67camper's Blog

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オーソドックスなプレイがいいCOBBの快作

2008-03-26 06:34:52 | jazz & vocal
Sizzlin'/Arnett Cobb
(Prestige 7227 jp.reissue)


 ライオネル・ハンプトン楽団でイリノイ・ジャケーの後任として参加してフライングホームで爆発的ブローを披露したアーネット・コブは、一部ではコテコテラインのテナー奏者として評価されている節もありますが、オーソドックスな男性的なトーンで迫るプレイは簡単にコテコテでくくれないジャジーさを合わせ持ち大好きなプレイヤーですね。80年前後に“アーネット・コブ・イズ・バック”でカムバックしたのが自分に取ってはリアルタイムでしたが、カバーの老いぼれた雰囲気とは異なる豪快なプレイに大いなるギャップを感じたものです。彼のプレステッジへの吹き込みは"Blow Arnett Blow"に始まり全六枚ありますがその最後を飾るのが本日アップのこの"Sizzlin'"です。ピアノに加えたガーランドを加えたワンホーンというのも彼のテナーを味わうには格好といえる一枚です。

 メンバーはArnett Cobb(ts), Red Garland(p), George Tucker(b), J.C.Heard(ds)のカルテットです。同じメンバーで"Ballads By Cobb"として傍系Moodsvilleにも録音されていますのでこちらを好まれている方もおられるかも知れませんね。サイドAは"Sweet Georgia Brown"のアップテンポの激しいブローで幕をあけます。続くイリノイ・ジャケーの"Black Velvet"は美しいテーマの佳曲でアルバムのなかで最も好きなトラックです。いずれも、ガーランドの端正なソロがいいですね。A-3の3連符を駆使したブルース"Blue Sermon"等はコブの最も得意なスタイルかも知れませんね。B-1の"Georgia On My Mind"はリラックスしたコブのプレイとガーランドのブロックコードが印象的ですし、B-3のラテンビートを駆使した"The Way You Look Tonight"の処理も面白いですね。

 所有盤はビクターが「マスターズ・オブ・テナー・セレクション」として発売された廉価版でステレオ録音です。モノラルのオリジでも聞いてみたいアルバムですね。