goo

2022.11.27 『焼山』(やきやま・589m)  晩秋の山の急登に挑む

 

 日曜日の朝「ハイランドふらの」をチェックアウトし、

道々135号線を三笠方面に走り、

国道452号線に出合うと、

これを芦別方面に走った。

そして「パンケリヤウシ川」に架かる、

「玉川橋」を渡ってすぐ右手の林道に入った。

これは「金剛沢第一林道」で、

昨年これを利用して「金剛岳」と、

この日予定の「焼山」に登った。

林道入口には「発砲のため立ち入り禁止」とあったが、

この「金剛沢第一林道」は、

ゲートから少し先で決壊しているため、

ハンターの車が入ることはできない。

また、林道入口には1台分の駐車スペースが確保できる。

 外気温2℃の中、

雨具着用でスタート。

すぐにゲートを越えて林道に入った。

そして林道が左に回り込むので、

尾根の南端に取り付いた。

この南尾根を忠実に登って行くと、

自ずと目指すピークに導いてくれる。

前回はこの南尾根ルートをたどった。

しかし今回は尾根に取り付いてすぐに現れた、

古い作業道を利用して奥行きを稼ぎ、

傾斜のきつい西尾根を登って、

直接ピークを目指すことにした。

傾斜はきついが尾根の距離は短い。

 古い作業道は地面の水分が抜けず、

歩くとブヨブヨして気持ちが悪い。

そこをエゾシカが細い足で行き来するものだから、

大部分がグチャグチャ状態だ。

また、倒木も放置されたままで、

しばらくは利用する予定がないようだ。

ただ周りはトドマツの大木が林立し、

いつ伐採の手が入ってもおかしくない。

 作業道を1kmほど歩き、

目指すピークに突き上げる尾根の、

ほぼ末端に取り付いた。

ここから標高差340mの急登が始まる。

終始先頭を行くToshiは、

少々の二日酔いにも関わらず、

ガシガシ登って行く。

いや、二日酔いを吹き飛ばすためにとばすのか?

 400を超えたあたりで、

前夜降った雪が現れるようになった。

ただでも傾斜があって、

小枝や笹を握りしめて登っているのに、

雪が現れると滑る。

ToshiとHiromiは登山靴だが、

私はスパイク長靴。

ソールの短いスパイク程度ではスリップを防止できず、

二度滑り落ちた。

そしてようやく南尾根の頭に上がると、

左手のすぐ先にピークを迎え、

三等三角点「焼山」

昨年ここに立った時には樹木の葉で何も見えなかったが、

もうほとんど葉が落ちた今は、

遠くや下界の風景がそれなりに見渡せる。

 下山は安全第一で、

斜度の緩い南尾根を下ることにした。

尾根筋を歩いていると、

東に「金剛岳」が見えており、

Hiromiが「あれに登りたい」と、

珍しく意思表示をする場面があった。

今シーズンはもう雪に埋もれてしまうだろうから、

来シーズン雪が融けたら登ってみましょ!

 南に下りゆく尾根は快調で、

最後は登路の作業道をまたぎ、

きっちりピンポイントで駐車地に当てた。

 Toshiの「還暦祝い」は大成功だったし、

宿泊した「ハイランドふらの」もよかった。

3人そろって楽しかったえ二日間の思い出を胸に、

大変豊かな気持ちで帰途に着いた。

 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2022.11.26 「還暦祝い」  Toshiおめでとう!!

   土曜日の夕方「ハイランド富良野」にチェックイン!

今回はこれがメインだ。

私の弟分であるToshiは、

来月に入ると間もなく誕生日を迎え、

とうとう還暦となる。

そこで何も品物を渡すわけではないが、

一足早くHiromiと一泊の宿泊をプレゼントすることにした。

  Toshiとは2007年6月、

『夕張岳』の金山コースで知り合い、

つき合いは今年で15年を過ぎた。

また、Hiromiとのつき合いも長くなり、

来年6月で10年となる。

 「ハイランド富良野」にチェックインして、

まず風呂に入って汗や雨をきれいに洗い流した。

それから部屋に戻ってまず、

「カンパーイッ!」

冷たいビールを乾いた喉に流し込んだ。

そして大変ささやかではあるが、

小さなチーズケーキに「60」のロウソクを立てて、

「還暦おめでとーっ!!」

 冷たいビールで喉を湿らせた後は、

二階のレストランに移動して夕食だ。

ここでは富良野ワインの赤を注文して、

また「乾杯!」

Hiromiはアルコール類を一切口にしないので、

おとなしく水で調子を合わせる。

「ハイランド富良野」には初めて宿泊したのだが、

料金が大変安いのに、

夕食の品が次から次へと運ばれてくる。

なかなかの満足感が得られる。

また、話しは逸れるが、

配膳係の女性の小気味よいこと!

