なごみのとき

ホッとするデジカメひとコマ日記

オオニシキソウ(トウダイグサ科・ニシキソウ属)一年草

2012-08-09 13:12:58 | 草花
 山裾の道端に、地を這うように広がった、小さい葉の草が生えていました。昔、よく畑で見たオオニシキソウです。
花がとても小さく、撮り辛いので、家に持ち帰り、撮影しました。
 オオニシキソウは北アメリカ原産の帰化植物で、しばしば葉の中央に紫褐色の斑紋が出ます。また、全草どこでも
傷つけると、白い乳液が出てきます。花は、カップ型の総苞の中に、雌花1個と雄花4個が入っている、トウダイグサ科特有の、
杯状花序というつくりになっています。




 この花は雌性先熟で、まず、カップの中から、子房のついた雌花がでてきます。子房の先にうねうねしたY字状の柱頭3本を
開きます。上の写真で、右端に短い白い糸のようなものが開いているのが、雌花です。



 この写真では、右上の方に、子房のついた雌花が、柄を伸ばし、カップから出ているのが、よく解ります。
受粉が終わると、柱頭は閉じ、子房は成熟してきて、倒れ、カップの横にきます。
 カップの縁に、不揃いな4枚の白い花びらのように見えるのは、腺体の付属物で、花弁ではありません。
子房が、倒れて垂れ下がってくる頃に、4本の雄花が出てきます。先に鮮やかな黄色の花粉をつけます。
上の写真では、ちょっと判りにくいのですが、下の方のカップから、雄花が出ています。
送粉を終えると、雄花は次第に脱落します






 雌性先熟で、自家受粉を避ける、巧妙なしくみになっているのに感心します。
花粉を運ぶのは、主に蟻で、蜜腺から豊かに出る蜜に誘われて、やって来ます。弾け落ちた種を運ぶのも、別の種類の蟻だそうです。