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2022.3.27 『東望来山』(ひがしもうらいやま・269m)  標高を超える風景が広がる

  日曜日は朝まで雨で、

その後は晴れ間が広がる予報だった。

それで出発時刻を遅らせ、

8時半にHiromiの車を我が家に置いて、

当別町の「ふくろう湖」に向かった。

これが功を奏した。

 『東望来山』は「ふくろう湖」と、

日本海側の「望来」との間に位置する山で、

三等三角点を有する。

昨春単独で登り、

昨秋にはHiromiと林道から藪漕ぎで登っている。

【昨秋の記録】

 「ふくろう湖」に着いて心配していたのが、

駐車地を確保できるかと言うことだ。

今シーズンは雪が多かったので、

なかなか駐車スペースを確保できなかった。

この日現地に着くと路側の歩道は排雪されていたので、

まずはホッとした。

そして「ふくろう湖」を横断する、

「望郷橋」を渡った地点に、

ちょうど良いスペースができていた。

 9時40分、駐車地をスタート。

「望郷橋」を渡る。

いまだ全面結氷したままの、

「ふくろう湖」を眺めながら、

約600mの橋を渡り、

すぐ林道に入った。

昨春は林道ゲートが露出していたのだが、

今回はスッポリと積雪の下になっている。

林道上の雪は融けて腐っている。

しかし既にかなり融けているので、

深くスノーシューを取られることはない。

 林道を約1kmほど歩いたところで分岐となる。

左手の林道には橋が架けられている。

ここで林道を離れ、

直進して沢筋に入った。

沢は既に結構開けている。

スノーブリッジを見つけて渡渉。

そして目の前に突き出ている尾根に取り付いた。

しかしこれがちょっと早すぎた。

前回は少し沢沿いに進んでから、

尾根の斜面に取り付き、

何の問題もなかったのだが、

これを突き出た先端に取り付くと、

結構細尾根を進まなければならず、

わずらわしい気がした。

まあ、たいした問題ではないのだが。

 尾根の頭に上がってしまうと、

ただひたすら尾根上を忠実に進む。

当然アップダウンはあり、

急登箇所も現れるが問題ない。

私は前日に再発した右ふくらはぎの肉離れを、

多少気にしながらかばって歩く。

右手が一貫して落ち込む地形の向こうに、

『東望来山』のピークが望めるようになると、

前方の尾根筋で雪崩の跡が見られる。

またその上には純白の美しい稜線が見える。

「早くあの上を歩きたい」、

という衝動に駆られる。

と同時に背後には広大な風景が広がって行く。

そんな風景には気付きもせずに、

前だけを見てどんどん登って行くHiromiに、

「おいっ、風景を眺めて記憶に留めろ」

とたしなめる。

するととぼけて、

「見てるんだけどねえ~」

しかしあまりにも迫力ある素晴らしい眺めに、

「すご~いっ!!」

「だべえ~」

 右手に崩れ落ちた雪崩斜面を見て、

Co.260で稜線上のピークに上がった。

ここから『東望来山』までの稜線上には、

エゾシカの足跡がいっぱいだ。

そして360度遮るもののない、

とにかく素晴らしい風景が広がる。

これが300mにも満たない高度から眺めた山風景とは思えない。

またこの頃になると、

上空の青空の面積が広がりだした。

遅い時間にスタートして正解だった。

 稜線は一旦高度を下げた後登り返す。

美しく気持ちの良い稜線を登り、

ピークで記憶にあった木の根元を確認する。

ここの三角点標石が、

木の根元にあることを、

昨秋確認していた。

するとあった!

そこだけ雪が融けて、

三角点標石が露出していた。

11時30分、三等三角点「東望来山」

景色がいい~っ!!

この日は二人とも空腹だったので、

すぐ昼食としたいが風が強い。

「どこで食べるの?」、

「風のこないところで」、

「そんなとこどこにある?」。

ピークからわずかに一段下がったところに移動する。

「ああ、ここ風こないねえ」、

「おいっ!!」

風なんて言うものは、

ほんの少し遮るものがあればかわせる。

こいつはもう9年近く私と歩いているのに、

全くなんにも学んでいない。

情けねえ~

 空腹を満たして下山だ。

下山はピークからそのまま尾根筋を下って、

沢沿いを戻るのが最短だが、

登路で開けた沢の様子を見ると、

渡渉に問題が発生しそうだったので、

同ルートを引き返すことにした。

また稜線を歩いて、

最初のピークから360度の風景を楽しみたいし。

 再び素晴らしい風景を堪能し、

登路の尾根筋を下った。

最初の細尾根を回避して、

少し手前で沢に下り問題なく渡渉。

そして林道に上がって、

重い雪の中を淡々と歩いた。

林道を出ると純白の「ふくろう湖」を眺めながら、

「望郷橋」を渡り、

13時05分、駐車地。

「いやあ、今日も楽しかったなあ!

