今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

冬至

2005-12-22 | 行事
今日(12月22日)は「冬至」に当たる。
二十四節気の一つで、新暦の12月22日ごろ(旧暦11月中の卯(なかのうの日)。太陽の黄経が270度に達し、冬至線の上に直射するときである。つまり、この日、北半球では太陽の高さが一年中で最も低くなる。そのため昼が一年中で一番短く、夜が長くなる。この日は「冬至粥」(とうじがゆ)を食べ、冬至風呂(柚子湯)に入って無病息災を祈る行事が行われている。
冬至とは「日短きこと至る(きわまる)」を意味している。古代人たちは、冬至の前後になると太陽の力が弱まり、人間の魂も一時的に仮死する。すなわち、陰極まれば万物みな衰えて死に、太陽の帰り来る「一陽来復」によって再びよみがえると考えた。この旧暦の11月を子(ね)の月と呼び、十二支の始まりとなる。旧暦11月の冬至のことを「復」とも呼ぶそうだ。
「冬至粥」(とうじがゆ)という習俗は、一陽来復を祈って、古代の人たちによって行われていた最も大切な行事、新穀感謝の祭に由来している。古代人は、稲の穂を摘むことによって穀霊が一旦死ぬと考えた。そこで一家の主婦は田から稲や粟(あわ)の初穂を抜いて家に持ち帰ると、それを寝具にくるんで添い寝し、新しく生まれてくる稲魂(いなだま)のすこやかな生育を祈った。ついで、その新穀を臼(うす)に入れ、復活の唄を歌いながら杵(きね)で搗く。得られた白米を、火を新しくしたカマドで炊きあげる。出来た固粥(かたがゆ。今の普通のご飯)と、同じ米で醸(かも)した神酒(ミキ)を供え、それらを神と共に飲んだり食べたりすることが祭そのものであった。これを新嘗(にいなへ、にへ)と呼び、復活した新穀を自らの体内に入れることによって、新たな生命(いのち)を得ると信じた。また稲を「トシ」、年も歳も「トシ」と呼んで、神人共食による新しい年の活力のよみがえりを期待したのである。このきわめて古い伝統をもつ民族の風習は、3世紀頃、王権の高まりと共に公的な行事として次第に儀式化(新嘗祭)されていった。その儀式(新嘗祭)は戦後、国民の祝日「勤労感謝の日」とされたが、この辺のことは、私のブログ今日(11月23日)は「勤労感謝の日(Labor Thanksgiving Day)」でも書いた。
こうした原始的な信仰は、日本に限らず世界の多くの民族に共通したものであり、一旦死にかけた太陽の復活を願って、「タマフリ」と称する鎮魂の行事が世界各地で行なわれるようになった。たとえば、炉の火を新しく替えることによって太陽を復活させ、人もまたこれで新たな生命力を得ようとした。現代に伝わっている「冬至風呂」(柚子湯)もそうした民俗風習の一つ。再生した火で風呂を沸かし、新しい力を得た湯に柚子を入れ、その精によって、衰えた体に新たな生命の復活を念じたものだ。「冬至」と「湯治」の語呂合わせは江戸庶民のものだとか。江戸時代には、冬至の日のゆず湯は大賑わいだったといわれているが、この「柚(ゆず)」も「融通(ゆうずう)が利きますように」という願いが込められているのだとか、なかなか旨いごろあわせだね~。しかし、柑橘類の成分は肌によく、美肌効果があったり、冷え性やリュウマチにも効くし、体が温まってカゼをひかないほか、ひび、あかぎれなどにも効果があるとも言われている冬にはぴったりだ。それに、昔から冬至の日に、冬至かぼちゃやを喰べると風邪や中風(現在の脳出血、脳梗塞にあたるもので、正式な病名ではない)にならないという言い伝えがある。「冬至かぼちゃに年とらせるな」などとも言うが、本来かぼちゃは夏が旬の野菜だが、かぼちゃは保存に強く、切ったり、傷をつけたりしなければ長期保存が出来る・・・とはいっても、冬至頃までが限度だよ、それに、それ以上とっといたって栄養価は下がるし、味だって落ちる。今のように温室栽培のされていない昔に、夏の太陽を浴びた栄養価の高いぼちゃを大事に保存し、風邪が流行したり緑黄色野菜が不足したりする冬季に、かぼちゃを食べる・・それも期限があるので冬至に食べてしまおうという先人の知恵である。
(画像は、かぼちゃ。以下参考の野菜図鑑のもの借用)
参考:
冬至(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%AC%E8%87%B3
冬至|日本文化いろは事典
http://iroha-japan.net/iroha/A04_24sekki/07_toji.html
野菜図鑑「かぼちゃ」
http://www.vegefund.com/panfu/pumpkin/pumpkin.htm
海上保安庁の天文情報天文(測地情報 & 水路観測所のページ)
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KOHO/
日出没にまつわるはなし
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KOHO/faq/astro/sunrise.html
国立天文台トップページ 
http://www.nao.ac.jp/index.html
国立天文台/天文情報センター/暦計算室
http://www.nao.ac.jp/koyomi/index.html
旧暦の仕組み
http://homepage2.nifty.com/o-tajima/rekidaso/calendar.htm
暦の部屋にようこそ(陰暦(旧暦)変換プログラム等)
http://home10.highway.ne.jp/endakane/index.htm
平安神宮/御霊振り(ミタマフリ)」「魂振り(タマフリ)」という感覚がありますが、・・・
http://www.heianjingu.or.jp/04/0101.html
一陽来復について
http://www.st.rim.or.jp/~success/itiyou_ye.html