67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

あらためて思う,エリントン曲の素晴らしさ!

2007-02-22 04:28:25 | jazz & vocal
A Portrait of Duke Ellington/Dizzy Gillespie and His Orchestra
(Verve MGVS68386)


 エリントンはジャズ界を代表するバンドリーダーであり,彼らが演奏して来た楽曲はすべてジャズの伝統に根ざしたモノであり、のちに他のプレーヤーが何度も録音するいわゆるジャズスタンダードとなっていますよね。正確にはエリントニアンが作った楽曲が結構ありますがエリントンバンドで初演するにあたりすべて彼の作品であるかのように扱われていますね。それだけバンドのカラーが強烈なバンドリーダーの個性に彩られていた証しでもあるし,いかに優れたスター軍団であったかを物語るものですよね。勿論これは全盛期のベイシーバンドでも言えることなのですが・・・

 このようなエリントン曲集なんてのはそう珍しくもないですが、今日のアップはガレスピーのバンドがこのエリントン曲に挑戦したアルバムです。録音は1960年。メンバーはGillespie(tp), Bennie Green(tb), Hank Jones(p. celeste), George Duvivier(b), Charlie Persip(ds)にfrench horn, woodwinds, flute, vibを加えたガレスピーのビッグバンドです。エリントンを代表する楽曲ばかりですので一応曲名だけでも紹介しておきますね。A面は"In A Mellow Tone", "Things Ain't What They Used To Be", "Serenade To Sweden", "Chelsea's Bridge", "Upper Manhattan Medical Group", "Do Nothin' Till You Hear From Me", B面は"Caravan", "Sophisticated Lady", "Johnny Cole Lately", "Perdido", "Come Sunday"という佳曲揃いです。ガレスピーは主にオープンでプレイしてますが、優れたブルース解釈と美しい音色,ハイノートで唸らせてくれますよ!エリントンバンドに属したレックス・スチュワート,レイ・ナンス、クーティ・ウィリアムスそしてクラーク・テリーとはまた違った解釈で興味深いですね。 所有盤はVERVE, MGM、T字のステレオ盤です。ガレスピーの後期のverve盤の中でも出色の出来と思います。

アフロキューバンジャズ

2007-02-21 00:04:53 | jazz & vocal
Flautista!/Herbie Mann Plays Afro Cuban Jazz
(Verve MGV8336)

 ボンゴやコンガのラテンパーカッションが繰り出す激しいリズムとかけ声を特徴とするアフロキューバンミュージックとジャズとのブレンドは古くからケントン,ピート・ルゴロ,ショーティ・ロジャーズまたチャーリー・パーカー等によって試みられそれなリの成果を挙げていたと思われますが,本日アップのハービー・マンも積極的にアフロキューバンサウンドを取り入れたプレーヤーであったと言えると思います。ハービー・マンと聞いただけで引いてしまうジャズファンも多いと思いますが、さらにこれにチャカポコが加わるわけですから、「もう無視だなこれは!」なんてお思いの輩も多いと推測します。そう言う方々はこの「Flautista!」のカバーの女性の網タイツでも鑑賞していてください。

 さて、好き嫌いの別れるこのアルバムですが、PersonnelはHerbie Mann(fl, bcl), Johnny Rae(vib, marimba), Knobby Totah(b), Carlos Valdes(conga), Jose Luis Mangual(bongo), Santos Miranda(ds, timbales)です。特筆すべきは,ジョージ・シアリングのバンドで活躍したJohnny Raeのバイブとマリンバが効果的で,マンのフルートとのからみが最高です。またマンはA-3"Come On Mule"で彼の2nd instrumentというべきバスクラをプレイしていますが,深みのあるこのサウンドが新鮮ですね。サイドBのJuan Tizolのキャラバンも捨て難い演奏です。マンのソロのバックでなるTotahのWalking bassそしてアルコでのソロと一番好きなトラックですね。

 ショップによってはゴミ盤扱いかも知れませんが,結構気に入っているverveのトランペッターラベルのモノラル盤です。渋いアルバムでしょう!!!

デクスターと言えば,GO!

