Lem Winchester & The Ramsey Lewis Trio
(Argo LP642)
(Argo LP642)
ラムゼイ・ルイスといえば1965年のワシントンDCのボヘミアンキャバーンのライブ、そう“ジ・イン・クラウド”が知られていますよね。強烈なダンシ ングビートにのってファンキーフレーズ連発,拍手,かけ声、会場ノリノリの楽しいアルバムですよね。でも以前はかなりストレートアヘッドなジャズもやって たんですよね。ここではヴァイブのレム・ウィンチェスターを加えてのカルテットの演奏が聴かれます。副題に"perform a tribute to Clifford Brown"とあるように56年自動車事故で惜しくも他界したブラウニーに対するトリビュートアルバムです。というのもウィンチェスターは WilmingtonのHoward High Schoolでブラウニーと一緒にプレイしていた旧友なのです。デラウェアのこのWilmingtonで後に警察官として働き,最後はロシアンルーレット で命を絶った話はジャズフリークの方はみなさんご存知ですよね。
ブラウニーへのtributeということで、彼のナンバー2曲が取り上げられています。A-1の“ジョイスプリング”とA-3の”サンドゥ”です。ご存 知のとおりStudy In Brownにブラウニーの決定的名演が収録されています。もちろんこれと比較する訳には行きませんが,ここでのジョイスプリングもメディアムテンポでス ウィングしておりA-1を飾るのにふさわしい演奏ですね。サンドゥはかなり古い曲らしく,ウィンチェスターによるとオリジナルタイトルは"Due's Blues"というタイトルらしいです。さらにB-1のJorduもブラウニー得意の曲ですね。他にはスタンダードから"Once In A While", "It Could Happen to You", "Easy To Love"が演奏されてます。この辺りのバラードもOKです。ということでラムゼイ・ルイスは多作ですがこれが一番好きですね。
アーゴのグレイレーベルのモノ盤ですが,左上角にパンチホールがあります。このパンチホールですが米国盤に良くある金属のワッカがはまってます。これってどうしてなんでしょうね?このカバーのピンぼけ具合もいかにもアーゴってかんじですかねぇ?