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2015.3.29 『双珠別岳』(西・1,347m)

 今日は日勝峠4合目から『双朱別岳』(1,347m)に登った。
この『双朱別岳』は同名で二山ある。
もう一方の『双朱別岳』(1,389m)は、この山の東約10kmのところに位置し、冬山スキーを志す岳人にとってはポピュラーな山だ。



それに対し、西の『双朱別岳』はほとんど人が訪れることがない静かな山だ。
と言うのも、容易に登れるであろう、北側の尾根は、除雪されている双朱別ダムまで車で入った後、当該尾根の取り付き点まで、結構な歩きを強いられるようだ。
しかしながら、反対の日勝峠側からだと、奥行きが浅いため、急峻な尾根が続く。
そんな日勝峠側に数年前、独自のルートを切り開いた。



しかしこの時は頂上手前で猛吹雪に見舞われて撤退した。
そんな山に、今日もリベンジ登山だ。



6時30分、駐車地をスタートした。
沙流川を渡り、いきなり斜度45度の斜面に取り付く。
それからはとにかく急登急登の連続だ。
おまけにスタート時点で0℃と気温が高いため、雪が凍らずに腐ったままだ。



今日はこの腐れ雪にとことん悩まされた。
一歩一歩スノーシューを深く飲み込む腐れ雪。
それが登っても登っても続く。



時間ばかりかかってさっぱり進まない。
もう嫌気がさし、何度リタイアしようと思ったことか。
そんなズブズブ、グサグサ状態も、樹林帯を抜けて日照りの良い尾根に上がると、ようやく解消した。
そうなると歩行が楽しくなる。



天気は上々!
登りゆく尾根の両側に広がる景色が美しい。
前回吹雪で撤退した地点は、頂上まで約200mのところであったことを確認した。



そしてその地点は細尾根であり、その先は更に急登となる。
Hiromiはスノーシュー技術に不安があるので、アイゼンを装着することにした。
そして正解。
Hiromiはスノーシューよりアイゼン歩行の方が歩きやすいという。



 駐車地をスタートして3時間45分、ようやく頂上に立った。
私としては長年そこに立つことに思いを寄せていたので、久々に達成感で満たされた。



そして360度遮るもののない頂上からの展望に、Hiromiも大満足。
東の『双珠別岳』は頂上がどっしりとして広く、はっきり言ってどこが正確なピークなのか厳密には指さし難いが、西の『双珠別岳』は頂上が狭く、いかにも「ピーク」といった感がある。



 途中で昼食を摂り、また腐れ雪の中へ。
登りで苦労した腐れ雪の長い急斜面は、下りだと危険がプラスされる。



スノーシューが腐れ雪に取られて体がつんのめり、転倒を繰り返す。
終いにHiromiはスノーシューを脱いでツボ足で下りだした。
それはそれでまた大変で・・・



 素晴らしい景色を堪能できた西の『双珠別岳』ではあったが、腐った雪の中の長い歩行はどうも・・・
しかし、未踏の頂に立てた満足感を胸に帰途に着いた。
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2015.3.28 『老根別山』(911m)

 この週末は土曜の朝出発で、金山峠を目指した。
先週に続き、また土曜の天候が良さそうだ。



 9時過ぎにスタートし、『老根別山』(911m)に登った。
この『老根別山』は何と読むのだろう?



フツーに読むと「おいねべつやま」?
正直私には読めない。
だからと言って、真剣に調べようという気にもなれず…



どなたかご存知の方がおられるなら、ご一報を頂きたい。

 この山の存在は、随分前から道路地図を見て知っていた。



そしていつか登ってみようと思い続け、一昨年の2月に挑んだ。
しかしながら、頂上基部でスキーをデポし、ツボ足で急斜面に取り付いた途端、雪面にピシッ、ピシッという鋭い音が走り出し、雪崩を予感して速やかに撤退した。
あれから2年、この日はリベンジだ。

 

 前回は金山峠頂上トンネル近くの除雪スペースから、作業道を見つけて利用したのだが、それでは尾根が一本南側で、若干遠回りであることを、我が脳内GPSが記憶していたので、今回は除雪スペースに向かって西から張り出している尾根に取り付いた。



