今日は、昨・2005(平成17)年9月11日に第44回衆議院議員総選挙(郵政民営化を問う選挙)が行われて1年目の日である。
自民党小泉純一郎首相が政治生命をかけた郵政民営化 法案は、与党・自民党の了承なしの閣議決定(2004年)、党総務会(最高意思決定機関)の採決方法を慣例の全員一致から、直前に多数決に変更した上での決定、「郵政民営化に関する特別委員会」の採決で反対派委員の賛成派議員差し替えなどの経過を経て、衆議院本会議では可決(賛成233・反対228・欠席棄権14・病欠2)されたが、2005(平成17)年8月8日参議院本会議では否決(賛成108・反対125・欠席棄権8)されたため、即日日本国憲法7条3号に基いて衆議院が解散、総選挙は30日に公示され、9月11日にその真を問うものとして第44回衆議院議員総選挙が行われた。
小泉首相の突然の衆議院解散に党内にも根強い反対があり、最後まで、解散詔書への署名を拒否する閣僚が出たが説得しても最後まで署名を拒んだ島村宜伸農林水産大臣を首相罷免した上で自ら農水相を兼務(8月11日まで、後任は岩永峯一農水副大臣)という形式で詔書署名を完遂し解散に踏み切った。また、この閣議では参議院本会議で郵政民営化法案に反対票を投じた柏村武昭防衛政務官も罷免もされた。
解散直後の記者会見で「今回の解散は『郵政解散 』だ。「郵政民営化は行財政改革の第一歩である」「これができなければ、どんな改革もできない」「(郵政民営化に)賛成か反対か、はっきり国民に問いたい」と述べる小泉首相は自信に溢れ、その姿には鬼気迫るものが感じられた。
恒例となっている解散のネーミングは総選挙実施日がアメリカ同時多発テロ事件が起きた9月11日であることなどから「自爆テロ解散」、自民党が分裂選挙で大敗するとの予想から「やけっぱち解散」などとも揶揄されたが、自民党の命名を省略した形の「郵政解散」が定着した。
与党は今回の郵政民営化法案に青(反対票)を投じた議員を公認せず、立候補者への対立候補を続々と決め、300の小選挙区すべてに候補者を擁立。郵政民営化法案への反対派議員への自民党の対立候補擁立の一連の行動を「刺客」と評した亀井静香氏には、当時マスコミの寵児であったライブドア(LD)前社長・堀江貴文を刺客に差し向けるなど反対派議員の徹底的な排除にかかるなど連日マスコミを騒がせた。(※、当時、武部勤自民党幹事長が「わが息子、わが弟です」と 持ち上げていたライブドア(LD)前社長・堀江貴文氏は今、証券取引法違反罪の被告人として公判が続行中)。
自民党の公認を得られなかった、亀井静香氏、綿貫民輔元衆議院議長らは「国民新党」を結成。小林興起、荒井広幸ら他の議員も新党を結成するなどして選挙を戦った。
投票率は国政選挙で最高を記録し国民の関心の強さを示し、開票結果は、与党が327議席(自民党が296議席・公明党が31議席)と圧倒的勝利を収めた。一方野党の民主党が113議席と選挙前の177議席から大幅に議席を減らす惨敗を喫し、同党代表岡田克也氏は責任を取って辞任知る結果となった。小泉首相の任期は今年9月20日まで。第44回衆議院議員総選挙では自民党が圧勝したため、小泉総裁に対する求心力が強まり、党総裁の任期が切れる2006年9月以降も、2年後の参院選などの対応のために引き続き首相を務める意見が党内で起こったが、当の小泉氏は当初から自身の総裁任期延長を否定しており、今、後任の自民党総裁選が争われている???・・というより、もう、安倍晋三氏に決まりの茶番劇ようである。
今回は、小泉首相の郵政民営化選挙後の実績を問うつもりはない。ただ、小泉首相の首相を続投しない理由として、一説には「首相任期中は消費税を上げない」と明言したため、首相を続投すると消費税率アップを実現できないためともされている。恐らく、誰が自民党の総裁になっても、間違いなく、絶対に実行されるのは、消費税率アップだろう。これだけは、誰もが自身をもって実行するのではないかな・・・、消費税率アップについて明言しない阿部氏も来年の参議院千が終わった再来年(2008年には議案提出と言っている)。どうかお楽しみに・・・(-。-)。