穏やかな語り口に柔らかい接客態度。

年齢を尋ねると即正直に答えてくれるところも気に入った。

こういう娘に接すると、

ついつい嫁の口を世話したくなるジジだ。

 おいしい夕食を頂いた後は、

部屋に戻って二次会だ。

三度「かんぱ~いっ!!」

二次会はToshiが白ワインで、

私が赤ワインだ。

そしてHiromiは炭酸水。

ワインの白だ赤だって言ったって、

1.5リットルで1,000円もしない、

いっちばん安いワインだけどねえ。

 3人が揃うといつものバカっ話しに花が咲く。

しかし呑兵衛は飲みだすと時間が長い。

するとそれに飽きたHiromiが、

腹筋運動やら腕立て伏せを始める。

そして最後は寝っ転がるわけだ。

結局22時半前には就寝とした。

夜中に珍しくToshiが大いびきをかいていた。

鼻が詰まっていたのだ。

 翌日曜日の朝は、

3人とも6時半過ぎまで寝ていた。

私が最初に起きると二人とも起きだした。

7時の朝食時刻がもう迫っていた。

 この朝の朝食は夕食を頂いたところと同じく、

二階のレストランだった。

そして朝食もまた少量ずつではあるが品数が多く、

貧乏性で少量のおかずで、

大量の白飯を食べられる私は余してしまう。

結果は朝食も3人そろって「満足」!

 Toshiの「還暦祝い」に選んだ「ハイランド富良野」は、

全てにおいて満足できる宿泊施設で、

良い思い出となった。

そして3人そろって豊かな気持ちでホテルをあとにした。

 

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

2022.11.26 『神威岳』(かもいだけ・467m)  不思議、雨が上がった!

 

 この週末はToshiの「還暦祝い」で、

「ハイランド富良野」に宿泊予定だった。

それでその前に寄り道して、

久しぶりに3人で藪山に登ることにしていた。

ところが天気が悪く・・・

 土曜日の朝まで天気予報とにらめっこを続けたが、

どうしても雨から逃げることはできない、

とあきらめて、

歌志内市の『神威岳』に登ることにした。

そこならば足元のきれいな、

アスファルトの駐車場があり、

登る距離も短い。

 土曜の朝Toshiの車を我が家に置いて、

Hiromiを迎えに行った。

3人で登るのは今夏の「空池山」(夕張市)以来だ。

車中では久しぶりに会ったToshiと、

Hiromiの会話がはずむ。

途中コンビニに寄り、

早めの昼食を摂った。

そして冬季はスキー場となる『神威岳』麓の駐車場へ。

駐車場からできることならば、

足元のきれいな車道を登って行きたいが、

地形図によるとひどく遠回りで車道がつけられている。

しょうがないので、

雨が小降りになるのを待って、

スキー場のゲレンデを登ることにした。

 12時ちょうどまで待ち、

雨が小降りになったので、

意を決して雨具を着用。

そしてすぐ上のゲレンデに出た。

するとどういうわけか、

突然雨が止んだ!

「ラッキーっ!」とばかりに、

スキー場の広い斜面を登って行く。

相変わらずToshiとHiromiの会話は絶えない。

 スキー場の滑走斜面は、

既に草刈りが終わっていた。

と言うことは、

今年も営業をするということか?

一時閉鎖されたスキー場だったが、

昨シーズンは営業を再開したような・・・

 滑走斜面をグイグイ登って頂上部へ。

広い頂上一帯には、

大きなアンテナを備えた中継設備がいくつもある。

その中に三等三角点「神威岳」

結局スタートしてすぐに止んだ雨は、

その後降り出すことはなく、

斜面を下って駐車場に戻ると、

すぐにポツポツと降り出し、

それが次第に強い降り方となった。

あまりにもできすぎた幸運は、

晴れ男Toshiの力か?

 夕方のチェックインまで時間があったので、

歌志内市から赤平市、

そして芦別市から富良野市へと走る間に、

気になる林道のいくつかを見て歩いた。

その後15時半「ハイランド富良野」にチェックイン。

さて、敏の「還暦祝い」の始まりですよ!

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2022.11.23 『望来峯』(もうらいみね・260m)  長い林道を歩いて藪へ!

