Can't See For Lookin'/Red Garland
(Prestige 7276)
(Prestige 7276)
ガーランドのピアノを初めて聞いたのはもちろんマイルス・デイヴィス5重奏団の演奏でした。ブロックコードを多用するスタイルは御大のお気に入りだった のでしょう。じゃあ,彼のトリオを初めて聞いたのはやっぱりマイルスのマイルストーンズのBilly Boyでした。マイルスのバンドでは御大がソロを吹き終わるとサッサと舞台の袖に消えていきますから、残ったコルトレーンカルテット,ガーランドトリオの フォーマットは日常茶飯事であったのだと思います。
ガーランドトリオの演奏はPrestigeに多くあり、Groovy, Red Garland Piano, A Garland of Redとどれをとっても彼の魅力を充分に表現したアルバムでしたが、カバーデザインに優れたGroovyが何と言っても有名ですよね。他にも魅力的なアル バムが目白押しで、どのアルバムでも彼のリリカルなシングルトーンとゴム毬のようなブロックコードのコンビネーションが聴けます。以前にアップした, Rojoはコンガ入りの好アルバムでした。この辺りのややマイナーなガーランドにも注目したいものです。
今日のアルバムは"Can't See for Lookin"というトリオ盤です。ホーンを配したアルバムもprestigeにはありますがガーランドはやっぱりトリオです。片面2曲ずつという、長尺 のトリオ演奏で彼のスタイルをすべて見せてくれますよ。ベースはポール・チェンバース,ドラムはアート・テイラーの勝手知ったるトリオです。と特にB面の Blackoutでのグイグイ引っ張っていくチェンバースのベースも聞き物です。ラストのエリントンナンバーのCastle RockでのブルースフィーリングあふれるガーランドのピアノはGroovyのC-jam bluesを彷彿させます。
prestigeのブラックレーベル,シルバーロゴのステレオ盤です。このレーベルは60年代初頭のレーベルでステレオ盤のみで自分のコレクションでも数少ないレーベルです。