するとこの尾根は、多少樹木の密生でうるさいところがあるものの、予想通り、まっすぐ頂上に向かって伸びており、積雪期の山では他に例を見ないほど、ルートファインディングの楽な尾根であった。



 頂上基部までスキーで進み、前回同様、スキーをデポして急斜面に取り付いた。
雪面は春の陽光に照らされてベタ雪となり、キックステップがよく効く。



ただ、腐った雪の箇所があり、多少悩まされはしたが。
そして駐車地をスタートして2時間ちょうどで頂上に立った。
案外時間がかからなかったことに驚いた。



春の陽光は相変わらずサンサンと降り注ぎ、何とも言えない気持ちよさだ。
頂上で記念撮影をし、登り返しがなくなる地点まで戻って昼食。
それからはただ滑り降りるだけの下山だが、もう雪がベトベト解けて重く、スキーを自在には操れない。おまけに樹木が多い。



それでもHiromiは楽しいと言う。
まあ、楽しいのが一番だから。
う~ん、気持ちのいい山行であった。
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“Amigo”

 私は“Amigo”
しかし自ら“Amigo”と名乗ったわけではない。



その名を付けたのは“Toshi”である。
Toshiが2012年5月に開設したブログ、『坂の上の雲』(http://blog.goo.ne.jp/oborozuki89)



の中で、突然私のことを“Amigo”と呼び出した。
当の私は違和感でいっぱい。



Toshiはひとにニックネームをつけるのが好きで、自身のブログには色々な名前が出てくる。
気取ったところで“Kenny”さんや“Ted”さん。



まるで外国人の集まり。
本名をもじったところでは“Tak”さん、“Akki”さんなど。



なのに、なんでオラだけラテンなのぉ・・・?
そんな違和感丸出しのネームを背負って約3年。



知らず知らずのうちに違和感が消え、しまいには自らその名を名乗ってしまうというていたらく。
このネームだけはToshiにやられた。



若い頃“アンソニー・クイン”に似ていると言われたことがあるから、まっ、いいっかぁ・・・
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『ミニ山の会』

 『ミニ山の会』というのは、私の個人的な「会」である。
「会」として活動を始めて11年目になる。
そして「会」とは言っても、規約もなにもなく、これまでに数名が入退会を繰り返していった。
現在の活動可能人数は私を含めて4名。
その名の通り、ミニな会である。そしてそれでよい。
私は多人数での山歩きを好まない。

 

 本来私は単独行が基本だ。
しかし、一人で山歩きを続けていると、常に自分との戦いであり、より速く、より遠くを目指し、休まる時がなかった。
そこでたまにはのんびり「安らぎの登山がしたい」と、人を集めだした。
ただ、誰でも良いわけではなく、「この目で見て確かな人物を」を念頭に探し求めた。
探し求めたとは言っても、そのことだけに集中するのではなく、自らの山行の中での偶発的な出会いを狙ったわけだ。



そんな中、Toshiとは2007年6月、『夕張岳』の金山コースから登った際、先行するToshiに頂上で出会った。
そして「登りでヒグマに遭いませんでしたか? ボク遭っちゃったんですよね」。と言い出した。
そのときのToshiは、まだ山登りを始めたばかりの初心者だ。
その初心者がヒグマに遭遇しながらも怯えて撤退せず、登りきったその勇気に感動し、下山時に追いかけて勧誘した。
それまでカヌーがメインだったToshiとは、おおよそ月に一回のペースでの同行登山が続いた。

 

 Hiromiとは2013年6月、樺戸山地の『神居尻山』で出会った。
こちらが下山して行くと、単独で登って来たHiromi。
道民の森の登山道とは言っても、近年ヒグマの出没が相次いでいる。
そんな山に単身入山する勇気を買って勧誘した。
幸いなこと(私にとって)にHiromiは独身であり、経済的にも恵まれた職業に就いていた。



Hiromiもまた初心者であったが、一旦同行登山をすると、一気にのめり込んだ。
その様子は見事としか表現できない。
私はずいぶん前から同行登山をすると、「来週はどこですか?」、「再来週は??」、「その次の週は???」と、どこまでも食い下がってくるような、山に取り付かれたメンバーを探し求めてきた。
そしてそれがHiromiだった。



