NPOな人

NPOの現状や日々の雑感などを徒然なるままにお伝えします。

食品の放射能濃度

2011年06月14日 | 日記
5月12日のブログで、神奈川県内で採取された茶葉(生葉)から食品衛生法の暫定基準値を上回る放射性セシウムが検出されたために、県は農協などに製品の自主回収と出荷自粛を要請したと伝えしました。

その後、荒茶からも暫定基準値を上回る放射性セシウムが検出されていたことが分かり、その取扱いを巡って国と県で争いとなっています。

因みに、荒茶は、生葉を数回蒸すことで青臭さをのぞき水分を飛ばしたもので、生葉の重量の1/4ほどになります。製茶は、この荒茶に火入れして、選別等の仕上げ加工を経た後のものを言います。

荒茶には食品衛生法の暫定基準値が無かったのですが、国は、荒茶と製茶にも生葉と同じ基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を適用させるとしたために、県は「科学的根拠を示さない限り検査に応じない。」と反発しているのです。

国は、県が求めている科学的根拠に関しては、「荒茶を直接摂取するケースもあるため、生茶、荒茶、製茶すべての段階で基準を担保しなければ消費者は受け入れない。」と指摘しているようです。

国は、福島原発事故後の3月17日に「放射能汚染された食品の取扱いについて」という通知を出していますが、放射性セシウムの摂取制限に関する指標は、飲料水や牛乳で1㎏当たり200ベクレル、野菜類で1㎏当たり500ベクレルとされています。

しかし、一般の消費者が口にすることがない生茶、生茶を乾燥して重量が1/4になる荒茶、呑むときにはお湯を注ぐために濃度が大幅に低下する製茶、この3つを同じ基準で規制することが科学的に妥当だと思う人はいるのでしょうか?

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