2007-02-20 02:57:56 | jazz & vocal
Go/Dexter Gordon
(Blue Note BST-84112)


 このセンスあるカバーを初めて石丸電気のレコード棚で見つけたときには,まだ聞いたこともないデクスターでした。もう30年近く前になります。自分にとっての初デクスターはこのアルバムでした。パーソネルを見て,「クラーク入り,間違いなし!」の判断で1580円を払い黄色い石丸電気のビニール袋に入れてもらい新潟市内のジャズフラッシュに持ち帰りバイタボックスで聞かせてもらったのか昨日のようです。

 メンバーはゴードン,クラーク,ブッチ・ウォーレン(b),ビリー・ヒギンズ(ds)のワンホーン形式です。演奏は,自分的には絶対的にB面です。ヒギンズのリムショットがたたき出すラテンリズムにのって出てくるゴードンのファーストノートを聞いただけでもグロッギー状態と言えます。続く歌心溢れるソロも秀逸です。続いて出るクラークのソロもスウィンギーですがどことなく翳りのあるピアノでクラークならではの美しいソロだと思います。2曲目の"Where You Are"のテナーを鳴らしきるバラードプレイの素晴らしさは筆舌に尽くし難い名演と思います。 蛇足ですが,これと同じメンバーの"The Swingin' Affair"もなかなかのできですね。

 当時の新品ですが,ソリッドブルーの♪レーベル,ステレオ盤です。ブルーノートのタイポグラフィの極みとも言うべきカバーデザインが素晴らしいですね!皆さん所有されていると思われますし、皆さんの感想も聴いてみたいモノです。自分にとってはデクスターと言えばこの盤なんですよ!

「RAH」だけじゃないぞ!

2007-02-19 05:35:50 | jazz & vocal
Playing The Field/Mark Murphy
(Capitol T1458)


 自分にとっては何となく都会的なセンスを感じさせるシンガー、それがマーク・マーフィである。マーフィはDeccaでレコードデビューをはたしますが,有名になったのはやっぱりリバーサイドに吹き込まれた2枚のアルバムだと思います。特にジャズメンのオリジナルを積極的に採用した選曲とアーニー・ウィルキンス楽団の凄腕メンバーのバッキングが聞ける「RAH」は国内盤がでるまでは垂涎のアルバムでありましたし、数少ないリバーサイドレーベルを代表するボーカルアルバムでした。もちろんこの「RAH」も好きですが,キャピトルにも気の利いたレコーディングがあり、もう少し注目されてもいい男性ボーカルであろうと思います。

 今日はそんなマーフィのキャピトル盤から"Playing The Field"をアップいたします。サイドAはビル・ホルマンのビッグバンドとサイドBはジミー・ロウルズ,ジョー・モンドラゴン,シェリー・マンのピアノトリオがバックを務めておりなかなかの好アルバムに仕上がっています。サイドAの冒頭、フィンガースナッピングで始まる"Put The Blame On Mama"はメロディも魅惑的でジャジーなボーカルにいきなりニンマリしてしまいます。続く"Swinging On A Star"や“サイドA 最後の"Love Is A Many Splendored Thing"も好唱と思います。サイドBではこのトリオのツボをこころえたバッキングに唸ってしまいます。スローな"I Didn't Know About You"のボーカルやラストのスキャットを交えた"But Not For Me"も捨て難いですね。

 所有盤はレインボウキャピトルのモノラル盤です。マーフィと4人の女性とのツーショットをあしらった粋なカバーも二重丸ですね!

白人のクールテナーはやっぱりこの人!

2007-02-18 00:01:12 | jazz & vocal
Imported From Europe/Stan Getz
(Verve MGV8331)


 テナーサックス界は2大巨匠といえば、やっぱりロリンズ,コルトレーンだろうか。いや元をただせば、ホーキンスとレスター・ヤングの二人であろうと思います。ホーキンススタイルの豪快なスタイルに対して,ヴィブラートの少ない滑らかなスタイルでソフトかつ小さい音量のレスターが登場したことにより2つの流れが出来たと言えます。レスターが居なければ,クールジャズはなかったのかも知れません。ハーマン楽団のフォーブラザースを始めとする白人系のテナーはみんなレスターの多大な影響の元にあると言っても過言ではないでしょう。ズートもゲッツもみんなそうです。

 さて今日はゲッツです。ゲッツは何と言ってもボサノバでの活躍で知られていますが,それ以前のルースト時代,クレフ~ノーグラン~ヴァーヴ時代も名盤の宝庫です。”オペラハウス”や“シュライン”等有名盤がいくつかありますが,個人的に演奏,カバーともに好きなこのヨーロッパジャズメンとの共演盤をアップしますね。メンバーはBenny Bailey(tp), Ake Persson(tb), Erik Nordstrom, Bjarne Nerem(ts), Lars Gullin(bs), Bengt Hallberg, Jan Johansson(p), Gunnar Johnsson(b), William Schiopffe(ds)と言う布陣です。演奏曲も"Honeysuckle Rose", "They Can't Take That Away From Me", "Topsy", "Like Someone In Love", "Speak Low"スタンダード揃いのところも嬉しいですね。全編を通じてゲッツのメロディアスなソロが聞かれます。個人的にはB面トップのTopsyが最も好みです。

