近現代の歴史をどうとらえるかによって、現在に生きる私達の判断の礎が変わります。
そのあなたの歴史認識は正しいですか?そう思わされているだけではないですか?事実はどうなのですか?
従来では考えられないような素晴らしい本も出版されてきています。私達普通の国民も学びを深めて賢くならなければいけません。
私は昭和天皇の御巡幸について、私が生まれる前に「そういうことがあった」とTVや書籍から歴史的事実として知ってはいましたが、この歳になるまでその具体的な様子や内容までは学んではいませんでした。しかし、この本を読み始めたら涙が止まらなくなりました。復刻版ですが、是非一読されてみて下さい。
万世一系の天皇家に対するあなたの眼差しがきっとあたたかくなると思います。
「江戸一新」
私は門井慶喜氏の作品が好きで、出版された作品は全部読んでいますが、ファンでなくても楽しめますよ。
歴史上有名な人はもちろん、市井の人々(歴史に名を残していない人々)の活躍にも光をあてているところが好きです。世の中は今も昔も名を残した偉人だけではなく、たくさんの普通の人々の活躍によって動いているからです。
純粋に楽しめるし、歴史の勉強になるし、親学として学ぶこと多いので一推しです。
松尾芭蕉についてはたくさんの本が出版されていますが、小学生にちょうど良いものがなかなかありません。ちょっと古い本ですが、見つけました。それは「旅の人 芭蕉ものがたり」です。
大人(親)が読んでも良いほど素晴らしい本です。松尾芭蕉のさまざまな功績がとっても分かり易くかかれています。
例えば、連歌発句の「おかしみ」から発句十七音だけで俳句とし、「侘び、寂び」へ高めたことや、後世になって正岡子規が俳句における「写生」を主張しますが、実は芭蕉がその草分けであったことが分かり易くかかれています。また、芭蕉が俳句を創作する過程(初稿から何度も推敲して芸術性を高めていく。)まで小学生にもわかるようにかかれています。
また、松尾芭蕉は「奥の細道」の途中で亡くなったと誤解している生徒も多いですが、本書を読めばそんな誤解は解消です。本書はいわゆる伝記なのですが、文学史や歴史背景も学べます。
本来小学生高学年以上対象の本ですが、皆様にお勧めです!
これがそのようすの写真です。
掲示した状態でアイホンで撮影しました。
説明も写真に入れておきました。ご参考になれば幸いです。
ちなみに、私は小学生の頃から宮沢賢治のファンです。
以前宮沢賢治記念館を訪問した折、そこで大発見(笑)をしました。
と言うか、私がこの歳まで知らなかった(無知だった)だけなんですが・・・・・
★大発見その1:皆さんもご存じのあの有名な「雨にも負けず、風にも負けず」という詩は手帳の中に書き留められていたメモのようなものだけだった。それを賢治の死後発見した周囲の関係者が作品として発表した。
素晴らしい詩であり、あれで十分完成と思えますが、本人は推敲の途中という認識で亡くなってしまったのかもしれません。「天才は同時代の人々の間ではあまり知られず、亡くなった後に関係者のご尽力により作品が世に出て、そして、その素晴らしさから後世にまで残る。」というパターンかもしれません。賢治があと15年は長く生き、その作品を世間に次々と発表できていたら・・・、惜しい、実に惜しい。
★大発見その2:当初出版され、そのまま販売続けられていた「銀河鉄道の夜」は原稿の順番が正しくなかった(賢治の遺志とは違っていて、作品も推敲の途中であった。)それで、現在印刷出版されている「銀河鉄道の夜」は最近の詳細な研究の成果を活かし、訂正されたものとなっている。
道理で・・・・。私が子供の頃に読んだ「銀河鉄道の夜」は変な終わり方をしていて、今一つ不完全燃焼だった思い出があります。その当時は小学生だったので「偉い作家というのはこういう終わり方が良い。」と思うのか?と思いましたね。(笑)
PS
宮沢賢治記念館では賢治の使用していた手帳の復刻版(雨にも負けずの詩が手書きのように印刷されていて外観や紙質までそっくりに制作した手帳)が購入できます。
私はこの復刻版手帳は購入しませんでしたが、そのページを写真製版して1枚の横長の巻紙にしたものを購入してきました。ウエルストリーム(A教室)に掲示中です。
以上親学の一貫として参考になれば幸いです。
ご要望によりお薦め図書シリーズ久々の復活です。
「シュークリームとひじき」牧はる子著
洋菓子のヒロタの創業者の次女である著者(88歳でパリ在住)の半生が活き活きと語られており、読みやすく、お薦めです。