Hiromiは年度初めに、1年間の中で仕事がらみで山に登れない日を知らせてくる。
それが何日もなく、「それ以外は全て行けます」と言ってくるのだ。

 Aotaは昨秋Toshiの紹介で加入した。
Toshiとは大学の同期生だ。



しかし、Aotaは社会的地位があり、これはToshiもそうなんだが、私みたいなただの肉体労働者とは違い、多忙を極める。
従ってどの程度同行できるのか、全く見通せない。

 という次第で、私のブログはHiromiとの山行が中心となる。
今やHiromiは娘のような存在で、こちらは当然何も遠慮しないが、Hiromiも臆することなく「ブーっ!!」。

 

 私は『ミニ山の会』の新旧メンバーに、約10年半「山行報告メール」を送ってきた。
それが近頃、我が古女房のブログ転向への勧めがあったことに加え、全くの一方通行である「報告メール」はもういいかな、というこで、ブログを開設する事にした。
従って、凝ったことをするつもりはなく、これまで続けてきた「山行報告メール」の延長のつもりでアップする。
興味のある人は見てちょうだい。

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2015.3.22 『八百五十』(850m)

 今朝大夕張の、とある駐車スペースで目覚めた。
今日登るのは『八百五十』。
この山に正式名称はない。
それで昔から地元ではその標高をとって、ただ単に『八百五十』と呼ばれていたようだ。



 この山には先月も登った。
その時はスノーシューで登ったのだが、スキーに向いていることを知り、次回は是非スキーでと思っていた。
そこへ今日の良くない予報で、再びスキーで登ることにした。
Toshiが登り返しのきかないスノーボードを抱えて関わってくると、なかなか面倒なことになるのだが、この山はスノーボードにも向いている。

 

7時前にスタートすると、雪面は全てガリガリの状態だ。
それでもスキーの滑走面に貼り付けたシールがよく効く。
クラスト急斜面のスキー登行なぞほとんど経験のないHiromiもよく着いてくる。
ルートは古い林道から樹林帯の急斜面へ。



しかし樹木はまばらで、滑降に適していることが一目瞭然だ。
この急斜面を登りきると稜線に上がり、頂上まではすぐだ。
ところがクラスとした急斜面はスキーのエッジを立てるとスリップしてしまい、なかなか手ごわい。
そして稜線が50mほど先に見えた地点で、スキーをデポすることにした。



それ以上登っても、Hiromiが絶対に滑り降りられないと結論づけての処置だ。
だが、その地点からのツボ足がまたきつい。
雪の圧力がかかりにくい急斜面が解けだして、ズボズボ一歩一歩を飲み込む。



わずかな距離が長い長い。
やっとの思いで稜線へ。
そして頂上は目と鼻の先。



ガスもかかっている頂上に長居はせず、即下山。
ところがこの下山がHiromiにとってはまた難儀だ。
傾斜がきつすぎて滑られない。
必殺横滑り!



バッタバッタ、ゴロンゴンを繰り返し、ようやく下山。
そしてひこと、「やっぱりスキーは速いね~っ!」、ガクッ・・・

 下山後まだ時間が早いので、Toshiと別れて我々二人は『鳩ノ巣山』(622m)に向かった。



道々を挟んで「マウントレースイスキー場」の対岸に位置する山だが、手軽に登れるので悪天候の時などはしばしば登る。
こちらは雪が腐っており、スノーシューに重く絡みつく。
しかし短い行程を正午に終え、「レースいの湯」に浸かって帰途に着いた。
今週も楽しかったねぇ・・・
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2015.3.21 『ハッタオマナイ岳』(1,021m)



 この週末は金曜の夜、Hiromiと出かけた。
歳を取ってくると、早朝の出発がおっくうでたまらない。
起きてすぐ山に登れるのならいいが、運転がおっくうなのだ。



それで極力金曜の夜出かけるようにしている。
酒を飲む時間が減るのも惜しいのだが、それを我慢してある程度走ってしまった方が翌朝のためにはいい。



そしてそんな慌ただしい金曜夜の出発に対し、Hiromiも快く着いて来てくれるので助かる。



 土曜の朝、石勝樹海ロード「モトツトンネル」手前の駐車スペースで、Toshiと合流した。
Toshiはこの朝札幌の自宅を出て来た。



準備を整え、『ハッタオマナイ岳』(1,021m)を目指してスタートした。
数年ぶりに登る山ではあるが、何度も登っている山でもある。
Toshiは2度目、Hiromiは初めてだ。