兎に角、第44回衆議院議員総選挙 では、自民党が歴史的圧勝をした。その圧勝の要因の第一は何と言っても小泉首相のカリスマ性によるところが大きいだろう。
小泉首相の話の中身は、子供でもわかるほど単純明快。参院で否決された郵政民営化法案の内容などよくわからなかった一般の国民にとって、「民営化賛成か、反対か。それを判断する選挙だ」と言われれば、イエスかノーを答えるしかない。衆議院議員総選挙においては、これからの日本がどうあるべきか、又、自民党として、どのような政策でそれを実現していくのか、全般的なことが問われるべきであるが、他の政策は何も語らず、郵政民営化の中身すら何を行おうとしているのかよく分からないが、兎に角、「民営化賛成か反対か」というものすごく単純な構図で、「これができなければ、どんな改革もできない」と強調し、郵政民営化反対がすべての改革に反対しているような印象を国民に訴え続けた。その結果、それを実行しようとする小泉首相率いる自公連立与党を支持しなければならないといったムードが作り上げられた。・・・と言うよりもマスコミが煽ったといった感がある。
この第44回衆議院議員総選挙 の特集を以下参考に記載の「衆議院選挙 - All About」ではしているが、その中で、特に、自民を圧勝に導いた小泉純一郎の政治手法について、辻 雅之氏の解説している以下のページの一連の記事が分かりやすく要点を付いているのではないか。
自民を圧勝に導いた小泉純一郎の政治手法を読み解く 圧勝した「小泉流ポピュリズム」
→http://allabout.co.jp/career/politicsabc/closeup/CU20050912A/index.htm
要約すれば、先に述べたような、「小泉氏一流のポピュリズム」とその背景にある巧みな「小泉流マキャベリズム」。「インテリ主義」に陥った?民主党の日本版ナロードニキ(人民主義者)」といったものをその要因としてあげている。私も正にその通りと思う。日本の国民が全てインテリではない。・・と言うよりも、世界の中でも政治音痴の人間が多いといっていいだろう。諸外国のような「マニフェスト」を掲げて、難しい事をいっても、それを理解して、投票してくれる人は少ないのである。何を言っているかわからないけれど、何か情熱を感じる、何かしてくれそうだとの気体を持たせてくれる・・・そんな人が結果的には選ばれるのである。詳しくは、上記のHPを見てみるとよく分かる。
今小泉首相の後任となる自民党の総裁選選びを見ていても、何も言わない阿部氏を皆が支持し、自民総裁選出馬を正式表明した時には、もう、実質的に阿部氏に決定といった状態になっている。早くから総裁選出馬を表明し意見を述べている麻生太郎氏や谷垣禎一氏には、総裁選としての推薦人(20名以上必要)にはなっているが投票しないという人も結構いると聞いている。まるで、茶番劇である。ま、最初から結果の判っていること。漫画を見るつもりで、様子を見ていることにしよう。
(画像は小泉首相)
参考:
第44回衆議院議員総選挙 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC44%E5%9B%9E%E8%A1%86%E8%AD%B0%E9%99%A2%E8%AD%B0%E5%93%A1%E7%B7%8F%E9%81%B8%E6%8C%99
自由民主党総裁 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%94%B1%E6%B0%91%E4%B8%BB%E5%85%9A%E7%B7%8F%E8%A3%81
安倍晋三 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E5%80%8D%E6%99%8B%E4%B8%89
衆議院選挙 - All About
http://allabout.co.jp/special/sp_election/
郵政民営化(首相官邸HP)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/yuseimineika/index2.html
