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ヤギのネパール式調理方法の解説です
画像は鮮明にならないように加工しました!!!
Rajuk家でヤギ肉のダルバートを御馳走になった。
これは本当に本当の御馳走であって、地元住民でも祝い事などの時しか食べないものなのだ。
それをトレッキングで通りすがりのジャパニーズに御馳走してくれたRaju一家・・・感謝であります。
いや、食べごろの仔山羊は一頭7000Rsだと言う事でして、ネパールの労働者の月収の半分近くになる訳です。
一頭売ったならそれなりの収入になるのに私に御馳走してくれた訳ですから、本当に感謝の念に堪えません。
5頭のヤギが朝の餌を食んでいる
他のヤギが餌をむさぼる中で一頭だけ、ぶら下がっている餌から顔を背けていた。
しかも小刻みに震えているではないか。
自分はすぐにピンと来た・・・ああ、今夜のごちそうはこの仔山羊か、と。
動物の勘だろうとしか思えない現象なのだが、こいつを喰おうと品定めした瞬間から怯え出すのだ。
不思議な事だが、まるで言葉が分かるかのように怯え出すのだ。
山に餌を食べに行く時とは雰囲気が違うのか?
仔山羊は時々山に餌を食べに連れて行かれる。
だから綱を付けられ引かれて行くのには慣れているはずなのに、この時には四股を踏ん張って引いて行かれまいとした。
これから何が起こるのか分かっているとしか思えない。
頸動脈にナイフを入れてる
首の所をスウっと切ると血がぴゅーっと飛ぶように出る。
それを素早く鍋に受け、逆さに振って出なくなる迄血を抜く。
この時点では未だ少し暴れるのでしっかり押さえていなければならない。
血が抜けたら頭部を切り離す
落とした頭は焚き火にくべて毛を焼き、食べる。
脳味噌は食べるが目玉は食べないらしい。
首を紐できつく縛る
首を紐で縛る理由は空気が漏れないようにするためだ。
空気を皮と肉の間に吹き込んで膨らまし毛を刈り易くするのだ。
ビニールホースを差し込んで空気を入れる
ここ迄の手順はフィリピンとほとんど同じなのだが、空気の入れ方が少し違う。
フィリピンではもう少し文化的で自転車の空気入れを使いもっとパンパンに膨らませる。
パンパンに膨らんだら空気穴を紐で縛る
空気を入れる時には皮下脂肪と皮の隙間が剥がれるようにしごいたり引っ張ったりする。空気が満遍なく入るようにするには少し技を使う。
熱湯を掛けて毛を抜き易くする
鶏でもそうだったが、毛を抜く時には熱湯を使う。
ヤギに熱湯を掛けてステンレスのコップの縁で削ぎ落とす。
ここもフィリピンと少し違い、彼方では安全剃刀を使っていた。
そして、細かい毛が残って面倒臭くなると火で炙って燃やしていた。
着色料で染めていた
ヤギを着色するのを見て皮を剥いで鞣すのか、と思ったけれどその後ぶつ切りにして皮ごと料理したので着色の意味は分からなかった。
しかしその後市場でヤギを見た時にも同様の色で染めてあったので、美味そうに見せる工夫なのかと思ったが、分からない。
まずは切り落とし易い腿から
肉を切り分けるのに一番大事な事は中身を傷つけて出さない事である。
未だ内蔵が入ったままなのでうっかり傷をつけて中身を出してしまうと肉が臭くなってしまうのだ。
四股が落とされた
脂がのって美味いのは肋のあたりなのだが仔山羊は小さくて食べる所が無い。
やはりもも肉が一番かも知れない。
中身は尻の穴から抜く
中身を抜いてから腹を切り開く。
細かい所になったらRajuがナイフを握った・・・上手だった。
大きいのは胃袋だ。
ヤギのポロポロ糞は既に腸の中で形ができているのだ
作家の椎名誠はヤギの豆のような丸い粒の糞を見てどうしてあんなきれいな丸になるのだろうと不思議だったらしい。
尻の穴から放り出される時に丸くなるのか、と思ったりもしたらしい。
ある時、モンゴルでヤギを解体して腸を見た時に既に丸い粒の糞を見て納得したと書いていた。
しかし、何故腸の中で丸くポロポロになるのか、その謎は解けていないと思うのだが。
自分の勘では腸の蠕動運動の仕業だと思うが、調べるよりも神秘のままにしておこうと思う。
ヤギの血に岩塩を加えて煎ったもの
ヤギの血を煎って食べるのは初めてだった。
フィリピンでは煮て固めて煮こごり状のままご飯に掛けて食べていた。
しかし、酒のツマミやおやつには煎って食べた方が美味しい。
良い事を覚えたので今度機会があったらフィリピンでやってみようと思う。
Rajuが肉を食べ易い大きさに切る
解体したヤギ肉は更に調理し易い大きさに切られる。
Rajuが器用に筋などを除けて切った。
Rajuパパがヤギ肉のカレーを作る
Rajuパパはトレッキングや登山隊のコックをして25年間、ネパールの殆ど全部のコースを歩き尽くしたと言う。
30年前のアンナプルナサーキットの話しを聞くと、未だロッジなど無くて全行程をテント泊で歩くエクスペディションだったのだとか。
煮豆とヤギ肉のダルバート
Rajuパパの作ったヤギ肉のカレーはとても美味かった。
昨晩御馳走になった鶏肉のカレーと全く同じ香辛料なのだが、肉がヤギなのでこくがあって美味かった。
仔山羊だったからか、ヤギ特有の匂いは皆無で、とても柔らかだった。
Rajuパパの弟が夕食の時にロキシーとチャンを瓶に一つもってやって来た。
ロキシーもチャンも各家庭の手作りなので家ごとに味が違うのだが、この時のチャンは絶品であった。
発泡していて僅かなスパークリング感覚と軽い酸味が旨かった。
ロキシーのアルコール度数が10度くらいでチャンは3~4%だろうか。
ロキシーはぬる燗で、チャンは冷やして飲むのが旨かった。
こんな体験は中々出来ないのでRajuに感謝であります。
ありがとうRaju、と言う事で・・・・
つづく