 

 23日(勤労感謝の日)は、

Hiromiが一人で出かけて行ったので、

こちらも単独で未踏の三角点ピークを目指すことにした。

 もう夜明けも遅くなって、

ただでも嫌な早起きが更におっくうになってくる。

しかしこの日は天候が良いとのことで、

6時過ぎには家を出た。

そして当別町の「ふくろう湖」へ。

「ふくろう湖」を横断する「望郷橋」手前から湖岸林道に入り、

「当望林道」入口に駐車。

ここを起点に長い林道を歩いて藪に入る。

 「当望林道」はその字の通り当別町と石狩市望来を結ぶ。

今回はこの林道を利用して3kmほど歩いて峠まで登り、

それを一旦望来側に下って登り返す。

峠から望来側の林道歩行が4.5kmほど。

ここで言う「峠」とは当別町と石狩市の境界線上の稜線だ。

望来側の林道歩行後藪に入って1km先のピークを目指す。

その藪がどの程度なのか入ってみなければわからず、

まあ出たとこ勝負になる。

 7時50分、ゲートを越えて林道に入った。

ゲートのダイヤルキーは施錠されていなかった。

ハンターへの配慮なのだろうか?

 もう冬が目の前となり木々の葉がすっかり落ちて、

木の間越しに「ふくろう湖」が透けて見える。

葉が生い茂った季節ではけっして目にできない光景だ。

空気も冷たいが暑いよりはるかにましで、

快適に歩を進められる。

そしてこの日も柔らかい日差しが降り注ぐ、

小春日和に恵まれた。

 実に気持ちの良い天候の中、

8時35分、峠着。

ここは南の「東望来山」と北の「望来峯」を結ぶ稜線上だ。

この稜線上に境界線が走っている。

勝手に名付けるなら「望来峠」と言ったところか。

また、この峠から北に向かって稜線上を行くと、

約1.5kmほどで「望来峯」に至る。

しかし目で見る限り笹はひじょうに濃い。

昨年Hiromiとこの南側の「東望来山」に登った時も、

ひじょうに濃い笹を漕いだので、

その植生は変わらないだろう。

峠を望来側に下りだすとすぐに望来の海岸近くまで見え、

その中には風車も見えている。

またその先では目指す「望来峯」も姿を現す。

そして林道はどんどん下っていく。

 林道は水量の少ない、

「バンの沢川」で最低標高を迎えて登り返す。

しばらく登ると右手に作業道が現れた。

これは予期していなかったので、

地図で確認すると目指すピークの一つ手前の、

小ピークに向かって伸びる尾根に沿って付けられているようだ。

これは利用できると判断して、

9時55分、作業道に入った。

最初は快適でこのまま稜線まで続いてくれ、

と願ったものの、

そんなにうまい話しはそうそうない。

やがて笹に覆われだし、

ついには濃くて背の高い笹に飲み込まれてしまった。

前進が難しくなったので、

辺りを見回すと針葉樹林がそばにあった。

それで一旦藪の薄い針葉樹林の中に逃げた。

しかしこれも長くは続かず、

意を決して笹薮突入!

もがきながら笹薮の急登だ。

笹をかき分けつつ茎を握りしめて登っていく。

こんな時期だから雨具着用で耐えられるが、

暑いときの薄着では到底無理なアルバイトだ。

 笹の中でもがきながらもわずかずつ進み、

ようやく稜線上のピークに達した。

ただ、笹の背が高く周囲の様子がまるで見えない。

北に向かって稜線上をわずかずつ進んでいくと、

小ピークを下降し始め、

ようやく前方に「望来峯」のピークが見えた。

そしてなんとかかんとかたどり着き、

11時20分、三等三角点「望来峯」

人が訪れた痕跡はない。

標石周りの笹を刈り、

東側の笹をかき分けてみると樺戸山地の風景がいい。

また逆の西側は日本海まで見渡せる。

これは笹が雪に埋もれる積雪期に再び訪れてみなくては!

 簡単な昼食を摂り下山開始。

下山は登路のルートを戻らず、

ピークからそのまま西に下る尾根にのり、

12時30分、林道に下った。

ここも笹はずいぶん濃かったが、

登りに比べると遥かに楽だ。

結局登路で利用した作業道入口の先、

500mほどの地点に下り立った。

 再び長い林道の復路に入る。

最低標高辺りで後ろから、

ハンターの車2台がやってきた。

その一台が停車し、

「2、3日前にこの辺りでかなりでかいヒグマに遭遇したので、

気を付けてくださいね」、

と言って去って行った。

 峠までは登る一方で結構疲れる。

しかし登り切ってしまうとあとはゲートに向かって下るだけだ。

もう日が短くなり12時、13時と言っても歩いていると、

もう16時ころのような錯覚を覚える。

そんな中を休むことなく歩き続け、

14時25分、駐車地。

林道歩きの長さと藪の濃さに対する不安で、

なかなか挑めなかったピークに、

ようやく立てたことに満足し、

冷たい「のど越し生」を楽しみに帰途に着いた。

また、この日の山行が、

今年200回目の山登りとなった。

 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2022.11.20 『笹山』(183m)  小春日和の中のどかな里山ハイク

