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2019.9.28 『美瑛岳』(2,052m)~『美瑛富士』(1,888m)  ポンピ渓谷を抜けて稜線へ

 28日(土)は全道的に気持ちの良い晴天に恵まれたようで、

山へ出かけた人々はどこに登っても、

とことん楽しめたことだろう。

私のこの週末は土曜日だけの山行で、

金曜の夕方からHiromiと十勝連峰麓に出かけた。

そして土曜の朝7時05分、

白銀荘の駐車場をスタートし、

『美瑛岳』を目指した。

通常「望岳台」からスタートするところだが、

土日は車があふれるので近付きたくない。

今年は紅葉の訪れが遅く、

『十勝岳』の麓あたりは標高が1,000mほどもあるのに、

木々の葉はほんのりと色付き始めたばかりだ。

林を抜けて広大な火山灰地の中の広い登山道を登って行く。

考えると随分回を重ねて登ってきたこのあたりも、

久しぶりに歩いている。

歳とともに人の多いところから自然に遠ざかってきた。

登山道はやがて「十勝岳分岐」へ。

ここから日本100名山の『十勝岳』方面は、

それこそ人が多いのでなかなか足が向かない。

我々は分岐を『美瑛岳』方面に向かう。

「雲の平」の長いトラバースに入ると、

下界の雄大な風景が高度感をもってはっきり見えるようになる。

その中にはスタートしてきた白銀荘の建物も見える。

私は両大腿がどういうわけかだるくて仕方がない。

毎度お馴染みの言い訳で「歳だわ」。

「雲の平」トラバースの方向が東から南に変わると、

目の前に鋭く尖った『美瑛岳』が迫力ある姿を現す。

これが紅葉を交えると大変美しいのだが、

今回はちょっと物足りない。

Hiromiが相変わらずの勢いでどんどん進んで行く。

そして雪解け水に深くえぐられた枯れ沢へ。

これが年々深くなり、ロープとはしごで昇り降りをするのだが、

正直どれほど強固なものかと案じて怖くなる。

昔はほんの2mほどの登下降だったものだが・・・

危険箇所を過ぎるとポンピ沢に向かって緩やかに下っていく。

9時10分、ポンピ沢出合い。

出合いから沢を登る。

沢登りとは言っても水量が少ないので登山靴で十分だ。

私もHiromiもこの奥の渓谷美が好きで、

何度も足を踏み入れてきた。

ポンピ沢の石がゴロゴロした川原を登って行くと、

だるくて力が入らなかった大腿が慣れてきて、

だるさが抜けていく。

巨岩が立ち並ぶ渓谷の風景を楽しみながら、

ゆっくりゆっくり登って行き、

ほんの小沢となった流れに沿って稜線上の登山道を目指し、

急斜面を登って行く。

背後には『美瑛岳』の南壁が迫力ある姿を見せる。

ここでもHiromiは速い。

ルートファインディングを誤って、

随分後ろにいたと思ったら、すぐに追いついてきて先に行く。

そして水が切れたところから始まる火山灰地の登りがきつい。

斜度がある上、足元がザラザラと崩れてさっぱり進まない。

ここでもHiromiは強い脚力をフル稼働させてグイグイ登って行く。

登りつくところは『十勝岳』と『美瑛岳』のほぼ中間点なのだが、

Co.1780、10時30分、

私が広い稜線に登り着いた時には、

Hiromiの姿が小さな点となって更なる上部を歩いていた。

それにしても素晴らしい晴天だ。

青空と下草の紅葉のコントラストが美しい。

登山道を『美瑛岳』に向かって進む。

するとやがて東の裾野に広がる紅葉が見えてくる。

その昔初めてその紅葉を目にしたときは、

何とも言えない美しさに驚愕し、

慌てて斜面を駆け下りて写真を撮りまくったものだ。

それが今回はナナカマドの色付きがまだ浅く、

全体にぼんやりとした印象だ。

それでも足元の赤く染まったチングルマと合わせてよい風景だ。

相変わらず速くは歩けず、

ゆっくりしたベースで進んで行くと、

東に『石垣山』から『ベベツ岳』を経て、

『オプタテシケ山』へと続く山並みが見えてくる。

これがまた美しく好きな風景だ。

そこでHiromiと記念撮影をしたと思ったら、

何やら見覚えのある人物が上部に見えてきた。

Toshiだ!