「そうですよね~。」と共感すること多々ありました。
「お金はつかえば無くなるけど、教養はなくならない・・・。」
「商売(仕事)は売る人にとっても、買う人にとっても、社会全体にとっても利益があるものでなければいけない。」
「いろいろな人たちの人生にかけるエネルギーみたいなものがお店(教室)の空気の中に満ち満ちていた。それが「隠し味(違い)」だったのかもしれません。」
「美味しいものこそみんなで分け合う。そうすると幸せがやってくる。」
「小さなことを毎日少しずつ積み重ねながら、人は成長し、業績を成していくもの。そうした気長で地道な努力を続けるには信じる心(信念)がなくてはいけない。」
こんな珠玉の言葉がさりげなくつづられています。説教臭くないのがまた良いです。
よかったらどうぞ!
皆さん、幕末の偉人である橋本左内の「啓発録」ってご存じかと思いますが・・・・・・
お子様を社会にとって有為な人材とするために是非読ませ、親子で語りあいたい内容です。しかし、原文は小中学生には難しく、意味がわからないと思います。ですので、小学部の在塾生や卒塾生にはお薦めしていませんでした。
ところが、最近になって、いまどきの小中学生にもわかるように意訳した書籍が出版されていました。「14歳からの「啓発録」」です。タイトルがベストセラーのパクリ系なので印象が良くなかったのですが、読んで見たら、なかなか素晴らしいです。下記の書名をクリックするとアマゾンのページが開き、そこの「試し読み」をクリックします。すると、前書きから始まり、本文も何ページかは無料で読めますので試しに読んで見て下さい。説明が今風でお子様達にもわかりやすいですよ。
4月から中学生になるお子様にめっちゃお薦めです。小学校を卒業して時間のある今読ませると良いです。
毎月たくさん本を購入され、たくさん読書されているとのことですが、
井澤先生は小説とかは 読まれないのですか?
小説もけっこう読んでいますよ。最近読んで気に入っているのが
門井慶喜さんの歴史小説シリーズです。
「家康、江戸を建てる」、「地中の星」、「銀閣の人」、「東京、はじまる」などです。
歴史上の超有名な人について書いているものもあれば、一般の人にはあまり知られていないけれど、実は大事業を成し遂げた市井の人にも光をあてて書いている作品もあり、好印象です。小説ですが、登場人物達は実際こんな感じの会話をして、こんな風に思ったのかな~と感じるリアリティーのある書き方が私は好きです。
小説は時間がないと一気には読めないのですが、毎晩20分~30分間、眠る前に読んでいます。
ネコちゃん大好き人間の私ですが、「ネコが漫画やアニメに出てきて重要な役割を果たす」そういうマンガ、アニメが大好きです。例えば、夏目友人帳の「先生」です。普段はおじさんのようにしゃべる怠惰に見えるネコの姿ですが、それは仮の姿で「いざっ」というときは変身して主人公夏目を助ける。こういう重要な脇役としてネコが出てくるのは従来からありました。
最近読んだ猫系漫画の中で一推しはネコ達がラーメン屋さんを切り盛りする「ラーメン赤猫」です。ぱっと聞くと、猫がラーメン屋さんをやる?-荒唐無稽に思えますが、一人一人(一匹一匹)が擬人化され、キャラが与えられ、人間社会のドラマのようです。
人情(猫情)の機微が描写されています。コミックスが2巻まで発売されており、私は電子書籍で読んでいます。(書庫がかなり一杯なっているので新規購入漫画はだいたい電子書籍です。)
ところで、いつも思うのですが、漫画・アニメ業界のストーリーのレベルはテレビ業界(創作シナリオ)のそれよりはるかに高いと思います。だから、過去20年間で大ヒットしているテレビドラマ多くがその原作は漫画なのです。それは単に人気のある漫画を原作にすれば、その読者層がテレビドラマをみてくれて、一定の視聴率が約束されるだけではありません。ストーリーが圧倒的に面白く、原作を知らない視聴者も次々とファンになるからです。
それはその漫画が世に出るまでには原作者、作画担当者、アシスタント、編集者、編集部が膨大な作業と時間をかけているからです。そして連載が開始されても、漫画業界で生き残るために熾烈な競争があり、それを勝ち抜いた作品のみが連載を継続でき、結果コミックス(単行本)として出版されているからです。この辺の事情はコミックスのバクマン。(BAKUMAN)に描かれています。そういう作品だからこそ世界に通用しているのです。漫画・アニメは世界に誇る日本のサブカルチャーです。
