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2017.11.26 『雨霧山』(509m)  今度は栗山側から林道を伝って

 

 先週に続き、今日も『雨霧山』に登ってきた。

但し、前回は夕張市南清水沢からで、

今回は栗山町東山地区から林道を利用した。

 

 実は昨日の就業時間に合わせてHiromiに来てもらい、

別の山に出かける予定だった。

ところが約束の18時を過ぎても来ない。

「どうした?」とメールすると、勘違いして私を待っていたとのこと。

二日前に山行予定を送り、昨日は休みだったHiromiに来てもらうことにしていた。

そこでつまずくと貴重な時間が狂い出すので、

出発を取りやめ、日曜日日帰りをすることにした。

外でHiromiを待っていた私が家に戻り、缶ビールの栓を開けてグビーッとやると、

今度は女房がグチャグチャ言い出した。

「何で戻ってきた?」と言うのだ。

女房も土曜の午前中まで働いており、その午後家庭内の仕事をすべて片付けて、

日曜日を一日有効に使いたいと言うのだ。

それはわかるが、何で私が戻るとそれに影響を及ぼすのかが理解できない。

私が何の邪魔をするというのか?

どこの家庭にも色々事情ってものがあるが、

我が家にもわけのわからない事情があるのよねえ~

 

 そんなこんなでなんだかすべてが嫌になり、

全くモチベーションが上がらないので、

Hiromiには単独で行動する旨伝えた。

 

 今朝東山の林道ゲート近くまで車で入ると、

突然ガツンというショックを感じた。

深い水溜りが凍っており、その氷が車の腹に当たったのだ。

「ヤバイっ!」と、すぐ後退して駐車地を見つけた。

 

 今朝8時20分、駐車地をスタート。

8時25分、林道ゲート。

この林道の名前がわからない。

どこにも書かれていない。

ゲートを越えて間もなく古い橋を渡る。

その橋には「築別川」というプレートが貼られていた。

しかし地形図によると、ここを流れるのは「東山川」となっている。

帰宅後地形図を確認してみると、「築別川」は「東山川」の一本北を流れている。

いったいどうなっているんだあ?

あのプレートは古く、ずうっと昔から「築別川」と信じてこられただろうに。

 

 この林道は明るく開けていて、歩いていても気持ちがいい。

そしてどこの林道も同じだが、蛇行を繰り返しながら徐々に高度を上げて行く。

途中でトドマツにヒグマの爪痕が残っていたり、

イタドリの上の部分が鋭利な刃物で切られていたりと、

なかなか面白いものを目にする。

中でも極めつけは「腕よりも経験よりもまず点検」という、木に貼り付けられた標語だ。

いったいいつごろそこに貼られたのかはわからないが、

「ごもっともでございます」と言いたくなる。

 

 積雪が駐車地で5cmほどだったので、一応スノーシューを背負ってスタートした。

しかし上部に至っても、その量はそれほど増えなかったので、最後まで使用することはなかった。

林道が夕張からの「雨霧林道」に合流する辺りで『雨霧山』の頂上部が目前となる。

そして少々の藪こぎで三角点のある頂上へ。

10時25分、『雨霧山』。

頂上で自家製の酸っぱいポテトサラダを挟んだサンドイッチを食べながら、

ふと周りを見回すと、木々の枝が刈払われている。

先週は気付かなかったのだが、古い跡だが明らかに刃物で切られている。

状況から考えて、見晴らしを求めてのこととしか考えられないが、

不思議なことに、はしごでも持ってこなくては当然届かないような高所の枝も切り落とされているのだ。

色々な人間がいることに、改めて首をかしげてしまう。

  下山は速い。

とんとこ下って行くと、トドマツ林の前で一枚のプレートに目が止まった。

そこには「昭和32年 植え付け」と記されている。

昭和32年といえば、私が3歳のころだ。

もう60年も前に植樹されたもの?