ありがとうございました!」

大儀である・・・

 

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2022.3.26 『人漁山』(487m)~『鬼首山』(641m)~『十三哩』(258m)  長い尾根歩きで三つのピークを結ぶ

 先週末はまた天気予報が良くなかった。

土日だけが雨だと、

なんだかやる気が起きない予報だった。

ところが直前になって、

雨が降るのは土曜日が夕方からで、

日曜日は明け方までと言うことになった。

それで土曜日は以前から計画していた、

『人漁山』(にんりょうやま)~『鬼首山』~『十三哩』(じゅうさんまいる)を縦走することにした。

 土曜の朝Hiromiを迎えに行き、

夕張市十三里(とみさと)に向かった。

そこに国道と高速自動車道が、

交わる地点がある。

国道を高架でまたいで高速自動車道が伸びる。

その真下に駐車地を確保できる。

ここを起点にまず『人漁山』を目指す。

 7時20分、スノーシューとストックを手に持ち、

JR石勝線と平行して伸びる市道を歩く。

そして500mでスノーシューを装着して雪原に入った。

すぐに高速自動車道の下をくぐるのだが、

その手前に突然エゾシカの死骸だ

怖くて気持ち悪くて、

そばには近寄れないが、

動物に食い荒らされた様子。

ゲェ~ッ・・・

高速自動車道を越えて尾根に取り付く。

急な尾根はどんどん高度が上がる。

すると250で林道に出る。

しばらく林道を歩き、

地形図の「326m標高点」手前で尾根に取り付く。

これを忠実に登って行くと、

地形図上の「446m標高点」に上がる。

ここからが『人漁山』へ続く尾根となる。

一つの小ピークを越えて急登の末、

7時20分、四等三角点「人漁山」

このピークに立つのは何度目だろう?

四季を通じて楽しめる山だ。

そしてここから『鬼首山』を目指して、

長い尾根歩きが始まる。

この日は夕方から雨と伝えられていたが、

それが早まる可能性もある。

雨が降り出す前には下山したい。

そこで尾根上約1.5km先の、

「599m標高点」まで進んで、

進退を決めることにした。

尾根はおおよそ幅が広く、

快適に歩いて行く。

そんな尾根上からは、

木の間越しに左右の風景が楽しめる。

「こんなに見通しの良い尾根だったのか」、

と驚いた次第だ。

 9時45分、「599m標高点」

空が若干明るくなった。

この分では11時までに『鬼首山』に立てると判断し、

先へ進むことにした。

歩き出して間もなく、

ヒグマが直前に尾根を横断した跡があった。

 『人漁山』からほぼ北向きだった尾根が、

『鬼首山』の700mほど手前で、

北西方向に向きを変えた。

すると右手の眼下に夕張市沼の沢の、

高度感ある風景が広がった。

なかなか迫力ある眺めを楽しんでいると、

先の尾根が細尾根となった。

と同時にエゾシカのフンがやたらと増えて、

それを踏まぬように歩くのが容易ではない。

狭い尾根上でフンを避けて歩いていると、

斜度のきついところは危険なので、

スノーシューをデポし、

眼前のピークを越えて、

また下りだした。

そこでハッとした。

そして前を行くHiromiを呼び止めた。

うっかり『鬼首山』のピークを過ぎてしまったのだ。

ほんの30mほどを過ぎただけだったが。

前方の風景が『鬼首山』を過ぎてしまったことを気付かせた。

戻って記念撮影。

10時35分、『鬼首山』(ニ等三角点:紅葉山)

四季を通じてもうずいぶん回を重ねて登った『鬼首山』だが、

今シーズンはここも積雪が多く、

風景がまるで違って見える。

それでうっかり通り過ぎてしまった。

ピークまでの細尾根もそうだ。

この時期になるといつも笹が出ている。

 予定の11時前に『鬼首山』に立てたことに安堵し、

復路の途中風のこないところで昼食とした。

そしてその後「599m標高点」を過ぎ、

更に1kmほど歩いた地点で、

『人漁山』からのトレースを離れて、

南東向きの尾根に乗り換えて下った。

これを下って下部で一旦林道に当てるつもりだったのだが、

北寄りにずれてしまい、

予定した地点と500mほど離れたところで林道に下った。

そこで登り返す形で林道を移動。

この登り返しがきつい。

そして作業道に入り、

針葉樹林の中を歩いて、

12時55分、四等三角点「十三哩」

この少し前の地点で、

私の右ふくらはぎに痛みが生じた。

先月起きた肉離れが再発したようだ。

水分は摂取していた。

「歳をとると筋肉がかたくなるからしょうがないか?」

などと口走るとすかさずHiromiが、

「また弱ったフリすんなって!」

こいつに殺されるぅ~

 「十三哩」から駐車地までは近い。

スタスタ下って、

13時05分、駐車地。

雨に降られることなく予定のルートを踏破できたことに満足し、

豊かな気持ちで帰途に着いた。

 

 

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2022.3.25 『月形』(305m)  予想を超える展望が・・・

