北海道の山野でとことん遊ぶ!!
I am Amigo!
2020.4.30 『雨霧山』(509m) 栗山側からMachikoを連れて
今日はMachikoを連れて長い林道歩きだ。
こんなマイナーな山をMachikoが好むかどうかわらなかったが、
まあ私のスタイルが合うか試しだなと・・・
今朝JR室蘭本線「古山」駅で待ち合わせ。
そのまま二台で栗山町東山に移動した。
そして「東山地区会館」の庭に車をとめさせていただき、
準備を整えて、
9時05分、スタートした。
このルートで『雨霧山』に登るのは、
かれこれ5度目ほどになるか・・・
ただ、季節はいつも晩秋だったため、
今回のような春は初めてだ。
それに今日は久しぶりに雨の心配がない晴れ模様。
そんな青空の下で登ったという記憶もない。
スタート時から抜けるような青空だ。
最初は農道を歩き、
9時20分、エゾシカ防護柵及び林道ゲート。
ここから長い「雨霧林道」の始まりだ。
「雨霧林道」はここから夕張市南清水沢まで続いている。
しかし南清水沢からのルートは現在車両の通行が不可能なくらい荒れている。
林道ゲートを過ぎて間もなく、
地形図で示す東山川に架かる橋を渡る。
ところがその橋には「築別川」と書かれたプレートが付けられている。
これは以前からおかしいと思ってきたのだが、
地形図上の「築別川」は「東山川」の一本北を流れている。
いっいどういう事なんだろうねえ・・・?
林道歩きは単調なので人は嫌うが、
私は楽しくて好きだ。
周りの風景や植生を見ながら歩くのがいい。
それに今回は昨秋この南側の、
「板江別」(三等三角点)に登った時に利用した、
尾根が見えている部分があり、
これまた歩き慣れた林道に新鮮味が加わった。
Machikoはと言えば、
林道歩きがまんざら嫌いでもなさそう。
ぺちゃくちゃとおしゃべりをしながら、
実に楽しそうに歩を進める。
そして時々立ち止まり、植物や風景の写真を撮っていた。
曲がりくねった林道を歩き、
ゆっくり高度を上げていくが、
『雨霧山』頂上部が見えてくる頃になると、
もう標高は500m近くになり、
見通しが効くところでは南から西側の風景が広がる。
11時30分、南清水沢への分岐。
ここからはすぐ頂上基部に達し、
踏み跡をたどって薄い笹を漕ぎ、
11時40分、『鬼首山』(二等三角点:鬼奥峠)。
そこから初めて南側に「板江別」のピークを確認した。
いつか『雨霧山』と「板江別」を稜線でつないでみたいものだ。
また、Machikoと先週一緒に登り、
東側に見えている『鬼首山』を指し示してやると、
それなりの感動が表れるもので、感慨深げな様子。
昼食を摂ったあとはそのまま林道には下らず、
西に伸びる尾根にのって下る。
頂上付近は笹が多少濃いものの、
その後は針葉樹林帯に入るので、
うるさい下草はなくなる。
快適に下り、Co.370で林道に当てた。
あとは登路で歩いた林道を淡々と下るだけ。
天気は崩れることなく気持ちがいい。
13時40分、林道ゲート。
14時ちょうど、駐車地。
Machikoの携帯GPSの記録によると、往復17km。
それを私に見せてアッという間に帰っていったMachiko。
そして帰宅後lineが入った、
「今(家に)着きました、ありがとうございました」。
Machikoはこの到着メールを必ず送ってくれる。
引率したものとして、この到着メールはありがたい。
それを見てようやく「終わったな、ホッ・・・」となるわけだ。
更に林道歩きが大好きで、また連れて行ってくれと言う。
積極的じゃあないの!
また行きましょう!
