北海道の山野でとことん遊ぶ!!
I am Amigo!
2019.4.28 『神居尻山』(947m) 豊富な残雪の山を楽しむ
いよいよ始まった10連休。
私は28~7日までの10連休。
現在非正規労働者の身なので、
その間の賃金はないが、
もう金より時間の方が大切な年代となった。
従って大歓迎の10連休だ。
ただ、その影で休めずに働き続ける人々が、
たくさんいることを忘れてはいない。
そんな人たちには申し訳ない気持ちになる。
土曜休みがなかった私の4月だったが、
毎週日曜日に晴れてくれて、
Hiromiと二人で美しい風景の中を、
ずいぶん楽しませてもらった。
そんな4月最後の日曜日は『神居尻山』に登った。
『神居尻山』は私にとってもHiromiにとっても、
「好きな山ベスト10」に入る楽しい山だ。
土曜の終業後、Hiromiと出かけて『神居尻山』麓で車中泊。
夜は冷え込み、マイナス5℃まで対応のシュラフでも少し寒かった。
また夜中に車が揺れたのを覚えている。
地震だった。
日曜の朝起きると空は快晴だ!
また今回も晴天に恵まれたことを感謝!
準備を整えて道民の森神居尻地区に入っていった。
まだ公園はオープン前で立ち入り禁止処置が取られたままだ。
車道の雪は完全に融けており、
奥の宿泊施設まで車で入ることができた。
ただ、そこから先はまだ雪に覆われた部分が多く、
車では進めない状況だ。
6時ちょうど、駐車地をスタート。
当初は沢沿いに進み、『神居尻山』の北面を直登するつもりだった。
ところがこの一週間における融雪が予想以上に進み、
沢が完全に開いてしまっており、
靴中を濡らさずに登れる状態ではなかった。
それで夏道のAコースを登ることにした。
積雪期にも登ってきたこのコースは、
風景の美しいところが多く、
歩いていて楽しい。
おまけに素晴らしい快晴だ。
また空気が澄んでおり、遠くの山々がはっきり見える。
特に北の増毛山地は純白に輝き、
何とも言えない美しさを見せつけている。
足元の雪はよく締まっており、
大変歩きやすいのだが、
そこはやはり雪面ゆえ、夏道のように速くは歩けない。
北から南に向かう尾根の頭に上がると、
東側の景色が見渡せるようになる。
遠く表大雪や十勝連峰も見えている。
そんな美しい風景が広がるたびに、
Hiromiが歓喜の声を上げる。
そしてシャッター、またシャッターをカシャッ!
南に向かう尾根は高度を上げながら進み、
やがて『神居尻山』と『ピンネシリ山』を結ぶ稜線にぶつかる。
この稜線への雪庇が小さく、
難なくその上に上がることができた。
この雪庇は以前数mの高さの壁になっていたことがあり、
両手両足をその垂直の壁に突き刺してよじ登ったことを思い出す。
今年はいかに雪が少なかったかということだ。
稜線に上がると西に『神居尻山』の頂上が見える。
かなり融雪が進んだその姿がまた美しい。
稜線歩きは楽しい。
ぐるり遮るもののない山岳風景を楽しみながらの歩行だ。
そして9時05分、『神居尻山』。
快晴、無風!
ここに来てようやく先日登り歩いた浜益山塊の中から、
『幌内山』、『円錐峰』などの姿を確認することができた。
しばし360度遮るもののない風景を楽しんだあとは、
夏道のBコースを下る。
頂上からBコース側は更に融雪が進んでおり、
結構登山道が露出していたので、
滑落の危険はほとんどなかった。
ただ、最後に西斜面を車道まで下る際に、
雪がかなり固く締まって滑落の危険があったため、
アイゼンを装着して慎重に下った。
そして公園内の車道に下り立った。
そこでHiromiが「どこに降りるのかと思ったら、ここに出たんだァ・・・」。
11時ちょうど、駐車地。
う~ん、満足満足!
この後先週に続き、また札幌トヨペットに向かった。
この翌日いよいよ納車となるハイエースへ装備の積み替えをするためだ。
それが済むとトーゼン締めは「サイゼリヤ」!
今回も晴天の中を登ることができたことに感謝!
