Latin Escapade/George Shearing
(Capitol T737)
(Capitol T737)
70年代以降,ジャズ界を席巻したいわゆるクロスオーバー、フュージョンの台頭した時代はメインストリームジャズ愛好家にとっては全く氷河期とも言える一時代でもあった。電化され,洗練されたファッショナブルなサウンドはジャズ喫茶の衰退とカフェバーの台頭と言う「風が吹いたら桶屋が儲かる」的な効果を生んだのかも知れません。(強引すぎるかな?)こう言う70年代のイージーリスニングは、電化されているのが特徴ですが,アコースティックなイージーリスニング的なジャズはそれ以前に萌芽がみられていましたよね。一つは,ウェス・モンゴメリーを中心に録音されていったA&M, CTIの一連の作品群ですし,更に過去をたどって行くとキャピトルのジョージ・シアリングのラテンジャズあたりに行きつくのかもしれません。総じて,このシアリングの作品群は美しい女性がカバーに捉えられており視覚的には素晴らしいモノがありますね。本日のアップはそんな作品群の一枚です。
演奏は,軽めの聞き流しジャズであり,真剣に対峙する必要は全くありません。メンバーはGeorge Shearing(p), Emil Richards(vib), Toots Thielemans(g), Al McKibbon(b), Percy Brice(ds)の五重奏団にさまざまなサウンドを叩きだすArmando Peraza(conga)が加わっています。 "Perfidia","Mambo with Me","Old Devil Moon","Cuban Love Song", "Poodle Mambo"等の聴きやすいメロディと美しい女性をあしらったカバー,これだけで充分ですね。
所有盤は,キャピトル,ターコイズラベルのモノラルオリジナル盤です。たまにはこう言う軽めのインスト物も良いですね。