久々にお薦め図書の紹介です。
「この本だけは皆様にお知らせしないではいられない。」と思ったからです。
「健康本」や「一般向けの医学本」の中にはエビデンス(科学的証拠)があいまいなことをもっともらしく主張していることがあります。それはそれで書籍で何を主張するのも筆者の自由ですからやむをえません。また、話題づくりや営業上の理由から大げさに主張している場合もあります。
ただ私達一般人としては、そこは賢くならないといけません。いろいろな意見は書籍になって販売されるとエビデンスがあいまいな意見もしっかりしている意見もどちらももっともらしく見え、一見同価値に見えるからです。まさに玉石混交です。
そして、現に医学の世界で日々働いている人達は「それってエビデンスがあるの?」と考え、場合によってはその意見についての論文を検索して確認するそうです。
本書は病気にならないためのアドバイス本ですが、しっかりとしたエビデンスがあるアドバイスだけを収録しています。それぞれのアドバイスには章ごとにその根拠となった論文(当然英文です。)が検索できるようになっています。
だから、安心です。
*そうは言っても、そのアドバイスがすべての人(人種、性別、年齢、症状が異なるすべての人)に同じように効果があるとは限りませんのでそこは多少割引が必要ですからね。
前回ブログ(No.1126)で「よけいな一言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑」をお薦めしたところ、「とってもイイ本を教えてくれて有り難うございます。」との感想をいただきました。
いや~嬉しいですね。私が執筆したわけではありませんが、そう言ってもらえると我が事のように嬉しいですね。
そこで、調子にのって、もう1冊紹介しま~す。
「人は話し方が9割」(すばる舎)という本、これも勉強になります。2019年初版発行で、85万部を越えたとのことですので、既にご存じの方も多いとは思います。
私はこの本をつい最近読んだばかりです。実は、以前からこの本の存在は知っていましたが、買ってまで読もうとは思いませんでした。タイトルが「人は見た目が9割」(新潮新書2005年初版発行で約120万部)のパクリに思えたので、内容も他の本の焼き直しやパクリばかりで大した本ではないと思ったからです。最近になって書店で手にとり、売れている理由がわかり、購入しました。
それは、「会話についてのよくある悩み」に対して、具体的な解決策をわかりやすく提示しているからです。だから、「本の内容をすぐに実行してみよう!」と思えます。読者に本の内容を実行してみようと思わせる本がGoodなのです。
タイトルが2匹目のどじょうを狙ったパクリ同然だとしても中身が良いということもあるのですね。(笑)
外見と中身、価格と品質、価格と性能、普通は一致しますが、どんなことにも例外があるもので、人も本も車も外見だけで判断してはいけませんね。
2020年8月に出版され、じわじわと売れてきて、5 0万部突破です。
ですので、もうご存じかもしれませんが、
「よけいな一言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑」-お薦めですよ。
私は遅れ馳せながら最近読みました。
目上の人に対しては「ご苦労様でした」とは言わず、「お疲れ様でした」と言う。・・・などは新入研修で学んだことですし、この本の7~8割は社会人経験の中で既に学び実践していることです。
しかし、「大丈夫です。」が「やりません。」「いりません。」「できません。」といった断り文句として使われるなど、ここ最近の新しい言い方について再認識しました。
そういえば、理容室でシャンプー中に「どこか痒いところはありませんか?」と聞かれ、私も「いいえ、ありません。」の意味で「大丈夫です。」と言っていました。(笑)
そういうわけで、最近の若い人達への言い方もめっちゃ勉強になりますので親学として一推しで~す。
PS このところブログの更新をたびたび怠り、ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。けっして体調が悪いわけではありません。忙しいからでもありません。忙しいのは1年中ですからね。
「普通の国民」の一人として、たくさん書きたいことがあるのですが、受験勉強や子育てにまったく関係のないことですので、ちょっと控えていました。
小学4年生までの子供達へのお薦め図書はありますか?