 今週は水、木曜の二日間出勤し、

来週は月~木曜の4日間出勤となる予定だ。

少し忙しくなってはきたが、

先行きは不透明なままだ。

 昨日は樺戸山地に出かけた。

ニ等三角点「月形」には、

無積雪期に二度登っている。

月形町で『分監山』(460m)の麓から「樺戸林道」に入り、

これを忠実に歩いて行くと、

「月形」の裾をかすめるようにして林道が伸びる。

そこで林道を離れて藪を漕ぎ、

ニ等三角点に至るのだが、

背の高い笹が密生していて、

展望がほとんど利かない。

しかし笹が雪の下となる積雪期は、

おそらく素晴らしい景色が見られるだろうと予想し、

そのチャンスを伺っていた。

と言うのも、積雪で駐車場所がないためだ。

それがこの時期になって、

林道入り口にようやくギリギリ、

1台分のスペースができた。

 国道275号線を走り、

月形町の市街地を新十津川町方面に抜け、

「月形刑務所」手前で左に入ると、

「花山林道」の入口となる。

ここに駐車して、

8時ちょうどスタート。

農作業の車両が通ったキャタピラ痕が残っており、

この上を歩くとカリカリで心地よい。

直線で300mほど歩くと、

貯水池の堰堤に突き当たり、

ここから林道はほぼ90度右に曲がる。

その後林道は田園の端に沿って伸びていく。

そして田園が切れて山間が狭くなる頃、

左手の尾根に取り付いた。

これがまたいいタイミングで、

少し上がると作業道に出た。

作業道は私が意図する尾根に沿って伸びていく。

しばらくは作業道を利用して登って行き、

「月形」に続く主尾根にのったところで作業道を離れた。

雰囲気の良い針葉樹林の尾根を歩く。

するとCo.200で突然前方が開けた。

植生が白樺に変わり、

進行方向右側の樹木が切れた。

そこからは空知平野の風景が一望の下だ。

「月形」のピークは展望がいいだろうと予想していたが、

まさか登路でここまで見せてくれるとは!

おまけにこの後は展望が欲しいままだ。

素晴らしい風景を眺めながら、

ゆっくり登って行く。

視界を遮るものがない中を登り、

10時05分、ニ等三角点「月形」

ほぼ360度の大展望が広がる。

これは予想をはるかに超える素晴らしさ!

ただ残念なことがある。

ピークが近くなりだしたころに現れたピンテだ。

付けられた間隔が狭くて目障りだ。

また、視界を遮るものがないので、

ピンテを付ける必要がない。

こんなローカルでマイナーな山なぞ、

初心者が登るはずもなく、

熟達者が登って付けたと思われるが、

熟達者とは思えない付け方に、

首をかしげてしまう。

また、何故回収して下山しないのか?

わけのわからん輩がいるものだ。

 下山も雄大な風景を楽しみながら、

同ルートを下った。

登路の時点よりかなり気温が上昇したので、

足下の雪が腐ってズブズブと、

足を取られるところがある。

ピーク付近で雲が多くなったのだが、

高度を下げるほど青空の面積が広くなった。

最後に貯水池を眺めて、

11時55分、駐車地。

いい眺めだろうと予想して登ったにも関わらず、

それをはるかに超える感動が得られたことに感謝!

今度はHiromiを連れて登ろう。

 

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2022.3.21 『真谷地』(まやち・754m)  まさか吹雪とは・・・

  ニ等三角点「真谷地」。

それは人がもう数人しか暮らしていない、

夕張市真谷地地区の東に位置し、

周囲に700m前後の山並みが広がっているため、

麓からはその姿を目にすることができない。

しかし周辺の高みに登ると、

山並みの中で頭一つ出た、

端正な「真谷地」を確認することができる。

写真は先日登った「登川峠」(573m)と、

「本流越」(874m)から見た「真谷地」だ。

 この山への積雪期ルートは、

大きく分けて真谷地側と登川側の二つが考えられる。

私はこれまでに3度この山に登ったが、

いずれも登川から同ルートで登った。

それで今回は同じく登川でも、

別ルートを登ることにしていた。

しかし結局これまでと同じルートを往復した。

と言うのも、懸案を乗り越えられなかったから。

登川から「ホロカクルキ川」に沿って伸びる林道がある。

これを国道から2kmほど入ると、

「真谷地」に直接続く尾根に取り付ける。

今回はこれを利用しようと思っていた。

しかしそこまで入るためには、

「猫屋敷」の前を通らなければならない。

この「猫屋敷」の前には、

放し飼いにされた10匹以上の猫が、

いつもウヨウヨしている。

家の前にそれだけいるのだから、

中にも相当数がいるものと思われる。

私は犬猫のたぐいが苦手で、

どうしてもそこに足が向かない。

いい歳して情けないが、

これも性分なのでしかたがない。

 前置きが長くなってしまったが、

と言うわけで登りなれたルートに向かって、

月曜の朝7時30分、

Hiromiと登川の「ホロカクルキ川」に架かる、

「大黒橋」手前の駐車地をスタートした。

この橋は古く昭和35年竣工だそうだ。

Hiromiなんかまだまだ生まれる前だ。

 「大黒橋」を渡ると間もなく、

目の前の尾根に取り付く。

いきなりの急登で心臓に負担がかかる。

それを過ぎると作業道が現れ、

しばらくは作業道を歩く。

そして作業道が切れると尾根歩きだ。

尾根は複雑に絡み合うが、

忠実に主尾根を辿って行く。

最初は曇り空だったのに、

いくらも進まないうちに雪が降り出した。

事前に調べた予報では、

夕張はこの日降雪なしだったのに。

いやな雪が身体を濡らす。

そしてCo.600付近を歩いている時だった。

前を歩いていた私がふいに落ちた!

穴だ。

クレバスができる位置ではないので、

ヒグマの穴にでも落ちたのでは?

