Sing, Sing, Sing/Gene Krupa and His Orchestra
(Clef MGC-627)
1938年、歴史的ベニー・グッドマンのカーネギーホールコンサートのハイライトとなった演奏や自伝的映画"The benny Goodman Story"のクライマックスで使用された演奏はスウィングエラの代表的名演というよりジャズ史上に燦然と輝く名演ですよね。この演奏はタムタムを駆使したロングソロを展開するクルーパのドラミング抜きでは語ることが出来ませんよね。本日は1954年クレフに吹き込まれたクルーパのトリオによるSing, Sing, Singの再演アルバムをアップいたします。
メンバーはGene Krupa(ds), Eddie Shu(cl, ts, harmonica), Teddy Napoleon(p)のトリオです。もちろん注目すべきは、約10分にわたるA-3の"Sing, Sing, Sing"のクルーパのドラミングですが、ここでGoodman役のクラリネットをプレイするEddie Shuが大注目です。Eddie Shuというとベツレヘムのフクロウをカバーに描いた10インチ盤を思い出せされる方がおられるかも知れませんね。このShuが"Sing, Sing, Sing"だけでなく他のチューンでも大活躍しています。A-1の"Don't Be That Way", "How High The Moon"のテナーもいいですし、B-4の"Harmonica-Shu Boogie"とB-5の"September Song"の哀愁あふれるハーモニカがGOODで、クルーパのドラミングもさることながら拾いもののShuの演奏がある意味このアルバムのハイライトと言えるかもしれませんね。
所有盤はクレフのモノラルオリジナル盤です。クルーパのグッドマンへのデディケーションとも言えるアルバムに仕上がっています。