シニョレッジ(通貨発行権)
を活用することができた政府
は労せずして経済を成長させることとなり
国家による繁栄を築きつつ
莫大な富を
それによって手に入れることが
可能となる
この事実に気付いたアメリカが
ドルの発行権を最大化して
豊かな国になったのと同じように
人民元の通貨発行権を活用
することができた中国共産党政府が
アメリカを追い落とす勢いで
金満国家へと成り上がり
資本力で防衛力を強化しながら
領土と領海を拡大して
覇権を手中のものにする
ための行動に逸早く着手した
ブレトンウッズ体制下で
通貨発行権を活用することができていた
アメリカのドル
が世界中の市場で
機軸通貨として流通するようになったあと
至る所でドルを滞留させるようになり
変動相場に移行してからというもの
通貨交換の場となった為替相場を通じて
機軸通貨としての多大なる妙味
の意味を体感として理解した
この手法を応用展開していきながら
次第に洗練させていったことから
現在の地球規模化した市場経済下でも
覇権を握ったことで得た所与の権能
を活用することができ
国際経済を牽引するその役割を果たすよう
基軸通貨となったドルの供給権
を握ったアメリカが
保安官としての任務
の履行を正当化して
確立していた軍産複合体制に
その任務の遂行を引き受けさせ
国際平和に寄与する
とアメリカがそう世界中に思い込ませた
時代がかつて成り立っていた
エネルギー資源の決済通貨となったドル
の一斉供給を世界がアメリカへと求め
ドルの通貨価値がその頃急増したために
ドル高外貨安となった変動相場で
双子の赤字を抱え込んだアメリカは
G5を急遽招集して
ドル売りの一斉介入に踏み切った
所謂プラザ合意のことである
日本では85年後半以降
ドルの大量流入が発生し
急速な円高状態となったことにより
輸出産業は大打撃を蒙った
反対に資本の大量流入もおきたため
海外から押し寄せてきたドルが急増し
買われた円を日本市場で再投資する
必要性が俄かに生じた
それがバブル経済を発生させたこととなり
加熱し過ぎたバブル経済を懸念した政府与党が
善と信じて最悪の結果を日本へと引き込んだ
これがバブル経済を崩壊させたその起源
その後の失われた十年を二十年へと引き伸ばし
アベノミクスの失敗で
ついに失われた三十年まで確定させてしまうほど
この国の指導体制は愚かであった
バブル経済の破綻の起源は
90年四月一日に施行された
不動産融資に対する総量規制
バブル経済の発生機序に無関心だった
すべての日本国民が憂慮していた
加熱し過ぎたバブル景気を
国家が抑制しようとして
法案を急ぎ成立させ
針をバブルに突き刺したのだったが
誰もその意味に気付かなかった
ここで生じた初動の遅れが
その後いつまでも日本経済を苦しめることとなる
当時バブルを演出していたメカニズムに無知
だったすべての国民が
事実関係を理解しておらず
相変わらず投資行為に明け暮れする生活
を大いに楽しんでいた
このことが損害の規模をより大きなものにした
海外の投資家は既に資本を移動させていたために
損害を被る前に資産の確保へと奔り
知らなかったのは日本人だけだった
ということが後処理の着手に失敗させ
96年度の予算で漸く対応策を実施した
このとき生じた不作為の三年
とそれを含む無知のままの七年
という期間の関与が失われた十年
へと結びつき
それが現在まで続いている
大きく膨らんだ泡に針孔を空け
国会の成員すべてが関わって
ぶっ潰してしまったというそのことが
バブルの崩壊に気付かなかった国民
に損失を抱え込ませることとなる
海外投資家勢力となっていた一群は
過剰流動性の仕向け先
をタイへと変更し
バーツ危機を意図的に誘導しようとしたのだったが
問題の本質を認識していたタイ政府の判断で失敗し
強烈なバーツ売りを浴びせたものの
バブル経済をタイで発生させることには失敗した
その後過剰流動性の運用で
巨利を得ていた同じ投資勢力は
余勢を駆って韓国市場で
過剰流動性の運用を試みたものの
再び失敗して
朝鮮半島の下半分を
IMFの管理下に置くという経過を残した
こうした経済事案に関わる変化のはすべて
にドルの過剰流動性が関わっていた
