こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

本 質 成 分 ②

2017-11-26 10:08:43 | Weblog
電気エネルギーの使い方を知っているにせよ

その合理的な作り方

が見えていなければ

有害な環境汚染物質

である温室効果ガス

の大量生産を防ぐことは

当然ながらできない


地球全域に及ぶ

温暖化の影響を

避けることが未だに不可能

なのは

問題の本質を見失っている

からに他ならない


温室効果ガスに占める最大の原因物質

である二酸化炭素が

炭素と酸素からなる化合物

という事実を突き止めておきながら

その生成の抑制



拡大を阻むことさえ

何一つできずにいる

というところに

文明の限界が用意されていた


温暖化防止を目的とする京都議定書を

97年暮れに策定していながら

その大気中濃度を

一貫して

高め続けてきた

というのが現状なのだ


この経過に見られる認識の拙さ

というものが第二約束期間に於いて

パリ協定へとシフト

せざるを得なくさせ

その最終的な達成を

今世紀後半から世紀末まで

へと拡張する余地を残すことで

代替電源を開発するための時間稼ぎ

を行うという合意が

2015年の暮れに為された


それまでの間

有害な地下資源の消極的な消費

を許容することで

経済成長を保たせながら

環境の復元を図る

という趣旨の決定が下された


罰則規定のないこの協定で

便利で快適ないまの暮らし

をそれまでの間

暫時維持することに

国際社会全体が同意することとなり

この先80年以上に亘って

炭化水素系地下資源の燃焼を

止めずに維持する

行為を世界規模で容認する

という意思決定が

アメリカを除いて成立した


これがパリ協定の本質を成す

経過と背景を構成する

そのあらまし


有害で不効率

そして何より

高コストなエネルギー創出法

にとって代わり得る

無害で合理的な

知られざる清新なエネルギー創出法



永い猶予期間の間に

辿りつけなかったなら

気候変動要因の一方的増加

によって地平は

天変地異の嵐が吹き荒び

古今未曽有の

過激な規模の降水量増加

に苦しめられることとなる

その結果

地平の多くが

水没する

という成果なき不毛の顛末を

人類は自らの手で

引き寄せる


最大の温室効果ガス成分を構成する

CO2は

紫外線によって分解するが

量的拡大が進んだことで

自然分解が追い付かなくなり

大気中のCO2濃度が高まり

それが気候変動を引き起こす

ことが80年代に指摘されるようになり

京都議定書の批准へと繋がった


地下資源の燃焼で生じた

もう一つの温室効果ガス

であるところのH2Oは

化合物として極めて安定したもの

であることから

自然条件の下では減ることがなく

ひたすら増え続けることしかできない

という条件に支配されている


炭化水素系の化合物を燃やすと

その酸化作用で

炭素CはCO2になると同時に

水素HはH2Oへと変成する


人工的に二次生成したH2Oは

水素系酸化物の状態のまま

液体 気体 固体

へと変容することがあるにせよ

組成条件を変貌させる

という変化は引き起さない


一旦水分子となったなら

三態を繰り返し経由しながら

その状態から解放される機会



条件の変更が許されない限り

与えられないものとなる


地球の水はこうした理由で

増えることはあっても

減ることがまったくない

この基底条件の強い関与が

地球を水の惑星

とそう呼ばせている


水は二酸化炭素と同様に

温室効果をもっており

地表の熱を奪って上空を温める

水蒸気が寒気に触れて凝固し

重さを得て

雨となって落ちてくる

このサイクルが生命を育み

大地を潤し

海洋生物の宝庫である

海を豊かな生命環境へと

導いた


温暖化の影響で

冷たい水が海洋へと沈み込めなくなる

ようになると

海流を成り立たせている

冷熱の因子成分の関与は

それ以降永遠に消え失せる


温暖化で氷山氷河が融解すると

冷たかった水は重さを失い

海底へと

沈み込むことが

できなくなるのだ


止まった海流は

死の海

へと変わってしまい

生命の多様性は

陸上のみならず

海洋に於いてもまた

同時に失われる時が

遠からずやってくる


地下資源の主要成分である

メタンCH4の場合

燃焼で大気中の酸素O2と結びつき

炭素はCO2になると同時に

水素はH2Oへと同じタイミングで

変成する

二酸化炭素が一分子誕生すると

水はその倍となる二分子が生まれ出る


こうして気候変動が止まらなくなると

その二倍の速度で

水分子の増殖が加速する

というメカニズムか顕在化する

その変化は既に起きており

降水量の異常な増加となって

気象条件の変化を

このところ頓に際立たせている


この二種類の温室効果ガス

の増産が現状で止まっていないことから

気候変動と海面水位の上昇は

二人三脚で今後進行を速める

ということが分かっている


急ぐべき対策は

代替電源の開発以外に

何一つ存在しない

その他のあらゆる分野は

温暖化現象がもつ

深刻性からみて

問題解決を急ぐためのプライオリティは

高くない


文明が総力を挙げて

エネルギー問題の解決に取り組めば

破局の到来を避けることは

可能


経済の発展と環境の復元

を同時に図る方途は

必ずある

失ってしまった考える力

を取り戻すことができれば

問題の解決を図ることは

未だ容易


温暖化対策が喫緊の課題であることを

承知していながら

今世紀中の解決

へと対応を徒に引き伸ばしているようでは

問題認識能力

それ自体の存在を

疑わざるを得ない


判断を誤っただけでなく

決断を先延ばししてきた

というそのことが

京都議定書をパリ協定へと

振り替えさせた


意思決定の場に於ける

判断能力の不在こそ

止まらない温暖化

の生みの親

思考力の緩慢な低下は

気候変動の急激な増加



ある日

唐突に避け難いものに

するだろう
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