67camper's Blog

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BNが世に出したサルのギター

2008-04-04 05:12:49 | jazz & vocal
Sal Salvador Quintet-Quartet/Sal Salvador
(Blue Note 5035)


 白人ギタープレイヤーと言うのジャズギター界の中でも派手さはないものの、渋みがあって大好きなジャンルと言えるのではないでしょうか?バーニー・ケッセル、タル・ファーロウ、ハーブ・エリス、ジミー・レイニー、ジョニー・スミス、ジョー・パスあたりがビッグネームだと思いますが、他にもジョー・ピューマ、ビリー・バウアー、ローリンド・アルメイダ、チャーリー・バードそして本日アップのサル・サルバドールなど、いずれも渋みあふれるサウンドでフレーズを紡いでいく名手ばかりですね。本日は名門BNに残した初リーダー盤をアップいたします。

 サルは名前からすると、ラテン系のプレイヤーのような印象もありますが、演奏を聴いてもらうとラテンリズム等全くなくニューイングランドで生まれ育った生粋のアメリカ人であることがわかります。サルというと、ベツレヘム盤やキャピトル盤がおそらく有名で、このBN盤はやや1ランク下に評価されているかも知れませんね。というのも共演のエディ・コスタの存在がこういった傾向を招いているのかもしれません。コスタに関してはタルとの共演が有名で日本でもギターとの相性に付いては万人が認めることでしょう。このBN盤では、Johnny Williamsが起用されており彼のコスタに近い乾いた重い音でのバッキングもなかなかのもので、A-2"Get Happy"や"This Can't Be Love"でのソロは聞き物です。肝心のサルのシングルトーンを中心としたソロも明快で卓越したテクニックを全てのトラックで聴くことができますね。中でもA-3"My Old Flame"のバラードプレイにはしびれますね。そしてサイドメンで注目すべきはFrank Sokolovのテナーですね。A-1"Gone With The Wind", B-2"Too Marvelous For Words"やB-3"After You've Gone"でのスウィンギーなプレイは圧巻です。あとのリズムセクションはKennY O'Brien(b), Jimmy Campbell(ds)でカルテット、クインテットでの初リーダー盤らしい溌剌としたプレイは一聴に値しますよ!。

 BN10インチは国内盤で大量に再発されましたが、所有盤はUnited Artistsの10インチ再発です。12インチ化されていない10インチのこういった渋い演奏は貴重ですよね。