そしてその林道は60年前にはもうそこに付けられていた。

なんだかロマンを感ぜずにはいられない。

と同時に3歳の自分がその近くにいたことを思い出した。

3歳のころの私は、この林道入口の近くにある栗山町南学田で暮らしていたものだ。

『雨霧山』に登ることは、幼い頃から運命づけられていたような気がした。

  12時ちょうど、林道ゲート。

12時05分、駐車地。

雪に降られることもなく、楽しく歩けた往復約16km。

自分の脚で山の中を歩き、夕張と栗山をつなげることができたことに、感慨深いものがある。

週一の貴重な休みを楽しく過ごせたことに、心から満足して帰途に着いた。

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20017.11.23 乃々と虎と遊ぶ初冬の一日  今回は乃々と虎だけがやってきた~

 今日は「乃々と虎の日」だ。

我々夫婦が月に一度、孫たちを迎えに行って一緒に遊ぶ日。

今回は二人のママのSa~が仕事で来られなかった。

今日は「勤労感謝の日」。

孫たちの両親である息子夫婦は、

アパレル業界でショップ勤めのため、

祝祭日はほとんど休めない。

いったい誰のための「勤労感謝」か?

時代の流れとともに祝日は増えて行くが、

それを全て休める人ばかりではなく、

いくら祝日が増えようが、

全くそれらを休めないでいる人も大勢いる。

祝日を増やすなら、

それを徹底して休日として休ませることを、

国レベルで考えてもらわなければ不公平感が増すばかりだ。

そう言う私が今勤めている会社も、

今日は出勤日になった。

しかし予定があると出勤を拒否。

 

 Sa~がおらず、乃々と虎だけで我が家にやってくるのは久しい。

もう一ヶ月以上会っていない虎が、

ママから離れてジジとババのうちにやってくるとなると、

若干緊張したものだ。

泣かれたらどうしよう? って。

しかし、そんな気遣いは無用だった。

迎えに行って車に乗せた途端、ババに抱かれて爆睡。

自宅近くのスーパーに寄って買い物をした時に目覚めた。

そして我が家に連れてきてビックリ!

前回連れてきた時に少々歩きだしたのが、

もうシャンシャンで、

ハイハイすることがなくなった。

子どもの成長が早いことに、改めて驚かされた。

自由に動けるようになった虎はあちこち歩き回り、

興味を引かれるものを見つけては遊ぶ。

それとボールが大好きで、

それを追い掛け回して投げることを好む。

今日我が家に来たときは、以前Hiromiが買ってくれた、

バスケットボールに見立てたゴムボールを、

おやつを食べる時にもはなさなかった。

そしてそのおやつだが、

小さなクラッカーを一つ口に入れるたびに「うまっ!」と声を出す。

何度聞いてもそれが「美味っ!」と聞こえるので、

乃々になんと言っているのかを尋ねてみた。

すると乃々は正確に教えてくれた。

虎のパパが食事の時に、

一口一口「美味い!」と口にするのを聞いて真似たそうだ。

子どもって、ホント面白いわぁ・・・

 

 今回も昼食時に外は雨だったので、

二階でピクニック風の昼食とした。

そして食が細い乃々に対し、何でもガバガバ食べる虎!

食事が終わるとお腹がボッコリ!

実に頼もしい食べっぷりに、ジジもババも満足だぁ~

 

 昼食後雨が上がったので、いつものように野幌運動公園に出かけた。

思いっきり雪遊びをしたかったが、もうほとんど融けていた。

それでも乃々は遊ぶ遊ぶ。

ただ、虎はそこに着くまでの車中で寝てしまい、

それを着いた途端乃々に「虎~っ! 虎~っ!! 起きろーっ!!!」と、

無理やり起こされたものだからご機嫌斜めで、

地面に立たせてもすぐ「抱っこ~っ!」のポーズでまるっきり遊びにならなかった。

その後、また我が家に戻ってしばらく遊んだが、

日の短いこの時期、まだ夕方だというのに真っ暗な中を、札幌に送って行った。

二人を送り届けたあとは、

ババと二人「夜が更けたようだなあ・・・」と言い合って家路を急いだ。

しかし、今日も至福の一日を過ごせたことに、二人して感謝・・・

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2017.11.19 『雨霧山』(509m) 夕張のマイナーな山へ

 

 18日(土)は夕張の今はない「石炭の歴史村」近くで車中泊。

夜になると天気予報通り、雪が降りだした。

そして吹雪に。

ただ、それが長くは続かなかった。

夜中に起きだした時には満天の星空だった。

しかし、夜中に素晴らしい星空だと、

朝方から急に雪が降り出すというパターンは何度も経験してきた。

それに天気予報は相変わらず、あくまでも「雪」を貫く。

従ってこちらも翌日の晴天なぞ期待するはずもなく、

朝起きて雪模様なら、また『冷水山』に登って帰ろうと決めていた。

ところが・・・

昨日(日曜)の朝起きてビックリ!

