減塩しても血圧が下がらない人がいる?!
これは一般には知られていないのですが、「医学の世界では常識」だそうです。
高血圧対策と言うと、すぐ減塩!となりますが、高血圧症には減塩すると血圧が下がるタイプと減塩しても血圧が下がらないタイプがあるそうです。
減塩すると血圧が下がるタイプの高血圧症の人は日本人の約3~4割で、残りは減塩しても血圧が下がらないタイプです。
ということは自分が減塩しても血圧が下がらないタイプだったら、減塩は血圧を下げるという目的のためには無意味となります。
ならば、自分がどちらのタイプか知りたくなりますが、その検査は血液や尿を調べただけで出来るような簡単なものではなく、専門的な検査が必要で、それは市中病院では出来ないそうです。
だから、高血圧症の患者がどちらのタイプか判明しなくても、医師は高血圧症だと異口同音に減塩をすすめます。減塩すれば胃がん等のリスクも下がるので、いずれのタイプだとしても損はないからです。
要するに、「減塩=血圧が下がる」となる人とそうではない人がいるが、減塩することによりいろいろな病気のリスクを減らせるし、日本人はもともと食塩摂取量が多い(1日6g未満であるべきなのに実際は1日9.7g)ので「減塩キャンペーン」をしているのです。
治療はどうなるの?
減塩して血圧が下がるタイプの人には体内のナトリウムを排出するために利尿剤系の降圧剤が有効ですが、そうではない人には利尿剤は効きません。
だから、医師はいろいろなタイプの降圧剤を組み合わせて処方し、様子をみて、その人に一番あった血圧安定化の組み合わせを探っているそうです。