この日Toshiがこの山に入ることは、

先週の「サイゼリヤ」の席で聞いていた。

しかし、どう入るのかは確認しておらず、

まあ山中でバッタリというわけだ。

Toshiご一行様は、他にMoccanとF女史の3人パーティー。

冷たくやや強い風が吹く中で記念撮影。

 

 Toshiのパーティーと別れたあとは、

一旦『美瑛岳』の頂上へ。

思えばこの頂上、Hiromiと6年前に知り合って初めて登ったものだ。

それ以来この頂上には立っていなかったことを不思議に思う。

11時45分、『美瑛岳』。

本来はそこで下山するつもりだったが、

あまりの好天に欲が出て『美瑛富士』に足を伸ばすことにした。

ただそこからは350mを下り、

約300mを登り返すことになる。

きついがとにかくこの日はいつまでもほとんど快晴だ。

天気は良いが冷たい風が吹き付ける中を淡々と下り、

12時15分、「美瑛富士分岐」。

そしてこの登りが今の私にはきついきつい。

それに対しHiromiは相変わらずの猪突猛進で、

ガンガン登って行く。

ちょっと前までは立場が逆だったのによ~

きつくてなかなか出ない足を一歩一歩、

なんとかかんとかよちよち歩きで前に出し、

12時40分、『美瑛富士』。

ここでようやく昼食とした。

冷たい風を避けて東側の斜面を少し下ってラーメン準備。

ところがここでHiromiが、

「ああっ、カップ麺忘れた!」

Hiromiは毎回カップ麺を用意し、

私は袋麺を二つ持ち歩いている。

そこでHiromiに親切心で言った。

「ラーメン二つあるから一つやる」と。

そしたら「いやいいわぁ、カロリーメイトなんかもあるしぃ・・・」

ああそれならいいかと、

いつものようにラーメン二袋を煮た。

そして食べようとしたところで、

念の為に言ってみた、(しかしそれが間違いだった!)

「食べるか?」

「うん!」

おいっ!!

なんのためらいもなく人がつくったラーメンをむさぼる、

鼻水たらしながら。

こいつに下手なことは言わんほうがいい!

 『美瑛富士』からは分岐まで戻ったあと、

明確な登山道をたどってただひたすら歩く。

登山道は『美瑛岳』の北斜面をトラバースして刻まれ、

ポンピ沢への急斜面を下り、

14時20分、ポンピ沢出合い。

その後またはしごとロープの危険箇所を過ぎて、

あとは淡々と歩き、

15時55分、「白銀荘」駐車場。

急いで片付けを済ませ、入浴もせずに帰途についたが、

日が短くなった今、日はすぐに落ち、

途中でHiromiを降ろして帰宅したのが19時を過ぎていた。

しかし、終日快晴の素晴らしい一日に大満足!

この日の行程は約20km。

ちょっと前ならさほど疲労を感じなかったものだが、

今は大変な行程を消化したことを実感せざるを得ない。

しつこいが、歳だわぁ・・・

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2019.9.22 『北の峰』(1,084m)  雲が多い時は低山に限る

 日曜の朝十勝連峰の麓で目覚めると、

見上げる山々は濃いガスの中だった。

それを見るともうそこに留まる気にはなれず、

移動して高度を下げることにした。

ガスに包まれて写真も撮れない山を歩くより、

低山で風景を楽しみながら歩く方がいい。

『北の峰』はスキー場をもつ私が好きな山の一つで、

毎年一度は登っている。

 

 8時55分、『北の峰』麓の駐車場をスタート。

こちらは頂上までガスに覆われることなく、

スッキリとその姿を見せている。

作業道を歩き始めて間もなく、

「北の峰神社」の前を通る。

何を考えているのかはわからないが、

Hiromi が手を合わせる。

そしてまた作業道を歩き始めるが、

その両側に広がる滑走斜面に、

すすきがびっしり穂をもたげている。

それは見事としか言いようがない。

同時に秋の深まりを感ぜずにはいられない。

季節感漂う実にいい風景だ。

第一リフトを過ぎると、

Hiromi がギアを上げた!

この高齢者をおいてどんどん登っていく。

私も一生懸命登っているんだけどねえ、

ジリジリと間隔が広がっていくのよ。

その間隔があまり広がり過ぎると、

写真を撮れなくなってしまうので、

そのことは日頃から言い聞かせているはずなんだが、 

歩き出せばそんなことはおかまいなし。

猪突猛進!

前日の疲労が大腿に残ってきついが、

ひーこらHiromi のあとを追いかけて、

10時30分、Co.890でゴンドラ終点駅。 

ここから登山道となる。 

そして頂上までの雰囲気がなかなかいい。

最後は東側が着れ落ちた細尾根を登って稜線に出る。

この辺りの雰囲気は、

作業道を歩いて登ってきたことを忘れさせる。

10時45分、『北の峰』。

南の『富良野西岳』にもガスはかかっていない。

しかし逃げてきた十勝連峰は、

相変わらず重苦しく黒い雲に覆われている。

変更して大正解!