 カバーはヨーロッパの町並みの風景ですが,いったいどこでしょう?英国かな???このカバーが最高に美しいですよね。所有盤はVerveのtrumpetter labelのモノラル盤です。

バグス&・・・

2007-02-17 04:39:18 | jazz & vocal
Bean Bags/Milt Jackson & Coleman Hawkins
(Atlantic 1316)


 モダンジャズカルテットはアトランティックのジャズをささえた重要なグループであったと思われますが,このグループのジョン・ルイスとミルト・ジャクソンはそれぞれがリーダーとしてアトランティックレーベルを代表するプレーヤーであったと言えます。特にバイブのミルト・ジャクソンに関してはバラードのうまさには卓越したモノがありますが、MJQを離れた演奏では、よりブルースフィーリングが強くソウルフルな演奏を行い「Bags & ~」という数々の録音を行っています。本日アップのコールマン・ホーキンスとの共演もそんな中の一枚です。「~」には他にはレイ・チャールズやコルトレーン,アンドフルートなんてのもありますが、本日アップのこのアルバムが最も好きなアルバムと言えます。蛇足かも知れませんがバグスはミルト・ジャクソンの愛称として良く知られていますが、ホーキンスの"Bean"(豆)については浅学の自分はこの盤購入まで知りませんでした(涙)。

 さて、このアルバムのメンバーのすばらしさ、特にケニー・バレルとトミフラの参加が見逃せませんね。ベースはエディー・ジョーンズ,ドラムはコニー・ケイとくればサポート陣の手堅さ、味ともにベストマッチと言えると思います。A-1の"Close Your Eyes"のソロイスト4人(バグス,ビーン,トミフラ,バレル)のロマンティックなプレイは、もうそりゃ涙ものですね。A-3のバラード"Don't Take Your Love From Me"も同様に名手達のバラードプレイに酔いしれます。B面は一転してブルース中心で"Get Happy"と2曲のバグスのオリジナルブルースからなり,各自の卓越したブルースセンスに脱帽です。ひいきのケニー・バレルのブルージーなプレイが光りますね。

 豆を入れた袋のタイトルをイメージしたフロントカバーも味があります。所有盤はアトランティックのブラックレーベル、シルバーロゴのモノラルオリジ盤です。

珍しいプレステッジの2枚組

2007-02-16 04:21:06 | jazz & vocal
The Soulful Piano of Gildo Mahones/Gildo Mahones
(Prestige PR7339)

 ファンタジーの再発カップリング盤を除けば,プレステッジの「2LP set」は7300番台に数セット存在するにすぎません。この「2LP set」もほとんどが以前の2枚のアルバムをカップリングしたモノであり、この中では本日アップのGildo Mahonesのアルバムが最も貴重であろうと思われます。Gildo Mahonesはレスター・ヤングンのグループで名を挙げ,後にランバート・ヘンドリックス&ロス(のちにババン)の伴奏者となり,この辺りの演奏が有名だと思います。そのスタイルは,ソウルフルで卓越したブルース・フィーリングを持っておりますが,タッチは極めて軽快で軽めのレッド・ガーランド,あるいはビリー・テイラー,モーリス・ナントン、ジーン・ハリスあたりと近いスタイルであろうと思います。

 メンバーはGildo Mahones(p), Ben Tucker(b)にドラムは曲によりJimmie SmithとSonny Brownが担当します。サイドDの「南太平洋」の曲"Bali Hai"ではこのトリオにLarry Yong(org), Leo Wright(as)が客演し,ラストの"Tales Of Brooklyn" ではトリオ+Kenny Burrell(g)の演奏となります。聞き所は多くサイドAでのMahones自身が好きだと言う"I Should Care", サイドBでのスローナンバーに対する卓越した解釈を聞かせる"I Wonder What's Become Of Our Love", サイドCでのRichrad Rodgersの佳曲"The Sweetest Sound"、サイドDのビリー・ホリデイのヴァージョンが有名な"Good Morning Heartache"など、彼のリリカルなバラードプレイ,スウィンギーな演奏両方を充分に堪能できます。


I'm Shooting High/Gildo Mahones
(Prestige PR16004, jp reissue)


 上記のlater issueと思われる"I'm Shooting High"(後にウェイブから再発)と5曲がダブリがあります(Waveの日本語ライナーは4曲と記載されています)がプレステッジ7000シリーズのなかでは極めて異色の「2LP set」であり、リーダー作の少ないMahonesのピアノスタイルをこれでもかとばかりに紹介したアルバムとして貴重です。プレステッジのブルートライデント,シルバーロゴの2枚組です。