と思い、急いで中を探った。

結果問題はなかったが、

いったいどうしてできた穴だろう。

ふいに落下したため、

腰を痛めるところだった。

 広い尾根はやがて狭くなり、

雪庇が発達していたり、

既に雪崩となって落ちたところも出てきた。

クレバスにはまらぬよう、

慎重に歩を出していく。

そしてスノーシューではとても登れない急登となり、

背負ってツボ足で登る場面も。

先日「本流越」の急斜面で、

スノーシューを流してしまったHiromiも、

今回は慎重だ。

 尾根はCo.670で突然前方が開け、

純白の大地が現れる。

しかしこの頃になると吹雪きだして、

前方は近い距離しか見えない。

Hiromiがどんどん先を行く。

そして710で明瞭なピークに立つと、

眼前に「真谷地」の頂上部が姿を見せる。

晴れていたなら美しい眺めなのだが・・・

吹雪の中を前進する。

一旦40mほどを下り、

急斜面を70mほど登り返す。

この登りがまたきつい。

モナカ雪の上にサラサラの新雪が積もり、

一歩一歩がズルズルと滑り、

グサグサと崩れる。

そんな状況でもHiromiはガシガシ登るが、

私なんかもう「ハーハー」、「ゼ~ゼ~」

やっとの思いで登り切り、

10時40分、ニ等三角点「真谷地」

 

なんか今までで一番きつかったわぁ~

これも歳のせいかねえ・・・

 下山は登路のルートをそのまま辿る。

別ルートとなると、

例の「猫屋敷」の奥に下りるか、

途中で切れて「滝沢川」に吸い込まれる尾根しかない。

この「滝沢川」を下ったこともあるが、

今年は雪が多いので雪崩の危険が高い。

 途中で簡単な昼食を摂り、

尾根筋を淡々と下って行く。

ただ「下って行く」と言っても、

登り返しも多く、

登っているのだか下っているのだか、

妙な疑問が湧いてくる。

それでも高度は確実に下がって行き、

もう麓が近くなったころになって、

ようやく雪が上がった。

常に予報を見て雪を避けて歩いている我々にとって、

この日は今シーズン最も悪い天候の中での山行となってしまった。

 13時30分、駐車地。

私は吹雪に見舞われて、

風景を思うように楽しめず、

どうにも消化不良のような感覚が残ってしまった。

しかしHiromiは天候不良なぞ眼中になく、

ただ「楽しかったなあ!

今日もありがとうございました!」

それはそれはようございました。

 この後一旦帰宅し、

夕方改めて反省会!

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2022.3.20 『鳩ノ巣山』(622m)  南西尾根を快適に登る

 土曜日にHiromiと栗山町の『坊主山』に登った際、

ピークから夕張の山々を眺め、

久しぶりに『鳩ノ巣山』に登りたくなった。

天気予報もパッとしないので、

ちょうどよい機会だ。

 日曜の朝夕張に向かったのだが、

この日は前日に続き、

Hiromiが「母さん孝行の日」と決めていたので、

休日には珍しく単独となった。

 『鳩ノ巣山』は夕張市の北寄りに位置する山。

夏道はなく積雪期に登るのだが、

夕張市の市街地に隣接しているので、

ルートは色々考えられる。

実際に私も3ルートから登っている。

その中で最短ルートを狙うなら、

夕張市役所そばから取り付くのがいい。

ただ、その辺りはルートが短すぎて、

本当にすぐ登れてしまう。

それで今回は尾根歩きを楽しめるルートとした。

 8時35分、旧「夕張北高校」の校舎の裏側をスタート。

この裏の狭い市道脇に、

毎冬タイヤショベルで雪を押して空けたスペースがある。

すぐ目の前の斜面に入って行くのだが、

ここはかつて小さなスキー場だった。

もう何十年も前のことだが、

ロープ塔が設置されており、

プレハブの休憩施設もあった。

夕張市が炭都として栄し頃の話しだ。

年々スキー場の名残が消えつつあるが、

いまだ雪に押しつぶされたプレハブハウスが残っている。

 旧スキー場の上空を、

トビの群れが旋回していた。

いったい何を求めての行動だろう?

 斜面を登って尾根の頭に上がると、

夕張市鹿ノ谷地区の景色が見渡せる。

そしてここから尾根歩きが始まる。

この尾根は『鳩ノ巣山』より、

おおよそ南西方向に伸びている。

はじめは平坦な尾根も、

すぐ先で急登が待っている。

しかしもうかなり雪が締まって、

スノーシューのアイゼンがよく効く。

登りきるとアップダウンが始まる。

この後は木の間越しではあるが、

右手に「レースイスキー場」、

左手に空知平野の風景を眺めながらの登行だ。

そしていくつかのアップダウンを越えていくと、

それまではカラマツと広葉樹の、

混交林だった周囲の林が、

突然トドマツの林に変わる。

長くは続かないが、

このカラマツの幹には、

ヒグマの爪痕が数多く残されている。

活動が活発な区域らしい。

思えば昨秋ハンターがヒグマに殺害されたのは、

このすぐ下に見えている富野地区だった。

 トドマツの林を過ぎると、

間もなくまた急登となり、

その登路で突然樹木が切れて、

前方に純白の大斜面が広がる。

新雪をまとった斜面は真っ白に輝いている。

途中で浅いクレバスを渡り、

一歩一歩登って行く。

すると背後に夕張市の風景が広がって行く。

すごい高度感だ。

そして南には「レースイスキー場」の全景が見渡せる。

この冬は3シーズンぶりに営業を再開したスキー場だが、

もう3月も下旬となると、

ゲレンデに人の姿は少ない。

 高度感のある風景を楽しんだ後は、

三角点のあるピークを目指して、

更に奥に進んで行く。

南北に長い頂稜をもつこの山は、

登りきってしまうと平坦で、

どこがピークで、

どこに三角点があるのか、

GPSがなければ特定できない。

 10時15分、『鳩ノ巣山』(四等三角点:鳩の巣山)

