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2020.10.30 『平和』(413m)  今日も紅葉の名残を楽しむ

 今日も夕張に出かけ、

市内にある未踏の三角点を求めることにした。

今朝夕張市清水沢から、

「清水沢川」に沿う林道に入った。

この林道は短く1kmほどで「清水ノ沢ダム」に至る。

ダムの手前300mほどの空き地に車を止め、

徒歩でスタートした。

周囲はまだ紅葉の名残が見られる。

広葉樹の中で最後まで葉が落ちずに残るのが、

モミジなんだと知った。

今更ではあるが・・・

真っ赤なモミジは美しい。

 「清水ノ沢ダム」で林道が通行止めとなっているが、

ここに警告標識などは必要ない。

その先に車で立ち入ろうにも、

廃道でひどい状態だ。

ちょうど1年前にHiromiとこの奥に入ってみたが、

ほとんどの部分で草を漕いで歩いた。

目指す『平和』はダム湖に沿って伸びる、

地形図にはないこの荒れた林道の、

すぐ北側にあるのだが、

小さな湖の風景を眺めるべく、

草を漕ぎながらしばらく進んでみた。

しかし紅葉も終わってしまったので、

期待した風景は望めず、

戻って急斜面に取り付いた。

一気に150m登る急斜面に、

ピッケルを突き立てて進む。

ピッケルがなければ四つん這いで登る状況だ。

そしてCo.400で傾斜が落ち、

笹の緩い尾根筋に出た。

あとは少々濃い笹を漕いでピークを目指す。

200mほど笹漕ぎをして、

四等三角点「平和」

樹木が多く見通しは良くない。

それでも広葉樹の葉が落ちてしまった分、

木の間越しにいくらか遠くの景色が見えていた。

三角点標石の周りをきれいにしてやり、

早めの昼食を摂っていると、

雨がポツリポツリと落ちてきた。

天気予報では午後雨が降り出す、

とのことだったが、

そな予報なぞ当てにはならない。

惣菜パンとカップ麺の昼食を済ませ、

尾根筋を下山し始めると、

雨足が強くなって本降りとなった。

そんな中を下っていても、

紅葉の名残は美しく、

ついカメラのシャッターを切ってしまう。

盛期の華やいだ紅葉はもちろん美しいが、

こうして辺りが寂しくなりつつある中に残る、

ちょっと寂しげな紅葉もまた美しい。

 雨の中だと下山後のかたずけが大変だ。

このあともう一座に登る予定でいたが、

モチベーションが下がり、

片付けを済ませて帰途に着いた。

 

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2020.10.29 『鬼首山』(641m)  紅葉の名残が美しく・・・

 私は今日から6連休。

この日は先月からKasaneと山に登ることを約していた。

Kasaneは仕事がら平日休みがほとんどだ。

シフトが決まっていて、

休みは申告制のようだが、

あえて土日には休みを入れないと言う。

理由は土日だとどこも混んでいるからだそうで、

「土日は休みを取りたい人にゆずります」とのこと。

そんなKasaneはひじょうに活動的で、

常にあちこち走り回る。

それは山だけではなく、

興味の触手が色々働くからで、

今年2月に納車になった新車Swiftの走行距離が、

既に32,000kmに達していた。

私のハイエースが昨年の4月からで、

現在37,000kmだから、

年内に追い越される勢いだ。

そこでKasaneが言う、

「こんなに走るんなら新車なんか買わなきゃよかった~」

もうおっそい~

 今日はKasaneと穂別の夕張寄りの山に登ることにしていた。

そこで表大雪の麓からやってくるKasaneと、

穂別稲里地区の樹海温泉「はくあ」駐車場で合流することにしていた。

9時半にKasaneが到着するであろう予測し、

15分前に現着した私。

外に出てストレッチをしだすと、

バーン! バンバーン!!  

バンババンババーン!!!

すごい銃声だ。

この連発を何度も繰り返す。

通常はバーンと一発聞こえると、

長らくし~んと静寂の時が続くのだが、

今回は連発に次ぐ連発!