自民党小泉純一郎首相が政治生命をかけた郵政民営化 法案は、与党・自民党の了承なしの閣議決定(2004年)、党総務会(最高意思決定機関)の採決方法を慣例の全員一致から、直前に多数決に変更した上での決定、「郵政民営化に関する特別委員会」の採決で反対派委員の賛成派議員差し替えなどの経過を経て、衆議院本会議では可決(賛成233・反対228・欠席棄権14・病欠2)されたが、2005(平成17)年8月8日参議院本会議では否決(賛成108・反対125・欠席棄権8)されたため、即日日本国憲法7条3号に基いて衆議院が解散、総選挙は30日に公示され、9月11日にその真を問うものとして第44回衆議院議員総選挙が行われた。
小泉首相の突然の衆議院解散に党内にも根強い反対があり、最後まで、解散詔書への署名を拒否する閣僚が出たが説得しても最後まで署名を拒んだ島村宜伸農林水産大臣を首相罷免した上で自ら農水相を兼務(8月11日まで、後任は岩永峯一農水副大臣)という形式で詔書署名を完遂し解散に踏み切った。また、この閣議では参議院本会議で郵政民営化法案に反対票を投じた柏村武昭防衛政務官も罷免もされた。
解散直後の記者会見で「今回の解散は『郵政解散 』だ。「郵政民営化は行財政改革の第一歩である」「これができなければ、どんな改革もできない」「(郵政民営化に)賛成か反対か、はっきり国民に問いたい」と述べる小泉首相は自信に溢れ、その姿には鬼気迫るものが感じられた。
恒例となっている解散のネーミングは総選挙実施日がアメリカ同時多発テロ事件が起きた9月11日であることなどから「自爆テロ解散」、自民党が分裂選挙で大敗するとの予想から「やけっぱち解散」などとも揶揄されたが、自民党の命名を省略した形の「郵政解散」が定着した。
与党は今回の郵政民営化法案に青(反対票)を投じた議員を公認せず、立候補者への対立候補を続々と決め、300の小選挙区すべてに候補者を擁立。郵政民営化法案への反対派議員への自民党の対立候補擁立の一連の行動を「刺客」と評した亀井静香氏には、当時マスコミの寵児であったライブドア(LD)前社長・堀江貴文を刺客に差し向けるなど反対派議員の徹底的な排除にかかるなど連日マスコミを騒がせた。(※、当時、武部勤自民党幹事長が「わが息子、わが弟です」と 持ち上げていたライブドア(LD)前社長・堀江貴文氏は今、証券取引法違反罪の被告人として公判が続行中)。
自民党の公認を得られなかった、亀井静香氏、綿貫民輔元衆議院議長らは「国民新党」を結成。小林興起、荒井広幸ら他の議員も新党を結成するなどして選挙を戦った。
投票率は国政選挙で最高を記録し国民の関心の強さを示し、開票結果は、与党が327議席(自民党が296議席・公明党が31議席)と圧倒的勝利を収めた。一方野党の民主党が113議席と選挙前の177議席から大幅に議席を減らす惨敗を喫し、同党代表岡田克也氏は責任を取って辞任知る結果となった。小泉首相の任期は今年9月20日まで。第44回衆議院議員総選挙では自民党が圧勝したため、小泉総裁に対する求心力が強まり、党総裁の任期が切れる2006年9月以降も、2年後の参院選などの対応のために引き続き首相を務める意見が党内で起こったが、当の小泉氏は当初から自身の総裁任期延長を否定しており、今、後任の自民党総裁選が争われている???・・というより、もう、安倍晋三氏に決まりの茶番劇ようである。
今回は、小泉首相の郵政民営化選挙後の実績を問うつもりはない。ただ、小泉首相の首相を続投しない理由として、一説には「首相任期中は消費税を上げない」と明言したため、首相を続投すると消費税率アップを実現できないためともされている。恐らく、誰が自民党の総裁になっても、間違いなく、絶対に実行されるのは、消費税率アップだろう。これだけは、誰もが自身をもって実行するのではないかな・・・、消費税率アップについて明言しない阿部氏も来年の参議院千が終わった再来年(2008年には議案提出と言っている)。どうかお楽しみに・・・(-。-)。