以前は何もなかったこのピークのそばの木に、

ピンテが数本つけられていた。

ヤマッパーだろうな。

ヤマッパーは一人登ると、

その軌跡を自らのスマホに移し込み、

次から次へとどんどん登る。

危険な所業だ。

この日は誰にも出会わなかったことが幸いだった。

夕張の山は静かなままであってほしい。

 スキー場を見渡せる位置まで戻って、

早めの昼食とした。

そして下山は登路のルートをそのまま下る。

雪が締まっているので、

傾斜のある所は滑って下りられる。

雪が腐った部分はほんの一部だった。

そして11時45分、駐車地。

三連休は大荒れだと言われていたが、

これで2日間は荒れるどころか、

誠に穏やかな山歩きを楽しめた。

感謝・・・

 

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2022.3.19 『坊主山』(栗山・168m)  雪に降られるはずだったが・・・

  19日(土)からの三連休は、

「春の嵐」に当たってしまい、

最初からひどい予報だった。

それで三連休の初日は、

湿った雪が降る中で長い時間歩くのは嫌なので、

Hiromiの住まいから近い、

栗山町の『坊主山』に登ることにした。

この山へのアプローチは、

積雪期となると近くに駐車地を確保できないため、

栗山町桜山地区から往復することになる。

 桜山地区の町道沿いに拡幅された駐車帯があるので、

ここを駐車地としてスタート。

ここから『坊主山』の頂上部が見える。

町道からそのまま南側の田に下った。

そして田んぼを横断してカラマツ林に入った。

林は間もなく広葉樹林に変わる。

そしてそれも長くは続かず、

突然前方が開けて伐採地に出る。

スタート時点でいや~な湿雪が降っていたのだが、

ここに来て上がってしまった。

まだまだ降り続く予報だったが、

いったいどういうわけだろう?

いやいや、上がってくれて助かった。

 伐採地の風景を眺めて先に進む。

一旦下って小沢を渡った。

そして登り返し、

一尾根越えてまた下り、

沢形を越えて伐採地へ。

ここからが急登だ。

この日も前を行くHiromiは元気で、

急斜面をグングン登って行く。

ただ、最高標高が168mであるから、

すぐに登り切ってしまう。

伐採地から東の風景が望まれる。

この後一旦針葉樹林の中の作業道を歩き、

再び伐採地の急登となる。

そして登りきるとその奥に、

ニ等三角点『坊主山』

途中で上がった雪はその後も降っては来ない。

ピーク辺りからの展望を楽しんだ。

 下山は登路で最初に現れた伐採地まで、

同ルートをたどる。

この前日歩いた「中小屋川」と違って、

この辺りは雪が締まって歩きやすい。

 伐採地のピークに上がると、

栗山町が丸ごと望める。

標高差は小さいがいい眺めだ。

雪は降りそうにないし、

いい日になったじゃないか!

やはり行動を起こさなきゃだめだ。

天気予報に従って山行を中止していたなら、

間違いなく後悔していたところだ。

計画を立てても天候不順なら、

別の山に変更すればよい。

私は常にそうしてきた。

そうやってこの時点で4,300回を超える山行を楽しんできた。

Hiromiとあきらめていた今日の天候だったが、

思いのほか楽しめたことに満足し、

早めの帰途に着いた。

Hiromiはこの後「母さん孝行」が待っている。

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2022.3.18 『分監奥』(410m)  気持ちの良い尾根歩きを楽しむ

