The Soul of Ben Webster
(VERVE MGV-8359)
(VERVE MGV-8359)
またVERVEですかと言われそうですが本当に奥が深いレーベルですね。swanさん曰く”秘境”、この混沌とジャケの素晴らしさ、演奏はあくまでも entertaiment, ジャズの歴史をかえたようなコルトレーンやマイルス、モンクもいないし、渋い楽しい演奏が多くDIGしていくとキリがない感じです。 今日は、フロッグの愛称で知られているエリントニアン、ベン・ウェブスターで行きましょう。コレは確か国内盤が出ていると思うのでベンのテナーが好きな方 は、かなりの方が所有されていると思うのですが・・・
ベンのテナースタイルについては今更説明するまでもないですがサブトーンをいかした硬軟織り交ぜた豪快なサウンドが特徴と思います。特にバラードプレイ でのすばらしさはテイタムとの共演盤などでも堪能できますよね。ここでの”チェルシーの橋”での素晴らしさ故、自分のターンテーブルには頻繁に載せられる アルバムです。メンバーはテナーにベンとハロルド・アシュビー、トランペットにアート・ファーマー、ジミー・ジョーンズのピアノ、マンデル・ロウのギ ター、ミルト・ヒントンのベース、ドラムにデイブ・ベイリーです。ブルース曲に於けるベンのソロもアーシーでいいですね。またファーマーのコントロールさ れたブルースソロはクールストラッティンの ソロを思い起こさせるものです。ジミー・ジョーンズのリリカルなピアノプレイやマンデル・ロウのシングルトーンのソロも聞き物です。
カバーは公園のベンチで寄り添う恋人を油絵タッチで描いたものでカバーのサインをみるとSam Daijogoというアーチストの絵だと推測されます。またピーターソンの作曲家シリーズで登場したMERLE SHOREの名前がart directorとしてcreditされています。MGMのT字レーベルですがお気に入りの一枚です。