人生の岐路に立ったとき、多くの人は他の人に相談をすると思います。
それ自体はもちろん正しいと思います。今後の人生を左右する重大なことなのですから当然です。
相談する相手もある人は親、兄弟など親戚に相談するし、またある人は学校や塾の先生や先輩に相談します。
中には思いあぐねて、見ず知らずの人に相談してしまう人までいます。
ここで注意して欲しいのが、重大な事柄についても相談だからこそから必ず少なくとも3人以上の自分が信頼出来る人に相談するということです。なぜならどんなに素晴らしい人であっても、どんなに正しいことを語っていても、人は自分の年齢、性別、現在の立場はもちろん今までに人生で経験したことに立って必ず語っています。人には限界があるのです。これはどんなに立派な経歴を持った人でも限界があるという点では同じです。
だから同じことを複数のひとに相談すると微妙に答が違ったりします。時には正反対な結論だったりします。
ではどちらか一方が100パーセント正しくて、他方が全て間違いなのでしょうか?
あなたが尊敬し信頼している人の意見は実は両方とも正しいことが多いです。
ではなぜ結論が正反対になるのでしょうか?
それはその人によって何に重きを置くかが違うからです。一番重視することや立場が違えば同じことでも結論が変わります。これはちょうど建築などの設計図面のようです。同じ建物でも立つ位置(立場)が違えば全く見え方が違います。家を立てるとき平面図だけで注文しますか?ありえないでしょう?建築の素人でも正面からみた立面図と横から見た側面図を確認したり、完成予想図(パース)を見たりしてから決めます。それはそうです。3次元(立体)である建物を理解するにはどんな素晴らしい図面だとしても一方向からでは限界があるからです。
人生の問題も一方向から見た解決策では判断を誤ります。
真実は一つですが、それにいろいろな方向(立場、価値観、考え方等)から光をあてるのです。
そうすると同じ問題もいろいろに見えてきます。そのいろいろな見え方を確認して自分自身で判断するのです。
一人の人の意見だけを聞いて決めたのではなく、複数の人の意見を聞いてじっくり考えて自分自身で決めたのですから後悔することも少ないと思います。
重大な問題こそ「交差光線」をあて、それによって浮き上がって見えてきたものが真実なのです。
ちなみにこの意味で生死を左右するような病のときセカンドオピニオンは当然必要です。
真実は一つ、決めるのは「あなた」です。