2020.4.29 「馬追丘陵」 雨の中のトレーニング
今日も朝から雨。
今回も夕張にて新たな三角点を求め、
藪漕ぎをする予定だったが、
先週末に降り出した雨が止まらない。
雨量が多いわけではないのだが、
降ったり止んだりをずうっと繰り返している。
それで今日は藪漕ぎをやめ、
Hiromiと馬追丘陵でトレーニングをすることにした。
朝ゆっくりとHiromiを迎えに行き、
長沼スキー場に向かった。
そして小雨が降る中を雨具着用でスタート。
明日から気温が上がると言うが、
今朝はまだ寒くてなかなか温まらない。
舗装道路から砂利道を歩いて行くと、
路外に放置された不法投棄物が目立つ。
雪の下から出てきたものもあれば、
雪が融けてから新たに捨てられたようなものもある。
この場所を知っているのは地理に詳しいはずで、
近隣の住民しか考えられない。
何とも情けない振る舞いに腹が立つ。
木々にはまだ若葉がなく、
木の間越しに遠くの景色が見える。
このあとの新緑、秋の紅葉、それに冬景色と、
四季を通じて美しい風景を楽しめる『長官山』だ。
そんな『長官山』頂上に立ったあとは、
旧「馬追温泉」目指して一旦下る。
そして登山口まで下って登り返した。
こんな登り返しをここでいったいどのくらいやっただろうか?
とにかく今はここが我々のトレーニングフィールドだ。
トレーニングとして利用するには最高のフィールドだ。
今日は雨模様なので人影もない。
昨日もここに来て少々きついトレーニングをしたので、
大腿に疲労が残って登り返しがきつい。
それでも片道1.6kmほどなので時間はかからない。
『長官山』に登り返したあとはスキー場麓に下って、
今度はスキー場の斜面を登る。
まだ下草の生えないスキー場は殺風景だ。
しかし広々としたスキー場は、
やはり気持ちがいい。
そして斜度がある分下半身への負荷が大きくなっていい。
最後はスキー場の斜面を下って、
本日のトレーニングを終了とした。
その後も雨は降ったり止んだり・・・
帰りにHiromiを送って行き、
先日拾ってきたカラマツの松ボックリで作った飾りを見せてもらった。
持ち帰ったものを改めて見せてもらうと、
なるほど室内の装飾品としていいかも!
2020.4.26 『南高山』(242m) とうとう雨の中・・・
土曜日の日中降ったり止んだりを繰り返した雨は、
土曜の夜から本降りとなり、
日曜の朝になっても降り続き、
全く止む気配が感じられなかった。
栗山町の東端で目覚めたが、
降りしきる雨にモチベーションが上がらず、
二度寝したのが気持ちよかった。
そして気を取り直し、
9時ちょうど、小雨の中をスタートした。
雨の中長時間歩くのはまっぴらなので、
短時間で登れる『南高山』へ。
農道から荒れた林道に入って行く。
エゾシカの防護柵扉を開いて入山する。
間もなく「板江別林道」のゲートが現れるが、
開放されたままになっている。
この林道に足を踏み入れるのは3度目だ。
林道には随所に大きな水溜りがあって荒れている。
板江別林道は最初「イタイベツ川」の右岸に沿って進むが、
それが左岸に移って間もなく、
古い作業道を利用して斜面に取り付いた。
そして作業道は間もなく笹に埋没する。
その後は尾根筋に沿って登って行く。
雨は相変わらず少量ではあるが降り続いている。
少し高度を上げると樹林が濃くなり、
足元の笹がうるさくなくなった。
尾根は傾斜を増しグイグイ登って行く。
一旦なくなった笹も再び現れて、
それを漕ぎながら進行方向に見え出していたピークを目指す。
9時45分、四等三角点「南高山」。
私は昨秋ひとりでここに登っているが、
Hiromiは初めてだ。
周囲は樹林に囲まれており、
木の間越しにしか遠くの景色を見られないが、
木がなければ随分景色がいいであろうと想像させられる。
雨が鬱陶しいので長居はせず下山を開始。
Hiromiが調子こいて「私に着いてこい!」と言うから、
後について行ったさ。
そうしたら案の定登行に利用した尾根の一本手前を下りだした。
短い距離なので間違っても修正できるとして口は出さなかった。
するとHiromiは古い作業道を見つけ、
問題なく斜面に取り付いた地点に戻った。
林道をスタスタ歩いて、
10時30分、駐車地。
車に戻ってもまだ降り止まぬ雨の中、
後片付けを急いで帰途に着いた。
2020.4.25 『砂金山』 (387m) 雨の狭間を狙う!