供給し過ぎて余らせたドル
の行き場を模索していたアメリカが
オバマ民主党政権の時代に
その仕向け先を中国へと統一し
ドル安政策を中国大陸で大々的に行ったのは
人民元の通貨価値を高めるための戦略が
ドルの大量流入を中国大陸で引き起こす
ことが分かっていたからだった
その頃から過剰流動性の有望な仕向け先
として中国を利用できると
アメリカはそう思い込んでいたようだ
アメリカがプラザ合意後
日本でやった行為
とまったく同じ方法で
余ったドルを中国市場へと
繰り返し再投資していったことにより
ドル余り現象の有害性を希釈しながら
積み上がったドル資産を用い
世界市場全域でビジネス展開していた
あらゆる組織が行動方針を統一し
中国市場でドルの組織的な安売り
を発生させて
人民元の通貨価値を執拗に高めようと
企てていた痕跡が残されている
共産党政府に圧力をかけるためのこの措置は
日本でドル安政策を有効化した実績をもち
中国でも応用展開することが可能だ
とアメリカが踏んだことによって
過剰流動性を希釈しながら
新市場の創出を誘導することに使える
と確信させた
世界最大の生産基地を中国に作りだせば
同時に世界最大の消費市場もついてくる
という見通しを世界中に拡散させた
ドルを手段とするアメリカの投資勢力は
日本市場でバブル創出に関わって
多くのことを学びとり
中国でも同じ手法が使えるだろうと
多寡をくくっていたフシがある
状況証拠となった記録が
ニュースメディアに分散状態で残されている
このような文脈を経た上で
中国共産党政権が
押し付けられたドル安政策に対抗しようとして
人民元安政策を積極的に推し進めた
ということが
中国をたったの三年で
日本を追い越して世界第二位の
債権保有大国へとのし上がらせた
既存の機軸通貨となっていた
ドルに代わる新しい機軸通貨を
人民元で代行し
中華思想を前提にした世界市場の再編
を人民元で推進するための
伏線とする多くの戦略が
当時熱心に練り上げられていた
覇権を握るための基礎となる
プラットフォームをAIIBに
作り出させはしたものの
人民元の通貨価値を支えているのが
現状でドルとなっている以上
人民元がドルの後を襲って
第二の機軸通貨となろうとしても
それは無理
下位の通貨に機軸となる条件は
本質的に備わらない
外貨準備としての裏付けとなる担保
が希薄なままであるのなら
そもそもドルにとって代わろうとすること自体
明らかな不遜であろう
中国がもっているのは巨大な消費市場と
5Gがつくりだす
濃密で迅速なネットワーク機能
そのためのインフラ基盤としての
プラットフォームが成り立っていなければ
覇権を握ることは
そもそも不可能
人民元を大量に供給する能力があるにせよ
活用しなければ中国が望む覇権の掌握
は実現しない
債権を増やすことができなければ
すべての国を中国の意向に従わせる
ことはできない
生産設備を中国大陸から移せば
経済機能は円滑に回る能力をたちまち失う
消費市場がどれほど巨大な規模に成長できたとしても
生産財と資本財がそこに不在であるのなら
市場に中間財が積み上がる
ようなことはおきない
原油相場のこのところの急落は
中間財としての原油備蓄が重荷となったことにより
先物市場でマイナスの価格をつけた
日本で起きたバブル経済の消滅は
土地を仕入れて一定期間放っておけば
市場価格は勝手に値上がりしていき
不労所得を簡単に堪能できたことが
できなくなったことが引き起こした
総量規制で新規の借り入れができなくなった
からである
急いで売ることがつまり損となる
バブル時代の共通理解
当時が一般化したことによって
売り物が手控えられていたところに
購入希望者が増えつづけ
売却を希望する売り手も減り
土地の希少価値を時代が高めた
売却時点での価値を
売り控えが高める
という循環が定着するようになり
投資が投機へと発展していった
こうして最終的にバブルの膨張が
勝手に走り出してしまったのだった
原油相場ではいま
これとはまったく反対の状態となっていて
価格調整をするための緩衝装置が機能せず
これ以上中間在庫を膨らませることが不可能
という状況へと陥った
これが原油先物相場に
