ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

“捨てる人あれば 拾う人あり”

2018-09-25 07:08:26 | 雑感
 街の片隅に設けられているゴミ・ステーション(ゴミ出し場)、このゴミ出し場を見ればそこの住民の民度がわかります。

 ゴミ袋が防護ネットからはみ出て置かれていないか、収集車巡回後にちゃんと後片付けができているか、収集日以外に出されている規約違反のゴミ袋がないか、などがその目安になると思っています。

 ゴミ出し場の管理がきちんとしている地区は大体が古くからの住民の多いところですが、逆にそれが杜撰なところは共通して賃貸住宅などの新参の住民が多いようです。その差は住民同士のコミュニケーションにあるのでしょうか。

 毎週1回、AAのミーティングのある夙川に通っています。その帰り道に一カ所だけJRの線路下を通る狭い隧道があります。この辺りは新しく建った戸建て住宅が多く、ゴミ出し場は線路の土手下・隧道の北出入り口脇に設けられています。目立たない場所だけに、ここの管理は杜撰でゴミが散らかったままのことがよくあります。

 その日はいつになく生ゴミまでもひどく散らかっていました。あまりのひどさに見るに見かねて、私はそれらをサッサと始末してやりました。いつもトングとゴミ袋を持ち歩いているのでこの程度のことはお手の物です。

 隧道の南出入り口で、後を追ってきた老人に呼び止められました。ついさっきの件を見ていたらしく、そのお礼に追いかけてきたようでした。何の関係もない通りすがりの人が、何の関係もないゴミ出し場をキレイサッパリ片付けた、彼にしてみればこれはあり得ないことで、そんな奇特な行為に心が動かされたらしいのです。

「自分も気がついたら片付けるようにしているんですが、・・・ここでは今日も当番がいるはずなのに、こんなふうに何もしないんです。・・・つい最近もネ、路上駐車していた車が鋭利なモノで傷つけられた事件がありましてネ。車の持ち主に駐車していた方も悪いと言ってやったら、何と逆に反感を買われてしまったんですよ。」

 老人は、自分が正しいことをやっているのに、それを誰も受け容れてくれないことが腹立たしいようでした。ゴミ拾いを始めて1年ぐらいの私もそうだったので、まるで当時の自分を見ているようでした。

「気持ちはよくわかりますが、そこをグッと堪えて黙ってやることです。」
「えっ、そんな・・・?」
「現行犯でない限り、自分の非を指摘されたら即座に否認してみるのが普通です。指摘されたことが事実だったとしても、自衛本能が先立ってどうしても反発してしまうんですね。それで反感が反感を呼び、ことは益々ややこしくなるんですよ。」
「はぁ、そんなものですか? いやいや、どうもありがとうございます。」


         *   *   *   *   *

「まぁ、“捨てる人あれば 拾う人あり” これぐらいの割り切り方がいいんです!」

 実は、そのときこう言えばわかりやすかったのにと後になって悔やまれました。“捨てる人あれば 拾う人あり” は以前ゴミ拾い中に出合ったご婦人から言われた言葉です。が、そのときはすっかり忘れていました。

 言われたときは「何と不公平な!」と思ったものですが、こう割り切りでもしないとゴミ拾い初心者には「遣ってられない!」と思うのも事実です。これはまだゴミ拾い歴2年頃の話で、やっとゴミ拾い歴3年半となった今、改めて彼女の真意が正確に汲み取れた想いでした。



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コメント (2)
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