晴れている! 青空だ!!

二日続けての雪予報が、これまた二日続けて晴天になるかい!?

こうなると奇跡だ。

それで雪に降られなかった時の予定である『雨霧山』に登ることにした。

 

 夕張市南清水沢から熊の沢に沿う林道に入った。

最終人家のの先で舗装道路が切れて林道となるのだが、

そこに駐車して、

7時15分スタート。

『雨霧山』には昨年の同時期にも登っている。

そのときはけっこう積雪があったので、スノーシューを使用した。

しかし今回はサラっとしか雪が積もっていないのでツボ足だ。

そしてこの山へのルートは99.9%が林道歩きとなる。

 

スタートして間もなく「雨霧林道」のゲートが現れる。

この林道は熊の沢の左岸に沿って伸びる。

林道の路面はドロドロの状況だが、

気温がマイナスとなったこの朝は、

そのドロドロが凍りついて靴が汚れずに済む。

ただ、冷え冷えとした林道歩きは単調だ。

 

緩やかに高度を上げていくものの、なかなか体が温まらない。

ところがHiromiは暑いと言ってアウターを脱いでしまった。

咳がコンコンでて止まらないっていうのによ~

  一貫して熊の沢の左岸に沿って伸びる林道は、

標高400m辺りで右岸に移る。

この頃の沢は水量がぐんと減っている。

その後沢からどんどん離れ、高度を上げて行く。

そして 樹木が切れた北東に『夕張岳』が美しい姿を現した。

その姿はあまりにも美しく・・・

  林道は「雨霧林道支線」に入る直前に分岐があり、

地形図によると栗山側につながっているようだ。

そしてその辺りからはもう頂上が目の前に見える。

ただ、頂上へは少々藪漕ぎとなる。

笹を漕いでゆくと、いくらか人の手で笹が刈られている。

これには驚いた。

  8時30分、『雨霧山』。

はっきりとした三角点。

展望はさほど良くない。

この辺りは500m前後のピークが林立している。

なのに何故この山にだけ名が付いているのか?

不思議なところではある。

が、そんなことはどうでもよい。

二日続けて天気予報に反し、奇跡的に好天の中の山行を楽しめたことに感謝!

  下山を開始すると、雪がチラチラ舞いだした。

しかし、頂上に至るまでもってくれた天候だもの、

今更全く気になることもなく、軽い足取りでトットコ下って、

9時35分、林道ゲート。

9時40分、駐車地。

まだ早い時間ではあったが、

この朝早くから随分降ったという札幌方面の積雪が気になり、

そのまま入浴もせず帰途に着いた。

帰宅して除雪その他の仕事を済ませたあと、

もちろん夕方Hiromiと「サイゼリヤ」で かんぱ~い!

『雨霧山』へは次回栗山側から登ってみよう。

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2017.11.18 『萩の山』(157m)  利根別自然休養林で楽しむ

 この週末は、最後の土日連休。

今後クリスマスまでの約一ヶ月間、日曜日だけの休みとなる。

ただ、山における積雪が中途半端な時期なので、たいして気にもならない。

  昨日(土曜)の朝Hiromiを拾って岩見沢に向かった。

土日を通して雨だ、雪だ、吹雪だ、大荒れだと、

とんでもない予報だったので、里山巡りをすることにして出かけた。

 

「いわみざわ沢公園」の広いパークゴルフ場そばに駐車して、

9時15分スタート、利根別自然休養林に足を踏み入れた。

落葉樹が続く広い散策路を登っていく。

しかし標高が低いのでやがて登りつき、

その後は小さなアップダウンを繰り返しながら、

尾根筋に刻まれた広い散策路を東に進む。

木々の葉が全て落ちてしまった今、木の間越しに見通せる風景に興味津々。

サクサク歩いて、

9時35分、『萩の山』。

いわゆる「萩の山スキー場」のピークだ。

ここは見晴らしがいい!