2019.4.21 『625m峰』~『604m峰』~『613m峰』 増毛山地の南端を歩く
週一しか休めない4月もとうとう最後の週となった。
先週と同じように土曜の仕事上がりを少し早めて帰宅し、
休みで待っていたHiromiを乗せて、
また浜益に向かった。
先週登り歩いた浜益の山々を、
北の増毛山地側から改めて眺めてみたいと、
先週帰宅してすぐこれを計画した。
地形図を見ると国道451号線の北側に、
浜益川の支流に添うように走る林道がある。
これを利用して3つのピークを周遊することにした。
土曜の午後6時半、
林道ゲートに着いてもまだ明るい。
日が長いというのは本当に気持ちがいい。
日曜の朝は早く起きられず、
7時05分、林道ゲートをスタートした。
なんかねえ、月曜から土曜まで働き続けると疲れる。
そんなことを言うと、
常に日曜日しか休めない方々のヒンシュクを買いそうだが、
私も64歳、グチらせてえ・・・
この林道は疎林の中に続き明るい。
そして500mほど歩くと浜益川の支流が現れ、
しばらくその左岸を歩くことになった。
目指すルートは右岸にあるので、
渡渉のチャンスを伺ったが、
この沢はそこそこの水量があって、
なかなか渡渉箇所が見つからない。
私一人ならどこでも走って渡ってしまうので問題ないのだが、
Hiromiにはそれができず、
絶対にゆっくり流れに足を浸して渡ることになるので、
必ず靴中に水を入れてしまう。
それがわかっているから渡渉が難しくなる。
しかし、地形図には表れない上流部まで歩を進めると、
水量が少なくなりなんとか渡渉を終えて右岸に上がった。
そしてすぐにでも目の前の斜面に取り付きたいのだが、
雪が融けて笹が立ち上がった部分が多く、
なかなか取り付く地点を見つけられない。
それでしばらく小沢を登り、
日陰になった部分で斜面に取り付いた。
急な斜面は長く続かず、木がまばらな樹林帯に入った。
ゆっくりゆっくり登って行くと、
やがて背後の視界が一気に開けた。
素晴らしい!
天気は雲一つない快晴だ。
8時50分、『625m峰』。
広い頂上は細い白樺の疎林の中にあった。
ここから稜線を西に進むと『知来岳』に至り、
更に進むと『奥徳富岳』~『群別岳』~『幌天狗』へと誘ってくれる。
それを今回は東に進路を取る。
一旦下って登り返して小ピークに立つが、ここはCO.600。
このピークからは樺戸山地の眺めがいい。
この後また一旦下降し、
広い大地をゆっくり登って行く。
そして9時40分、『604m峰』。
この頂上は先ほどの『625m峰』より更に広く、
どこがピークなのかわかりにくい。
しかし、ここに来てようやく増毛山地の核心部が姿を現した。
純白のその峰々は、そこに身を置くのも良いが、
こうして遠くから眺めるのも素晴らしい。
いつも人があふれていそうなその核心部には、
トンと足が向かなくなってしまった。
『604m峰』からはまた一旦下って、
10時ちょうど、『613m峰』。
ここに立つと国道451号線以南の浜益山塊が、
まるごと目に飛び込んでくる。
ただ、先週登った『幌内山』~『円錐峰』は、
北の『別狩岳』に遮られてその姿を見ることはできなかった。
しかし天気はいいし、
誰もいない二人じめの絶景に、
Hiromiともども大満足!
そしてここからの下山がまた素晴らしい。
純白の増毛山地を眺めながら下る。
極端に斜度がきつい斜面を避け、
ほどほどの部分を登山靴で滑る。
これがまた楽しい。
Hiromiはスキーが苦手だが黙って見ていると、
こういう場面では結構滑って降りるんだよねえ、転ばずに。
そんな楽しい下りは速い。
スタスタ、スイスイ下って登路に利用した沢へ。
今度は最初から左岸に下りたので、
そのまま左岸沿いに下って途中で昼食。
そして11時35分、駐車地。
以前からこの林道の奥に興味があったので、
今回の山行では大きな成果が得られて満足。
この後札幌に向かって車を走らせた。
実はねえ、大きい声じゃ言えないんだけどねえ、
この山行で私のザックの中には現金で400万円が入っていたのよ。
現ナマだぜ!
それは1月に発注したハイエースの支払いのために用意した現金だ。
そのハイエースがいよいよ29日、納車となる。
それをこのあとディーラーへ支払いに行ったのよ。
そこでHiromiと話したんだが、
現金400万円をザックに入れて山登りをした俺って、
ギネスもんじゃないか?