 

 土曜日の夕方Megu&シケと別れた後、

安平町追分で「ぬくもりの湯」に浸かり、

厚真町へと車を走らせた。

厚真町に入ったのが17時ころだったが、

この時期はまるで夜が更けたように真っ暗だ。

そんな中予定していた山への農道が、

「立ち入り禁止」となっていたので、

結局最奥の「厚幌ダム」近くまで入って車中泊とした。

 「胆振東部地震」から4年が経過し、

人目につく被災地はほぼ復旧工事が終了し、

これを一次的災害復旧工事とすると、

現在はその奥地で二次的災害復旧工事が続けられている。

従って今回のように、

昨年は入ることができた町道や農道でも、

奥地工事のため侵入を拒むところが多々出てきている。

これはしかたのないことだ。

 車中泊地に着くと天気予報とは裏腹に、

雨が降っていたので、

「これはいったいどうなるのだ?」、

と心配したが、

日曜の朝目覚めると青空が広がっていたので、

「ホッ・・・」。

この日は昨秋に単独で登った「笹山」に、

初めてのHiromiを登らせることにした。

 厚真町の高丘地区に入って行くと、

こちらでもあちこちで、

二次的災害復旧工事が行われていた。

どこも昨年は放置されていたところだ。

 町道から農道に入ると、

この農道奥でも工事が進んでいるようで、

路面には分厚い船板が、

延々と敷き詰められていた。

農道から林道に入る入口に駐車。

すぐにゲートを開けて林道に入った。

すると船板は林道の奥まで続いており、

それがどこまで続いているのかまでは不明だ。

ただ船板が敷き詰められているということは、

大型車両が行き交っているのだろう。

この日が日曜日でよかった。

他の日なら工事車両の邪魔になるので、

ここには入ることができなかった。

 林道を100mほど歩いて、

すぐ笹の斜面に取り付いた。

すると作業道が現れたので、

これを利用して登る。

作業道は直に笹に覆われる。

ただ距離が短いので、

楽に尾根筋を登り詰めてピークに達した。

このピークにはヤグラが建っている。

鉄パイプで組まれたもので、

もう古く錆びだらけだ。

そしてヤグラの真下に、

四等三角点「笹山」

ちょっと前なら周りを囲む、

樹木の葉で何も見えないが、

皆落ちた今は木の間越しに下界の風景が望める。

いい季節だ。

 「笹山」のピークの奥には、

どこまで続いているのかわからないが、

作業道が見える。

時間があるので、

これにのって先に進んでみることにした。

そしてその時点で一つの希望を抱いた。

この作業道が東の「芽奈野」(四等三角点・237m)近くまで、

うまく誘ってくれないだろうか?

 作業道は快適で、

小春日和の柔らかい陽光が実に気持ち良い。

こんな日の里山歩きは最高だ!

作業道は複雑に枝分かれしている。

枝が現れるたびに、

より東へと伸びる方を選んで行く。

作業道は時折崩壊斜面の上部を通り、

崩壊斜面とその向こうの下界の風景がいい。

崩れた斜面は既に4年の年月が過ぎ、

当初は荒々しかったであろう表面が、

長年風雨にさらされたことにより、

滑らかになっている。

また崩壊斜面からは、

あちこちで二次的災害復旧工事の様子が見て取れる。

 東に進路をとって進んだ作業道だったが、

「芽奈野」のピークを視認できた地点で、

笹に埋もれて消滅した。

あとは強引に沢筋まで下り、

登り返してピークを目指すしかない。

しかしこの日はここでやめておく。

次回「笹山」~「芽奈野」を結んでみよう。

 復路の作業道も、

小春日和の気持ちよい中を歩き、

のどかな雰囲気のまま駐車地へ。

そしてHiromi曰く、

「ここも面白かったねえ!」

のんびり帰途に着いて、

夕方いつもの「反省会」とした。

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2022.11.19 『唐沢』(453m)~『西山』(樽前山・994m)  懐かしい仲間がやって来た!

 

 先週末の土曜日は、

ずいぶん久しぶりに、

「Megu」と「シケ」がやって来て合流した

10日ほど前に、

ひょんなことからシケが『樽前山』に、

シシャモナイルートから登りたい、

という意思をもっていることに接し、

「一緒に登るか?」

と声をかけたところ、

二つ返事でOK!