やはりスキー場は広くていいなあ~

そして今33歳になった息子が小学校に通っていた頃、

ここでスキーを楽しんだことを思い出した。

 

東側の開けた景観を眺めたあとは方向を北に変える。

この辺りまで歩いて、なんか変・・・

雨だ、雪だ、強風だと言っていた予報はどうした?

見上げる上空は青空が次第にその面積を広げつつある。

いまだに当日の天気も正確に言い当てられない「天気予報」の精度の悪さには閉口する。

  散策路は予想していたより広範囲に施設されていた。

札幌で言うと、「白川市民の森」や、「盤渓市民の森」のようなものなのだが、規模がそれらの比ではない。

歩を進める散策路はあくまでも広く、気持ちよく歩ける。

すると突然とんでもないものが現れた!

なんと、ヒグマを捕獲するための箱罠だ。

テレビでは見たことがあるが、実物を目にするのは初めてだった。

そしてその内外が生々しい。

箱罠の中にヒグマは捕獲されていないものの、

鹿の脚や背骨が残されており、罠の扉は閉じられている。

更に箱罠の外にも鹿の脚が放置されている。

いったいどういう状況だったのか、飲み込めないままその場をあとにした。

しかし、何とも後味が悪い。

更に歩を進めて行くと、また箱罠だ。

遠目で見て、「中にヒグマよいないでくれ~」と願うのみ。

近付くと中は空。

そしてまた扉は閉じられている。

何でぇ~?

 

この頃になると進行方向は北から西に向かっていた。

そしてとある分岐から一旦南へ方向を変える。

この日の最低標高まで下ったあとは、緩やかに登り返す。

それを登り切るとまた方向を東にとり、アップダウンを繰り返して、

11時40分、「萩ノ山スキー場」に戻った。

また広々としたスキー場の風景を楽しんで、登ってきた道を戻り、

12時ちょうど、駐車地。

帰宅してから送ってくれたHiromiのGPSデータによると、

この散策路の総行程が約10km、累積獲得標高が400mであった。

単に「里山」と言っても、広くて十分楽しませてくれるこのコースに感謝!

 

下山後駐車地で簡単な昼食を摂り、長沼へ移動。

とにかくうそっぱちな予報に反して天気がいいので、「長沼スキー場」に登った。

その下りで下草に擦れ、汚れていた登山靴がきれいになった。

じゃあもう汚すことないなと、下山後舗装道路から『長官山』に登り、夕張へ移動。

 

天候がどうしようもないということだったので里山歩きと決めたが、

晴天とわかっていたなら他の山域へ出かけたものを・・・

しかし、こんなことでもなければこの日のような楽しみを見いだせないのも事実だ。

楽しかった一日に感謝!

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2017.11.12 『坊主山(穂別)』(791m)  素晴らしい低山!

 この週末は今日日曜日だけの休日だ。

天気予報でこの週末は悪天を伝えていたので、

近場の『坊主山』に登ることを決めていた。

毎年四季を通じて楽しませてもらっている山だ。

 