ゴンドラ終点まで戻って早めの昼食。 

そこからは富良野市が大変コンパクトに見える。

しかし素晴らしい山岳都市だ。

何も弊害がないならこの都市に住みたいものだ。

 

下山は作業道をそのまま下るので、

風景を眺めながら楽チンだ。

ただ細かい石ころが、 

登山靴のソール下で転がって、 

思いきりスリップする場面があるので注意だ。 

そんなことに注意しながらゆっくり下って、

12時35分、駐車地。

この山も何度登ってもいい山の一つだ、

ということを再認識したしだいだ。 

 

下山後夕食の買い出しに富良野市内へ行ったが、

どこもここも観光客でいっぱいだ。

その昔私結婚する前の女房が、

ここで一人暮らしをしていた頃は閑散として、

大変静かな街だった。

テレビで「北の国から」が始まる前の年だった。

 

その後、翌日の台風上陸を意識して、

夕張まで戻って車中泊とした。

そして月曜の朝車の屋根を叩く雨音で目が覚めた。

それでそのまま帰途につくことにした。

 

途中Toshiにlineで「サイゼリヤ」集合を連絡。

台風接近を意識して、

14時という早い時間に「かんぱーい!」。

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2019.9.21 『小化雲岳』(1,925m)  素晴らしい雪景色に感動!

 今回の『小化雲岳』だが、

はじめからこの山に登ろうと思ったわけではない。

ウィークデーに晴れて、

週末雨が降るという誠にいまいましいパターンから、

ようやく脱することができた。

今回の三連休は土日が晴れると言うので、

金曜の夕方Hiromi を拾って、

天人峡温泉へと車を走らせた。

そして『化雲岳』登山口の駐車場で車中泊。

幸い他に車はなかった。

 

 土曜の朝3時40分、

ヘッドランプ装着で登山口をスタート。

今回の予定は天人峡登山口から、

日帰りで『忠別岳』を往復すること。

4年前にHiromiがここから『トムラウシ山』を往復した。

それは日の長い7月だった。

しかし日が短くなった今、

この時刻にスタートしても、

帰り着くのが日没ぎりぎりになる。

もうすっかり日が短くなってしまい、

なかなか明るくならない。

真っ暗な中をHiromi がどんどん登っていく。

猪突猛進・・・

 第一公園が近くなってようやく夜が明けた。

5時50分、Co.1,300で第一公園入口。

ここまで登ると先日大雪山に初冠雪をもたらした雪の名残が現れ始めた。

第一公園には湿原の中を木道が施設されている。

その上に雪がのり、一旦融けて凍りついている。

その凍った部分が怖い。

ツルッと何の抵抗もなく滑る。

そしてそれに傾斜がついていると最悪。

ツルーッと後ろに戻されて緊張する。

しかし背後に輝く表大雪のなんと美しいことか!

そんな第一公園を過ぎると、

今度は沢道となる。

私が第一公園の奥に足を踏み入れるのは、

今回が9度目になる。

この中で今回の水量が最も多く、

その後第二公園を抜けるまで沢道が続いた。

またこの沢道は登るほどに積雪が多くなり、

雪の重みで周りの笹が倒れこみ、

足元が見えずに時々ドボッと踏み抜いて、

深みに足を突っ込んでしまう。

それでHiromi が靴中を濡らしてしまった。

そして沢道の水が切れると積雪が更に量を増す。

表面が凍って中が柔らかい、

いわゆる最中雪がスピードを鈍らせる。

「鈍らせる」などと言っているうちはいいが、

そのうち股下まで埋まり、

身動きがとれなくなる場面も現れ、

もう一歩一歩がつらくて、

投げ出して引き返したくなった。

しかしほとんど快晴の空の下、 

周りの景色があまりにも美しく、

そのまま引き返すことを拒んだ。

ただ、予定していた『忠別岳』はおろか、

手前の『五色岳』にも届かないことは決定的だ。

それで目の前の『小化雲岳』に登ることにした。

いつもこの麓を通りすぎるだけで、

いまだ未踏の一座だったのでちょうどよい。

登山道を離れ、

『小化雲岳』への斜面に取り付くと、

直射日光に照らされているため、

思いの外締まっており、

悩まされ続けたズボズボから解放されて「ホッ・・・」

純白の表大雪を背に楽しく登り、

9時ちょうど、『小化雲岳』。

360度遮るもののない素晴らしい眺めだ。

Hiromi と二人、大満足!