そしてこの日の行程がこれまでの中で一番楽であった。
と言うのも、雪面が程よく締まっており、スノーシューでの歩行が楽だったからだ。



これまでには単独行で深い新雪に悩まされて時間切れとなり、途中で撤退したこともある。
その時は自らがつけたトレースを惜しみ、また悔しくて翌日も登って頂上に立った。



 この日は天気予報が報じたよりはるかに天候が良く、3人揃ってウキウキだ。
樹林帯を抜けるといきなり純白の美しい『夕張岳』が目に飛び込んできた。



うっとりするほど美しい。
それからの行程は、素晴らしい景色を見放題。
随所で写真撮りを楽しみ、なかなか進まない。



この行程はアップダウンが激しいのでスノーシューを使う。
しかし、『ハッタオマナイ岳』が近付くにつれ気温が上がり、スノーシューのアイゼンに雪だんごができて煩わしい。



 スタートして3時間20分で頂上へ。
頂上もほとんど風がなく、ひじょうに穏やかだ。
遠く日高山脈の主峰『幌尻岳』を中心とした山並みが眼前に広がる。



更にこの山の頂上からは360度の景観が楽しめる。
人と出会うこともなく、静かな山だ。

 

頂上で昼食を摂った後下山と言うか、復路の行程に入った。
この復路でHiromiが何を考えてか、ガゼン張りきり、一人でどんどん行ってしまう。



私とToshiは何度も何度も立ち止まり、写真撮影と山座同定を繰り返した。
こんな天気に恵まれることはなかなかないというのに、困ったやつだぁ・・・



 下山後夕張まで戻って入浴。
更に大夕張まで移動して、久々に3人の車内宴会だ。
まあまあ、笑った笑った。



ボクたちって、どうてこうもバカっ話しに花を咲かせて笑えるのでしょう?
この夜は『ミニ山の会』が『ミニバカの会』となり、夜遅くまで笑い転げたのであった。
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2015.3.14 『信砂岳』(927m)

 この週末は、日曜日に目に入れると痛いが、めんこい孫と遊ぶことになっているので、土曜の日帰り登山である。
そしてHiromiも今夕予定ありだ。
そこで行程消化にそれほど時間がかからない、増毛山地の最東端に位置する『信砂岳』に登ることにした。



 このところ留萌方面が連日雪模様との情報を得ていたので、ひょっとすると道々雨竜~増毛線の恵岱別ダム辺りで通行止めになっているのではと、心配しながら出かけた。
しかし、ひどい降雪があったと思わせる車道の狭さではあったが、車の通行に支障はなかった。
だが、山に一歩入ると深く重い新雪にスキーが潜る。



 私はGPSを持たない。
生まれつき人とは違う強い方向感覚が身についていたことに加え、機械による登山を快しとしなかったからだ。
山に一歩足を踏み入れれば、己自身との対峙だ。



そこで同じ山に何度も登ったり、試行錯誤を繰り返し、経験と動物的勘を養ってきた。
GPSを所有すると、累積獲得標高差がはっきりすることが長所だが、動物的勘が衰退することをおそれ、今後も持つことはないだろう。



 『信砂岳』には何本かのルートが考えられる。
今回は急だが最短距離の尾根を利用することにした。



そしてこの急登で四苦八苦した。
降り積もった重い雪が急斜面でスキーを飲み込み、一歩一歩がきついきつい。
時折Hiromiにラッセルを交代してもらうのだが、長くは続かない。



 なんとかかんとか904mピークに上がると、あとは多少のアップダウンを経て、いったいどこが頂上なのかわからない、広い『信砂岳』のピークに到達する。
しかしこの頃になると雪が激しく降りだし、頂上に着くやいなや下山を開始。
904mピークまで戻って昼食を摂った。



 さて、昼食後の下山がまた大変だ。
フツーはそこから滑り降りる楽しさにワクワクするのだが、我がチームは違う。
「Hiromi、スキーは大丈夫か?」、「こんなとこ滑れないよ~ シール付けたまま下りるかなぁ・・・」