 今朝早く稲里から登山口に向かう林道を登っていくと、

登山口の約1km手前でカラマツが一本林道をまたぐように倒れかけてきていた。

斜めになったカラマツの下を、

背の低い乗用車ならくぐって進めるが、

ハイエースではとても無理なので、

少々戻って駐車スペースを確保。

そこから徒歩でスタートした。

この林道に入って間もなく広くもない土場に、

森林伐採用の重機やキャタピラー運搬車が10台ほど止められていた。

今日は日曜日なので仕事が休みなのだろう。

このところそれらの重機や運搬車が伐採作業で林道を行き来したせいで、

林道の路面がグチャグチャ、ドロドロだ。

その上に雪がサラっと降り積もったからまだいいようなものの、

それがなかったらうんざりするほど汚い。

そんな林道を歩いて行くと、

間もなくカラマツ材の集積箇所が有り、

その先に道路の荒れた状態は見られなかった。

するとそこへヒグマの足跡だ。

かなり大きい。

山の中の作業道から下りてきて、

林道にのったものだ。

登山口までHiromiがその足跡横を歩くが、

Hiromiの足跡よりはるかに大きく、重量感がある。

更に奥へ続く林道上の足跡と別れ、登山口から入山した。

この辺りはまっすぐに伸びたカラマツの林が美しく、

今回はHiromiもこの風景を楽しみにしていた。

カラマツ林に雪が積もり、それに陽光が差し込むさまは、

何とも言えない美しさがある。

そんな風景を楽しみながら歩を進めていくと、

積雪は次第に多くなるが、まだツボ足で不自由は感じない。

登山道は樹林帯を抜けると同時に、

進行方向を北向きから東向きに大きく変える。

そして右前方に『坊主山』が美しい姿を現す。

ここから頂上までが核心で、

遮るもののない風景を楽しみながらの登行だ。

山小屋「坊主山」を過ぎると急登となるが、

長くは続かず尾根筋に刻まれた変化のある登山道を詰めて頂上に至る。

791mの頂上はすっきりとしており、

360度遮るものが何もない。

何もなくて見晴らしが良い分風が強い。

長居はせずに下山開始だ。

雪が積もった登山道はクッションがよく、足取りも軽い。

駐車地に戻り、車でまた林道をゆっくり慎重に下り、道々に出た。

そして夕張の『冷水山』へ移動。

二座目は『冷水山』に登って帰る予定だった。

ところが、『冷水山』の麓に着いてみると、

Hiromiが「私寝てるから一人で行ってきて」と言い出した。

しかしこんなことはもう3度目だったので、

驚きもせず一人で登ってきた。

どうやら『坊主山』で冷え切った体が温まりきらず、

車外に出るのが面倒になってしまったようだ。

『冷水山』は『坊主山』に比べると、多少積雪が多かった。

下山して運転席の窓から助手席を覗き込むと、

口をあんぐりと開けて眠りこけているHiromiがいた。

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2017.11.5 『佐幌岳』(1,060m)   サホロスキー場を登る

 三連休中日の4日、『オダッシュ山』下山後、

十勝の美しい風景を見て歩いたり、

屈足温泉「レークイン」でゆっくり汗を流すなど、ゆったりと過ごした。

そして入浴後は『佐幌岳』が最も美しく見られるポイントでその姿を楽しみ、

サホロリゾートへ移動した。

サホロリゾートへ、とは言っても、

その施設を利用することはなく、ただスキー場で車中泊だ。

この車中泊地もまた私は気に入っている。

 

 三連休最終日の朝、

6時20分、駐車地をスタート。

ここを登るときは広いスキー場の北側斜面を登り、

頂上に立ったあと南側の斜面を下ることにしている。

それで駐車地を起点にちょうど一周することになる。

  このブログで何度となく伝えてきたが、

我々は広いスキー場を登るのが大好きだ。

とにかく私は広いところが好きで、反面沢などの狭い空間が好きになれない。

サホロスキー場の斜面は結構傾斜がきついので、

なかなか下半身に負荷がかかる。

そしてそれがまたいい。

この日は体力、筋力的に完全に元に戻った私に対し、

Hiromiはどうもきつそうで遅れがちだ。

あとで「これがフツーですから」と言っていたが、

果たしてそうだろうか?

この秋私がきつくてどうしようもなかったときは、

一人でどんどん先を歩いており、今回のようなスピードではなかったHiromi。

3日目の山行で疲労が出たと思われる。

 

 スキー場をゴンドラ駅まで登りきると一旦平坦地となり、

それを詰めて最後の登りとなる。

最後はスキー場から登山道らしい細道をわずかに登って頂上だ。

ここでヒグマの足跡に遭遇。

北海道の山に登っていると、

ヒグマの足跡だのフンだのというものは、全然珍しくない。

しかしこの時期に何故?

というのが私の疑問。

もう高いところに食べ物なぞ見当たらない。

いったい何を求めて『佐幌岳』を越えてさまよっているのか?

