マスコミの報道のせいだろうか、最近の中国はあまり良い印象ではないが、
〔菜香〕の陳さんはいい人だ。
煮ても焼いても固くなってしまう、鹿の肉の調理法を教えて貰ったりして、
すっかり意気投合、お友達になった。奥さんは日本語が話せるが、陳さんは
挨拶程度であまり話せない。片言の日本語と身振り手振りで何とか意思は伝わるが、
細かな話になると最後はボールペン(筆談)になる。
陳さんの話によると、中国では♂鹿のアレが朝鮮人参と同じぐらい価値が
あるのだそうだ。それならと、鹿肉と一緒に普段は肉にオシッコの匂いが付くと
真っ先に切り取って棄ててしまう、♂鹿の○ポコとタマタマを持って行った。
陳さんは大喜びで、日陰干ししたものを漢方薬で〔鹿鞭(ろくべん)〕といい、焼酎に
漬けておいて、疲れて体力が無くなった時に飲むと元気がでると教えてくれた。
但し、元気がいい人が呑むと副作用があるから飲んではダメだ、と両手で☓じるし。
・・・副作用?・・・
どんな副作用か聞こうと奥さんを見ると、顔を赤らめてうつむいた。
・?・?・?。
『ミッチャには、内緒にしておいた方がよさそうだ・・』
・・・菜香が流行っているのは、手頃な価格と味は兎も角、陳さんと奥さんの
人柄によるのだろう。