土曜日の午前中夕張まで戻ったものの雨が強くなり、
車中で居眠りはじめグダグタと過ごした。
とにかくモチベーションが上がらず、
どうしようかと思っていると、
なんだか雨が上がりそうな・・・
それで夕張の新たな三角点を有する山を目指すことにした。
そして時間的に手頃な「砂金山」へ。
地形図のコピーは種々用意してある。
当初から予定していたルートのアプローチ地点である、
夕張小学校そばに着いてみると、
目の前には急峻な斜面を深い笹が覆っていた。
「こりゃダメだ」と、次なるルートを探る。
そして市道と農道をつなぎ合わせて、
『砂金山』のすぐ麓まで近付いた。
11時10分、農道脇の駐車地をスタート。
一段上の大地に上がった。
すると目指す『砂金山』がすぐ近くに見える。
ところが間もなく笹原に突入。
これがなかなか手強い。
密度が濃い上、下方向に向かってたおれこんでいるため、
体に突き刺さってくる。
そんな藪こぎとなるときは、
Hiromi が巧みに先頭を避け、
「Amigo 様、お願いします」と言って退く。
「このやろーっ!」
硬い笹を漕ぐ漕ぐ!
ここでも手強い笹は高度を上げるほどに薄くなる。
Co.380で目指していたピークくに上がった。
しかし最終ピークはまだその先だった。
稜線上の尾根に上がると笹が薄く、
まるで荒れた登山道を歩いているようだ。
最後は楽しく歩いて、
11時50分、『砂金山』(四等三角点:砂金沢)。
そこには木にくくりつけられた標識があった。
どなたかが施設されたものだが、
その高さから推測し、
積雪期だったものと思われる。
これと同じ形式の山頂標識を、
これまでにも『空池山』、『仲勃山』、『湯ノ沢山』等で目にしてきた。
どなたかは察ししかねるが、
もう随分各地を登り歩かれて、
今は里山の三角点に記しを留めおこうとされていると推測する。
思いがけない山頂標識に温かいものを感じた。
下山も登路と同じルートを下り、
笹も漕ぐのだが笹の倒れる方向が下方なので、
スイスイ下れる。
そして12時20分、駐車地。
雨の狭間で絶妙な山行だったことを自負!
まだ時間は早いので、Hiromiが忘れてきたスマホを自宅まで取りに戻り、
それから追分まで走って「ぬくもりの湯」で汗を流した。
その後栗山町と夕張市の境界で車中泊。
この夜はひどい雨模様となった。
2020.4.25 『532m峰』(点名:王古丹) 雨が降り出す前に・・・
週末金曜の夕方Hiromi を迎えに行き、
夕張から石勝樹海ロードを、
日高町方面に向かって走ったが、
どうも天気予報が良くないので、
福山で足を止めて車中泊。
夜中に寒くてよく眠れなかった。
また3シーズン用のシュラフに替えたのだが、
起きてみるとマイナス1℃。
まだマイナス気温になるんだなあ。
土曜の朝起きても予報は変わらず、
いつ雨が降りだしてもおかしくない。
こんな日は短い行程に限る。
それで車中泊地から直近の「王古丹」に登ってみることにした。
7時30分、石勝樹海ロードのヘアピンカーブが二つ続く部分の、
上のカーブの円内にある広い駐車帯をスタート。
国道を横断した地点に、
地形図にはない林道入り口があった。
最初から笹を漕ぐつもりだったので、
林道の存在は実にありがたい。
しかもそれを200mも歩くと、
広い広い伐採跡に出た。
実にいい風景だ。
伐採地の中の作業道を登る。
その背後には『坊主山』の雄大な風景が広がる。
標高791mの『坊主山』がずいぶん高く見える。
伐採地を最奥まで進んで笹原に入った。
なかなか手強い笹原ではあったが、
短い距離で一段上の作業道に出た。
作業道を利用できるところはそれを利用する。
そしてしばらく作業道を進み、
最後はピークを目指して笹と格闘だ。
笹に負けじと突き進み、
8時30分、三等三角点「王古丹」。
標石が笹に埋まっていたので、
たちばさみで回りをきれいにカット。
それにしてもこの標石は、
四方が随分削れている。
いったい何があったのだろう?