私が想像するに、

エゾシカを狭い区域に追い込むことに成功したハンター達が、

いっせいに発砲したのではないか?

そんなものを近くで聞いてしまっては、

とてもその辺りの山には入れない。

予想通り9時半に到着したKasaneに事情を話し、

夕張市内に移動して『鬼首山』に登ることにした。

『鬼首山』に興味があったKasaneからは、

その変更に快諾を得た。

 前置きが長くなったが、

10時15分、夕張市鹿ノ谷の夕張川河畔から、

徒歩で農道をスタートした。

この辺りは有名な「夕張メロン」栽培農家がほとんどだ。

農道から林道に入ると、

予想通りまだ紅葉の名残が美しい。

林道に入ってすぐ笹を漕いで尾根に取り付いた。

ここから稜線近くまでは藪はなく、

どこでも歩ける状態だ。

そして紅葉が美しい。

ネイチャーガイドを仕事としているKasaneは、

自然の中にいると何でも興味を持つ。

突然先行する私に後ろから、

「○○キノコありましたーっ!」

って、興味ねえし・・・

「袋あるのか?」

「あります! あ、やっぱり下さい!」

「あるなら出せやあ・・・」

 

 また、登れそうな大木が現れると、

それに登れるところまで登ってみなくては気がすまない。

ぶどうの太いツルに出会うと、

思いっきりぶら下がってみなくては納得しない。

おもしろいやつだあ!

但しそんなこんなでなかなか進まず・・・

 藪の薄さは稜線が近くなるとガラリと変わる。

みるみる笹が濃くなり、

とうとう全身をすっぽりと飲み込まれてしまう。

そんな状況でもKasaneは前向きだ。

「女性は背が低い分、笹に潜って茎を分けてスイスイ進めるんです」

四苦八苦して稜線へ。

あとは丈の低い笹の中を気持ちよく歩く。

Kasaneも「ああ、楽に歩ける~」

そしてもう葉が落ちてしまって、

夕張の街が見えるのを目にして、

感嘆の声をあげていた。

 12時30分、『鬼首山』(二等三角点:紅葉山)。

どうりでもみじが美しいわけだ。

Kasaneは頂上の「鬼首山」私設標識が気に入り、

私に写真を撮ってくれと申告してきた。

昼食を摂っていると雨が降りだした。

しかし長くは続かずに止んでくれたので助かった。

 下山は登路のルートをそのまま下り、

深い笹の海を越え、

また紅葉の美しさを楽しんだ。

そしてKasaneは更に遊べるところを見つけて遊ぶ。

ホント自然児だ!

ゆったりのんびりした山歩きを楽しんで、

14時30分、駐車地。

楽しかったねえ!
Kasaneは「また休みをれんらくしま~す!」

と言ってまた遠路を帰っていった。

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2020.10.24 『鷲の沢』(355m・三等三角点)  紅葉と渇水したダム湖の風景

 昨日『幌向炭山』下山後、

同じく栗沢町美流渡から「幌向川」ダムに移動した。

このダムにはキャンプ場があり、

もう夜間は寒いこの時期になっても、

幾張りかのテントが設営されていた。

今年のキャンプブームがまだ続いているのか?

また渇水期になったダム湖の水はなく、

それがまたこの時期ならではの、

紅葉を交えた風景を見せてくれる。

 キャンプ場の駐車場に車を置き、

徒歩で林道ゲートをスタートした。

ただ今年の夏ここを訪れた時に、

鎖が張られ施錠されていたゲートはなくなっていた。

代わりに狩猟による入林規制の貼り紙だ。

思えば先ほどの『幌向炭山』で、

バーン!

