Soul Meeting/King Curtis
(Prestige 7222)
(Prestige 7222)
メインストリームジャズファンには余りなじみがないかもしれません。ブウォ~ッと言う感じで唸るような音色でブローするサックス奏者のことをホンカーともいいますが、プレステッジ傍系のR&B色の強いTRU-SOUNDレーベルの中心的存在であったのがキング・カーチスです。今日はジャズ批評のコテコテデラックスにも掲載されたこのテナー奏者を取り上げてみましょう。テキサス州フォートワース出身の典型的テキサス・デナーです。
TRU-SOUNDレーベルでは全14枚のカタログのうち3枚がこのキング・カーチスのアルバムで、R&B色を全面に打ち出したアルバム作りをしていた事がわかりますね。本日アップのアルバムはこのカーチスが親レーベルであるプレステッジに録音した比較的ジャズ色の強いこのアルバムです。メンバーはKing Curtis(ts), Nat Adderley(cor), Wynton Kelly(p), Sam Jones(b), Belton Evans(ds)の五重奏団です。A-1タイトル曲"Soul Meeting"でいきなりカーチスのホンカーの本領発揮と言う演奏が聴けちゃいます。バックのケリーの端正なソロもなかなかのものです。またジョーンズの強いビートもいいですね。A-3の"All The Way"やB-2の"What Is This Thing Called Love"などのいわゆるジャズスタンダードでもサブトーンを生かしたホンカーならではのプレイが印象的です。ケリーも入魂のプレイで盛り上げており、ラストの"Do You Have Soul Now"でのイントロ,ソロではケリーの独特のスウィンギーな演奏が聴かれます。
プレステッジの黄黒センターレーベルで"Bergenfield, N.J."アドレスです。美しいコーティングカバーも秀逸ですね。