この後札幌トヨペット北支店にて無事支払いを済ませ、「ホッ・・・」。
そして附則だが、このトヨペットの営業担当が気の利いた男で、
私とはフィーリングが合う。
そこでHiromiが同営業から、
「ハリアー」を買うことに決めた。
その話しはまた今度・・・
この日も最後は「サイゼリヤ」で締めくくり!
なんだか盛り沢山な一日だったと、
Hiromiと二人笑って過ごした。
2019.04.14 『幌内山』(649m)~『664m峰』~『円錐峰』(690m) 素晴らしき浜益の山!
今回の週末は土日を通して素晴らしい晴天に恵まれた。
しかし土曜日は私もHiromiも仕事で、
虚しさを噛み殺して出勤した。
そしてその夕方早くに退勤したHiromiの車を我が家の庭に置いて、
浜益に向けて出発した。
私も1時間早く退勤したので、
石狩市浜益区実田の旧釣りぼり跡地には、
まだ薄明るいうちに着くことができた。
だんだん日が長くなってきて、
大変ありがたいと思う。
増毛山地の南端を『黄金山』として、
国道451号線を挟んで南側には見事な山塊がある。
しかし、私はそこに足を踏み入れたことがなかった。
あるのは南と北に位置する『別狩岳』のみ。
理由はどうも人がたくさんいそうな気がして、
ということだけだ。
ガイドブックにも載っているらしいこの山塊だ。
ただ、増毛山地の『知来岳』や『奥徳富岳』から眺めるこの山塊は、
素晴らしい眺めで、興味が耐えることはなかった。
それで二度旧釣りぼりまで様子を見に行ったことがあった。
そんな『幌内山』に今シーズンは登ってみようと、
一ヶ月ほど前に計画して出かけた。
ところが途中から季節はずれの大雪となり、
ノンストップで新十津川町を回って馬追丘陵に向かったしだいだ。
『幌内山』へのルートを得るために地形図を開くと、
大きく二つのルートが考えられる。
一つは旧釣りぼりの駐車地より2kmほど逆川に添う林道を進んだところから、
東側の広い尾根に取り付き、
「553mP」を目指して登り、
尾根の頭を伝って一旦下ったあと、
再び同高度の「553mP」に立って『幌内山』に登るもの。
もう一つは林道を更に進み、
はっきりした東からの支流が流れ込む地点を越えたところから、
東の尾根に取り付いて、
尾根が導いてくれるままに高度を上げて頂上に至るもの。
一ヶ月前の計画は第一の案だった。
しかし今回は『幌内山』に立ったあと、
『円錐峰』まで足を伸ばすこととしたため、
『幌内山』に速く登れるであろうルートを選択した。
日曜の朝5時55分、駐車地をスタートした。
前夜飲みすぎたようで、頭がクラクラする。
64歳にもなって、バカなことやってらんないっちゅうのによ!
林道は逆川の右岸に沿って進む。
もうツボ足でOKと決め込んでスタートしたが、
ちょっと早かったかなあ・・・
6時45分、尾根取り付き点。
林道歩きでは前日歩いた男性ひとりの足跡しか見られなかったが、
尾根に取り付くと古いトレースが浮かび上がっていた。
やはり登る人は多いようだ。
尾根は急でどんどん高度を上げて行く。
私は飲み過ぎのせいか、
なんだか調子悪くてHiromiにはなされる。
途中から『幌内山』頂上が見え出す。
そして突然樹林を抜けて視界が開ける。
背後には純白の増毛山地が美しい。
8時30分、『幌内山』。
素晴らしい景観に圧倒される。
登ってよかったと思える瞬間だ。
しばし景色を楽しんだあとは、
次なる目標を目指してスタートする。
稜線を南に向かって歩くと、
一旦深く下降して次なる『649m峰』を目指して登り返す。
この『649m峰』はなかなか存在感のある山なので、
表題にもそれをはっきりし記した。
9時05分、『649m峰』。
鋭角のいい山だ。
このピークはこの後も我々の背後に存在感をアピールし続けることになる。
前日の登山者の足跡がこのピークまで続いていたが、
ここから引き返していた。
『649m峰』からは一旦90mほど下る。
そして目の前にそびえる「654mP」だが、
これはピークを回避して北側の斜面をトラバース。
そして稜線に戻ると、目の前に『円錐峰』がその姿を現した。
それを目にしてHiromiがポツリと口にした。
「あそこまで行けるかなあ・・・」。
しかしこのじいさんは中断する気なぞ全くなし!