という銃声が聞こえていたっけ。

この時点で昼を過ぎていたので、

ハンターが皆山から出てしまっていることを願いつつ、

「みるとまっぷ沢1号橋」を渡った。

この橋の上からは北西方向に、

目指す『鷲の沢』の頂上部が見える。

そして橋を渡りきったところが林道分岐となっており、

これを左に入る。

すると最近そこを車が走った痕跡がなく、

ハンター達は分岐を直進し、

ダム湖の奥へと入っていくのだということがわかった。

それを知ってホッとした次第だ。

 林道は周囲を紅葉に彩られて美しい。

こういう林道を歩くのは実に楽しいものだ。

大きく蛇行しながら高度を上げて行く林道を、

Co.260で離れて藪に入った。

笹に覆われた古い作業道跡を200mほど歩いて、

ピークから南西に派生する尾根に取り付いた。

笹に覆われた尾根を登って行く。

たいした距離ではないので、

そう時間がかかることなく、

三等三角点:「鷲の沢」

ここで下降の進路を登路の尾根筋ではなく南に取る。

少し下っていくと、

突然樹木がなくなり、

東から南、そして西方向の視界が一気に開ける。

この風景は見事なもので、

紅葉に彩られた今がまたいい。

そんな素晴らしい眺めをしばし楽しんで、

南向きの急斜面を草木につかまりながら下った。

そして少々の藪漕ぎで林道へ。

このあとは大きく蛇行する林道を、

ショートカットでつないで下った。

するとその中にも美しい紅葉が広がり、

なんだか特をした感じだ。

林道の最下部までショートカットを重ね、

あとは淡々と林道入口まで歩いた。

この頃になると風が強く吹き、

後片付けも落ち着かない。

なのに隣りのキャンプ場では、

焚き火をしている人がいるようで、

白い煙が強風に飛ばされていた。

火事にならないことを願い、

その場を離れて帰途に着いた。

 

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2020.10.24 『幌向炭山』(361m)  期待通りの紅葉だ!

 この週末はHiromiが母さん孝行で、

一泊の小旅行に出かけるため、

単独でまた紅葉を楽しむことにした。

 今日の天気予報は、

少々雨に当たりそうな気配も感じられたのだが、

結果は降られることなく、

美しい風景を見ながら、

楽しい山歩きができた。

 今朝家を出て栗沢町美流渡に向かった。

さびれゆく美流渡の市街地から、

「石油の沢川」に沿って北に伸びる林道に入った。

そして林道入口に駐車地を見つけた。

この林道はゲートがないので、

往来は自由にできる。

駐車地から徒歩でスタートすると、

曇り空から日が照りだし、

紅葉に染まった周囲の山々の色が際立つ。

スタートして500mほどで分岐が現れ、

これを左に入った。

この枝道は前回見過ごしてしまった。

既に廃道でそこに枝道があることに、

全く気付かなかったためだ。

ところが今回は伐採作業が入ったあとで、

地形図通りのはっきりとした道がつけられていた。

それを登って行くと、

伐採されたあとゆえ、

広々として景色がいい。

しかしその後は廃道と化した林道を進むことになる。

ただ、下部で美しかった紅葉が、

笹を漕ぐ沿道でも美しい。

そんな林道歩きを、

Co.180で切り上げて尾根に取り付いた。

尾根と言っても広いので斜面と言った方がいいか。

針葉樹林帯の中の斜面は、

薮がほとんどなく、

ただ急登に耐えることだけを強いられる。

しかしそれも100mほど高度を稼いで、

三角点ピークに続く尾根にのった。

その後も藪は薄く、

木の間越しに見える風景を楽しみながら歩き、

二等三角点:「幌向炭山」

このピーク付近もまた紅葉が美しい。

もみじが多いのだが、

真っ赤ではなくオレンジ色だ。

これがまた上品な美しさを醸し出している。

しばしその風景に見入って下山だ。

下山は登路のルートをそのまま下った。

前回は別ルートで下ったが、

今回は伐採された跡地に戻って、

再度風景を眺めたかった。

 今日は一人なので慎重に下る。

もし怪我をすると大変なことになる。

木の枝がやけにころがつて、

足元を不安定にさせる急斜面を下って林道へ。

そしてまた笹を漕いで広々とした伐採地に出た。

広い風景を目にするとホッとする。

そしてあらためて「いい風景だ!」。

伐採地の下部には素晴らしい紅葉の風景が広がっていた。

それらを写真に収め、

わずかばかりの林道を歩いて駐車地へ。

昼少し前だった。

続いて「幌向川ダム」へ。

 

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2020.10.22 『宇佐美』(194m)  やっちまった、デジカメこわしちまった!

