お宮の参道の両側にある樫の木が枯れた。
自分が子供の時から、変わらず聳えている赤樫の巨木だ。
樹齢は定かではないが、数百年、幾世代の氏子を見守ってきた神木だ。
カシノナガキクイムシが穿入し、虫が持ち込んだナラ菌により樹勢が弱り
枯死するということだが、数百年生き延びた木が、なぜ今枯れるのか、
温暖化の影響もあるのだろうが、何か、出沢の将来を暗示しているような気もする。
広い場所にあるのなら、どうということはないのだが、樹下には、
鳥居が有り、石灯籠が並んでいる。そう簡単には伐れない。
・・・一戸あたり4万円の伐採費用は年金生活者には楽ではない。
だが、どうせ伐らなければならないなら、今しか出来ないと、
宮総代さんが音頭を取って、思い切った。