 今週は火、水曜日の二日間出勤だった。

来週は水、木曜日の二日間出勤予定。

そして再来週から毎日出勤だと言うが、

いくら観光菓子業界の繁忙期に入るからと言っても、

この状況でそれはにわかに信じがたい話しだ。

 木曜日は「燃料節約デー」として在宅。

まあこの日は雨模様でもあったので、

「山に行きたいのに行けない」、

というストレスを抱えることなく休養できた。

そして金曜日の朝月形町に向かった。

 月形町に樺戸山地の『三角山』(708m)を源流域とした、

「中小屋川」が流れている。

水量の少ないこの川の左岸に沿って、

一本の尾根が北に向かって伸びている。

そして地形図でそれを辿って行くと、

三等三角点「分監奥」に達する。

この日はそれを狙う予定で家を出た。

 月形町豊ヶ丘地区の、

「樺戸林道」入り口を駐車地とした。

ここは先日「厚軽峠」~『分監山』を周遊した際、

駐車地として利用した場所だ。

駐車地からは「中小屋川」を挟んで、

目指す尾根の突端が見えている。

 8時25分、駐車地をスタート。

かつてここには「中小屋川」に沿って伸びる林道が、

『三角山』の基部まで続いていた。

しかし災害が続き廃道になってしまった。

なのにどういうわけか、

この下流で一昨年から昨年の春先にかけて、

護岸の改良工事がされた。

その改修された部分を渡渉して、

対岸に渡る予定でスタートした。

ところが右岸の岸にはまだ、

大量の積雪が残っているものの、

対岸の岸は南向きのため、

ほとんど雪が融けてしまっていた。

そしてそこには垂直に近いブロックの壁ができている。

水量の少ない川なので、

渡渉そのものは問題ない。

わずかに雪が残った部分を利用して這い上がった。

少し時期がずれていたなら、

遥か川上から渡渉して、

尾根に取り付かなければならなかった。

渡渉して間もなく尾根の先端に取り付いた。

実に雰囲気の良い尾根が伸びていく。

徐々に高度を上げていくと、

左手に『分監山』の頂上部が見えるようになる。

また右手には木の間越しではあるが、

空知平野の風景を一貫して眺めながら歩ける。

そして時折樹木が切れて、

広々とした空知平野の田園地帯が見渡せる。

こういう尾根を歩くのは実に楽しい。

尾根は時に細く、

時には険しくなるが、

登行不能となることはない。

 地形図上の「376m標高点」を過ぎ、

次の「396m標高点」に達すると、

にわかに吹雪となってしまった。

この吹雪と新たに積もった新雪が、

湿って雪ダンゴとなってスノーシューにこびりつく。

この後はそんな雪ダンゴとの戦いだ。

そしてこの辺りから、

行く手に目指す「分監奥」を確認。

ここから一旦深く下ることとなり、

目標まではまだ遠い。

細尾根を下って登り返す。

なかなかの急登だが、

融けた雪面に対し適度にスノーシューのアイゼンが利く。

登り返したピークが、

この日の最高標高である、

地形図上の「437m標高点」だ。

そしてここからは尾根の向きに従って、

方向が90度右に変わる。

この後まだまだアップダウンが続き、

いよいよ「分監奥」への尾根にのった。

あと100m下って100m登り返すと、

三等三角点「分監奥」だ。

しかし目指してきたそのピークは、

今立っている尾根上の一地点より明らかに低い。

そんなピークを目にすると、

どうにも足が向かない。

そこに立って三角点標石を確認できるなら行くが・・・

11時45分、やめた。

いつもの簡単な昼食とする。

 さて、下山だが、

またアップダウンを繰り返していくのも時間がかかるので、

「437m標高点」まで戻り、

そのまま「中小屋川」に下った。

もう雪が腐って急な尾根、

斜面を下るのも大変だった。

そして「中小屋川」に下ると、

やはり腐った雪にスノーシューを取られる。

一歩一歩ズブズブと取られてきついきつい。

そんなきつい歩行は消耗させられる。

余計な負荷に何とか耐えて、

14時05分、駐車地。

腐れ雪に疲れた~

しかし予想通りのいい尾根歩きだった。

 

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2022.3.14 『厚軽峠』(389m)~『分監山』(460m)  二日連続で快晴の下!