 昨日の昼頃栗山町の『天狗山』を終えて、

駐車地で簡単な昼食を済ませ、

少し北の栗山町桜山地区に移動した。

そして貯水池「桜山池」の入口に駐車し、

エゾシカの防護柵扉を開けて林道に入った。

ここは「桜山池」を中心に、

大きく周遊できるように林道が付けられている。

なかなか楽しい林道歩きが楽しめる。

 歩き出して間もなく広く伐採された風景に出会う。

そこに生協が植林をしたそうだ。

伐採風景は広くて気持ちがいい。

ただ伐採地ゆえ立木がほとんどないため、

紅葉した風景を楽しむことができない。

歩を進めると伐採地を抜けて樹林帯に入る。

白樺の林で所々に赤いもみじの葉が見える。

そな風景を楽しんで歩いて行くと、

このルート中の三角点ピークである「宇佐美」が、

林道のほんの目の先に現れる。

少々の笹をかき分けて、

三等三角点:「宇佐美」

この三角点は四等だと記憶していたが、

後で調べてみると三等だった。

標石を確認して再び林道に戻る。

そして更に先へと歩を進めると、

やがてまた広い伐採地に出る。

辺りはクヌギの木が多いため、

葉が黄色か茶褐色だ。

それでも紅葉というのは美しく、

調子こいて三脚を立てて自画像を撮り、

振り向いてみると三脚がバッタリ倒れていた。

あっちゃ~っ!!

拾い上げたカメラは全く作動せず・・・

数年ぶりにやってしまった。

いや、前回同様のことでカメラを壊したのは、

もう11年前の『エサオマントッタベツ岳』の滑でのことだった。

その後も何度か倒してはきたが、

いずれも下草やハイマツといった、

下地が柔らかいところでのことだった。

まあ悔やんでもしょうがない。

その後はスマホで何枚か写真を撮って、

淡々と歩き「桜山池」に下った。

ただ最後の送電線下を歩いた時、

その周辺で新たな伐採作業が、

今始まったことを確認した。

重機が数台入って木々をなぎ倒していた。

間近で木を倒す音はものすごく、

バキバキーッ!

それが予定と逆側に倒れようとするものなら、

重機の力で強引に引き戻すのだ。

高さが数十メートルもある木がだよ。

誠に迫力ある作業をしばし呆然と見た後下った。

低山での紅葉は時間が許す限り、

このあともほそぼそと楽しむつもりだ。

 

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2020.10.22 『天狗山』(330m)  やはり紅葉が美しかった

 今週も今日から休み。

注文は少しずつ増えてきたが、

まだ一週間をフルに出勤して、

製造、出荷するほどの量はない。

 今年は近郊の低山や里山の三角点を求めて、

ずいぶん登り歩いてきた。

そしてその多くが広葉樹林帯を広くもつ山々で、

紅葉の時期にはさぞ素晴らしい風景を、

楽しませてくれるだろうと思い続けてきた。

そんな中で今日は栗山町の二ルートを選んで、

午前と午後に分けて歩いてみることにした。

 今朝ゆっくりと家を出て、

栗山町南角田に向かって車を走らせた。

多良津川に沿って伸びる、

「不動の沢林道」入口に駐車。

10時近くにスタートした。

林道入口から既に紅葉が美しい。

直線的な林道を進んで行くと、

エゾシカの防護扉が現れるので、

自分で扉を開いて中に入る。

ん!?

「中に入る」? いや、「外に出る」?

 

 紅葉はほとんどが黄色で、

たまに赤が入って美しさを引き立たせる。

車が来るわけではなく、

誰かが来るわけでもない林道を、

ただひとり紅葉を楽しみながら歩くことの贅沢さ!

