67camper's Blog

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ムードテナーだけではないのです!

2007-01-29 03:45:56 | jazz & vocal
Jazz For Commuters And Salute To The Saxes/Sam "The Man" Taylor
(Metrojazz E1008)


「ハーレム・ノクターン」といえばムードテナーで有名なのがこのサム・テイラーですよね。ジャズファンにはイリノイ・ジャケーの方が有名ですかねぇ???サムには本格的にジャズに取り組んだアルバムも少ないですが存在します。メトロジャズというレーベルはMGMの傍系と思うのですが、メルバ・リストンジミー・ネッパーなどなかなか興味深いアルバムをラインナップに揃えていて、コレクターとしては気になるレーベルです。このレーベルにサム・テイラーのアルバムがある事自体,ちょっとしたサプライズでもありますよね。

 さてこのアルバムです。A面は"Jazz For Commuters”というヘンテコリンなタイトルです。日本語訳だと“通勤者のためのジャズ”なんですが、カバーの新聞を持ったサムが通勤者気取りの写真と関係が有るのでしょうか???。何故,通勤者なのかよくわかりません。メンバーはいいですよ。Sam(ts), Budd Johnson(ts, bs), Georgie Auld(ts), Ben Smith(bs), Charlie Shavers(tp), Thad Jones(tp), Frank Rehak(tb), Jimmy Cleveland(tb), Hank Jones(p), Billy Bauer(g), Barry Galbraith(g), Milt Hinton(b), Osie Johnson(ds)からのセレクトメンバーです。この面はblowing session風で全曲がメンバーのオリジナル曲で、Sam vs Johnson、Sam vs Auldのテナーバトルが目玉です。B面はsax giantsの名演をとりあげ、レスターの"Lester Leaps In", ホーキンスの"Body and Soul", ジョージ・オールドの"Air Mail Special", ベン・ウェブスターの"All Too Soon", イリノイ・ジャケーの"Flyin' Home"が収録されています。サムはアップテンポではワンノートやホンキングを交えたrock'n roll風プレイを,バラードではサブトーンを駆使したリラックスしたプレイに終始しており,彼のスタイルを充分に味わえます。サイドメンではJohnson, Auldのサックス,Thad Jones, Jimmy Clevelandのナイスなソロもききものです。

 metrojazzのモノラル,オリジナルですが、惜しくもドリルホールが切られています。サム・テイラーのジャズテイスト溢れる代表的アルバムと思います。