Hiromiはスキーがとっても苦手なのだ。



しかしどうしても下りなきゃならん。
となると、人間はどうにかこうにか対応するもので、ハの字だ、尻餅だと言っているうちに駐車地に到着。



スキーよりスノーシューで下ったほうが速いHiromi曰く、「いやあ、スキーの下山て速いね~」  ガクッ・・・
私はこの時期になって、思いがけない新雪の滑降を楽しめたことに満足。

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2015.3.8 『富士形山』(638m)

 昨夜は新十津川町の奥で車中泊。
車中泊の際は、夜間エンジンを切って宴会を続け、就寝近くになって一度エンジンをかけて車内を温める。
ところが昨夜はそのエンジンがかからないのよ。



バッテリーが上がってしまった。
近年は小さなバッテリーに対し、車が必要以上の機能を追加し続けるため、その負担が大きく、寿命が短いようだ。



だが、バッテリー上がりにも慌てることはない。
と言うのも、今朝私の誰もいない車中泊地で、Toshi&Aotaと合流することになっていたのだ。



 今朝7時過ぎ、二人がやってきて、日頃から準備してあるブースターケーブルにて難なくエンジン始動。
明日はバッテリーを替えなくては・・・



 今日は『ミニ山の会』のメンバー4人が、今年初めて揃った。
そう、この会には4名しかいない。
そしてそれでいいのだ。



私は大勢での山歩きを好まない。

 8時ちょうど、駐車地をスタートして『富士形山』(638m)を目指した。



私とHiromi、Aotaはスキー。Toshiだけスノーボードだ。
私はこのルートでスタートしてすぐの風景が好きだ。



そこには北海道らしい広々とした雪原が広がっている。
それを過ぎると樹林帯となるが、木々はところどころ密生しているだけで、おおよそまばら。



木の間越しに遠くの景色を見て取れるのがいい。
そんな中を黙々と登るが、スタートして2時間15分で頂上に着いた。



私にとって10数年ぶりの『富士形山』であり、他のメンバーは皆初登だ。
そして一様に、「638mにしては登りがいがある」との感想。



 風が弱く穏やかな頂上で昼食を摂った後は、スキーのシールをはがして滑るのだが、雪質が悪い。
ここ数日で降り積もった雪がモナカ状となり、それが解けて非常に重い。
そんな斜面を、Toshiは幅の広いスノーボードを自在に操って滑って行く。



Aotaが一言、「うまいなあ・・・」(Toshi照れろ・・・)
それに対し我々スキー組は悪戦苦闘。



特にスキーを苦手とするHiromiは、常に「ハの字滑降」で「大腿が筋肉痛になりそう!」
しかし、気温は一貫して高く気持ちが良い。



そうそう、今日はAotaが山スキーデビューだったことを忘れていた。
山スキー一式を購入しての入山が初めてだったのだ。
従ってシールを装着するのも、登行時のビンディング操作も初めて。



今日はそんなことに振り回されての一日だったが、終わってみれば「ああ、楽しかったぁ・・・」
スキーでの下降に四苦八苦したHiromiも、「また来週もスキー登山しますか!?」と、ノリノリ。
そう、全て楽しけりゃいいの。



今年初めての全員登山は盛況のうちに終了。
また楽しもうぜ~

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2015.3.7 『察来山』(590m)

 この週末は金曜の夜出発で浜益へ。
当別からは一台の車ともすれ違うことがない、実に走りやすい道のりだ。

 

 土曜の朝目覚めて外に出ると、空はどんよりと重苦しい鉛色。
『幌天狗』(1,220m)に登る予定だったが、標高約800mから上はガスの中だ。
そこで標高を下げることにし、『察来山』(590m)に登った。
 


 7時15分、駐車地から山に入ると、前日スノーシューで入山したトレースが。
これはラッキーっ! 
辺りはここ数日の間に新たに降り積もった雪が覆い尽くし、スノーシューを結構な深さまで飲み込む。
トレースに従い林道を進んで行くと、私がいつも登る尾根を通り過ぎ、どこまでも林道を利用しようとするので気になるが、



ズボズボ埋まりながら登る苦労を思うと、楽なトレースに従い、更に利用させてもらうことにした。
前日トレースを刻んでいただいた方、ありがとうございます。
やがて林道を離れて広い尾根に取り付くと、もう雪面はクラストして、スノーシューのアイゼンがよく効く。
右に雪崩斜面を見下ろすころには風が強くなり、体感温度がグンと下がる。