そんな幸福感を感じながら歩き、

約1kmちょっとで林道ゲートが現れる。

このゲートは開放されることがなく、

山菜のシーズンも閉じられたままだった。

 緩やかに登って行く林道は、

Co.150で傾斜を増して高度を稼ぎ出す。

そしてCo.200で「天狗山林道」と出合う。

ただこの「天狗山林道」は地形図に載っていない。

「天狗山林道」は下山の時に使うこととし、

「不動の沢林道」を更に進む。

一旦高度を30mほど落とした地点に、

北海道電力が整備する、

送電線の保守管理用刈り分け道が現れるので、

これに入って急な傾斜を登る。

すると間もなく視界が開けて、

辺りの色付いた山々を眺められる。

刈り分け道はその後また樹林の中に入るが、

長くは続かず開けたところへ!

すると前方に目指す『天狗山』の頂上部が姿を現す。

全体が黄金色に輝いている。

その後登りきって「天狗山林道」に上がる。

そして目の前が頂上への取り付き点となるが、

なんだかピンテが必要以上に付けられている。

以前はなかったものだ。

誰かが新たにゴチャゴチャ付けたのだろう。

必要最小限でよいものを・・・

 最後は薄い笹を漕いで頂上に至る。

この頂上付近には赤いもみじが誇らしげに萌えていた。

四等三角点:「天狗山」

木の間越しに田園風景が見える。

 

 下山は「天狗山林道」に下りて、

しばらくそれを歩き、

合流点から「不動の沢林道」を下った。

下るほどに空の雲が割れ、

日が差すようになった。

紅葉は日の差し加減で、

その美しさがずいぶん変わる。

この山での紅葉は、

昨日のように晴天だったならば、

もっともっと映えたことだろう。

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2020.10.18 『佐々山』(324m)  夕張の隠れた展望台へ

 昨日(日曜)の朝は夕張市紅葉山の、

『空池山』(からいけやま・560m)麓で目覚めた。

辺りは霧に包まれて真っ白だ。

夕張川の湿った空気がもたらすものだろう。

この前日の朝もやはり霧に包まれていた。

 この日は『空池山』に登る予定でいた。

そして「ヤマヨ沢林道」ゲートまで入って準備を始めた。

そこで何気なく目を向けたゲートに、

「狩猟解禁」の貼り紙があり、

「土日は危険なため一般者の入山禁止」と。

既にゲートを越えて、

ハンターが入っているかもしれないと思うと、

当然中止せざるを得なかった。

今年もそんなシーズンがやってきたのだ。

それでどうしようかと考えたとき、

直近の『佐々山』が浮かんだ。

この『佐々山』には先日一人で登ったが、

最初から最後まで雨の中だったので、

再度晴天の中で登ってみたかった。

また、Hiromiは未踏なので、

登路で目にする『仲勃山』方面の、

雄大な風景を見せてやりたかったこともある。

 『佐々山』には前回藪漕ぎで登ったが、

今回は前回の下山で把握した林道と、

北海道電力の送電線保守管理用の、

刈り分け道をつないで登ることにした。

車は川向地区の「佐々山林道」ゲートの横に止められたが、

ウェットな地面が緩んで汚い。

しかしそこを除くとこの辺りはみな、

農家の所有地で駐車できる場所がない。

 霧が晴れぬ中を「佐々山林道」に入った。

林道沿線の樹木はそこそこ紅葉が進み、

色とりどりの美しい風景を見せてくれる。

林道は『佐々山』の西側を、

大きく巻いてほぼ南に向かう。

そして約1.5kmほど進んだところで、

左手の刈り分け道に入った。

この道は最初うっそうとした松林の中で、

陰湿な感じがするのだが、

Hiromiはその雰囲気が好きだと言う。

しかしそんな林はすぐに切れて、

急な笹原の中に刻まれた刈り分け道となる。

ここからはグイグイ高度を上げ、

アッという間に背後に雄大な風景が広がる。

紅葉に彩られた『仲勃山』とその裾の樹林帯だ。

また目の前の木々の紅葉も美しく、

Hiromiと二人してうっとりと眺める。

 刈り分け道は送電線の下をくぐると、

間もなく笹原を終えて樹林に入る。

そこからの道はきっちり作られた作業道のようだ。

そして紅葉はあくまでも美しく、

歩いて行くのが楽しい。

もう『佐々山』にはひと藪漕いで、

すぐに到達できる位置にいるが、

しばらく作業道のような道を進んでみることにした。

結果、300mほど美しい木々の中を進むと、

突然送電線の鉄塔下に出て、

一気に視界が開けた。

これには二人とも驚いた!

