青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

白き炎の中で

2020年08月28日 23時00分00秒 | 三岐鉄道・北勢線

(灼熱物語@東藤原駅)

山城の付近で撮影した午前のセメント返空便を追って、灼熱の日射し降り注ぐ東藤原駅へ来てみました。何の遮る事のない灼熱の太陽が、レンガ風の瀟洒な駅舎を包みます。そう言えば、以前来た時は木造駅舎にサッシがついたいかにもな田舎っぽい駅で、こんなお洒落な駅舎じゃなかったかと思うんだけど、いつ建て替えられたんですかね。この駅に初めて来たのが確か8年前、そん時は確か東藤原駅構内でのポイントで脱線事故が起こった関係で、事故原因の検証が終了するまで東藤原~西藤原間が運休していたのを思い出したなぁ。

駅では、早速到着したセメント返空便の入れ替え作業が行われていました。8月に梅雨明けしてからというもの、今年の夏の暑さってのは破格のものがありましたけど、この日も桑名が37℃を記録したとんでもなく暑い一日。午前中はまだ夏の青空が見えていたのだけど、昼にかけてのトップライトの時間帯は文字通り白い炎が立つような光の中。眩暈のするような気温の中で撮影を続けていると、手で持っているカメラの温度も熱く燃え上がるよう。そんな中でデッキに立つ操車係とマスコンを握る機関士たちを追うのでありますが、いやはや過酷な現場であります。

特に操車係の方々は、炎天下でも肌の出せない重装備を身に纏っているので大変そうですよねえ。機関車の解放から機回し、タキのホッパへの推進、積み終わりからの引き取り、据え付け、出発仕業と一連の作業を無線を使いながら丁寧に進めて行きます。構内を徒歩で歩きながら進路の構成のためにポイントを切り替える地上作業員の方々も、さすがに暑さで参っていやしないかと。

しかしまあ、操車係の乗る貨車のデッキの向こうの夏空と言ったら。天気が一番良さそうだったから、という事で決めた三岐行きではありましたが、ここまで天気いいと暑さで消耗してしまう。大げさな話でなく、500mlのペットボトルを1時間に1本消費するくらいの水分の欲し方をするような異常な暑さでありました。この暑さの中でも、一瞬の気の緩みが事故につながる職場で働く鉄道員(ぽっぽや)稼業。安全の尊さなど門外漢の私が言うよりもよほど身に染みて理解をされているものと思うけれども、返す返すもどうぞ皆様、ご安全に・・・

 

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