A Portrait of Duke Ellington/Dizzy Gillespie and His Orchestra
(Verve MGVS68386)
(Verve MGVS68386)
エリントンはジャズ界を代表するバンドリーダーであり,彼らが演奏して来た楽曲はすべてジャズの伝統に根ざしたモノであり、のちに他のプレーヤーが何度も録音するいわゆるジャズスタンダードとなっていますよね。正確にはエリントニアンが作った楽曲が結構ありますがエリントンバンドで初演するにあたりすべて彼の作品であるかのように扱われていますね。それだけバンドのカラーが強烈なバンドリーダーの個性に彩られていた証しでもあるし,いかに優れたスター軍団であったかを物語るものですよね。勿論これは全盛期のベイシーバンドでも言えることなのですが・・・
このようなエリントン曲集なんてのはそう珍しくもないですが、今日のアップはガレスピーのバンドがこのエリントン曲に挑戦したアルバムです。録音は1960年。メンバーはGillespie(tp), Bennie Green(tb), Hank Jones(p. celeste), George Duvivier(b), Charlie Persip(ds)にfrench horn, woodwinds, flute, vibを加えたガレスピーのビッグバンドです。エリントンを代表する楽曲ばかりですので一応曲名だけでも紹介しておきますね。A面は"In A Mellow Tone", "Things Ain't What They Used To Be", "Serenade To Sweden", "Chelsea's Bridge", "Upper Manhattan Medical Group", "Do Nothin' Till You Hear From Me", B面は"Caravan", "Sophisticated Lady", "Johnny Cole Lately", "Perdido", "Come Sunday"という佳曲揃いです。ガレスピーは主にオープンでプレイしてますが、優れたブルース解釈と美しい音色,ハイノートで唸らせてくれますよ!エリントンバンドに属したレックス・スチュワート,レイ・ナンス、クーティ・ウィリアムスそしてクラーク・テリーとはまた違った解釈で興味深いですね。 所有盤はVERVE, MGM、T字のステレオ盤です。ガレスピーの後期のverve盤の中でも出色の出来と思います。