マイナスの取引価格を成立させた
何でもそうだがバッファが機能不全になると
なりたっていた循環がたちまち反転し
負の相乗効果を全体へと押し付ける
そこで損失を蒙った欲の深い連中が
変化の意味に気付かないまま
投資意欲を高めた状態となり
原油生産能力の保持
がマイナスとなる仕組みを生み
調整が必要となる結果となった
バブル経済を成り立たせているその背後には
必ず調整用の中間財の関与
という項目が必須条件となっている
バブルの崩壊を予見したなら
メカニズムの破綻を
中間在庫のバッファがどう防ぐのか
という要素を考慮しておくことが
最も必要な措置となる
ここが分かっていなと
巨額の損失を蒙らざるを得なくなる
だがその判断が不健全なものであったなら
欲の深さが災いし
所望の成果は何一つ
得られない
これは商取引や教育の現場などの
競争社会全般でも
往々にしてみられる
とても一般的な法則に過ぎない
人民元の大量供給を大々的にやっていながら
正当派経済学者が懸念しているインフレは
中国市場でおきたことが一度もない
この点でMMTの認識レベルは
既存の経済理解を
はるかに凌駕したレベルとなった
MMTを批判した正統派一同が
如何に蒼古たる経済理論にしがみ付き
判断を
これまで大きく誤ってきたことか
日本で実施されているアベノミクスも
同じ結果を
これから引き受けることだろう
通貨発行権を適切に応用すれば
定額給付を何度行っても
問題はなく影響もない
但し
国債をそこに関与させると
金利を受け容れることとなり
それがインフレ要因となることがある
やるべきことは
国債の増発などではなく
日本銀行券の単なる増刷
ということでなければならない
日銀が通貨供給量を監視することに徹し
行政が税収として
流動性を回収するというメソッド
が将来採用されるようになるだろう
MMTからMMMへとシフトする
という変化が世界を救う
可能性が出現してきた
国債の形式を踏んだ
という過去の誤った経済政策のすべてが
財務体質を劣悪化させた
その張本人
通貨価値は予め決まっていて
支出がなければ
利益はなく
消費がなければ
経済成長もない
という事実を知っていてよい頃だ
通貨価値は当該国に於いて
常に一定であることから
誰が支払ったとしても
買い手の利便は
売り手の利益
という関係を成り立たせる
これを繰り返す行為の連鎖が
富を生みだすその根源
通貨が人の手を経る毎に
利益と利便が発生し
経済が回る世の中になってゆく
これこそが経済を知るための
本質的与件
百円玉を失くしたら
持ち主にとっては単なる損失だが
国家にとっては
数万倍以上の利益創出の機会喪失
という結果を招く
資本の滞留は損失しか生みださない
その昔 鎌倉幕府の役人で
青砥藤綱というヒトが
自宅へと戻るその直前に
銅銭十文一枚を
滑川に落としたことがある
そこで松明を五十文で贖わせ
水中を捜索して回収した故事が
碑文となって
旧宅近くの川べりに建てられた
差し引き四十文の損と笑われたということなのだが
このたった一枚の銅銭が
人手に渡る度毎に十文の価値
を繰り返し生むこととなる
消費者にとっては便益を
売主にとっては利益を
それぞれ同時に与えることになる
例え少額であったにせよ
貨幣が存続する以上
それが人手を移動する度に
価値を生みだし
富として蓄積される
このため
貨幣を減らすことなく流通させることこそが
繁栄の礎であることを
八百年前の時代に
よく認識していた人物が日本にいた
ということにエコノミストは
謙虚になって学ぶ必要がある筈だ
お金のことをお足
と呼ぶ習慣が残されたのには訳がある
当時生活していた人々が
現在の正統派経済学者より
通貨価値の移動がもつその意味
について
より深い認識をもっていた
ということを青砥藤綱が
鎌倉時代に証明していた
ということになる
JR横浜線の中山駅の近くに
鶴見川が流れている
青砥という名の橋がそこにある
多分この辺りが
彼の領地だったのではなかろうか
墓は金沢区の寺にあるとされるが
鎌倉幕府の記録に彼の名が見えない
ということが実在の人物ではない
とする異見を残した
※この部分については以前、この欄外に既述しておいたものがある
