むかし
言葉には力というものが宿っていた
いま
それはどこか
遠くの
みえない世界
へと消え去ってしまった
さして意味のない
上っ面だけの言語で
人々はさまざまに会話し
何かを分かった積りで
安心しきっている
重さのないふわふわした
ことば
それは
もはや記号に過ぎない
空疎な情報をやりとりすることで
日常が営まれている
意味の重みのない話だから
語られた内容の殆どは
実を結ばない
不稔性の会話が
いたるところで行われ
時だけが
傍らを
ただ
通り過ぎてゆく
意味の消えた情報が
無数に飛び交い
そのうちの
大多数が支持するものだけに
肉体が群がる
価値を決める権利があるのは
マジョリティ
数の多さが真実を裏付ける根拠
となっている虚ろな世界
大多数が認めたものだけが
価値の基準と看做される
この世では
真実
というのは相対的な関係にあるもののこと
対象が変化すれば
判断基準は自動的に切り替わる
絶対的な真実は従って存在せず
価値は相対的な関係の中でのみたゆたう
ことばの軽さを埋めるために
より多く表現することで
足りなくなったものを補い
早口でかつ饒舌
であることが牽引力を引き立てる
こうして意味の抜け落ちた情報が
次々に伝播してゆく
不正確な知識が
エモーションを煽るとき
状況は一途に劣化する
政治経済の現状をみれば
目に余るものがある
教育とメディアが負うべき責は
はるかに重い
止まらない温暖化
ドルの過剰流動性
国家債務の一方的増加
国民の貧困
軍拡を進めるための理由になっている
仮想敵という名の不在の実態
テロル
拡散する核
ドル経済圏を支えるための外貨のすべて
過剰消費と階級格差の拡大
これら
すべての項目には
歴とした必然性があった
判断が正しいものであったのなら
不具合を生み出す余地など生じる筈がない
知の成果
が連れてきたものたちこそが
災いのタネだった
運用の正当性を検証しないまま
システムを保守しようとしてはならない
過ったことを知りながら
有効な手を打たない
これが過ちの本質であることを
その昔
孔子は既に語り終えていた
文明はたしかに進歩したのだったが
決して進化してなどいなかった
2500年前の識知が
その事実を現代によく伝えている
誤った事実をそれと悟らない人類に
地球は
安定していた気候の条件を
奪い去ることで報いている
この変化は
文明に対する警告なのだ
すべての問題は
相互にかかわり合っている
そのうちのひとつでも片付けることができれば
残された課題の一切は
一斉に鎮まる
ことだま は
知に基づかず
それを使う肉体にのみ
宿る
言葉には力というものが宿っていた
いま
それはどこか
遠くの
みえない世界
へと消え去ってしまった
さして意味のない
上っ面だけの言語で
人々はさまざまに会話し
何かを分かった積りで
安心しきっている
重さのないふわふわした
ことば
それは
もはや記号に過ぎない
空疎な情報をやりとりすることで
日常が営まれている
意味の重みのない話だから
語られた内容の殆どは
実を結ばない
不稔性の会話が
いたるところで行われ
時だけが
傍らを
ただ
通り過ぎてゆく
意味の消えた情報が
無数に飛び交い
そのうちの
大多数が支持するものだけに
肉体が群がる
価値を決める権利があるのは
マジョリティ
数の多さが真実を裏付ける根拠
となっている虚ろな世界
大多数が認めたものだけが
価値の基準と看做される
この世では
真実
というのは相対的な関係にあるもののこと
対象が変化すれば
判断基準は自動的に切り替わる
絶対的な真実は従って存在せず
価値は相対的な関係の中でのみたゆたう
ことばの軽さを埋めるために
より多く表現することで
足りなくなったものを補い
早口でかつ饒舌
であることが牽引力を引き立てる
こうして意味の抜け落ちた情報が
次々に伝播してゆく
不正確な知識が
エモーションを煽るとき
状況は一途に劣化する
政治経済の現状をみれば
目に余るものがある
教育とメディアが負うべき責は
はるかに重い
止まらない温暖化
ドルの過剰流動性
国家債務の一方的増加
国民の貧困
軍拡を進めるための理由になっている
仮想敵という名の不在の実態
テロル
拡散する核
ドル経済圏を支えるための外貨のすべて
過剰消費と階級格差の拡大
これら
すべての項目には
歴とした必然性があった
判断が正しいものであったのなら
不具合を生み出す余地など生じる筈がない
知の成果
が連れてきたものたちこそが
災いのタネだった
運用の正当性を検証しないまま
システムを保守しようとしてはならない
過ったことを知りながら
有効な手を打たない
これが過ちの本質であることを
その昔
孔子は既に語り終えていた
文明はたしかに進歩したのだったが
決して進化してなどいなかった
2500年前の識知が
その事実を現代によく伝えている
誤った事実をそれと悟らない人類に
地球は
安定していた気候の条件を
奪い去ることで報いている
この変化は
文明に対する警告なのだ
すべての問題は
相互にかかわり合っている
そのうちのひとつでも片付けることができれば
残された課題の一切は
一斉に鎮まる
ことだま は
知に基づかず
それを使う肉体にのみ
宿る