まさかこんな風景を見られるとは・・・

夕張川沿いの下界はいまだ霧が晴れず、

それが雲海の景色となっていた。

夕張で雲海が見られるとは、

思いもしなかった。

また山々の紅葉も美しい。

ここでもまたしばらく目にするものを楽しんだ。

この日はここに登って本当に良かった。

 美しい風景を堪能したあとは、

300mほど戻って小尾根に取り付き、

少々の藪漕ぎを経て、「四等三角点:佐々山」

残念ながらこのピークからの展望はない。

 下山も登路のルートをそのまま引き返した。

歩きながらHiromiと「登ってよかった」を連発。

林道ゲートに到着後は、

汚い足元を避けるべく、

夕張川の河畔まで移動して後片付けをした。

その後はいつものように帰宅して片付けを済ませ、

夕方「サイゼリヤ」でカンパイ!

 

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2020.10.17 『人漁山』(にんりょうやま・487m)~『十三哩』(じゅうさんまいる・258m)  夕張で紅葉を楽しむ!

 今回の週末はホームグラウンドの夕張で過ごした。

もう紅葉が進んで見頃を迎えた。

夕張の紅葉は見逃したくない。

 金曜の夕方Hiromiを拾って、

栗山町の端っこで車中泊。

寒くなってようやく虫もいなくなった。

今年はいつまでも暑い日が続き、

アブやハエがしつこくつきまとって、

不快な山行や車中泊が続いた。

 土曜の朝7時45分、

夕張市十三里の高速自動車道下の、

牧草地入口駐車地をスタート。

まずはJRの線路に沿った町道を、

700mほど南に向かって歩く。

そして藪へ。

少々藪を漕ぐと高速自動車道下の、

「夕張13」のトンネルをくぐる。

くぐった地点からすぐ 急な笹の斜面に取り付く。

笹を漕ぐが長くは続かず、

作業道が現れるので、

それを利用して高度を稼ぐ。

そしてCo.250で林道へ。

次はこの林道を利用して奥行きを稼ぐ。

辺りは期待通り紅葉が美しい。

林道はヘアピンカーブを描き、

それを回り込んだ辺りで尾根に取り付いた。

ただその尾根には新たな作業道が走っており、

また楽をさせてもらうことになる。

この尾根を登りきったあとは笹を漕いで歩くが、

笹の抵抗は強弱を繰り返す。

しかしまた伐採地が現れ、

作業道を利用できる。

そして最後は笹藪へ。

濃くて抵抗の大きい笹藪は、

我慢して登り西側にまわりこむと薄く、

丈も低くなった。

あとは一直線でピークへ。

素晴らしい晴天に恵まれ、

木の間越しに見える風景が美しい。

9時30分、四等三角点「人漁山」

ここに立つのは3度目だ。

このあと『鬼首山』(641m)に向かう。

北向きの尾根を下っていく。

木々の切れ間から、

夕張山地の明峰が見える。

一旦50mほど下って登り返す。

この登りは結構な笹漕ぎだ。

見えない足元の倒木がこわい。

強引に歩を進めたが、

Co.510、『鬼首山』に続く尾根にのったところであきらめた。

笹が濃すぎる。

行きはいいが帰りが怖い。

10時20分、予定を『十三哩』に変更。

濃い笹を漕ぎ、

Co.350で一旦林道に下りた。

そして林道をしばらく歩いて行くと、

広い土場があったので、

11時30分、そこでラーメンタイムとした。

良い日差しの中、

地面に濡れた雨具を広げて乾かした。

それからまた林道を歩き、

Co.300まで下って再び藪の尾根へ。

笹を漕ぎながら尾根に沿って緩やかに下り、

12時35分、四等三角点「十三哩」(じゅうさんまいる)

