67camper's Blog

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このバチーダを聴いてくれ!

2007-09-17 00:05:54 | jazz & vocal
Joao Gilberto/Joao Gilberto
(Polydor 2451 037)


 高知も九州の西を通る台風の影響なのは,時折暴風まじりの激しい雨が降っています。blog仲間のmono-monoさんが激しい雨が降る時に聴くアルバムなんてタイトルで第3番目に挙げいていたのがこの3月の雨(水)(Aguas De Marco)です。たまたまブラジル産のオリジナルポリドール盤をゲットしたのでアップしますね。

 邦題は「3月の水」ですが、実際はA-1にこの曲名が記載されているだけで,貧弱なブラジル製のカバー、センターレーベルのどこにもアルバムタイトルとしては記載されていません。ズバリタイトルは「Joao Gilberto」だけなんです。そして激しい雨は何も3月に限りません。全編を通じて彼のギター(おそらくDi Georgioだろう!そうであって欲しい)から繰り出される強烈なビート(バチーダ)が激しい雨のように聞こえるのだろうと思う。ジョアンの初期の名作は間違いなく、やはりblog仲間のbassclefさんがアップしておられるオデオンの3枚だろうと思いますが、後期のアルバムでは断然これですね。73年の録音と言いますから,日本で言うとかぐや姫の神田川が流行った年ですね。日本とブラジルの国民性の違いを感じますね(笑)。さて,このバチーダが全編に溢れたアルバムは、ゲッツ/ジルベルトで見せたジョアンの気だるく甘いボーカルを聴くと言うよりは,パーカッシブなギターを聴くアルバムと思います。ある解説で「bass奏者は不明と書いた日本語ライナーがあったと記載されるほどギターのベースラインが素晴らしい。」、即ちベースはおらず,ソニー・カー(Sonny Carr)のブラシだけを相手にこれだけのビート感がでるバチーダの凄さが強調されています。このバチーダに歌詞が乗った感じのボーカルでスキャット(ハミング?)だけの曲なども見られます。A-1の"Aguas De Marco"が勿論有名ですが,オーラスの当時妻であったミウーシャ(Miucha)とのデュオの"Izaura"は息をのむほど美しく,もう一つの聴きモノと思います。

 mono-monoさんが素晴らしいようだとログに書いていたオリジの録音ですが,CD自体を聴いてないので直接比較は出来ないのですが,ギターのサウンドの素晴らしさとブラシの切れが最高です。上記で”ベース奏者はいない!”と書いたとおり、確かにカバーにベース奏者の名はカバーには記載されてないのですが,自分のタコ耳にはどうもベースがいるように聞こえるところがあるのですけどね・・・。