初登の山なのでいつものようにシケの真似をして、
バウムクーヘンをかざして下山。
距離が短いので下山も速い。
9時15分、駐車地。
かたずけ始めると雨が降りだした。
それで夕張まで戻ることにした。
2020.4.23 『鬼首山』 長い休みが始まった!
とうとう私の勤め先も休業に入った。
今日から5月10日までだ。
18連休!
22歳で社会に出てから最も長い連休となる。
しかし、もう高齢者なんだから、
そんな自由な時間を頂いてもいいだろう。
とにかくいくら時間を頂いても、
決してそれを無駄にすることはしない。
今日はMachikoと休みが合ったので、
増毛山地を予定したのだが、
あいにくの天候のため夕張に変更した。
Machikoにとっては初めての山だが、
こんなマイナーな山でも地図を見て、
その存在を「恐ろしい名の山」として記憶していた。
今朝夕張市沼ノ沢地区のアプローチ地点付近で合流。
9時40分、夕張川沿いの田園地帯に駐車してスタート。
スタート直後に眺める『鬼首山』は、
ほんの少し手を伸ばしただけで届きそうな感じがする。
とろがそこに足を踏み入れてみると、
見た目よりかなり奥行きがあることに驚かされる。
山というのは簡単に見えても偉大なものだと、
常々感じてきたところだ。
田園地帯から林道に入るが、
この林道はすぐに廃道となり、笹の斜面に取り付く。
少しうるさいくらいの笹薮だが、
長くは続かずすぐ楽になる。
あとは下草がまばらで大変歩きやすい。
広くてどこでも歩けそうな樹林の中を登って行く。
シカ道が発達していて、
まるで登山道ではないかと思えるところが随所ある。
そんなシカ道ができるほど生息数が多いにもかかわらず、
他の生息域よりフンが少ないのはどうしたことか?
まあ、フンなんてものはない方がいいのだが。
Co.400辺りから笹が現れて、
アッという間に密度を増す。
頭まで笹に飲まれて苦労するところだが、
この度はまだ雪が残っていたので、
それをつないで登っていくと笹を回避できた。
そして垂直に近い急登を経て、
11時15分、Co.590で稜線に上がった。
手をついての急登なのでホッとする場面だ。
木の間越しの風景をしばし眺めて稜線上を北上する。
背丈が低くさほど気にならない笹をかき分けて進み、
11時25分、『鬼首山』(二等三角点:紅葉山)。
このとき突然アラレが降り出した。
落ち着かない天気だ。
そんな中で昼食を摂り、
しばしおしゃべりをしてから下山を開始。
まだ時間が早いので、
稜線から登路より一本南側の尾根を下った。
なかなか変化があって面白く、
沢筋まで下ってから笹の中をトラバースして戻った。
笹漕ぎなぞ慣れていないMachikoだが、
藪漕ぎは嫌いじゃないと言う。
その言葉通り楽しみながら歩いていた。
13時20分、駐車地。
天気はパッとしなかったが、
夕張の山に楽しませてもらったことに感謝!
2020.4.19 『616m峰』(点名:三番川南) 樺戸山地の懐へ!