今年の冬ここに立っているが、

そのときはこの点名を、

「十三里」(とみさと)と勘違いしていた。

十三里はこの麓の地名だ。

「里」の字に「口」ヘンがついていたことに、

そのときは全く気付かなかった。

最後は変わらぬ笹を漕いで、

13時10分、駐車地。

紅葉は期待通りだし、

また夕張の山のある部分の、

新たな状況が把握できたことに満足。

追分「ぬくもりの湯」へ汗を流しに走った。

この入浴をするために走り回るのが大変だ。

かつては夕張に温浴施設が二箇所あって、

どちらに入ろうかと、

思案した時代もあったと言うのに、

今は市街に向かわなければ入浴できない。

夕張がだんだん不便になっていく。

経済破綻をきたした街としては、

致し方ないことか・・・

「ぬくもりの湯」で汗を流し、

また夕張に戻って車中泊とした。

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2020.10.11 『御園北』(みそのきた・195m)  原風景の中で思うこと

 日曜の朝は私の原風景の中で目覚めた。

心配した雨が落ちずに助かった。

そしてこの朝の外気温が12℃。

前日は3℃、前々日は6℃の中で朝を迎えたので、

3日ぶりに暖かい中でゆっくり休むことができた。

また何よりも原風景の中ということが、

心身を休ませてくれた。

 ここは栗山町の東端、御園地区。

私は幼少の頃、特にもの心がついて就学前まで、

この御薗からすぐ近くの南学田に住んでいた。

そしてもの心がついた頃から山に目が向いており、

この辺りの緩やかな低山地帯を眺めて、

「いつかあの風景の中に行ってみたい」と思っていた、

それから60年を経た今、

自由にその風景にとけ込んでいる。

幼心につちかった思いというのは、

決して忘れえぬもので、

その風景の中を歩くことが実に楽しい。

また、その中を歩きながら色々なことを考える。

 私は昨年まで無積雪期はほとんど登山道を歩いてきた。

ところがここ1年は藪漕ぎばかり。

きっかけは夕張の低山だった。

積雪期に夕張の市街地に隣接する800m超峰を全て登り、

同時に700m超峰も登り終えた。

では次に何をしようかと考えたとき、

「じゃあ夕張市の三角点を求めて歩いてみるか」、

という結論に達した。

それまでは三角点なぞ全く興味がなく、

名のない山でも登りたいと思う山に登っていた。

私には何かをやり遂げたいという目標がない。

しいて言うならば「5,000回登山」くらいか。

とにかく山が好きで、

山に身を預けていることがここち良い。

そんな私であるから、

いざ三角点を有する山を求め出すと、

その等級(1~4等)にもこだわらない。

とにかく登って三角点標石と、

そこから目にするものを楽しみたい、

ということだけだ。

それでこの1年どれくらいの三角点標石を、

実際に登って目にしてきたことか。

私は登る回数が人と比べて極端に多い。

トレーニングも山登りと決めて登っている。

そんな1年だったが、

気付いてみると膝の痛みが消えていた。

私の膝はここまで4,000回近く登り続けた影響で、

軟骨がすり減り少々痛みが出始めていた。

それが藪漕ぎばかりで、

常に柔らかいところを登下降してきたことがよかったと思われる。

であるならば、尚更藪漕ぎはやめられない。

決して好きなわけではないのだが。

このように昨年65歳の高齢者となって転機が訪れたのだが、

Hiromiには申し訳ない面がある。

私はHiromiと知り合った7年前より以前に、

登山道のある山々にずいぶん登り歩き、

正直もう登りたいと思うところがない。

しかしHiromiにはまだまだメジャーな未踏峰が残っている。

従ってそういう山にも連れて行かなければ、

と思うのだが、とにかく足が向かなくなってしまった。

今では山で人と出会うことすら、

おっくうになってしまっている。

そんな私に期待できなくなり、

Hiromiは最近女子会を結成し、

メジャーな山に登りだした。

それは自由にして欲しいと思う。

 この日ひとりで原風景の中を歩き、

思うところを綴ってみた。

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2020.10.10 『於曽牛山』(おそうしやま・898m)  急登の一本尾根を登る

