Bags Meets Wes/MIlt Jackson & Wes Montgomery
(Riverside 407)
やっぱりファンキーなアルバムはいいですね。難しいことは何もない。次から次にでてくるソロを感じるままに楽しめばいいです。何の理論や歴史的な背景や意味のない分類など必要としませんよね。ミルト、ウェス、ケリーとくれば悪い訳がない!このメンバーを聞いただけででてくるサウンドが予測がついてしまいます。
あとのリズム隊はサム・ジョーンズ、フィリー・ジョー・ジョーンズです。本作録音時は、唯一ケリーがVEE-JAYトの契約中ですが、元はと言えばリバーサイドに幾多の名盤を録音した看板ピアニストであり、他の4人もそれぞれがこのレーベルに立派なリーダー作を録音しているプレイヤーなのです。メンバー全員が黒人、卓越したブルースフィーリングを持つプレイヤーですよね。
A-1の”S.K.J”はジャクソンのワイフのイニシャルを取ったブルースでこれだけで彼らに脈々と流れるブルース魂を感じられます。A-2はこのメンバーに加わって吹いてもらっても良かったなあ!と思えるゴルソンの名曲"Stablemates"です。華麗な4バースが印象的な演奏ですね。続くA-3"のStairway to the Stars"のリリカルなミルトのバイブが美しい。B面はサムのベースが活躍する"Sam Sack"で幕をあけます。そしてラストにローチ&ブラウニーの名演に並ぶ、いや個人的にはこっちの方が好きな"Delilah"で締めくくられます。哀愁漂うテーマが大好きな曲ですが、この曲のベストトラックに挙げたいですよね。
所有盤はOrpheumのリバーサイドモノラル盤です。リバーサイドファンキースターズとも言えるメンバーでの快演アルバムと思います。コートと帽子姿でにっこりと笑うBags&Wesを捉えたカバーも好きですね。