日曜の朝は『神居尻山』の麓で目覚めた。
久しぶりに暖かい夜だった。
先日3シーズン用に替えたシュラフを冬用に戻したが、
また3シーズン用に戻そう。
『神居尻山』の南隣りに標高は低いが、
何とも登行意欲をそそられる、
魅力的な山塊がある。
もう200回近く登った『神居尻山』から、
それをずうっと眺めてきたのに、
何故今まで登らなかったのか?
自分でも不思議な気がする。
この山を地形図で調べてみると、
三角点があり、点名は「三番川南」となっていた。
そしこの朝はそんな一座を目指すことにした。
道民の森の夏道Bコース登山口に向かう車道は、
奥のヘアピンカーブで残雪のため通行できない。
戻って宿泊棟横の駐車場に車を置かせていただいた。
6時45分、駐車地をスタート。
公園の中をショートカットして林道「牧場南線」にのった。
これは夏道Cコースの登山口への舗装された林道だ。
雪の残っている部分がまだ多い。
Cコースの登山口を過ぎて先に進む。
やがて三番川に架かる「樹輪橋」(じゅりんばし)が現れる。
7時25分、「樹輪橋」。
ここまで駐車地から1.8km。
アーチ形の特徴ある橋を渡った地点で林道を離れた。
『神居尻山』の麓から見た限りでは、
容易に登れる感覚でいたが、
山はどこでもそうだが偉大なもので、
簡単にはそのピークに立たせてくれない。
浅い残雪が腐ってズボズボ足を取られるので、
早々に尾根に取り付き、
残雪が少しでも豊富な部分を歩くことにした。
しかしそんな思いもそうそううまくはいかず、
腐れ雪に苦労しながらの登行となった。
そしてCo.380で尾根の頭に上がった。
すると南側から笹が覆い出し、
藪漕ぎを強いられそうな気配に、
Hiromiが藪漕ぎ用のアウターを着用。
笹の濃い部分は少し高度を落として、
極力北側の残雪の上を歩く。
しかしこの笹はなかなか広く濃い部分があり、
一旦沢まで下山しなければならないかな?
とあきらめかけた地点があった。
それでも笹の中にわずかな雪渓を見つけて、
さらに先の尾根へとつなぐ。
尾根は素直に先へ誘ってくれるので助かる。
そしてCo.450で一旦後方の視界が大きく開けた。
するとどうだろう、純白の増毛山地の美しいこと!
Hiromiが「おおーっ!」と感嘆の声を上げる。
二日続けてこんな素晴らしい晴天の風景を楽しめる幸福感。
本当にありがたい!
このあとはむき出しになった笹を避けながらトラバースし、
最後は斜度のある斜面を登って行く。
ここまで来ると今度は北側の三番川対岸にそびえる、
『神居尻山』の迫力ある南斜面が見事だ。
この斜面の頂点(842m)は、
夏道BコースとCコースの分岐点となる。
最後はその迫力ある風景を背にし、
急登を経て、
9時20分、三等三角点「三番川南」。
そこから目にする風景は新鮮だ。
樺戸山地の懐に潜り込んだような思いで、
更なる頂への思いが馳せる。
「今度はあれに登ってみたい」と私が言うと、
「それにはあそこから行った方がいい」とか、
「いや、こっちの方から行った方がいいかな?」などと、
Hiromiが言うようになった。
ただそのルート取りの多くが、
採用できないものではあるけれど、
そういう観点で山に向かえるようになったことは感心だ。
風もなく穏やかで温かいピークを楽しんだ後は、
もう融けはじめて雪がザクザクになった急斜面を、
三番川目指して下って行く。
この下りにHiromiが「面白いわぁ~」。
吸い込まれるような急下降を経て三番川に下り立った。
あとは三番川に沿って林道を目指す。
この間二度の渡渉を経たが、
水量が少ないので問題なし。
とにかく温かくて気持ちがいい。
10時30分、「樹輪橋」。
そしてとことこ林道を歩いて、
10時55分、駐車地。
二日間素晴らしい晴天に恵まれたことに感謝!
