先日他塾のある先生とお話をする機会がありました。
その先生:ずいぶんたくさん勉強させるんですね。
井澤:はい、たくさん勉強させていますよ。
その先生:1週間で21時間も家庭学習させているんですよね?
井澤:えっ・・・・??
その先生:幼児に毎日3時間も家庭学習させるなんて・・・よくできますね。
井澤:そんなにはさせてないですけれど・・・・
その先生:先生のところの合格体験談によく出てくる「3×7=21学習法」って、1日3時間、1週間で3×7=21で21時間も家庭勉強させるっていうことですよね。
井澤:・・・(苦笑)
その先生:それが全員合格の秘訣ですよね。
井澤:世間からはそう理解されていたんですか~?「3×7=21学習法」というのは1日3時間、1週間で21時間も学習するという意味ではありませんよ。
その先生:ちがうんですか?
井澤;ハイ、全然ちがいます。「3×7=21学習法」というのは何か新しいことを学んだら3回復習をしましょう。ということです。
その先生:3回も復習するんですか?
井澤:ハイ、3回もするんです。1回目は授業日を入れて3日以内に全問題を復習します。
その先生:なぜ3日以内なんですか?
井澤:授業でやったこと、理解したことをまだ憶えているうちに復習するほうが効果があるからです。このことは、ご存じとは思いますが、かの「エビングハウスの忘却曲線理論」からも実証されています。完全に忘れきってしまう前に復習するのが勉強のコツです。
その先生:で、7日間、毎日それをやるんですね。
井澤:いえ・・・・毎日ではなくて、2回目の復習は授業日から数えて7日目(7~9日目)にやるのです。
そして、3回目の復習は21日目(21~23日目)にやります。あえて、「間をおいた反復」をするのです。
その先生:それで「3×7=21学習法」って言うんですか~。
記憶力のイイお子さんは3回もやらなくても憶えてしまいますよね。
井澤:そうですね。そういう場合には同じ問題を繰り返すだけではなく類題演習をするように言っています。
中学受験算数の文章題で言えば、授業でやった同じ問題をやるのが1回目の復習、2回目は同じ考え方、解き方で解ける数値改題をやります。3回目は、同じ考え方ではあるが、さらにひねった練成問題をやります。そうすれば、確実に実力がつくし、記憶も定着します。
その先生:なるほど・・・
井澤:さらに、「間をおいた反復」というのは、「幼児心」にもあっているんです。
その先生:といいますと?
井澤:親は子供が出来ないので、その出来ない問題をやらせたい。子供は出来ないから出来ない問題はやりたくない。出来る問題ばかりをやりたい。平行線です。だから、敢えて「間をおいた反復」なのです。
例えば、栄養豊富なのに子供が嫌いという食べ物を子供に食べさせたいときどうしますか?毎日無理矢理口にねじこみますか?そんなことをすれば余計嫌いになるかもしれません。そこで、子供にわからないように刻んで大好きなハンバーグに入れたり、すり下ろしてカレーに入れたり・・・賢い母はそんなふうに知恵をつかいますね。「間をおいた反復」はそういう効果もあるのです。
その先生:そうですね。
井澤:こういう勉強法が卒塾生の御父母様から高く評価されている3×7=21学習法なんです。
その先生:「1日3時間学習、7日で21時間学習」とは全然違いましたね。
井澤:言われてみればそうも受け取れますので、今後は誤解がないようにブログでもお知らせしますね。このたびは貴重なご意見をいただき有り難うございました。
*実はこれに似たことをお問い合わせを頂いた御父母様からも聞きましたので公開した次第です。