そしてMeguも登りたいと言っているとのことで、

この日のパーティー結成となった。

但しこの件はHiromiに内緒とし、

常日頃から二人に会いたがっている、

Hiromiへのサプライズとすることにして、

二人にも協力してもらった。

 土曜日の朝、長沼町の「馬追丘陵」麓で合流することにした。

こちらが先に着いてしまったので、

Hiromiには雨だから、

急いで『樽前山』に向かう必要はないと、

無理な理由付けをして、

二人の到着を待った。

間もなく一台の車でやって来て、

車窓越しに二人を見たHiromi、

「あの人達こっちを見てるよ」

と言って気付かない。

そして旭川ナンバーの、

見覚えある車体にハッとした。

「あっ、シケさんだ!」

そこにMeguも車から降りてきたものだから、

もう有頂天になってはしゃぎ出した。

ハイッ、かくしてサプライズ大成功!

 

 今回は乗ってきたシケの車をそこに置いて、

私のハイエース1台で支笏湖のシシャモナイに向かった。

はじめは小雨が降りやまなかったのだが、

千歳の街を抜けるとようやく雨が上がり、

青空が広がり出した。

そしてシシャモナイの作業道入口に到着すると、

この時期としては気温が高く、

気持ちのよいコンディションとなった。

 9時10分、ゲートを越えて作業道に入った。

ずいぶん歩いたこのルートだが、

自分としては2年ぶりか。

 私が初めてこのルートに足を踏み入れたのは、

もう20年ほど前になる。

当時「苔の洞門」が崩落危険のため、

閉鎖されて立ち入り禁止となった。

それでシシャモナイからの、

夏道ルート開拓をすることにした。

そこにこの作業道があったので、

うまく利用できた。

 歩きだしても女性たちは、

全く話しが止まらない。

この時気付いたのだが、

Meguとシケは声と話し方がよく似ている。

 このルートの下部樹林帯には、

緑輝く苔がひじょうに多く、

Meguもシケも苔が好きだと言って、

盛んにカメラのシャッターを切る。

そして「ここいいわぁ!」、

「ここいいわぁ!」を連発する。

そんな中でちょっと寄り道をして、

10時10分、三等三角点「唐沢」

三角点を意識して地形図を眺めると、

こんなところにもつい立ち寄りたくなる。

 初めてここを歩く二人が、

ずいぶん気に入ってくれた樹林帯を抜けて、

火山灰大地に出ると、

そこは自然の中の「日本庭園」といった感じだ。

これがまた初めての二人の心をつかみ、

写真撮りまくり!

このルートを歩くことを切望していた魂全開だ。

そして外輪山とその奥にそびえる、

雪を頂いた溶岩ドームを目にして、

またまた感動しきり!

案内する者としては、

「ああ、連れてきてよかった」、

と思える瞬間だ。

 凍結していることを予測し、

アイゼン装着も視野に入れていた、

外輪山への急登だが、

この日は暖かく雪が融けていたので、

スリップに注意しながら問題なく登っていく。

何度登ってもきついこの登りが、

この歳になって更にきつくなる。

前を行くシケが、

「脚だる~い!」と言って、

時々足を止めて呼吸を整える。

そしてようやく急登をクリアすると、

「西山」方面の風景が美しい。

また遮るものがないので、

風が強くなり体温が下がる。

それでもみんな元気で歩を進め、

12時ちょうど、

『樽前山・西山』(三等三角点樽前山=たるまえさん)。

ちょっと風を避けて、

本家シケのバウム儀式指導。

捧げる角度を何度だかに・・・

そして昼食として、

各自スウィーツを含めて空腹を満たした。

 下山は下部の涸れ沢まで同ルートを下る。

外輪山からの急下降に各自神経をつかい、

必死にスリップして転倒しないよう下る。

この下降で私は大腿の筋肉痛となった。

ここではHiromiが一番慎重だった。

 また日本庭園を楽しみ、

美しい緑の苔が出迎えてくれる樹林の中へ。

ここでもまた写真撮りに励む女性たち。

苔の美しさを楽しみながら、

涸れ沢に下った。

そしてここからは、

涸れ沢を下る。

この涸れ沢はかつて「苔の洞門」として、

多くの観光客が訪れたところだ。

閉鎖されてもう20年が過ぎようとしている。

そんな「苔の洞門」の風景を楽しんでもらう。

女性たちはすぐに、

「ここすご~い!」

「壁がたか~い!」と感嘆の声を上げる。

Hiromiは以前この中を歩いているのだが、

その記憶が全く残っていないようで、

一緒になって感動している。

 「苔の洞門」は第一、第二と、

二つに分かれている。

涸れ沢の上流部から「第二洞門」に入って抜けた。

そしてしばらく歩くと「第一洞門」の入口だが、

こちらは段差が大きく、

作業用のロープがかけられているものの、

入ってしまってから引き返さざるを得なくなった場合、

登り返しが不安だったので、

中に入ることをやめて、

一段上の大地に上がった。

そして上から第一洞門を見下ろすと、

何やら作業が行われていた。

結果、中に入らなくて正解だった。

 藪の薄い中を歩いて作業道へ。

するとゲートは近い。

14時50分、ゲートから駐車地へ。

心配した天候だったが、

小春日和の中楽しく歩けたことに感謝!