また、ここ4年間は定年後の新たな職場において、
4月は繁忙期で週に日曜日しか休めなかったので、
こうして続けて登ることができる幸福感を、
改めて実感することとなった。
感謝!
2020.4.18 『知来岳』(988m) 黄砂の影響がない春
週末の金曜夕方Hiromi を迎えに行き、
石狩市浜益に向かった。
もう随分日が長くなったので、
夕方からの移動も気が楽になった。
浜益の御料地から農道、
そして林道へと入って行くのだが、
もう平地の雪がすっかり融けて、
冬季より随分奥まで車で入ることができる。
林道を2kmほど進んだ地点の分岐そばで車中泊とした。
そして翌土曜の朝うつらうつらしていると、
林道を走り抜ける車の音がした。
時刻は5時ころか。
随分早く登る人がいるんだな、
と感じつつまた眠りについた。
その後6時に起床するといい天気だ。
7時05分、車中泊地をスタートした。
しばらくは林道に雪がない。
そして残雪が現れると、
この朝車で入って行った、
先行者の車が停められていた。
我々より2時間ほど前にスタートしたと思われた。
その後沢との合流地点をを迎え、
ここが尾根への取り付き点となる。
辺りを見回すと残雪が非常に少ない。
もう沢を渡って尾根に取り付くには、
ギリギリのタイミングだ。
小沢は沢幅のわりに水量が多いので、
渡渉に失敗したら大変だ。
私はは数年前この渡渉に失敗して、
靴中を濡らし予定を変更したことがある。
しかし今回は二人とも難なくクリア。
渡渉が終わると尾根の頭を目指して登るのだが、
もうほとんど雪が融けて頑強な笹が剥き出しとなり、
雪渓をつなぐのがなかなか大変だ。
それでも今回はなんとかつないでこれもクリア。
一週間後はもうダメだろう。
広い尾根の頭に上がると、
雪はたっぷりな量に増え、
締まり具合も十分なので快適に歩を進める。
今日もHiromi は快調だ。
先へ先へと歩を進めていく。
そしてCo.650で樹林を抜けた。
それからは遮るもののない世界へ!
まずは目の前のコブに上がる。
このコブは独立したものではなく、
『知来岳』へと続く稜線の一部に過ぎない。
辛抱して急登に耐え稜線に上がると、
一気に360度の大展望が広がる。
どちらを眺めても素晴らしい風景だが、
特に純白の増毛山地核心部が美しい。
この春は中国大陸からやってくる、
黄砂の影響が少なかったため、
残雪が白いままなので、
この時期としては珍しいくらい美しい。
いいときに登ったと実感しながら、
稜線上を西の『知来岳』を目指して歩を進める。
稜線上には深いクレバスが、
大きく口を開けているところがあり、
その深さに少々緊張させられる。
稜線はやがて一旦南に屈折し、
Co.930で再び西向きとなる。
そしてここからは前方に、
『知来岳』の見事にピラミダルな山容が、
否応なく目に飛び込んでくる。
思わず「素晴らしい」と声が出てしまう瞬間だ。
現にこのときもHiromi が、
その姿を目にして「おおーっ!」と声をあげた。
さて、快適で楽しい稜線歩きは、
ここからが核心部で緊張の連続となる。
ナイフリッジが出てくるため、
Hiromi にアイゼンを装着させる。
ナイフリッジはその幅が靴幅の部分もあり、
かなりの緊張感だ。
そして今回はそんな危険箇所が随分多い。
これは小雪で稜線の残雪が痩せ細っているからだ。
なんとか無事に全てをクリアして、
10時15分、『知来岳』。
頂上もまた面積が狭く、
いつものような安定した安らぎは得られない。
と、ここで先行者のアイゼンを装着したトレースが、
このピークを越えて『奥徳富岳』へと向かっていた。
その姿を肉眼で捉えようとしたが、
とうとう見つからなかった。
いやあ、たいした健脚者だ。
落ち着かない頂上には長居せず、
危険箇所を早々にクリアすべく下山を開始した。
また緊張感を高めて一歩一歩進む。
そしてそれらを全てクリアして早めの昼食とした。
このときToshi からLINEが入り、
同山域の『浜益岳』を下山中とのこと。
その後淡々と下って、
12時50分、駐車地。
Hiromi と二人、今日はこの山に登って本当によかったと、
心より満足して浜益温泉に向かった。
私にとって14回目、Hiromi にとっても4回目の『知来岳』が終わった。
浜益温泉に行くと、
営業が20日から5月6日まで休業に入るとのこと。
新型コロナウィルスの影響によるものだ。
今後は山に出かけるのも、
入浴施設の営業状況を調べてからでなくては、
出かけられなくなった。
温泉で汗を流したあとは『神居尻山』の麓で、
冷たいビールを喉に流し込んだ。
2020.4.15 『冷水山』(702m) Kaoruをスキー場へ案内
今週も今日から休みに入った。
いったいいつまで続くのか?
