67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

ケントンガール,アン・リチャーズ

2006-07-01 03:39:30 | jazz & vocal
Ann, Man!/Ann Richards
(Atco 33-136)


 アン・リチャーズはスタン・ケントンの妻の座を一度はおさめたケントンガールのひとりで、ケントン楽団を代表する美人白人シンガーです。他にもケントン 楽団は数々の美人白人シンガーを輩出したのはご存知のとおりです。ジューン・クリスティをはじめクリス・コナーやアニタ・オデイ何かもケントンガールと言 えるシンガーです。彼女ら3人ほどではないですが,アンのボーカルは特徴のあるフラット気味のボイスで絡み付くように唄うスタイルがその個性となってお り、ヴォーカルファンの中では人気のある存在だと思います。"I'm Shooting High"を始めとするキャピトルの3枚が有名ですが,この3枚はオーケストラがバックですよね。それに対し、atlanticの傍系マイナーレーベルで あるATCOに録音された本アルバムは,スモールコンボの伴奏で彼らのジャジーなソロも聴けるところがまた捨て難い魅力であり人気盤になっている所以であ ろうと思います。

 メンバーはJack Shelson(tp), barney Kessel(g), Red Callendar(b), Larry Bunker(ds)の4重奏団です。特筆すべきは,ケッセルの歌伴です!!!ジュリー・ロンドンの所でも書いたかも知れませんが,この人のボーカルの伴 奏は最高で,このアンのアルバムでもケッセルだけの伴奏で4曲が聴かれます。サイドAが"There's A Lulu In My life"と“You Go To My Head"、サイドBが"Bewitched"と"How Do I Look In Blue"の各面2曲です。いずれも素晴らしいですが、"Bewitched"の歌唱が最高だと思います。ケッセルのコードワークに対するアンの反応(逆 かな?)のよさが良くとらえられているトラックですよね。他の曲ではシェルドンのオープン,ミュートともにtpのソロが聴けますが,このアルバムはとにか くケッセルですね。

 所有盤はAtcoのモノオリジナルです。ステレオカートリッジで聴いていたときには、ジリパチのノイズが目立っていましたが、モノシステムでは全く気に ならずアンとケッセルのデュオでの音の厚さが増し、より芳醇なサウンドになりました。カバーは有名なアンの“見返り美人”ですよね。