ハーイ!私のお薦めする本はたくさんありま~す。
ですが、今回は本が大好きな塾生のNさんに聞いてみました。Nさんはウエルストリーム幼児部(私立小学校受験部)から開智学園総合部(開智小学校)に入学し、現在4年生です。昨年このブログ(No.1016)で紹介した百人一首の解説本(マンガで解説)を教えてくれたのもNさんです。そのNさんに子供達へのお薦め本についてインタビューしました。
井澤:Nさん、本が大好きでたくさんの本を読破したと思います。そこで、今日は今まで読んだ本の中で「これだけは小1~小4の子供達に読んで欲しい!」というお薦め本を紹介して下さい。
Nさん:まず、小1~2年生には
「10さいまでに読みたい世界名作」
①「赤毛のアン」
⑦「小公女セーラ」
㉕「ナルニア国物語-ライオンとま女」
「大きい1年生と小さな2年生」-株式会社偕成社
「はなこ 八月七日に ひろった こねこ」-株式会社ポプラ
「森おばけ」-株式会社福音館書店
「おばけずかん」-株式会社講談社 です。
次に、小3~4年生には
「銭天堂」-株式会社偕成社
「動物と話せる少女リリアーネ」-株式会社学研プラス
「かがみの国のアリス」-株式会社KADOKAWA
です。
井澤:Nさん、たくさんの本をお薦めいただき、有り難うございました。きっと、このブログを読んでくれている方々にも参考になったと思います。なにしろ現役の開智学園総合部生(小4)が薦めてくれるのですから。
御父母の皆様も是非我が子をNさんのような「本大好き少女(少年)」に育てあげましょう!
そうすれば、ますます我が子が賢くなるし、「家庭文化度」が上がると思います。
昭和の昔は「いい歳した大人がマンガを読んでいるなんて・・・世も末だ。」などと言われたそうですが、平成、令和では違いますね。マンガは大人社会でも完全に市民権を得ましたね。また、世界に通用するサブカルチャーとなっていていわば「日本の宝」です。その証拠に話題のドラマ「正直不動産」「ミステリと言う勿れ」やちょっと前の「ラジエーションハウス」など面白いドラマのほとんどがその原作はマンガですから。
日本のマンガ、凄いニャン!
今回の一推しは「キングダム」ー歴史が好きでマンガに抵抗がない大人にお薦めです。
キングダムの時代背景は秦の始皇帝がまだ若かった頃で、天下の大将軍を目指す若者が、数々の戦争を命をかけて戦い、仲間とともに成長していく話です。アニメ化されシーズン3がNHKで深夜枠で放送中です。そういえば実写でも映画化されましたね。アニメだけ視聴していても十分ストーリーは追えますが、コミックスは自分のペースで読めるのでいろいろ考えることができます。実際いろいろなヒントになりました。コミックスも仕事に役立つのです。
一応大筋は史実に基づいていると思いますが、ほとんどが創作(フィクション)ですので純粋にエンターテイメントとして楽しむだけでも良いです。
他人に勧めるかくいう私も「キングダム」の愛読者です。さすがに雑誌ヤングジャンプは購読していませんが、コミックスで読んでいます。昨年キングダムのコミックスを「大人買い」をして発売済みのキングダム全巻(1~64)を電子書籍で揃えました。いろいろな待ち時間や新幹線車中などでちょっとずつ読み進めています。