ひとことで「国語で得点出来ない。」と言われても、どういう問題で点がとれないのでしょうか。漢字の読み・書きや文法等の知識面でしょうか。それとも物語文(小説文)や説明文・論説文等の読解問題でしょうか。それとも国語全体でしょうか?この文面からは明らかではありませんが、読んだことがある教科書から出る読解問題はまあまあ出来て、初見の本文だと得点できないということは『真の読解力』がまだついてないと推察します。<o:p></o:p>
よく世間で言われていることに「国語力をつけるには、本を読ませなさい。」ですが、これは不正確ですね。
確かに本好きの女のお子様には国語が出来るお子さんが多いということは事実です。しかし、入試まであと1年もない受験生に今から本をひたすら読ませても・・・、国語力がつく前に入試が終わってしまいますし、他の科目の勉強ができなくなります。
これは英語で実力をつけるために辞書を片手にひたすらアルファベット順に単語だけを暗記させるようなもので効果が0とは言いませんが、それだけでは即効性もないし、かなり遠回りです。
では、どうしたら良いでしょうか?
国語力とは
大きく分けて1、知識分野と2、読解分野に分けられます。
まず、1、知識分野は
(1)漢字の読み・書き(部首、筆順、画数、熟語)
(2)慣用句、四字熟語、故事成語、ことわざ
(3)対義語・類義語
(4)国文法の知識
(5)敬語表現
(6)文学史、古典知識
(7)その他です。
この分野は<o:p></o:p>
漢字をはじめとして、どれもこれも憶えておかないとどうしようもありません。記憶しておけば誰でも正解できますし、知識分野は憶えてしまえば安定して得点できるのでここから勉強を進めればすぐに結果に出ます。<o:p></o:p>
「多すぎて憶えられない。」とか「漢字や文法は好きじゃない。」とか言っている場合ではありません。勉強は好き嫌いでやるものではありません。大切だから、必要だから、やるものです。「志望校に合格したい人は憶える。」「不合格になる人は憶えていない。」-それだけです。<o:p></o:p>
実績ある塾では憶え方や憶えるコツを授業で教えてはいますが、とにかくお子様本人が憶えないとはじまりません。<o:p></o:p>
無論志望校の傾向に合わせて濃淡はつけて良いと思います。例えば、志望校で毎年漢字の読み書きだけで配点の25%も出題されているなら、漢字を憶えない人は×でしょう。他方過去7年間古典知識が一度も出題されていないなら、古典知識の優先順位は低いと思います。
次に2、読解分野は(1)説明的文章、(2)文学的文章、(3)随筆その他に分かれます。
そして、(1)説明的文章は説明文・解説文の読解、論説文の読解に分かれます。
それぞれの文章ごとの読解のコツは各塾の授業で日々展開していると思いますので紙幅の関係でそちらに任せます。
勉強の仕方ですが、
まず、①長文を事前に読み、何がどうだと書いてあるのかをノートに短く自分の言葉で書いてから、設問に答える。という習慣をつけましょう。
次に②設問の解答や先生の説明から、どこをどう読めばそういう答えが出るのか理解して、読み取り方のコツを身につけましょう。
さらに、③答え方のコツを身につけましょう。例えば、「○○はどういうことですか?」と聞かれたら。「これこれということ。」と答える。「○○はなぜですか?」と聞かれたら「これこれだから」と答える。
(2)文学的文章は物語文・詩・短歌・俳句等に分かれます。①物語文で一番大切なことは場面、場面での「登場人物の心情変化です。その読み取るコツは「もし自分がその登場人物だったら、どう思うか?と立ち場を置き換える習慣をつけること」です。②詩・短歌・俳句ではまず表現形式の違いとそれぞれの表現技巧の知識を身につけ、自分でも使えるようにすることです。
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画家は自分の感動を絵に描き、カメラマンは写真を撮り、作曲家は作曲して人々に伝えようとしている。詩人は詩を創り、歌人は短歌を創り、俳人は俳句を創って自分の感動を人々に伝えようとしているだけ。だから、作者が何に一番感動したのか?(感動の中心はどこか?)そして、それはどう表現されているか?がもっとも出題されるのです。<o:p></o:p>
(3)随筆分野は(1)説明的文章と(2)文学的文章が合わさったものです。だから読解のコツは筆者が見たり聞いたりした事実が書いてある部分とその事実について筆者が思ったこと、考えたこと(筆者の意見部分)に分かれています。<o:p></o:p> だから、そこを区別して読むことが随筆文読解の秘訣です。
2、読解分野のまとめ<o:p></o:p>
長文読解は決して暗記ではありません。しかし、読み取り方や答え方、何がポイントかを知らずして読むのでは、限られた試験時間内に正解するのが難しくなります。ですので、ポイントを押さえた上で、上記の学習法で多くの長文読解問題をこなし、自分の書いた答と模範解答や先生の説明と照らし合わせ、どこがどう違い、なぜそうなったのか、を初めはその真似をして読み取りましょう。そうするうちに初見の長文読解問題でも読み取りができるようになってきます。「習うより慣れろ、習うより真似よ!」です。
この意味で、国語の読解分野でも「量は質に転化します。」
ではこの続きは後日<o:p></o:p>