風がほとんどなく、実にのどかだ。

季節外れの雪景色を十分堪能し、

9時20分、下山を開始した。

『小化雲岳』基部まで下ると、

またズブズブ雪にヨチヨチ歩き。 

そしてジャバジャバの沢道歩き。  

第一公園の木道まで下るとホッとする。

木道に座り込んでパンを食べながら、

ゆっくりゆっくり休んだ。

 

第一公園を終えて登山道を下りだして間もなく、

意外な人物と出会った。

岳友のChieだった。

ヒサゴ沼で山中泊の予定で、

重い荷物を担ぎ上げて来たが、 

我々の積雪情報にガッカリしていた。

そして『小化雲岳』付近で山中泊することにするかなと・・・

しばし談笑したChie パーティーと別れてからは、

残り4.5kmほどをただ淡々と下り、

滝見台で羽衣の滝を眺め、

13時25分、登山口。

予想を超える積雪に悩まされて、

予定を大幅に短縮したものの、

結果は10時間近くの山行となった。

しかし思いがけない雪景色が心に深く刻まれ、

豊かな気持ちで終了することができた。

忠別川でどろどろの登山靴とスパッツをきれいに洗い、

美瑛町から白金温泉へと車を走らせた。

 

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2019.9.16 『632m峰』(点名:久茶運内)  降り出す前の急ぎ働き

 三連休最終日の月曜朝、

夕張で目覚めると薄日が差していた。

心配した雨は落ちていない。

前夜寝る前にスマホで天気予報を最終チェックした。

すると私のスマホの予報は、

夜間から月曜午後まで「晴れ時々曇り」。

ところがHiromiのスマホでは、

夜間から翌月曜の午後まで一貫して雨!

とりあえず起きてみて私のスマホが正しかったことに安堵した。

しかしラジオから流れてくる当日の予報では、

いつ雨が降り出してくるかわからない。

予定通り短い山行を実施することにした。

 

 『632m峰』(点名:久茶運内)は一週間前に栗沢町万字から登った。

それを今回は逆の夕張側から林道を伝ってみることにした。

夕張から丁未風致公園を過ぎ、『三角山』(770m)頂上部をを左手に見て走ると、

間もなく左手に林道入口が現れる。

『三角山』頂上部北側にあたる。

ゲートはないので自由に出入りできる。

しかしこの日も少しでも歩こうと、

林道を入って間もなくの地点に駐車スペースを見つけて歩くことにした。

 

 7時50分、駐車地をスタート。

その地点の標高が670mぼどある。

従って『632m峰』に登ると言うよりは、

若干高度を落としながら歩くといった感じだ。

実際歩いてみるとほとんど高低差を感ずることがない。

そして私はあることを思い出していた。

それは私がまだ小学生だった頃のこと。

その当時私は夕張の西の栗山町に住んでいた。

そしていつも今回歩いた山並みを眺めながら、

「いつかあの上を歩いてみたい」と思っていた。

それがこの日かなったわけだ。

60年近く前の思いがかなったことに、

歩いていても楽しくてしょうがない。

それにひきかえHiromiは何とも暗い様子で・・・

 

 いくつか現れた林道分岐の最後を間違えて進んでしまった。

林野に伐採が入ると地形図上の林道なのか、

伐採のための新たな作業道なのか、

判別のつかないことがある。

この時も分岐から進むべき林道を、

伐採のための作業道と認識して誤った判断をした。

約1km近く進んで誤りであることを確信し戻った次第だ。

正しい林道に戻り、

9時15分、『632m峰』。

二週続けて登ったので、三角点でも探してみるかと笹薮に入ってみたが、

藪こぎに対してやる気のない私には見つけられなかった。

 

 短いが楽しく高低差の少ない林道を戻って、

10時15分、駐車地。

これでまたひとつこの辺りの林道内部を知り得たことに満足し、

早い時間だが帰途に着いた。

そして途中でHiromiを降ろし、

我が家へ向かっていると雨が降りだした。

よいタイミングで帰途につけたことを喜び、

夕方仕上げはもちろん「サイゼリヤ」!

 

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2019.9.15 『坊主山』(穂別・791m)  雨からなんとか逃げて・・・

 日曜日の明け方から雨が降りだした。

車の屋根をたたく雨の強いこと!

うるさくて眠れないかと思ったが、

不思議とまた眠りに着く。

天気予報が午前中いっぱいの雨模様を伝えていたので、

ゆっくり寝ることにしていた。

そして十分寝たことを感じた頃に腕時計を見てビックリ!