を活用することができた政府
は労せずして経済を成長させることとなり
国家による繁栄を築きつつ
莫大な富を
それによって手に入れることが
可能となる
この事実に気付いたアメリカが
ドルの発行権を最大化して
豊かな国になったのと同じように
人民元の通貨発行権を活用
することができた中国共産党政府が
アメリカを追い落とす勢いで
金満国家へと成り上がり
資本力で防衛力を強化しながら
領土と領海を拡大して
覇権を手中のものにする
ための行動に逸早く着手した
ブレトンウッズ体制下で
通貨発行権を活用することができていた
アメリカのドル
が世界中の市場で
機軸通貨として流通するようになったあと
至る所でドルを滞留させるようになり
変動相場に移行してからというもの
通貨交換の場となった為替相場を通じて
機軸通貨としての多大なる妙味
の意味を体感として理解した
この手法を応用展開していきながら
次第に洗練させていったことから
現在の地球規模化した市場経済下でも
覇権を握ったことで得た所与の権能
を活用することができ
国際経済を牽引するその役割を果たすよう
基軸通貨となったドルの供給権
を握ったアメリカが
保安官としての任務
の履行を正当化して
確立していた軍産複合体制に
その任務の遂行を引き受けさせ
国際平和に寄与する
とアメリカがそう世界中に思い込ませた
時代がかつて成り立っていた
エネルギー資源の決済通貨となったドル
の一斉供給を世界がアメリカへと求め
ドルの通貨価値がその頃急増したために
ドル高外貨安となった変動相場で
双子の赤字を抱え込んだアメリカは
G5を急遽招集して
ドル売りの一斉介入に踏み切った
所謂プラザ合意のことである
日本では85年後半以降
ドルの大量流入が発生し
急速な円高状態となったことにより
輸出産業は大打撃を蒙った
反対に資本の大量流入もおきたため
海外から押し寄せてきたドルが急増し
買われた円を日本市場で再投資する
必要性が俄かに生じた
それがバブル経済を発生させたこととなり
加熱し過ぎたバブル経済を懸念した政府与党が
善と信じて最悪の結果を日本へと引き込んだ
これがバブル経済を崩壊させたその起源
その後の失われた十年を二十年へと引き伸ばし
アベノミクスの失敗で
ついに失われた三十年まで確定させてしまうほど
この国の指導体制は愚かであった
バブル経済の破綻の起源は
90年四月一日に施行された
不動産融資に対する総量規制
バブル経済の発生機序に無関心だった
すべての日本国民が憂慮していた
加熱し過ぎたバブル景気を
国家が抑制しようとして
法案を急ぎ成立させ
針をバブルに突き刺したのだったが
誰もその意味に気付かなかった
ここで生じた初動の遅れが
その後いつまでも日本経済を苦しめることとなる
当時バブルを演出していたメカニズムに無知
だったすべての国民が
事実関係を理解しておらず
相変わらず投資行為に明け暮れする生活
を大いに楽しんでいた
このことが損害の規模をより大きなものにした
海外の投資家は既に資本を移動させていたために
損害を被る前に資産の確保へと奔り
知らなかったのは日本人だけだった
ということが後処理の着手に失敗させ
96年度の予算で漸く対応策を実施した
このとき生じた不作為の三年
とそれを含む無知のままの七年
という期間の関与が失われた十年
へと結びつき
それが現在まで続いている
大きく膨らんだ泡に針孔を空け
国会の成員すべてが関わって
ぶっ潰してしまったというそのことが
バブルの崩壊に気付かなかった国民
に損失を抱え込ませることとなる
海外投資家勢力となっていた一群は
過剰流動性の仕向け先
をタイへと変更し
バーツ危機を意図的に誘導しようとしたのだったが
問題の本質を認識していたタイ政府の判断で失敗し
強烈なバーツ売りを浴びせたものの
バブル経済をタイで発生させることには失敗した
その後過剰流動性の運用で
巨利を得ていた同じ投資勢力は
余勢を駆って韓国市場で
過剰流動性の運用を試みたものの
再び失敗して
朝鮮半島の下半分を
IMFの管理下に置くという経過を残した
こうした経済事案に関わる変化のはすべて
にドルの過剰流動性が関わっていた
