LOHASな感じ!

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水戸芸術館3

2006-02-12 | 建築と文化
垂直の構築

磯崎新は水戸芸術館のアートタワーを「無限柱」で捉え、それを垂直の構築へと導いていったようだ。
ルーマニアの彫刻家コンスタンティン・ブランクーシの「無限柱」がモデルになっているそうだ。
無限柱は、何も無い平地に神を招くために榊をたて、立柱の儀式と伴に大地になにものかを構築する根源的な行為をしめしている。

磯崎新は、水戸の今後の無限的な可能性をアートタワーに求めた。
アートタワーは「搭」であるが、完結して見下ろす搭とは異なり、あくまでも下から上へと向かっていく無限柱だと芸術新潮2004.6で主張している。
確かに天に向かっている様は決して完結している姿ではないのがわかる。

また、無限柱の構成ユニットの形についての記述があった。
生命を象徴するDNAの螺旋構造を思い浮かべたようだが、そのままだと巨大なDNA模型になってしまう。
テトラヒドロン(正4面体)を順に積めば、自動的に稜線がトリプルスパイラル(3重螺旋)を描く。
そこで磯崎新は、トリプルスパイラルが果てしなく空中に伸びていく「垂直の構図」をコンセプトにしていったのだ。

先日、各拠点からWEBデザインのために事務所に集まっていたスタッフが芸術館をベンチマークした。
水戸店のスタッフ案内のもと、各スタッフは様々な観点から水戸芸術館を捉えたようだ。
オールチタンに包まれた正4面体を積み上げた姿はさすがに印象的だ。