なんと9時近かった。

それでもまだ眠く・・・

エアーマットの空気を抜くシューッという音でHiromi も目覚めた。

Hiromi は前夜の20時前に寝てしまった。

それから死んだように眠り続け、

結局13時間眠り続けたことになる。

恐ろしいやつと思いつつも、

持病をもっていることから、

現段階での薬が合っていないのではないかと心配になる。

日曜日の朝『坊主山』に向かった。

先週も訪れたが、

工事中の大型ダンプが林道に入っていたのですぐに移動した。

しかし日曜日は工事も休みとなるので、

登ることにしたしだいだ。   

『坊主山』は林道を登山口まで車で入れるのだが、

その登山口は標高530mの林道脇に有り、

頂上まではわずか2.7kmしかなく、

すぐに終わってしまうので、

天候が悪いか時間がない場合を除き、

林道入口か、林道の途中に駐車して歩くことにしている。

こんな日はトレーニングも兼ねて登るので、

少しは距離を稼ぎたい。

そして今回林道入り口からと思ったものの、

雨で地面がぐちゃぐちゃ。

とても車から降りる気にはなれず、

先に進んで林道分岐そばに駐車した。 

車の中を汚したくはない。 

 

 10時25分、林道分岐をスタート。

この分岐には唯一しっかりとしたゲートが設けられており、

『坊主山』方面に向かう林道は、

常に開放されている。

林道の路面はほぼ平坦で、

どんな車でも容易に登山口まで走ることができる。

そんな林道をHiromiは黙々と登って行き、

後から着いてゆくこちらは大変だ。

スピードの調節が出来ない奴だもなあ・・・

 

 11時15分、登山口。

林道分岐からここまで3.5kmだった。

登山口からはいきなりうっそうとしたカラマツ林に入る。

見事な大きさのカラマツが林立するこの林は、

伐採が近いことを伺わせる。

登山道は一旦斜面をトラバースするように北へ向かって伸びる。

そして東に進路を変えてすぐ、

『坊主山』の頂上が姿を現す。

この日は登山口あたりから小雨が降りだし、

日が当たらないのでそうでもないが、

陽光に照らされた頂上部は、

緑の笹原に囲まれて実に美しい。

立派な山小屋からは進路を南に取り、

わずかな歩行で頂上に至る。

そして小屋からの笹がひどくなった。

以前も登山道が全て笹に覆われてしまったが、

一昨年笹刈りがなされて大変歩きやすくなったものだ。

それが今はひどかった頃に戻りつつある。

 

 12時05分、『坊主山』。

360度視界を遮るものがないこの頂上は、

何度登っても飽きることがない。

そして今回もいつもと同じポイントで記念撮影だ。

ラーメンタイムとし、しばし風景に見とれた。

雨も上がり幾分日が差してきた。

 下山はただ淡々と歩き、

14時ちょうど、駐車地。

雨から逃げて苦肉の作的『坊主山』ではあったが、

この日も「登ってよかった」と思わせてくれた素晴らしい山に感謝!

その夜は夕張に留まることにした。

天気予報をチェックしてみても、

なぁんもいい情報が入ってこない。

翌月曜はまたあっちもこっちも雨予報でうんざり。

月曜日は朝パッと登って帰ることにしてゆっくり酒を飲んだ。

 

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2019.9.14 『横山中岳』(724m)  中日高未踏の低山へ

 いやいやいや、どうなってるの、週末の雨模様!

これで7週連続で不安定な週末だ。 

9月に入れば天候が安定するだろうと、

耐えがたきを耐え、

忍びがたきを忍んできたというのに・・・

天候が安定しているのはウィークデーだけ。

せっかくの三連休はどうしようかと頭を悩ませたが、

とりあえず十勝連峰に向かおうと、土曜の朝家を出た。

ところがHiromi を迎えに行く途中で見るその方向は、

ひどく黒い雲に覆われていた。

Hiromi を拾っても尚十勝連峰に向かったが、

空は南東が青空。

それで栗沢から方向転換!

