JG/Johnny Griffin
(Cadet LP 624 jp.reissue)
(Cadet LP 624 jp.reissue)
グリフィンは日本でも結構人気のあるテナープレイヤーで、BN、リバーサイド、渡欧してからの新しい所ではブラックライオン、スティープルチェースなどに人気盤がたくさんありますよね。エネルギッシュにくねくねとうねるテナーは一聴すれば彼とわかるフレージング、サウンドであり、モンクとの競演やロックジョーとのテナーバトルなどにも好盤が目白押しですよね。シカゴ出身のグリフィンが1956年、シカゴのレーベル”アーゴ”に初リーダー盤を録音したことはごく自然な成り行きですが、当時から彼のスタイルは既に確立されており、同郷の名手ジュニア・マンス、ウィルバー・ウェアを加えたこの演奏は堂々たるものです。JGのロゴを使ったカバーもなかなかに格好いいですね。
メンバーはGriffin(ts), Mance(p), Wilbur Ware(b), Buddy Smith(ds)のワンホーンカルテットです。A-1"I Cried For You"からグリフィンらしいエキサイティングなソロが素晴らしいですよね。また、マンスのソロはケリーを彷彿とさせるようなスウィンギーなソロで乗っています。B面トップのグリフィンのオリジナル"Bee-Ees"での奔放なGriffin節がてんこもりです。続く"The Boy Next Door"と"These Foolish Things"の二つのスタンダードではミディアムテンポ、スローバラードへの卓越した解釈が聴け、どんな曲調もすばらしい対応が見られデビューから既に確固たるpersonalityをもっていたことが容易に理解できます。
所有盤は70年代中期にビクターから再発された国内盤ですが、オリジナル盤ではこの紫と黒に塗り分けられたところが開き、中にアーゴのプロモーションEPが付録として入っていたと言います。自分はもちろん見たこともないのですが、ブログをお読みの皆さんにはご存知の方もおられるかもしれませんね。