兎に角、第44回衆議院議員総選挙 では、自民党が歴史的圧勝をした。その圧勝の要因の第一は何と言っても小泉首相のカリスマ性によるところが大きいだろう。
小泉首相の話の中身は、子供でもわかるほど単純明快。参院で否決された郵政民営化法案の内容などよくわからなかった一般の国民にとって、「民営化賛成か、反対か。それを判断する選挙だ」と言われれば、イエスかノーを答えるしかない。衆議院議員総選挙においては、これからの日本がどうあるべきか、又、自民党として、どのような政策でそれを実現していくのか、全般的なことが問われるべきであるが、他の政策は何も語らず、郵政民営化の中身すら何を行おうとしているのかよく分からないが、兎に角、「民営化賛成か反対か」というものすごく単純な構図で、「これができなければ、どんな改革もできない」と強調し、郵政民営化反対がすべての改革に反対しているような印象を国民に訴え続けた。その結果、それを実行しようとする小泉首相率いる自公連立与党を支持しなければならないといったムードが作り上げられた。・・・と言うよりもマスコミが煽ったといった感がある。
この第44回衆議院議員総選挙 の特集を以下参考に記載の「衆議院選挙 - All About」ではしているが、その中で、特に、自民を圧勝に導いた小泉純一郎の政治手法について、辻 雅之氏の解説している以下のページの一連の記事が分かりやすく要点を付いているのではないか。
自民を圧勝に導いた小泉純一郎の政治手法を読み解く 圧勝した「小泉流ポピュリズム」
→http://allabout.co.jp/career/politicsabc/closeup/CU20050912A/index.htm
要約すれば、先に述べたような、「小泉氏一流のポピュリズム」とその背景にある巧みな「小泉流マキャベリズム」。「インテリ主義」に陥った?民主党の日本版ナロードニキ(人民主義者)」といったものをその要因としてあげている。私も正にその通りと思う。日本の国民が全てインテリではない。・・と言うよりも、世界の中でも政治音痴の人間が多いといっていいだろう。諸外国のような「マニフェスト」を掲げて、難しい事をいっても、それを理解して、投票してくれる人は少ないのである。何を言っているかわからないけれど、何か情熱を感じる、何かしてくれそうだとの気体を持たせてくれる・・・そんな人が結果的には選ばれるのである。詳しくは、上記のHPを見てみるとよく分かる。
今小泉首相の後任となる自民党の総裁選選びを見ていても、何も言わない阿部氏を皆が支持し、自民総裁選出馬を正式表明した時には、もう、実質的に阿部氏に決定といった状態になっている。早くから総裁選出馬を表明し意見を述べている麻生太郎氏や谷垣禎一氏には、総裁選としての推薦人(20名以上必要)にはなっているが投票しないという人も結構いると聞いている。まるで、茶番劇である。ま、最初から結果の判っていること。漫画を見るつもりで、様子を見ていることにしよう。
(画像は小泉首相)
参考:
第44回衆議院議員総選挙 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC44%E5%9B%9E%E8%A1%86%E8%AD%B0%E9%99%A2%E8%AD%B0%E5%93%A1%E7%B7%8F%E9%81%B8%E6%8C%99
自由民主党総裁 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%94%B1%E6%B0%91%E4%B8%BB%E5%85%9A%E7%B7%8F%E8%A3%81
安倍晋三 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E5%80%8D%E6%99%8B%E4%B8%89
衆議院選挙 - All About
http://allabout.co.jp/special/sp_election/
郵政民営化(首相官邸HP)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/yuseimineika/index2.html