みんなぁ、楽しかったねえ!

 この後長沼町まで戻り、

Megu、シケと別れた。

二人は「長沼温泉」で汗を流してから、

遠路を帰途に着くことになった。

またねぇ~

 

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

2022.11.13 『歴史村』(592m)  残念、再度挑むもまたも見つけられず・・・

 

 先週の土曜日に穂別の「長峰」で、

ハンターの発砲により怖い思いをした後、

「樹海温泉はくあ」で汗を流し、

夕張に移動した。

「樹海温泉はくあ」は11月末日までの営業を最後に、

12月から3月末まで、

冬季休業に入る旨貼り紙があった。

この温泉は当てにならないところで、

何度出向いて裏切られたことか。

突然の休業に何度も痛い目にあった。

 夕張市の旧市営球場そばで車中泊。

夕張は落ち着けるところだ。

夜間もそれほど冷えることなく、

車中泊としてはぐっすり眠れた方だった。

 日曜日の朝夕張市高松の、

旧「石炭の歴史村公園」に移動した。

この日は午前中から雨が降り出す予報だったので、

その前に登って帰途に着きたい。

 朝明るくなるのを待って、

「石炭の歴史村公園」の駐車場をスタート。

その上の三角点「歴史村」を目指す。

今夏単独でこの山に登ったのだが、

笹が濃くて三角点標石を見つけられなかった。

それで今回はピッケルを持参し、

一帯をつつきまわして発見するつもりだった。

 公園にはアスファルトの広い駐車場があり、

そもそもそれが使用されずに放置されているのがもったいない。

 公園の中には建物があり、

その一つに古いパトカーが展示されたままになっていた。

そしてドアには「警視庁」の文字が。

ここは北海道であり「北海道警」ならわかるが、

何故「警視庁」?

 建物の域を抜けると左手下には、

かつて花園だったような中に、

散歩道の跡が残っていたり、

右手には管理棟や炊事場付きの立派なキャンプ場が、

そのまま放置されている。

このコロナ禍でどこもキャンプ場は大盛況だというのに、

一旦財政破綻してしまうと、

もう何もできないということなのか?

このキャンプ場は周りの景色がいいので、

たくさんの人が訪れるだろうに・・・

話しが横道にそれすぎだよねえ。

夕張のこととなると、

どうも力が入ってしまう。

 公園を抜けると「冷水林道」が現れるので、

これを利用して登っていく。

この林道は途中まで、

露頭炭採掘現場に向かう車道として利用されているので、

多くの車が行き交うようで、

路面が固く締まっている。

ただこの日は日曜日ということで、

一台の車も通ることがなかった。

 林道を歩いて580まで標高を上げ、

樹林の中の作業道に入った。

都合よく笹の中に刈り込みができていた。

そして深い笹薮に入り、

こことぞ思われるところ周辺を、

ピッケルのスピッツェでつつきまわした。

「カチッ」と標石に当たってくれ!

しかしその反応はない。

笹薮が濃いだけではなく、

地面には枯れた笹が分厚く堆積している。

Hiromiも必死に探す。

探しながらふと空を見上げると、

もういつ雨が降り出してもおかしくない様子。

残念だが今回もあきらめよう。

しかし夕張の三角点故、

そう簡単にはあきらめきれず、

また探しに訪れることにして下山を開始。

 下山は「冷水林道」を戻るのではなく、

林道から外れて露頭炭採掘現場へ向かう道を進み、

採掘現場から「石炭の歴史村公園」に戻ることにした。

日曜日なので作業を休止している、

誰もいない採掘現場に入って行くと、

重機や作業車両の数が、

以前訪れたときよりずいぶん増えていた。

輸入原油価格の高騰で、

石炭の需要が増えたということか?

そんなことが夕張活性化の、

一助となっているのだろうか?

勝手な想像ではあるが、

皮肉なものだと感ずる。

 なかなか見ることのできない、

露頭炭採掘現場をそれとなく見学し、

作業道を下って公園から駐車場に戻った。

この周遊ルートもなかなか面白い。

但し日曜日限定だが。

Hiromiも気に入ったようで、

周囲の風景に目をやりながら、

「今度はあの上を歩いたら面白いんじゃない?」

などと想像を膨らませていた。

いやあ、夕張は面白いわぁ・・・

 帰途に着いたところで小雨が降り出した。

ただ、家に帰りつくまで強く降ることはなく、

帰宅後のかたずけもスムーズに終了。

時間がたっぷりあったので、

色々なことを処理できた。

そして締めはやはりHiromiと「反省会」。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2022.11.12 『長峰』(ながみね・308m)  恐怖の銃声!