誰しも思うところだが、
先が見えないというのが一番困る。
さすがに稼ぎの方が心配になってくる。
しかし休みがある以上登らないではいられぬ性分。
金が続く限り登り続ける。
そして今日は友人のKaoruに声をかけてみた。
すると個人事業主でフィットネスインストラクターのKaoruも仕事が減り、
今日は休みだということで同行することになった。
ランナーとして様々な大会に参加しているKaoruは、
若干山に興味をもちはじめているのだが、
まだ登山靴を用意するまでの意志はない。
それでランニングシューズでも登れる『冷水山』とした。
濃厚接触を避けるため現地集合とし、
10時近くに「レースイの湯」駐車場をスタートした。
3月からレースイのホテルも温浴施設も休業に入ったままで、
辺りは人の気配がまるでない。
そんな中、スタートするなりエゾシカの集団が飛び出してきた。
これにはKaoruが大喜び!
「白いお尻がかわいい~」。
私はエゾシカ=フン公害というイメージで、
どうにも歓迎する気にはなれない。
スキー場の滑走斜面を登りたいのだが、
初っ端からこの光景では斜面中フンだらけであろうと、
作業道を忠実に登ることにした。
ランナーのKaoruは私に歳が近いのだが、
ランナーでありインストラクターゆえ身が軽そうで、
その辺のおばちゃまたちとは身のこなしが違う。
こんなこと言ったら世のおばちゃまたちを敵に回してしまうかなあ・・・
作業道はじきに残雪が現れ、
その後はミックス状態が続く。
Kaoruのランニングシューズは冬用なので、
表皮から染みた雪融け水で靴中を濡らすことはない。
雪融け時期のスキー場は本当に何もなく、
殺伐としていっそう広く感ずる。
そんな広い風景の中、
今日は風がひじょうに冷い上、
少々強めだったので体感温度が低い。
頂上付近はまだ結構な残雪に覆われていたが、
例年だとまだまだ豊富な雪が残るところだ。
ただ頂上の雪はすっかり融けて、
スキー場が設置したベンチが露出していた。
Kaoruにそこから見える風景、特に山の説明をする。
そして東にいまだ純白の姿をとどめている『夕張岳』が、
特に印象に残ったようだ。
下山も登路と同じ作業道を下った。
駐車地に着いたのがちょうど正午頃。
約2時間の山行ではあったが、
Kaoruは楽しかったようで、
「またお願いします」と言い残して帰っていった。
2020.4.13『湯ノ沢山』(632m) 年間100回登山20年連続達成!