 月曜日の朝、Hiromiが我が家に車を置き、

ハイエースで月形町に向かった。

先週末土曜出勤をしたHiromiは、

早速月曜日が振替休日となった。

 月形町豊ヶ丘地区の「豊ヶ丘貯水池」そばに、

「樺戸林道」の入口がある。

今回はこの林道を利用して、

『分監山』の西奥に位置する三角点、

「厚軽峠」に登り、

稜線上の「404m標高点」、「438m標高点」を経由して『分監山』に立ち、

下山は『分監山』の南斜面を下って、

「樺戸林道」から駐車地に戻るという、

周遊ルートを計画した。

 8時25分、「樺戸林道」入口をスタート。

ここは『分監山』へのアプローチ地点なので、

前日の日曜日に大勢が登ったのであろう、

スノーシューのトレースが締まっていた。

この『分監山』はつい3年ほど前までは、

誰も訪れることがなく、

人の踏み跡さえなかった。

それがここ3年でやたらと人が増えてしまった。

するとおかしな輩も現れ、

昨シーズンは10m間隔でピンテが付けられるという事態が発生し、

ヤマッパーにこの山を教えてしまった責任を感じ、

付けられたピンテを全て回収した。

 固く締まったトレースは『分監山』の南側基部で、

南斜面に向かって続いて行く。

そして我々は林道をそのまま進んだ。

すぐに『分監山』の西側基部を巻くように伸びる林道には、

何ヵ所も急斜面から崩れ落ちたデブリができていた。

 スタートして2kmほどで、

右手の尾根に取り付いた。

急傾斜が続く中で、

南向きの斜面に登れそうなところを見つけたが、

もう気温が上がり、

雪が腐ってグサグサだ。

前を行くHiromiが辛そうなので、

短い間だったが先頭を交代。

やっとの思いで尾根の頭に上がると、

雪面はほぼ快適に歩けるようになった。

目指す「厚軽峠」を眺めながら、

雰囲気の良い尾根筋を歩き、

再度南向きの急斜面を登って間もなく、

10時25分、四等三角点「厚軽峠」

朝は曇っていた空が、

この時点で快晴となった。

前日の「本流越」に続いて、

二日連続の快晴に恵まれた。

樺戸山地や浜益方面の山々が、

済んだ空気の中で実に美しい姿を見せている。

また目指す『分監山』の姿も、

東の方角に見えている。

 「厚軽峠」からはいくつものアップダウンを越える稜線歩きとなる。

これがまた楽しい。

ただ歩いても楽しいのに、

快晴の下というこの上ない条件付きだ。

進行方向に樺戸山地の『三角山』(708m)が見え隠れする。

美しい姿だ。

今年初めて遭遇したヒグマの足跡を越えて、

「404m標高点」からの『三角山』が最も美しかった。

また稜線上からは山々の風景ばかりではなく、

石狩平野や空知平野を見渡せるところがあり、

全く飽きることのない歩行が楽しめた。

 「404m標高点」を過ぎて次の小ピークに立つと、

目指す『分監山』の姿がグッと近付いた。

直線距離は短いのだが、

まだ左方向から右方向へと、

弧を描くように進むことになる。

そして「438m標高点」で、

『分監山』から『三角山』につながる稜線に合流した。

思えば4年前の3月、

『分監山』からこの稜線にのって、

『三角山』に向かったものだ。

【2018年の記録】

 

 「404m標高点」からは、

700mほどの南向きの稜線歩きで『分監山』に至る。

11時50分、三等三角点『分監山』

このピークに立つのは何度目だろう?

随分登った山だ。

時間のないときなぞ手軽に登れる割には、

眺望が素晴らしいので気に入っている。

しかし今は人が多いようで、

なかなか足が向かなくなってしまった。

登山道がなく積雪期にばかり登ってきた『分監山』だが、

昨年の9月に藪漕ぎで登ってみた。

結構笹の濃い山だ。

【2021年9月の記録】

 

 下山は南斜面を下る。

南の直射日光が当たる斜面故、

雪が腐ってスノーシューを深く飲み込む。

それを力の限り踏ん張って引き抜く。

その繰り返しでしんどいが、

Hiromiはその下りが楽しいと言う。

 やっとの思いで下りきって、

「樺戸林道」を歩き、

12時50分、駐車地。

いやあ、二日連続の奇跡的な快晴に恵まれ、

楽しかったなあ!

Hiromiと二人、

誠に豊かな気持ちで帰途に着き、

久しぶりに「反省会」!

 

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2022.3.13 『本流越』(ほんりゅうごし・874m)  重雪に悩まされながら・・・

 この度の週末はHiromiが土曜出勤だったため、

その代休が月曜日だった。

それで日曜日の朝Hiromiを迎えに行き、

夕張市に向かった。

数日前から全道的によくない予報を踏まえ、

この週末は夕張の山と決めていた。

そして予定した山の麓に到着してみると、

駐車スペースがない!

毎シーズン雪がよけられているスペースを、

当てにして立てた計画だったが、

一瞬で×!

今シーズンはこういった事例が多い。

異常な降雪が招いた結果だ。

そこで急遽「本流越」に変更した。

 「本流越」は夕張市街地に隣接した山間部の最高峰で、

夕張市の市街地と、

「シューパロ湖」の間に位置する山だ。

三角点に興味がなく、

あちこち登り歩いていたころ、

単に「874m峰」として、

これまでに積雪期ばかり4度登った。

しかし三角点を意識するようになると、

その三角点標石を目にしたくなり、

昨秋Hiromiと挑んだが、

猛烈な笹に行く手を遮られて断念。

しかし、そこに標柱を担ぎ上げて、

それを深く掘り込んで埋めた人達がいたことを思うと、

無積雪期にもう一度挑戦したい思いが湧き上がる。

 この朝夕張市役所前を通過し、

道々「夕張~岩見沢線」の、

冬季通行止めゲートに移動した。

ちょうど「夕張神社」のすぐ下に、

そのゲートがある。

道々「夕張~岩見沢線」は、

毎シーズンここと、

峠を越えて下った栗沢町万字二見地区の間で、

冬季通行止めとなる。

理由は「雪崩の危険があるため」とのことだが、

その前に通行量が少なすぎるっしょ!