 

 土曜日の「南福山」下山後、

石勝樹海ロードをむかわ町穂別稲里まで戻り、

道々74号線に入って、

穂別方面に車を走らせた。

そして「穂別川」に架かる「キウス橋」を渡ってすぐ、

右手の農道に入った。

舗装された農道を1.5kmほど走ると、

右手に林道が現れるので、

これに入って間もなく、

エゾシカの防護柵前を駐車地とした。

 「長峰」にはこれまでに2度登ったことがあり、

その行程が気に入っている。

もう日が短く夕暮れが早いので、

短時間で登れる山がいい。

 駐車地をスタートして、

エゾシカ防護柵の中に入った。

ここに着いて準備をしている時、

遠くの山から銃声が聞こえていた。

それも通常は1発聞こえると、

その後はめったに2発目を耳にしないのだが、

ここは違って、

その後何発も聞こえてきた。

まあ遠くの山なので気にせず登る。

 林道はいくらも進まないうちに消滅する。

そこで藪に入って上部を走る林道にのる。

この藪の雰囲気がいい。

静かな里山歩きを楽しめる。

途中で作業道が現れるものの、

笹に覆われて藪状態だ。

そして上部林道へ。

林道とは言っても、

もう車両が走った痕跡は見当たらない。

途中で崩壊しているところもある。

 林道を少し歩いて、

再び藪に入って尾根筋を進む。

一つの明瞭なピークを越えて下ると、

作業道が現れて尾根筋に続く。

そして目指すピークが見えてくる。

四等三角点「長峰」

晩秋の柔らかい日差しの中、

実に気持ちの良いピークだ。

のんびりと記念撮影をした時だ。

バキン!!

ものすごい音!

銃声だ!!

しかも我々が登った側とは反対側の斜面、

100m以内での発砲だ。

「やばい!」

と思った瞬間再び、

バキーン!!!

更に近くなった。

もう危険でそこにはいられない。

Hiromi「逃げるぞ!」

と言って走り出した。

ザックの上蓋も閉めず、

三脚の脚もたたまないままだ。

走りながら後ろのHiromiを振り返ると、

なんと走らずに歩いている!

「走れって言ってるべや!!」

するとトボトボ走り出す。

そしてまた振り返ってみると歩いている。

こいつにはこの危機が全く理解できていない。

急ぐのは登りではなくこんな時だというのに。

北海道では民間人が、

ハンターに射殺された事件が複数起きている。

とにかく山陰に入らなくては!

その後銃声が聞こえることはなく、

小山を一つ越えて一安心。

あんな近い距離で銃声を聞いたのは初めてだ。

遠くで耳にする銃声は「バーン」と聞こえるが、

近くだと「バキン」と聞こえることを初めて知った。

 危機を脱して力が抜け、

のんびり下って駐車地へ。

いやあ、危なかった。

山に入るときに怖いのは、

野生のヒグマよりハンターだ。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2022.11.12 『南福山』(350m)  不通の道々を歩いて藪へ

 

 先週末の土曜日は、

早朝Hiromiを迎えに行き、

またマイナーな三角点を求めて、

石勝樹海ロードを走った。

そしてむかわ町穂別福山で、

道々610号線のゲート前に駐車。

ここからゲートを越えて道々に入り、

3kmほど歩いて藪に入ることにした。

 道々610号線は、

むかわ町穂別福山と、

同じくむかわ町穂別富内を結ぶ。

全線がほぼ「鵡川」の右岸に沿って伸びる。

そしてこの道々はゲートで閉鎖されて久しい。

もうずいぶん前に災害で、

道々のどこかが決壊し、

以来通行止めが続いている。

福山のゲート前に、

「冬季通行止め」と表示されているが、

冬季どころか通年で通行止めだ。

 