三笠スキー場の向かい側に、
魅力的な尾根を連ならせた山がある。
見ていると登行意欲がわく。
それを地形図で調べてみると、
その奥に三等三角点を有する「奔別沢」(632m)があることを知った。
それで登ってみることにした。
ただその時点で「632m峰」に『湯ノ沢山』、
と言う名が付けられていることを知らなかった。
日曜の朝「三笠スキー場」近くで目覚めると、
なんだかやけに寒いし、
先日シュラフを冬用から3シーズン用に替えたものだから、
正直寒くてよく眠れなかった。
朝温度計を確認すると-3℃。
ちょっと前までは車中泊の朝起きると、
常に-10℃を下回っていたものだ。
それが-3℃でもずいぶん寒く感じる。
体が既にあったかモードになってしまっている。
6時40分、国道の「白亜トンネル」三笠側から、
東の急斜面に取り付いた。
笹の薄いところを狙って笹につかまりながら登り、
尾根の頭に上がると笹が濃くなった。
こんな調子で進むのなら遠いピークになりそうだとの予感。
ところがそんな笹漕ぎで数十メートルほど進んで驚いた。
突然笹が切れてその他の下草もほとんどない。
これは歩きやすい!
ただエゾシカのフンはここでもひどい状態で、
足の踏み場もないところが次々に現れる。
しかしここのフンは全てカラカラに干からびて、
ウェット感がない分汚さも半減されて他所よりマシだ。
まだ木々に葉がない晴天の落葉樹の広い尾根を登っていくのは、
まるで11月の小春日和を思わせる。
そして公園の中を歩いているような気にさえなる。
とにかく気持ちよくてHiromiと、
「気持ちいいなあ」を連発しながら進んだ。
またこの気持ちの良い尾根は、
斜度があるためどんどん高度を上げて行く。
木の間越しに見える麓の風景に高度感を感ずる。
それに尾根は一貫して木の間越しの風景を隠すことなく、
常に西側となる三笠市の風景を目にしながら進むことになる。
広く気持ちの良い尾根はCo.450辺りから笹が出てきて、
漕ぐような場面も現れたが、
そんなに濃いわけではないので、まあ無難に越えて行く。
そして雪渓が現れ出すので歩きやすくてホッとする。
地形図上で「541m」標高点が記載されているが、
この登りがルート中の最難関だ。
目の前に壁のように現れたこのピークを超えるには、
一旦南側に回って南北に走る尾根にのらなくてはならない。
その尾根にのってから「541mP」までの笹が濃く、
背丈も高いのでHiromiが苦労した。
体重の軽いHiromiは強引に笹を漕ぐことが難しい。
8時40分、なんとか踏ん張って、
倒木が重なり合う「541mP」。
ここから「奔別沢」が見えている。
そしてこの高さまで登るとかなり雪が残っており、
楽に進むことができる。
最後は濃くて頑強な笹の上に残った雪渓を伝って、
8時55分、三等三角点「奔別沢」。
Hiromiが細い雪渓の上を歩いてちょっと先まで進み、
振り返って叫んだ。
「標識あるーっ!」
Hiromiが見ている方に目をやると、
なんと『三笠湯ノ沢山』と書かれてた標識が、
三角点のすぐ脇の木に付けられていた。
この三角点にそんな名がつけられていたことを、
この時初めて知った。
しかもこの標識は真新しい上に位置が高いため、
今冬付けられたものだと推測した。
そんな標識を目にすると益々満たされた気持ちになるもので、
Hiromiと二人満足感いっぱいで下山を開始した。
ぼ登路と同じルートをたどって下り、
10時30分駐車地。
スキー場の広い駐車場に移動して片付けていると、
いましたこの日もダニが。
この日の山登りが私にとって今年100回目となった。
今年は新型コロナウィルスの影響で休みが多いため、
異常に速いペースで回を重ねてきた。
それと同時に年間100回以上の山登りを、
これで20年連続で継続したことになる。
2000年に年間100回登山に挑戦したが、
94回で終わってしまった。
それで100回登るためにはよほど腹をくくって、
真剣に取り組まねばならないと心した。
そして「時間があれば登る。チャンスがあれば登る。
とにかく登る、登る! 登る!!」を実践してきた。
ただこういうことをやってこられたのも、
今は亡き母親が強靭な肉体を与えてくれたからこそ。
あらためて母親には心より感謝する。
« 前ページ |