GRAB YOUR HEART! St. Valentine's Day

2007-02-15 04:50:10 | Weblog

 2月14日は,全国的にバレンタイン・デイでした。職場のみなさんから、数個のプレゼントのチョコレートを頂戴し,満足しながら帰宅しました。この場を借りて御礼申しあげます。  

 さて帰宅を待っていたのは,愛娘のUちゃんが幼稚園でつくったという一枚の紙切れ。でも、これが一番嬉しかったりします。お金も一銭もかかってないのでしょうが,なかなかの力作です。自分の指に合わせて縁取りがありして、それがハートを掴んでいたりする構図がなかなかクールです。女の子は,こうやっていろんなこと覚えていくのかなんて、妙に興味深い。(自分は男ばかりの兄弟だったので・・・)  



 ママも負けていません。男性群(自分と長男,次男)に対してチョコレートケーキのサービスがありました。VWマークつき、67camper家オリジナル。お皿はお気に入りのファイヤーキング。自分のケーキは画像で確認できないかもしれないですが、既に表面のココアパウダー?を長男の指で薄く取り去られていました!!「写真撮ってからにして欲しい!」とママ。今日も,叱られた長男Tでした。とほほ。そんなこんなで今年のバレンタインの夜は過ぎていきました。

11時50分って・・・?

2007-02-15 04:21:34 | jazz & vocal
Ten Minutes To Midnight/Vera Sanford
(Bombay 1515)


 白人ばかりがもてはやされる女性ボーカル界ですが、黒人ボーカルでも白人のようなハスキーボイスでしっとりとしたボーカルをきかせる歌手がいますよね。エセル・エニスなどもそんな歌手の一人だと思います。本日,アップのベラ・サンフォードもエニスのような知名度はありませんがそんなスタイルのように思います。他のリーダーアルバムがないので、ほんとこれ一枚しかきいたことがありません。また、「BOMBAY」と言うレーベルも自分はこれ以外知らないのです。おそらくシカゴのマイナーレーベルであろうと踏んでいるのですが、ご存知の方が居ればまたコメントを戴きたいモノです。下にセンターレーベルの画像を入れておきますね。



 さて、このアルバム,黒人にしてはききやすいバラード集でジョニー・ペイトのオケのバックで唄うベラのボーカルはストレートでクセがないスタイルでききやすいボーカルです。「低音部ではメリハリのきいたヘレン・メリル、中/高音部ではサラ・ボーン的」と評されるスタイルは確かにと納得できます。サイドA冒頭の"I Can't Escape From You"でその感じは明らかになります。さらに"For Heaven's Sake"や"Dancing In The Dark"なども好トラックですね。

 フロントカバーでの彼女のアップを見るとblack beautyというべきなかなかの美人です。裏カバーを見ると,Cart MagazineのエディターがBombay recordsに宛てた書簡がいきなりバックカバーに付けられていたりして,こんな簡素なバックカバーも珍しく印象的ですね。アルバムタイトル"Ten Minutes To Midnight"は午後11時50分ということでしょうが、果たしてこの意味は?・・・・・

GREAT WALKER!

2007-02-14 03:41:13 | jazz & vocal
Jazz's Great "Walker."/Leroy Vinnegar
(VeeJay VJ2502)


 西海岸を代表するベーシスト、リロイ・ヴィネガーはWaking Bassの名手として知られており,彼のサポートするアルバムでは強いビート感,スウィング感が聴かれ,いつも心地よい快感がありますよね。シェリー・マン,アンドレ・プレビン、そしてヴィネガーからなるトリオでの「My Fair Lady」等記憶に残る名盤を多数残しているのは皆さんご存知のとおりです。レナード・フェザーは彼を評してライナーノートの中でそのwalking bassに加え"...there is the choice of notes, quality of sound, and the manner in which the notes are given continuity. In all of these, Leroy Vinnegar has long been accepted as one of the most tasteful and best equipped in the world."と評して絶賛しております。

 メンバーはピアノにMike Melvoin, ドラムにBill Goodwinという若手を加えたトリオです。Melvoinは同じ西海岸を代表するベース奏者レッド・ミッチェルが発掘して来たピアニストでペギー・リーのバック等で活躍したプレーヤーです。彼の愛奏曲である"You'd Be So Nice To Come Home To"やオリジナルブルース“Bee See"のスクエアなピアノを披露しています。Vinnegarが以前から好きだったと言う"If I Should Lose You"ではbossa ナンバー"Persuasion"と並びリロイの「WALKING」が充分に楽しめます。また、リロイのオリジナル"Double Stopping"では2-3本指を駆使した和音を出したりで凝ったこともなされてますが,単純に「WALKING」しているリロイの存在感の方が遥かに大きく思います。

 所有盤はVee Jayのブラック,レインボーのセンターレーベルのモノラル盤です。