新ひだか町を目指した。

そこには未踏の『横山中岳』があったからだ。

登山口までは地形図で見ただけだったが、

まあなんとかなるだろう。

静内まで走るとそれらしい山が見えたので、

道路地図とカーナビを見ながら登山口へ。

登山口手前の林道脇に駐車し、

9時30分、スタート。

駐車地点から頂上が見えている。

なんだか手が届きそうな近さだ。

ところが・・・

 

 スタートしてしばらくは牧草地脇の作業道を歩く。

しかしこの作業道は草が伸び放題で、

もう使われていないようだ。

そしてその突き当たりが登山口となっていた。

9時40分。

そこから一歩足を踏み入れると、

いいじゃないのぉ、

きれいな登山道が続いている。

薄く背丈の低い笹の中に小道が伸びる。

しかしそれは長くは続かず、

腰上の高さの笹に埋もれてしまう。

その中に倒木ありで、

しばらく不快な登行を強いられた。

ただそれを過ぎるとまた心地よい登山道となり、

その後は頂上まで同じく低い笹に覆われた風景が続いた。

この緑に包まれた風景が美しい。

その美しさは穂別の『坊主山』に似ている。

そしてCo.450 で急登となった。

一気に270mの標高を稼ぐ。

これがなかなかきつい。

山というのは下から見上げてやさしいと感じても、

いざそこに足を踏み入れてみると、

それなりのアルバイトを強いてくれるものだ。

ヒーコラ言いながらHiromi の後に続き、 

10時45分、『横山中岳』。

ここで前述の通り地形図しか見ていなかったので、

勝手に北と南隣りの「北横山」、

「南横山」に縦走路ができているものだろうと決めつけていた自分にガックリ。

(業務連絡:シケぇ、バウムクーヘン買ってくの忘れたので、ヨウカンにしたさぁ)

縦走路はなかった。

そしてその頂上で冷たい風が強くなったので、

記念撮影をして下山開始。

下りは登山道が笹に隠れて見えないところが多く、

ゆっくりゆっくり。

そして11時55分、駐車地。

あとかたずけを済ませ、

その後の天気予報をチェックすると、

そこに留まっていたなら確実に雨に当たることになるので、

穂別まで戻ることにした。

まだ時間が早かったので、

ゆっくり走りながら積雪期に登る山を物色しながら・・・

 

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2019.9.8 『632m峰』(点名:久茶運内)  旧万字炭山の山に足を踏み入れる

 夕張市の『鳩ノ巣山』の北側には、

栗沢町万字までの間に低山帯が広がっている。

それを地形図で見ると、

500~600mクラスの標高を持つ山々が林立している。

以前からそれが気になり、

いつかそのあたりに足を踏み入れ、

どれかのピークから下界を眺めてみたいと思っていた。

そしてこの度それを実施してみることにした。

狙ったのは『632m峰』。

地形図から拾ったそれは、

万字の旧市街地から林道が頂上まで続き、

頂上を経て更に奥へ伸びていることがわかる。

林道が頂上を通っていることを幸いとし、

挑んでみることにしたが、

林道というのは天変地異で常に状況が変わるため、

半ば出たとこ勝負的な不安がある。

 

 昨日の朝5時に夕張の車中泊地で、

設定しておいたアラームに起こされた。

ところが眠くて眠くて、まだ寝ていようかという気になった。

しかし、外は前日と打って変わって晴れ模様。

それに即されて起床した。

だがHiromiは全く起きようとしない。

「おい、起きれ!」。

 

 峠を越えて万字に下り、林道入口に着いて驚いた。

そこは万字の墓地だった。

墓地の奥に林道の入口があったのだ。

墓地のおかげで舗装された駐車場を利用させてもらうことができた。

 

 6時30分、林道ゲートを越えて入山した。

この林道が誠に心細い限りで、

ウエットな路面に草がぼうぼうだ。

朝露に濡れた下草で靴やスパッツが濡れる。

そして気色の悪い草の実が短パンや脚に付く。

そんな煩わしさに耐えながら歩を進める。

荒れた林道は長い間標高が300m前後にキープされている。

林道分岐を3つ越え、一旦標高を落として登り返すと、

Co.320で広いところに出た。

伐採されたあと植林された大地だ。

伐採はどうやら昨年だったようだ。

ここから林道は斜度を増して高度を稼ぐ。

そしてCo.480で再び伐採跡に出る。

左斜め前方には「504mP」が見えている。

伐採されたあとの風景は私もHiromiも好きだ。

広くて遠くまで見渡せるのがいい。

その後は伐採跡の中を林道が伸びていくことになる。

歩を進めるほどに驚きが広がる。

その伐採跡のなんと広大なことか!

進み行く林道の右も左も遠くまで伐採風景が広がる。

この伐採された風景がなかったら、

ただただ見通しのきかない林道を歩いたことだろう。

進行方向には目指す『632m峰』が見えている。

伐採風景に出くわしてからは、

視界を遮られることなく、

最後の登りも伐採植林された中を歩いて少々林道を詰め、

8時30分、『632m峰』。

ここまでちょうど7kmの行程だった。

天気がよく、夕張山地や樺戸山地の山々がよく見える。

ここからこの景色が見たかったのよ~っ!