供給し過ぎて余らせたドル
の行き場を模索していたアメリカが
オバマ民主党政権の時代に
その仕向け先を中国へと統一し
ドル安政策を中国大陸で大々的に行ったのは
人民元の通貨価値を高めるための戦略が
ドルの大量流入を中国大陸で引き起こす
ことが分かっていたからだった
その頃から過剰流動性の有望な仕向け先
として中国を利用できると
アメリカはそう思い込んでいたようだ
アメリカがプラザ合意後
日本でやった行為
とまったく同じ方法で
余ったドルを中国市場へと
繰り返し再投資していったことにより
ドル余り現象の有害性を希釈しながら
積み上がったドル資産を用い
世界市場全域でビジネス展開していた
あらゆる組織が行動方針を統一し
中国市場でドルの組織的な安売り
を発生させて
人民元の通貨価値を執拗に高めようと
企てていた痕跡が残されている
共産党政府に圧力をかけるためのこの措置は
日本でドル安政策を有効化した実績をもち
中国でも応用展開することが可能だ
とアメリカが踏んだことによって
過剰流動性を希釈しながら
新市場の創出を誘導することに使える
と確信させた
世界最大の生産基地を中国に作りだせば
同時に世界最大の消費市場もついてくる
という見通しを世界中に拡散させた
ドルを手段とするアメリカの投資勢力は
日本市場でバブル創出に関わって
多くのことを学びとり
中国でも同じ手法が使えるだろうと
多寡をくくっていたフシがある
状況証拠となった記録が
ニュースメディアに分散状態で残されている
このような文脈を経た上で
中国共産党政権が
押し付けられたドル安政策に対抗しようとして
人民元安政策を積極的に推し進めた
ということが
中国をたったの三年で
日本を追い越して世界第二位の
債権保有大国へとのし上がらせた
既存の機軸通貨となっていた
ドルに代わる新しい機軸通貨を
人民元で代行し
中華思想を前提にした世界市場の再編
を人民元で推進するための
伏線とする多くの戦略が
当時熱心に練り上げられていた
覇権を握るための基礎となる
プラットフォームをAIIBに
作り出させはしたものの
人民元の通貨価値を支えているのが
現状でドルとなっている以上
人民元がドルの後を襲って
第二の機軸通貨となろうとしても
それは無理
下位の通貨に機軸となる条件は
本質的に備わらない
外貨準備としての裏付けとなる担保
が希薄なままであるのなら
そもそもドルにとって代わろうとすること自体
明らかな不遜であろう
中国がもっているのは巨大な消費市場と
5Gがつくりだす
濃密で迅速なネットワーク機能
そのためのインフラ基盤としての
プラットフォームが成り立っていなければ
覇権を握ることは
そもそも不可能
人民元を大量に供給する能力があるにせよ
活用しなければ中国が望む覇権の掌握
は実現しない
債権を増やすことができなければ
すべての国を中国の意向に従わせる
ことはできない
生産設備を中国大陸から移せば
経済機能は円滑に回る能力をたちまち失う
消費市場がどれほど巨大な規模に成長できたとしても
生産財と資本財がそこに不在であるのなら
市場に中間財が積み上がる
ようなことはおきない
原油相場のこのところの急落は
中間財としての原油備蓄が重荷となったことにより
先物市場でマイナスの価格をつけた
日本で起きたバブル経済の消滅は
土地を仕入れて一定期間放っておけば
市場価格は勝手に値上がりしていき
不労所得を簡単に堪能できたことが
できなくなったことが引き起こした
総量規制で新規の借り入れができなくなった
からである
急いで売ることがつまり損となる
バブル時代の共通理解
当時が一般化したことによって
売り物が手控えられていたところに
購入希望者が増えつづけ
売却を希望する売り手も減り
土地の希少価値を時代が高めた
売却時点での価値を
売り控えが高める
という循環が定着するようになり
投資が投機へと発展していった
こうして最終的にバブルの膨張が
勝手に走り出してしまったのだった
原油相場ではいま
これとはまったく反対の状態となっていて
価格調整をするための緩衝装置が機能せず
これ以上中間在庫を膨らませることが不可能
という状況へと陥った
これが原油先物相場に
