滝番小屋

新城市出沢と鮎滝の近況を紹介、その他雑感を少々。

蛇を抱いた?観音様

2024年01月10日 | 出沢

昨年6月2日の台風2号による大雨で、
花の木の横の市道橋詰線の法面が崩れ落ちた。
観光地で民家も近いこともあり、
緊急に復旧工事をする事になった。

工事の準備で現場を踏査していたら、
区域内に石仏(観音様?)があった。
祟られても困ると、龍泉寺の和尚に精抜きをしてもらい、
工事の期間中は仮遷座し、工事が完了してから、
元の場所に戻ってもらうことになった。

精抜きの準備で、周りを掃除し香芝を供えていたら・・
・・何か違和感がある・・。手だ!、観音様の手だ。
よく見ると、観音様が左手で胸を、右手は腹を押さえている。
普通、観音様は合掌か、印を結んでいるはず・・・
胸を押さえている観音様など聞いたこともないが・・・
と思いながら、覗き込んで、よく見ると・・、
両手で押さえているのは、もしかしたら蛇ではないか?。

場所柄、馬頭観音だと思っていたのだが、
馬頭は見当たらず、左肩の後には蛇の頭のようなものが見える。
刻まれた年号は、宝暦十一巳 二月吉日、
1761年、今から262年ほど前、
9代将軍徳川家重が没した年・・
・・辛巳・・!巳年だ。

【出沢昔ものがたり】の第八話『蛇に愛された娘』
で、毎夜訪ねて来るイケメンの若旦那の正体が、
この下の大淵の蛇だった、のを思い出した。
伝説や昔話は、今一つ信憑性がないので、
【昔ものがたり】にしたのだが、
この観音様をみると、
もしかしたら本当にあった話かも知れん、
と思うようになった。
何れにせよ、
観音様が、ここで大淵の蛇を封じていてくれるので、
(観音様ではないかも知れないが)
皆、安心して暮らせるということか・・。有り難いことである。

ん?・・・。。。
蛇でもいいから、イケメンの若旦那が訪ねてきて欲しいって?・・。

 


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