New York Jazz/The Sonny Stitt Quartet
(Verve MGV8219 jp reissue)
(Verve MGV8219 jp reissue)
50年代後半は、おそらくジャズが最も元気があった年代ですよね。歴史的にも重要な作品がたくさん発表されたため、他の年代ならその年代をする話題作になったようなスウィングするいいアルバムが目白押しです。いわゆる過小評価作品ですが そういったアルバムも燦然と輝くような話題性はなくても鈍いいぶし銀的作品であり今聴けば全て新鮮、「いいじゃん!」となることが多い感じがします。パーカーという大きな存在故、いつも次点ポジションに甘んじてきたソニー・スティットなどは、スウィングするというジャズの本質は充分に追求されているしこういった話題に上らないいい作品が多いです。本日は、このスティットのVERVE盤で"New York Jazz"をアップします。既にアップした同年代の似たタイトルのルースト盤がありますが、これとも甲乙付けがたい内容ですよね。
57年の録音で、スティットはここではアルト、テナーの両刀使いで、曲によっては一曲の中で持ち替えもやっています。ピアノはJimmy Jones, ベースはRay Brown, ドラムスがJo Jonesというワンホーンカルテットです。持ち替えではA-3の"If I Had You" A-4の"Alone Together"、アルトでB-1の"Down Home Blues", B-3の"Stars Fell On Alabama", Bラスの"Between The Devil And The Deep Blue Sea"が好トラックです。B-4のテナーによる"Body And Soul"もいいですよね。個人的にはアルトが多く収録されたB面が好きで、特にB-1のブルースフィーリングの素晴らしさやキャノンボールに迫るアラバマの歌心あふれる演奏は要チェックだろうと思います。
所有盤はポリドールの再発モノラル盤ですが、電光掲示板文字を模したタイトルロゴの使用は斬新でゴージャスなNYCの夜のライブシーンを連想させ、なかなかのGood cover だと思います。