マイナスの取引価格を成立させた
何でもそうだがバッファが機能不全になると
なりたっていた循環がたちまち反転し
負の相乗効果を全体へと押し付ける
そこで損失を蒙った欲の深い連中が
変化の意味に気付かないまま
投資意欲を高めた状態となり
原油生産能力の保持
がマイナスとなる仕組みを生み
調整が必要となる結果となった
バブル経済を成り立たせているその背後には
必ず調整用の中間財の関与
という項目が必須条件となっている
バブルの崩壊を予見したなら
メカニズムの破綻を
中間在庫のバッファがどう防ぐのか
という要素を考慮しておくことが
最も必要な措置となる
ここが分かっていなと
巨額の損失を蒙らざるを得なくなる
だがその判断が不健全なものであったなら
欲の深さが災いし
所望の成果は何一つ
得られない
これは商取引や教育の現場などの
競争社会全般でも
往々にしてみられる
とても一般的な法則に過ぎない
人民元の大量供給を大々的にやっていながら
正当派経済学者が懸念しているインフレは
中国市場でおきたことが一度もない
この点でMMTの認識レベルは
既存の経済理解を
はるかに凌駕したレベルとなった
MMTを批判した正統派一同が
如何に蒼古たる経済理論にしがみ付き
判断を
これまで大きく誤ってきたことか
日本で実施されているアベノミクスも
同じ結果を
これから引き受けることだろう
通貨発行権を適切に応用すれば
定額給付を何度行っても
問題はなく影響もない
但し
国債をそこに関与させると
金利を受け容れることとなり
それがインフレ要因となることがある
やるべきことは
国債の増発などではなく
日本銀行券の単なる増刷
ということでなければならない
日銀が通貨供給量を監視することに徹し
行政が税収として
流動性を回収するというメソッド
が将来採用されるようになるだろう
MMTからMMMへとシフトする
という変化が世界を救う
可能性が出現してきた
国債の形式を踏んだ
という過去の誤った経済政策のすべてが
財務体質を劣悪化させた
その張本人
通貨価値は予め決まっていて
支出がなければ
利益はなく
消費がなければ
経済成長もない
という事実を知っていてよい頃だ
通貨価値は当該国に於いて
常に一定であることから
誰が支払ったとしても
買い手の利便は
売り手の利益
という関係を成り立たせる
これを繰り返す行為の連鎖が
富を生みだすその根源
通貨が人の手を経る毎に
利益と利便が発生し
経済が回る世の中になってゆく
これこそが経済を知るための
本質的与件
百円玉を失くしたら
持ち主にとっては単なる損失だが
国家にとっては
数万倍以上の利益創出の機会喪失
という結果を招く
資本の滞留は損失しか生みださない
その昔 鎌倉幕府の役人で
青砥藤綱というヒトが
自宅へと戻るその直前に
銅銭十文一枚を
滑川に落としたことがある
そこで松明を五十文で贖わせ
水中を捜索して回収した故事が
碑文となって
旧宅近くの川べりに建てられた
差し引き四十文の損と笑われたということなのだが
このたった一枚の銅銭が
人手に渡る度毎に十文の価値
を繰り返し生むこととなる
消費者にとっては便益を
売主にとっては利益を
それぞれ同時に与えることになる
例え少額であったにせよ
貨幣が存続する以上
それが人手を移動する度に
価値を生みだし
富として蓄積される
このため
貨幣を減らすことなく流通させることこそが
繁栄の礎であることを
八百年前の時代に
よく認識していた人物が日本にいた
ということにエコノミストは
謙虚になって学ぶ必要がある筈だ
お金のことをお足
と呼ぶ習慣が残されたのには訳がある
当時生活していた人々が
現在の正統派経済学者より
通貨価値の移動がもつその意味
について
より深い認識をもっていた
ということを青砥藤綱が
鎌倉時代に証明していた
ということになる
JR横浜線の中山駅の近くに
鶴見川が流れている
青砥という名の橋がそこにある
多分この辺りが
彼の領地だったのではなかろうか
墓は金沢区の寺にあるとされるが
鎌倉幕府の記録に彼の名が見えない
ということが実在の人物ではない
とする異見を残した
※この部分については以前、この欄外に既述しておいたものがある