This Is June Christy/June Christy
(Capitol T1006)
(Capitol T1006)
久しぶりにボーカルを一枚。いつ聴いても,心地よい爽快感がえられるジューン・クリスティのボーカルは最高です。あのドライでハスキーボイスと独特なクールなフレージングが魅力で、彼女のキャピトル盤はどれをとっても粒ぞろいですよね。 クリスティと言えばバックはピート・ルゴロ、そう有名な"サムシング・クール”もそうでしたね。ケントン時代から彼がアレンジをしており、彼女とのコラボは唯一無二の関係と言えると思います。本アルバムもこのルゴロがバックを努めており、丁度シナトラとネルソン・リドル、エラとバディ・ブレグマンと同じような関係ですよね。
キャピトルの彼女のアルバムはほとんどがルゴロの編曲/指揮ですが,なんでこのアルバムかって?それは”BEI MIR BIST DU SCHON”の歌唱につきます。英語では"I Think You're Beautiful", 日本では“素敵なあなた”と訳されてますので、その名でご存知の方も多いかも?・・・。アンドリュー・シスターズで大ヒットしたスウィングナンバーですが、この哀愁に満ちた美しいテーマがグッと惹きつけてくれます。他バージョンでは,クラークシスターズのものやジミー・ラッシングのボーカルもあるようですが,このジューンのボーカルが自分的には一番なのです。他にも,ジューンの唯一とも言っていいヒット曲"My Heart Belongs To Only You"や"You Took Advantage of Me"も捨て難い魅力がありますね。
所有盤はキャピトル,レインボウのモノラル盤です。カバーの淡いラベンダーとホワイトのストライプと清楚なジューンの姿が印象的ですね。