そして突出した頂上へ最後の登り。
カリカリの急登で、Hiromiには危険と判断し、スノーシューを脱がせた。
そして先に頂上に上がったのだが、Hiromiはさっぱり上がってこず、なにやらもたついている。
そこで発したHiromiの声、「ムリムリ、こんなとこ登れないよ~」。



固いが最中状のクラスト斜面が崩れて登れないのだ。
しかし頂上までは約10m。
「なぁに言ってるのよ。早く登ってこい!」、「ムリムリ、登れないよ~」、「いいから登ってこい!」。



そうこうしているうちに、結局登れたのだが・・・
この日は久しぶりに手先を凍えさせ、つい弱音を吐いたのだろう。
手でも体でも、冷えてしまってから温めるのは難しい。



その前に対策を講じねば。
この冬は暖かかったため、そんな対策を忘れていたか? 



いや、Hiromiはどうも面倒くさがる悪い癖がある。
冬山で「面倒」は命取りになるおそれがある。今一度反省し、原点に戻ることだ。



 下山は登りのトレースを外れ、私が使う尾根を下った。
駐車地に戻るとまだ正午過ぎ。
翌日の山行を前に、一旦滝川に出て入浴するのだが、時間があるので、滝川在住の古き良き友人夫婦を訪ね、旧交を深めた。
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2015.2.21 『知来岳』(988m)

   この週末は久しぶりに土曜の天候が良く、増毛山地へ出かけた。
 金曜の夜出発し、土曜の朝『知来岳』(988m)を目指してスタートした。
 もう随分回を重ねて登った山であり、何度も紹介している。



 そしてここ数年は、毎年登っているかな?
 ただ、いつも春先であり、厳冬期には頂上に立てていなかった。
 何度か挑んではきたのだが、天候をはじめとする諸条件に恵まれず敗退してきた。



  この山の頂上を目指すために、長年かけて4本の独自ルートを開拓してある。
 その中で今回は傾斜がきつく、辛い急登を強いられるが、最短のルートを登ることにした。
 このところさっぱり雪が降らないので、雪面は表面ガリガリ、中サラサラのモナカ状態。



 多少歩きにくいが、新雪のラッセルより遙かにましだ。
 ルートは牧場から林道へ。
 そして私の脳内GPSに従い、林道を離れて尾根に取り付く。



 その尾根を詰めたところから、このルートの最難関、長い急登だ。その脇には雪崩斜面。
 そんな急登と50分も格闘して、稜線に直接続く尾根上に上がる。
 するともう視界を遮るもののない世界だ。素晴らしい!



 その後は左右、後方の景色を楽しみながらの登行だ。
 楽しい気分で稜線まで上がると、今度は北東の風景が目に飛び込んでくる。
 遙か下方を流れる徳冨川を挟んで、対岸に『大滝山』から『南暑寒岳』への山並み。



 更に北に目をやると、『暑寒別岳』と『奥徳冨岳』の純白の美しさが際立つ。
 とにかく、素晴らしい世界だ。これが厳冬期の美しさなのだと感ぜずにはいられない。
 稜線を進んで行くと、やがて目指す『知来岳』がその姿を現す。



 遠目で見る限りは段差、細尾根の登行が厳しそうだ。「Hiromiに登れるかなあ・・・?」と、少々不安がよぎる。
 頂上手前200mで、スノーシューをアイゼンに、ストックをピッケルに替えた。
 Hiromiにとってアイゼン+ピッケルは初めての実戦だ。



 そしていきなり約3mのほぼ垂直下降箇所が現れた。
 「こんなとこ下りられないよ~」。半べそだ。
 しかし、きっちりステップを切ってやると、難なく下降完了。



 だが息は抜けず、両側急傾斜のナイフリッジ。
 その後細い急登、どこまでせりだしているかがわからない雪庇上の登行をクリアし、駐車地から4時間半で頂上に立った。
 頂上で記念撮影したあとは長居せず、安全なところまで戻って昼食を摂ることにした。



 下山途中の急斜面で、一度滑落しかけたHiromiだが、無事下山。
 またHiromiの山歴に新たな1ページが加えられた今日の楽しく有意義な山行であった。

 


  下山後浜益温泉で入浴し、御料地で車中泊。
 もちろん夕食後は即、おねむ~ のHiromiであった。



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