67camper's Blog

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究極の煙草カバー

2008-04-17 05:29:18 | jazz & vocal
Steamin'/Miles Davis
(Prestige 7200)


 先日、blog仲間のbobさんがマラソンセッションから"Workin'"をアップしておられた。それに触発されてしまい、本日のアップと相成りました。マイルスは契約の問題もあって、一気にこの4枚を録音し発売されたことはよく知られていますね。おそらく最も人気のあるのが、“My Funny Valentine"を含む"Cookin'"でしょうが、いずれも優劣付けがたく皆様個人的な思い入れもあり好みが分かれるところです。自分としては、最も聴いた回数が多いのが本日アップの"Steamin'"ではないかと思います。というのもジャズの聴きはじめの学生時代に新潟市のジャズ喫茶「フラッシュ」で繰り返しターンテーブルに乗っていたからです。


Steamin'/Miles Davis
(Prestige 7580)

 「フラッシュ」も自分も上の長く所有してきた2ndカバーでしたね。もちろん、この2nd coverにたいする思い入れが人一倍強いのですが、タバコに火を付けるマイルスを捉えたオリジナルカバーの素晴らしさには脱帽です。マイルス初め、煙草ジャケはジャズでは多いですが、中でも抜きん出た存在感はこのオリジナルカバーならではですね。ご存知のように、マラソンセッッションではマイルスのミュートトランペットで奏でられるA-1の4曲が話題になりますが、Steamin'に於ける「飾りのついた4輪馬車」もロリンズの"Newk's Time"の演奏と並び、東西の横綱的名演奏であろうと思います。出だしのカーランドの一音を聴くだけでニンマリしてしまいますね。続くJonesのドラムがfeatureされる”Salt Peanuts", マイルスの独特のノンビブラートの細い音のミュートがゆっくりと美しいメロディを奏でるA-3のSomething I Dreamed Last Night", B-1の"Dianne"やB-3の"When I Fall In Love"も好きな演奏ですね。もっぱら4輪馬車のA面ばかりが注目されていますが、モンクナンバーのB-2"Well You Needn't"は当時モンクナンバーを好んで取り上げていたマイルスのモンクへのリスペクトすら感じますね。チェンバースのピチカートやガーランドの低音を生かしたソロなど聞き所が多いですね。

 所有盤はBergenfield, NJの黄色ラベルのモノ盤です。演奏もさることながら、リラクシンと並び好きなカバーですね。マラソンの4枚のなかでも自分にとっては特別な一枚ですね。