またこの道々を、

富内側からはある程度入ったことがあるが、

福山側から入るのは初めてだ。

 ゲート前の駐車地をスタートした時点で、

外気温が0℃と冷えていた。

最初は頼りない砂利道だったが、

やがて広い舗装道路となるも、

長くは続かず再び砂利道に変わった。

途中で不法投棄されたものを見た。

何度目にしても嫌なものだ。

どこにでもいる「自分さえよければ」、

という愚かな輩・・・

 道々からは「鵡川」の対岸に、

「主府久」(しゅぷきゅう・1,018m・三等三角点)から、

『ハッタオマナイ岳』(1,021m)への稜線が、

常に見えている。

ゲートから約3km歩き、

藪突入箇所となったが、

できることならば藪は避けたいので、

作業道がないか当たってみると、

うまい具合に現れてくれた。

これを利用して入って行く。

しかしすぐに終点を迎え、

数年前の伐採地に出た。

そして笹原の向こうに、

針葉樹林に覆われた、

目指すピークが見えた。

伐採地は作業が行われた直後だと、

笹や雑草が根こそぎ掘られているので、

歩きやすいのだが、

ここは数年が経過し、

一面笹の海が広がっていた。

あきらめて藪突入だが、

笹が濡れているので雨具を着用。

しかしHiromiはどうせ汗で濡れるからと、

そのまま入るという。

バカだねえ、ただでも下半身に、

何かのかぶれがあるというのに。

 笹はそこそこ濃く、

漕ぐのに時間がかかる。

ただ、顔を覆う高さはないので、

視界を遮られることはない。

そして徐々に高度を上げていくと、

背後に広い笹原の風景が広がる。

藪漕ぎの苦労がなければ、

いい風景をのんびりと楽しめるのだが。

やがて伐採地を過ぎ、

樹林の中に入った。

樹林に入ると、

いくらかでも笹の密度が低くなるのでは、

と期待したが無駄だった。

   

かえって濃くなったよう。

しかし針葉樹林まではもうすぐだ。

踏ん張って針葉樹林の中に入ると、

ありゃりゃ藪がない。

すっきりして歩きやすい。

その中をひと登りして、

四等三角点「南福山」

藪がないので標石も露出していた。

と、その2m先にも標石が!

見ると苔が生えて古そうだ。

これは新旧の標石ということなのだろうか?

とりあえず双方を写真に収めた。

 下山は最短距離で道々に下ることにした。

ほぼ真東に進路をとって下っていく。

トドマツの幹には、

けっこうな数のヒグマの爪痕が残っている。

下山尾根はなかなか斜度があり、

笹の茎を握りしめて下る。

そして水量の少ない沢形に下り、

少々これを利用して道々に下り立った。

あとはのんびりと車の来ない林道を歩いていく。

途中の舗装部分で簡単な昼食を摂り、

駐車地に戻った。

広い舗装道路上で昼食というのは、

おそらく初めての体験だった。

 駐車地に戻ったのが12時前。

さて、もう一座!

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2022.11.11 『中小屋』(なかごや・309m)  小春日和の中で

 

 先週も月~金曜日の四日間出勤だった。

アルバイト先は観光菓子の製造工場なので、

経済活動を優先させると、

当然人が多く出歩くようになり、

注文も増えていく。

しかしここにきて新型コロナの感染が、

第8波に突入する勢いとなり、

注文のキャンセルも出始めた。

私が住む北海道は、

感染者がすごい勢いで増えている。

思えば第1波も北海道から始まった。

やはり寒い地域から広まるようだ。

 先週の木曜日まで出勤し、

金曜はずいぶん久しぶりに、

女房と買い物や食事をすることにしていたので、

朝の早いうちしか時間がなかった。

そこで近い距離の「中小屋」に登ることにした。

  この朝入山口の「中小屋墓地」に着くと、

まあいい天気で、

「小春日和」そのものだった。

NTTの古く荒れた管理道路を歩き出すと、

木々の葉が落ち、

路面を落ち葉が覆っている。

カサカサ感が心地よく、

フワフワ感も足や膝にやさしい。

快適な晩秋の落ち葉ロードだ。

 管理道路のゲート扉が開きっぱなしになっていた。

この扉は閉ざして施錠されていたり、

こうして開放されていたりと、

どうも落ち着かない。

まあ、開放したままでも、

車両が侵入して登っていくとは思えない荒れようだが。

 管理道路は一部送電線下の作業道を利用して、

ショートカットできる。

ただ斜度がきついので、

体力的にはショートカットの意味がない。

 管理道路は長く続かず、

やがて砂利の林道に吸い込まれる。

この林道を利用して「中小屋」を目指すが、

途中で目にするNTTの巨大アンテナが、

青空に映えて美しい。

そんな光景を目にしてしばらく進み、

右手の作業道に入った。

この作業道も荒れてきた。

そして最後は少々の藪漕ぎで、

三等三角点「中小屋」

三角点周りの藪も、

ずいぶん濃くなったが、

この日は時間がなかったので、

そのままにして下山を開始。

途中東側がすっぱりと切れたところがあり、

そこから見渡す空知平野の風景がいい。

この日は晩秋の柔らかい日差しの中、

そんな風景が特別に感じた。

 また柔らかい日差しの中を、

ゆったりと気持ちよく歩いて駐車地へ。

短い時間ではあったが、

いい朝になった。

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 前ページ