う~ん、満足・・・

満たされた気持ちで、また広い風景を楽しみながら下山を開始した。

下山途中で私が用を足しているあいだに歩を進めたHiromi、

その先の分岐で下山とは違う方に入ってしまった。

鈴の音がどうも違う方から聞こえていたので、

大声で声をかけて呼び戻した。

その後も分岐が現れるたびに「どっちだ?」と問うと、

だいたいが間違っている。

なんか一人で歩かせるのが怖いよねえ・・・

 

 10時20分、駐車地。

この時点での気温が33℃!

暑い暑い!

汗だくで後片付けをし、車を走らせてカーエアコンで涼んだ。

エアコンてホント気持ちいいなあ~

 今週も時間的余裕をもって帰宅。

そして夕方に「サイゼリヤ」で乾杯!

『632m峰』ははっきりとしたピークを持つ山だったので、

Hiromiと一緒に調べてみると、

「久茶運内」という点名がついていた。

なかなかいい山だったなあ。

いずれまた登ることになる山の一つだ。

 

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2019.9.7 『752m峰』(夕張・真谷地)  NTT管理道路を登る

 ウィークデーに晴れて週末に雨という天候が、

とうとう6週連続となってしまった。 

そんな中でそれなりの山行を計画してみるのだが、 

その場になっても雨が降り続いていると、

モチベーションの上げようがない。

昨日の土曜日もそんな朝で、予定を変更して穂別の『坊主山』に向かった。

ところが登山口に続く林道の奥で、何かの工事が行われているらしく、

道幅いっぱいいっぱいの大型ダンプカーが出入りしており、

全く落ち着かないので霧雨が降り続く中、

その場を離れて夕張に移動した。

そうなればもうアスファルトの管理道路を歩いて登る『752m峰』しかない。   

降りやまない小雨の中、夕張市真谷地の林道ゲート近くまで入って、

眠いのでとりあえず寝ることにした。

9時過ぎに寝て、起きたのが11時近かった。 

そしてその頃になってようやく雨が上がった。

しかし外に出てみるとすごい湿気だ。    

私はストレッチを始め、上体を左右に曲げて脇腹を伸ばしていると、

それを横目で見ていたHiromi が、

要らんことを言い出した。 

「それしかまがらないの~? 

ふざけてるのかとおもったあ」

うっせーっ!!   

『752m峰』はNTTの管理道路を登る。 

そしてこの山がToshiの故郷である「真谷地」から登るので、

勝手に『真谷地岳』と呼んできた。

ところが今年になってその南の『754m峰』に、

「真谷地」という点名がつけられていることを知り、

であるならば、そちらが『真谷地岳』の名にふさわしいと納得した。 

 

11時10分、駐車地をスタートして、

すぐに林道ゲート内に入った。

辺りを包むガスは低く、

ちょっと高度をを上げただけで何も見えなくなる。

ただただ湿度が高く不快だ。

黙々と歩き続け、

12時35分、頂上。

駐車地から6kmの歩行距離だ。

そこには巨大なアンテナが4基建っているのだが、

濃いガスのためそれらの上部が見えにくい。

手早く昼食を済ませて下山を開始した。 

下りも淡々と歩き、

14時10分、駐車地。

この往復が約12km。

駐車地に着く頃になると、

低く立ち込めていたガスがようやく上がってきた。

この夜は夕張に留まることとし、

「レースイの湯」まで車を走らせ、

その広い駐車場でまた昼寝をし、

「レースイの湯」に浸かって車中泊地に移動した。

 

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2019.9.1 『萩の山』(157m)  雨から逃げて「利根別自然休養林」へ!

 