それを思うと、なんとも哀れになる。

7時25分、『佐幌岳』。

 

 下る南側の斜面は傾斜がよりきつい。

ただ少々積もった雪が感触よく下らせてくれる。

二人してスタスタ下る。

高度を下げると下界の景色が見通せるようになった。

8時20分、駐車地。

  下山後富良野回りで帰途に着いた。

そして午後の早い時間に帰宅。

Hiromiは「秀岳荘」のバーゲン最終日に駆け込み、あれこれと物色。

その後またいつもの「サイゼリヤ」で、

楽しかった山旅の余韻に浸って、「かんぱ~いっ!!」

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2017.11.4 『オダッシュ山』(1,098m)   終わりよければ全て良し!

 4日(土)の朝、芽室町営円山牧場展望台で目覚めた。

辺りは濃い霧に包まれて、なんともうっとうしい。

ただ、ピンポイント予報によると、

目指す『オダッシュ山』の新得町は9時以降「晴れ」の予報だ。

いつもの簡単な朝食を済ませて移動開始。

途中で目にする十勝平野の風景が美しい。

私は美瑛の田園風景同様、この十勝の風景も昔から好きだった。

  新得町から西に向かって町道を走ると、

左手に北海道立畜産試験場の建物がが現われる。

この度はそのまんまえで道路工事がされていて、通行止め。

一瞬「なにぃ~っ!?」と思ったが、冷静に回り道をした。

ここから南側を回っても、

北側を回っても難なく登山口に続く町道に戻ることができる。

そんな突発事項ややりくりも関係なく、この日も助手席のHiromiは、

車の揺れに合わせて身体を大きく揺らしながらも、

口をアングリと開けて眠りこけている。

お前は楽でいいなあ~

  9時15分、登山口をスタート。

先行者はいない。

そして天気はというと、予報はまた裏切ってくれた。

雨も雪も落ちては来ないものの、どんよりとした空と強風だ。

体感温度がかなり低い。

しかしこの山も登りなれた山なので、たいして気にもならない。

前日から昨秋の台風襲来による災害の爪痕を目にしてきたが、

こんなところにもそれはあった。

スタートしてすぐの高速道路側道が崩壊。

登山道に入って小沢に目をやると流木の山だ。

いったい十勝にどれほどの雨が降ったものか、

想像には限界がある。

  このコース唯一の渡渉を終えると、

急登の始まりだが、これがなかなかきつい。

水分をたっぷり含んだ登山道が、泥でズルズルだ。

踏み出す一歩を踏ん張ってこらえるが、

否応なくズルッと滑らせてくれる。

全くスピードが上がらず、こらえきれずにストックを出す。

それでようやく淡々と登ることになる。

そんな滑って汚い箇所を過ぎると「白樺平」となり、

それから先は細い白樺林とクヌギの美しい林が続く。

木々の葉は落ち、木の間越しに遠くの景色を見通せるところではあるが、

やがてガスに包まれ、ほんの周囲の風景しか見られない。

従って黙々と歩を進め、

10時50分、『オダッシュ山』。

何度も言うが、なぁんにも見えない。

こんな頂上では相棒がいてくれるだけで助かる。

昼食をとることもなく、即下山開始。

わずかな積雪の下山は快適だ。

トントコトントコ下れる。

しかしHiromiはスリップが怖くて、おっかなびっくり。

そんな下りも登山口に近くなった頃、突然空が動き出した。

それまで上空を覆っていた雲が、

芝居の幕を開けたように東に抜けた。

そしてみれよりにしの空はみるみる快晴だ。

当然『オダッシュ山』の頂上も見える。

天気予報よ、9時から晴れじゃなく、12時から晴れだべよう!

ああ、1時間スタートを遅らせていたなら、

全てが「満足」の一言で終わったものを・・・

 

 12時ちょうど、登山口。

この後畜産試験場から目にした『オダッシュ山』と、

北にそびえ、地形図に点名はないが存在感のある

「1,038mP」~「1,022mP」の眺めが実に素晴らしい。

年が明けたらあの上を歩いてみよう。

  ガスに包まれてうっとうしかった山も、

下山後の晴天で一気に気持ちが晴れた。

そして結局Hiromiと二人して、「楽しかったなあ!」

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2017.11.3 『ペケレベツ岳』(1,532m)   廃道に向かってまっしぐら!