 金曜の『エチナンゲップ山』のあと、

翌日予定の『於曽牛山』近く、

「額平川」の河畔で車中泊とした。

寒くて夜はエンジンをかけずに、

なんとかがんばるのが大変だった。

そして22時ころ就寝だがやはり寒く、

うとうとしたまま朝を迎えた感じだ。

温度計を見ると3℃。

寒いわけだぁ~

しかし今から冬用のシュラフを使うのはもったいないしぃ・・・

 この朝『幌尻岳』に向かう町道「豊糠糠平線」の、

「岩内橋」から約1.5kmほど進んだところから、

「寿都似林道」に入った。

ところがこの林道は、

両側の笹が伸びて車の 側面を擦るので、

すぐにバックした。

車の側面を傷つけたくはない。

それで町道を200mほど戻ったところに、

広い駐車スペースを見つけて「ホッ・・・」。

 7時50分、「寿都似林道」入口。

林道を歩いていくと、

すぐに額平川を渡る橋が現れた。

橋の欄干にはひらがなで、

「すどにばし」と表記されていた。

この林道奥には『寿都似山』(点名:すつにやま)がある。

また流れる川は「シドニ川」だ。

どうして読み方が違うのかねえ・・・

「すどにばし」を渡って間もなく、

8時10分、右手の尾根に取り付いた。

ここも植生が予想通りで、

下草が薄くて気持ちよく歩ける。

ただ地形図を見ると、

一本のスッキリした尾根ではあるのだが、

等高線が狭く混み合い、

傾斜のきつさが伺える。

それで今回はピッケルを用意した。

そしてそれは正解で、

ずいぶん助かった。

尾根は地形図通り斜度がきつく、

一歩一歩ゆっくりゆっくり登っていく。

この老体には堪える登行だ。

一気に(実際には休み休み)350mの急登に耐え、

ようやく傾斜が落ちてホッとする。

そして地形図上の「627m」標高点。

しかしまだ全行程の3分の1に過ぎず、

先が思いやられる。

その後また急登となり、

その後は緩急を繰り返すパターンとなった。

また、Co.700辺りからは笹が出て、

それは高度を稼ぐほどに濃くなっていった。

その中にはシカ道が現れたり消えたり・・・

人の踏み跡のような形跡も、

現れたり消えたりを繰り返す。

そしてようやく、

10時50分、『於曽牛山』(二等三角点)。

三角点標石が笹に埋もれていたので、

早速周りを刈り取りきれいにしてやった。

二等三角点からの展望は、

木々の間から冠雪した『幌尻岳』をはじめ、

『戸蔦別岳』から『北戸蔦別岳』、

更には『1967m峰』から 『ピパイロ岳』まで見える。

また近い位置には『チロロ岳』や『二岐山』などが、

手に取るように確認できた。

 下山はまたピンテを回収しながら下る。

傾斜のきついところは木々につかまったり、

手を地面につくば面も。

単独だと怪我をすると大変なことになるので、

いささか緊張の下降だ。

しかしながら、

それでも下部で登路の尾根を外れて下った。

一本筋の通った尾根でも、

下降となるとわかりにくい箇所があるものだ。

結局登路の取り付き点から、

200mほど奥で林道に下りた。

そして確認できた、

そこに林道の決壊箇所があり、

この林道が既に廃道となっていることを。

林道入口からわずか1.5kmほどしか車で入れない。

どこもここも林道は、

現地に行って確認してみなければ、

それが利用できるのかわからない現実が続く。

従ってこの奥に進むためには、

自転車か徒歩しか手段がないと言うことだ。

『寿都似山』が難しくなった。

 13時05分、駐車地。

きつかったがいい山だったあ!

麓の豊糠から見る姿もなかなかいい。

このあと翌日の天候がはっきりしないし、

もう寒いところでは寝たくないという思いで、

とりあえず栗山まで戻った。

 

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