Thrill To The Fabulous/Carol Bruce
(Tops L1574)
(Tops L1574)
Topsというレーベルも何枚か所有していますが、ときにインストもの、ボーカルものともになかなか味のあるアルバム作りをするレーベルですね。このレーベルのボーカル盤でもJune HuttonやLillian Rothとならんで好アルバムとして有名なものがこのCarol Bruceの一枚ですね。本日はおそらく彼女の唯一のリーダーアルバムと思われるこのアルバムをアップしてみます。
ジャズ批評78の女性シンガー大百科vol.2で“浜美枝”風と言われた美人シンガーですが、からっとしたスウィンギーなタッチのボーカルが気持ちがいいですね。バックをつとめるTony MottolaのギターとBuddy Weedのピアノを加えた伴奏陣のジャジーなバッキングも二重丸でボーカルファンにはおなじみのアルバムです。針を落とすといきなりA-1の"Blue Skies"から彼女の甘さを配した正確なディクションに「うーん 。なかなかいいじゃん!」となること受けあいです。続く"Blue Prelude", "I Get The Blues When It Rains"そして"Carol's Blues", B面に入っても冒頭の“St. Louis Blues", "Calypso Blues", "Blue & Brokenhearted" とやたら"Blue"とか"Blues"というタイトルが多いことに気づきます。おそらく綴りは違いますがなまえの"Bruce"に引っ掛けたものというのは想像に難くないですよね。A面では"Carol's Blues", B面では"Blue & Brokenhearted"が伴奏も含め白眉の出来ですね。
所有盤はTopsのオリジナルモノラル盤です。こんないいアルバムがありながら、一枚しかリリースされなかったのが不思議でなりません。バックのジャジーな動きも文句なしでしょね。