復活の象徴の卵を食べたり、ペインティングした卵を贈り合ったりして祝う事を一時日本の菓子メーカーが復活祭を商売にしようとした不届きなメーカーがあり心配したが中止しホットしているお祭り騒ぎの好きな日本人が飛びつきそうなイベントではあるが・・・・

商売に繋がるならなんでも利用する事はもう辞めたのが良いと思う、日本の品格が低下する。世界から非難されない国になりましょう、隣国(韓国、北朝鮮、中国、ロシア)とは違うと云う国の自覚を持とう。

本日は4月2日でやはり『復活祭オラトリオ Oster-Oratorium / Easter Oratorio』(BWV 249)を聴いて見ても良いのだろう。『復活祭オラトリオ Oster-Oratorium / Easter Oratorio』(BWV 249)は、J.S.バッハが1725年に作曲したオラトリオ(聖譚曲)。

同年4月1日の復活祭の日にライプツィヒの教会で初演された(ヨハネ受難曲の翌年)。J. S. バッハが作曲した3つのオラトリオの一つ(昇天祭オラトリオ、クリスマス・オラトリオ)。

J.S. Bach - Easter Oratorio, BWV 249

  J. S. バッハ『復活祭オラトリオ』では、ソプラノ・アルト・テノール・バスの4つのパートは、それぞれキリスト教の聖人を表しているという(Wikipediaより)。

ソプラノは、イエスの母マリアの姉妹のマリア (クロパの妻) 。「ヨハネによる福音書」でイエスの磔刑を見守る場面に登場する女性。

アルトは、イエスの死と復活を見届けた証人(マリヤ・マクダレナ)テノールは、新約聖書に登場する使徒シモン・ペトロ(ペテロ/パウロ)。「ヨハネによる福音書」によれば、イエスの復活時には使徒ヨハネと共にイエスの墓にかけつけた。バスは、新約聖書に登場する使徒ヨハネ(福音記者ヨハネ)。

「イエスの愛しておられた弟子」として一般的に理解されており、イエスが十字架にかけられたときも弟子としてただ一人「愛する弟子」が十字架の下にいたと福音書に書かれている。

 

J.S.バッハの宗教音楽作品の中では音質も良く、楽器の切れも良くこの時期に聴くのは新緑が眩しく、爽やかで、ふさわしい曲で宗教臭みが無い所が筆者は気に入っています。この時期に聴きたいJ.S.バッハである。

今まで余り馴染みの無かった宗教音楽ですが、最近は良く聴くようになってます。最近までBWV146.147を聴いたいましたが4月になりBWV249を聴き出しました。ドイツ・グラモフォンはカール・リヒターによるバッハの宗教音楽の傑作、『マタイ受難曲』『ヨハネ受難曲』『クリスマス・オラトリオ』『マニフィカト』『ミサ曲ロ短調』の全作品の伝説的録音を、すべて24-bit/96kHzのリマスタリングCDで発売していますので早速注文しました、

昔はメンデルのメシアも復活祭で演奏されたそうです、現代ではメシアの1部2部の演奏で終わり最近は此後の演奏はしない、実はこの第3部のキリストの復活により、人間が永遠の生命を得るというところがこの曲の本質で、

ヘンデル存命のころには復活祭の頃に演奏されるのが常でした。ブラボー!