 

 3日、「文化の日」からの三連休は、

天気予報に従うと十勝方面に向かうしかなかった。

 

3日(金)の朝、Hiromiを迎えに行き、十勝へ向かった。

そしてこの日は予報がパッとせず、せいぜい曇り程度だったので、

新得町の『オダッシュ山』に登るつもりだった。

夕張インターから高速自動車道を利用して十勝清水まで走り抜けた。

そこで真っ先に目にした『ペケレベツ岳』が白くない。

日高の山はもう真っ白だと予想していたので、

これはラッキーと即変更し、『ペケレベツ岳』に登ることにした。

昨秋の台風被害でほぼ1年の間、

行止めが続いていた日勝峠がつい先日通行可能となった。

日勝峠を清水側から登山口がある除雪ステーションまで登って行ったが、

路面のアスファルトが新しくなって、ひじょうに走りやすい。

そして通行中の車は、大型トレーラーが大変多い。

日勝峠が通行止めだった間は、高速自動車の無料走行措置が施されていたが、

それがなくなると、

トラック関係は皆一般道を走らざるを得ないのだろう。

  8時10分、登りなれた山への登山口をスタート。

と同時に、すごい笹に見舞われた。

以前から笹が濃い登山道だったが、

この一年間人が入らなかった結果、

更に背丈が伸び、密度も濃くなった。

ただ笹の葉が乾いて、水を含んでいなかったことが幸いだった。

その後笹の海は一旦切れるが、またすぐに飲み込まれてしまう。

しかも笹丈が更に高くなり、

前を行くHiromiの姿がうもれて時折見えなくなってしまう。

その笹丈や、Hiromiの背丈を超えるばかりではなく、

この私でさえ頭までスッポリ飲み込まれてしまう場面が・・・

そんな悪条件を逆に利用し、

Hiromiにルートファインディングの訓練をさせることにし、前を歩かせた。

しかし、心配した通り、

何度も登山道を外れて藪を漕いでしまう。

だがそれはしょうがない。

びっしり覆った笹の海が、登山道を完全に隠しているし、

踏みあとの名残すら残っていないところだらけだ。

 9時45分、尾根突端の「1,343mピーク」。

ここまでひどかったルートだが、

稜線に上がったこのあと更にひどくなる。

『ペケレベツ岳』とのコルに向かって下って行くと、

新たに生育した笹が登山道にびっしり。

つまり登山道が消滅している。

わずかに残るピンクテープをつないで、登山道の名残を探す。

その時点でHiromiがルートファインディング訓練をリタイヤ。

私は何度も登ってきた山なので、

全般を通して尾根のどの位置に登山道が開削されているのかが頭に入っている。

その記憶と勘に従い、問題なく詰めて、

10時45分、『ペケレベツ岳』頂上。

そこから目にする北日高の山の風景は、

懐かしさと新鮮さが織りまざり、なんとも言えない。 

しばし山岳風景を楽しみ、ラーメンタイムを取ったあと下山を開始。

下山でもルートファインディングが大変だ。

けれど問題なく下り、多少登り返して

 11時45分、「1,343mP」。

ここからの下りは、またHiromiを前に歩かせて、ルートファインディング訓練だ。

しかし、尚も期待に反して何度もルートを逸脱する。

ただ間違いに気付き、その修正も早くなった。

そして言うことがいい。

「尾根が狭いから間違ってもすぐわかる」。

だっらはじめから間違えるなやあ・・・

 登山口近くで北側の斜面を下り、日勝峠の国道に降りた。

登山口のすぐそばだが、最後の笹漕ぎがいやになった。

12時50分、登山口。

思いがけない1,500m超登山に二人して満足。

  現段階でこの山に足入れることは勧めない。

それが初心者であるならなおのこと。

必ずルートを見失う。

大掛かりな人の手が入らぬ限り、確実に廃道に向かう現実を見た。

  下山してもまだ時間が早かったので、『芽室岳』へ様子を見に行った。

昨秋の台風災害後、登山口まで行けるものかと、以前から気になっていた。

しかし円山牧場の途中で「芽室岳登山口には行けません」との立て札があり、通行止めとなっていた。

 

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