 日曜の朝浦臼町の『浦臼山』麓で目覚めた。

前夜の雨は上がっていたが、

『浦臼山』は真っ黒いガスに覆われていた。

5時に車外に出てストレッチを始めた途端雨が降り出した。

そうなるともう一時もそこに留まる気がしない。

Hiromiに「岩見沢行くべや!」と声をかけると、

「はいよーっ!」

遠くの山々を眺めても全て真っ黒い雲が張り付いている。

これは山から離れなければどこに移動しても同じ、という判断だった。

そしてその判断は正しく、

空知平野は晴れていた。

岩見沢市の「利根別自然休養林」の麓に到着しても、

良い天気でホッとさせられる。

不安定な天候の中では、

こんなところも視野に入れて行動する。

  いつもと同じく岩見沢公園のパークゴルフ場横から入山した。

反時計回りに歩いてきた休養林内のコースを、

今回は時計回りで歩いてみることにした。

スタートして間もなくまだ歩いたことのないコース分岐となり、

今は進入禁止のテープが張られているそのコースに足を踏み入れた。

すると早速笹に覆われて踏み跡が消えかけている。

更に進んで行くと、踏み跡が完全に消えているところもあり、

勘を働かせて進路を決める場面があった。

「公園を歩いているはずなのに、

なんで藪漕ぎなんかしなきゃなんないの~?」

と言いたげなHiromiがついてくる。

なんだかやたら長く感じた藪漕ぎを終えて遊歩道へ。

あとは小さなアップダウンをいくつも越えて歩を進める。

今年ここでトレランの大会が行われたとHiromiが言う。

なるほどトレランには最高のコースと思われる。

歩いていて気付くのだが、

我々がこの休養林を歩いているとき、

これまで誰にも出会ったことがない。

この日も同じで人っこひとりいない。

岩見沢市と隣接しているというのに、

なんとも不思議でならない。

 

 長い遊歩道を時計回りに歩いていくと、

やがて目の前が突然開け、

広い「萩の山スキー場」の上部に出る。

この風景が広いとこ大好きな私は好きだ。

そのリフト終点で、

前日頂いた高校時代の恩師の遺品の一部である「滝川高校」校旗を広げた。

これまで長い間暗い押し入れの中で保存されていたものだろうと、

天日に当ててやりたくてザックに入れて歩いた。

懐かしい滝川高校校旗だが、

この先これをどうしようかねえ・・・

 スキー場からは短時間で駐車地に戻った。

後片付けを済ませて車を走らせると、

楽しませてもらった休養林の上空を真っ黒い雲が覆っていた。

早朝まで留まった樺戸山地も同様だ。

そしてHiromiを自宅に送り届け、

我が家へと向かう道中で土砂降りの雨となった。

本当に不安定な天候だ。

その後夕方いつものように「サイゼリヤ」へ。

久しぶりにToshiを交えて「乾杯」!

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2019.8.31 『富士形山』(638m)  また廃道だ!

 週末の雨予報が遂に5週連続となった。

であれば、またそんなときにしか狙わない山に挑んでみることにした。 

増毛山地の南端に位置する『富士形山』に初めて登ったのは、

もうかれこれ20年近く前になる。

私がデジカメを持ち歩くようになって19年。

そのデジカメを手にして間もなくこの山に登ったことを覚えている。

積雪期でスキーを使用して登った。

その後数回登ったがいずれも積雪期で、       

そのたびに「いつか無積雪期の林道を歩いてみたい」と思ってきた。

 

金曜の夕方Hiromi を拾って、

新十津川町吉野へ移動して車中泊。

翌日の雨予報に気を許して、

午前0時までゆっくり酒を楽しんだ。

そして土曜の朝目覚めたのが、  

 

なんと7時だったのだが、 

それでも眠気がひどく、

結局起きたのは8時だった。

 

 吉野地区と南幌加のそば畑を結ぶ林道の、

ルウク林道分岐まで車で入り、

そこから9時30分、徒歩でスタートした。

林道はよく整備されており、実に歩きやすい。

歩き出して間もなく伐採地が現れた。

うっそうとした樹林帯の中で、

突然現れる広い景色にはホッとさせられる。

林道はゆっくりゆっくり高度を上げていく。

そして西向きの進路が北方向に変わってしばらく進むと、

10時55分、予定の分岐に達した。

ここまで4.5km。

ところがここからの林道が藪の中。

ここも廃道だ。

しかし、雨具を着用すれば藪を漕いで進める。

でも無理!

暑すぎる。

その時点で汗ダラダラだ。

今年既にダニに2回咬まれ、

ウルシにもかぶれてひどい目にあってきたHiromi は、

とっくに「止めよモード」!

リタイアを決めた。  

今度は雨具を着用しても涼しい時期に挑んでみよう。

暑い中を下っていると、

雨がポツポツと降りだしたと思ったら、

一気に土砂降り!

あっと言う間に全身ずぶ濡れ。

ただ我々の場合は軽装だから・・・

 

12時05分、駐車地。

おかげで時間ができたので、

今年2月に92歳で亡くなられた、

高校時代の恩師の奥さんを訪ねることにした。 

トイレットペーパーとティッシュを買ってね。

ひとりで買い物に出かけてトイレットペーパーやティッシュを買い込むと、

他には何も持てなくなってしまう。

だから時々それらを届けている。

奥さんは今年10月の誕生日を迎えると、82歳になられる。 

 2月から独り暮らしとなり、

心配してきたが、思ったより元気そうで何より。 

いつものようにしゃべりまくる奥さんの話しを聞き、

亡くなられた先生の遺品を一部頂いておいとました。 

 

 

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