 8時35分、ゲート前をスタート。

ここから約1.5km広い道々の上を歩く。

いつものようにHiromiが、

すごい勢いでさっさと行ってしまう。

私はと言えば一歩一歩が沈むので、

どうしても速くは歩けない。

 道々を1.5kmほど歩いた、

小松地区から林道に入った。

もう歩きなれた林道を進んで行くと、

こちらも1.5kmほどで林道終点となり、

「志幌加別川」の支流に吸い込まれる。

そこで右岸沿いの作業道を利用するのだが、

もうほとんど形跡が残る程度の作業道で、

100mも進むと消滅する。

あとはスノーブリッジを利用して、

右岸、左岸と渡り歩く。

そして林道終点から500mほどで、

左岸の急斜面に取り付いた。

毎回利用してきた斜面で、

これを登って上部の尾根にのる。

ところがここも今シーズンは雪が深い。

ジグを切って登るが、

斜度が増すとスノーシューでの登行が不可となり、

ツボ足で登ることにした。

そしてスノーシューを外して、

ザックに括り付けている時だった。

Hiromiがスノーシューの片方を流してしまった。

急斜面をスノーシューは止まることなく、

カラカラという音を立てて滑り落ちて行った。

仕方なくHiromiが30mほどを下って回収。

 尾根上に上がると、

なんだか前夜からの新雪がグンと増えた。

いや~な予感・・・

その予感は的中し、

この後が大変だった。

陽光に照らされて融けだした新雪が、

容赦なくスノーシューのフレームやアイゼンにこびりつく。

雪ダンゴとなって重く歩きにくい。

頻繁に立ち止まってストックでたたき落とすが、

いくら繰り返してもキリがない。

この負荷のかかった歩行がきつかった。

Hiromiも同じはずなんだが、

とにかく元気がよく意に介していない様子。

私は参ってしまい、

前を行くHiromiとの間隔が広がるばかりだ。

それでも何とか耐え忍び、

尾根上に上がって約2.5km、

Co.750で「本流越」の頂上基部に達した。

前方に広がる純白の塊りが、

春の陽光に輝いて美しい。

それを一歩一歩登って行く。

すると背後には南の風景が広がって行く。

快晴の下雄大な風景に見とれてしまう。

この日の予報は「くもり」だったはずだが、

素晴らしい方にはずれてくれた。

最も急な斜面を登りきると、

斜度は緩み夕張の市街地も一望できるようになった。

そして12時10分、三等三角点「本流越」

ピークには標識も何もない。

だから余計人の匂いを感ずることがなくていい。

 簡単な昼食を済ませて下山を開始した。

圧倒的な高度感と雄大さを満喫し、

再び樹林へと入って行った。

そこで沢への下降は地形図を見て、

登路とは別の尾根を下ることにした。

登路の尾根を戻って行くと、

再び悪雪の中を登り返さなければならない。

そして下った尾根だが、

一本ずれたため沢形に落ち込んでしまった。

まあ、仕方がないのでそのまま沢形を下って、

「志幌加別川」支流に戻った。

あとは間もなく合流する登路のトレースを戻るだけ。

しかし重い雪に下降でも悩まされ、

もうヘロヘロで歩を進める。

沢から林道へ、更に道々をこらえて歩き、

15時15分、駐車地。

HiromiのGPSによると、

往復ちょうど14kmだたった。

しかしその多くの場面で、

重く粘る雪質に悩まされた。

辛い行程ではあったが、

「本流越」もまた何度登ってもいい山だ。

Hiromiとこの日この山に登ってよかったと、

上々の印象を胸に帰途に着いた。

 

 

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2022.3.12 『中小屋』(309m)  当別ダムよりふくろう湖を眺めながら・・・

 10日「望来山」~「桂沢」の稜線で南側に、

「中小屋2」(三等三角点)が見えていた。

それがやけに目立っており、

「登ってみようかな」と思わせた。

この山には無積雪期にしか登ったことがない。

東側の国道275号線から「中小屋墓地」に入り、

墓地に駐車させていただいて、

NTTの管理道路と林道を伝って楽に登れる。

ところが積雪期となると、

東側の国道沿いには駐車できるところがないため、

これまで登らないできた。

それを今回は西側から登ってみることにした。

西側には手ごろな位置に「当別ダム」があり、

ダム施設のすぐ下流域であれば、

必ず駐車できる場所があると予想した。

またこの度の思いつきで、

改めて地理院地図を確認すると、

昨年まで「中小屋2」と示されていた基準点名が、

単に「中小屋」と改められていた。

「中小屋2」があるなら、

「中小屋1」もあるのだろうと、

地図上を探すもそれは見つからず、

「おかしいな」と思い続けてきた。

これでようやくすっきりした。

「1」も「2」もなく、

「中小屋」は一点だけだったのだ。

 11日は「燃料費節約デー」として在宅。

12日の朝当別町に向かった。

土曜日だったが、

Hiromiが出勤日となっていたので、

この日も単独だった。

「当別ダム」の下流部に入って行くと、

予想通り駐車できる場所があった。

とは言っても路上駐車だが、

他の車はめったに入らないだろう。

 8時35分、駐車地をスタート。

道路脇の雪壁をよじ登り、

すぐ目の前の尾根に取り付いた。

一晩中気温がプラスのままだったようで、

雪面は融けて腐っている。

ただ、固い層が浅い位置にできているので、

歩行にそう負荷はかからない。

 登り始めてすぐだつた。

8時50分、四等三角点「南青山」

標高が91mでどうでもいいような三角点だが、

一応それを踏んで進むことにした。

 「南青山」から少し北側に進むと、

当別ダムでせき止められてできた、

「ふくろう湖」の風景が見渡せる。

そしてしばらく針葉樹林の、

薄暗い中を進んで行くと、

突然前方が開けて林道に出た。

これは地形図にはない林道だった。

しかし歩きやすい林道は長く続かず、

消滅してしまったので、

予定通り尾根筋を読んで進む。

尾根はおおよそ広く、

細い部分はわずかだった。

いくつものアップダウンを越えて、

「中小屋」の基部を通る林道に出た。

これを少し南に歩き、

ピークに続く針葉樹林に入った。

するとわずかな距離で東側が、

スッパリと切れ落ちた地形に出る。

これがこの山の特徴だ。

空知平野の広々とした風景を眺め、

10時35分、三等三角点「中小屋」

積雪期には初めて立った。

無積雪期に比べると木々に葉がない分、

周囲の風景がよく見える。

ただ風が強く長居はできなかったので、

早々に引き上げた。

そして風のこないところで早めの昼食。

あとは淡々と下り、

11時50分、駐車地。

駐車地に着く手前から吹雪きだして、

いや~な締めくくりとなった。

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