せっかく得られたチャンスに加え、
上々の天候を見逃すわけにはいかない。
Hiromiに体力的なことを確認すると、
「なんも全然!」。
だったら弱音を吐くなや~
っと、ここで前方にヒグマの足跡が現れた。
たった今そこを歩いたもの。
また我々の鈴の音に驚いて沢筋に下ったものと思われる。
しかしこの足跡が大きい!
私の登山靴は29cmだか、それより大きい。
目指す『円錐峰』を左手に見て「590mP」への登りだ。
これがまた斜度あってきつい。
その苦行に耐え、
10時ちょうど、「590mP」。
このピークを西端まで進んで、
いよいよ『円錐峰』への細尾根に入る。
これがブッシュあらわで面倒だ。
私はグイグイ進めるが、
乱暴な言葉をつかっていてもHiromiは一応女性なので、
腕力が乏しくなかなかブッシュを押しやっては進めない。
それでもそんな箇所は短いのですぐに抜け、
最後の登りにつく。
相変わらず素晴らしい晴天の中を黙々と登り、
10時50分、『円錐峰』。
素晴らしい眺めに感動!
今まで手をつけずに来たことを後悔した。
とても600mクラスの低山が集合した雰囲気ではない。
心から納得した頂上に別れを告げて下山開始。
また細尾根を登り返して再び、
11時25分、「590mP」。
ここで昼食とした。
そしてその後は往路を戻るのではなく、
沢を下ることにした。
北の風景に目を凝らすと、地形図には表現されていない林道が見て取れる。
その林道を目指してショートカットする。
逆川の支流を下る。
沢は既に開けているところもあるので、
巻いて登る箇所もあり、なかなか時間がかかったが、
進んできたルートを何度も登り返しながら戻るよりははるかに速い。
13時10分、「さかさがわにごうばし」付近で林道に当てた。
ここからの林道歩きが長くてねえ。
足元の雪が腐ってズブズブ。
そんな中を3kmほど歩いて朝の尾根取り付き地点。
そして更に3kmほど歩いて、
14時45分、駐車地。
HiromiのGPSによると、歩行距離は19.7km。
久々のログトレイルであった。
それから急ぎ帰宅して、仕上げはもちろん「サイゼリヤ」!
週一しかない休みをとことん楽しめたことに感謝!
更に、人の多さを懸念して近付かなかったこの山域に、
この日は終日人が入らなかった・・・
2019.4.12 「馬追丘陵」 早朝トレーニング登山開始!
4月に入って夜明けが早くなった。
そこで先週から早朝のトレーニングを開始した。
夜明けが遅いと、どうにもおっくうで控えていたものだ。
毎年4月から晩秋の11月までの間、
週に1~2度程度の早朝トレーニング登山を実施している。
以前は札幌市内の山でこれを実施していたが、
馬追丘陵を知るようになってからは、この辺りに通い詰めとなった。
馬追丘陵だと終業後に一旦帰宅してシャワーを浴び、
自宅から30分で着ける。
長沼スキー場の麓で車中泊して翌早朝に登って帰宅し、
朝食を摂って出勤するパターンだ。
朝食は納豆、バナナ、ヨーグルト。
先週スキー場の麓で車中泊準備をし、
酒を飲んでいると、窓をコンコンと小さく叩く音!
「誰だ?」とスライドドアを開けると警察官だ。
「ここで何をしているんですか?」
「山に登るんだよ、明日の朝」
「ああ、山登りなんですかあ・・・」
この二日前に今年始めてここで車中泊をした。
そのときにリフト乗り場のすぐ近くにある農家の灯りがついていた。
この農家は一昨年まで人が住んでいたものの、
昨年は栗山町にでも居を構えたのか、
昼間農作業をしたあと車で立ち去り、
家に灯りが灯ることはなかった。
だからこちらもそこで落ち着けたものだ。
そして今回はその灯りをつけた農家が、
一晩中駐車している私の車を見て不審に思い、
栗山警察署に通報したのだ。
警察官によると、住人がかわったよう。
ああ、めんどくせ~
私の年齢になると、いくらトレーニングを積んでも、
体力が向上することはない。
現状を維持しようと思っても、それすらすることができないしまつだ。
そんな状況の中、トレーニング登山を重ねるのは、
身体が記憶している“山登りモード”を忘れさせることなく、
いつでも週末の山登りに、スムーズに対応できるよう備えるためだ。
定年後今の会社に勤めて、
何もしないでいることのマイナス面を嫌というほど体験した。
早起きは辛い。
起床は4時45分。
すぐ外に出て簡単にストレッチをする。
そして5時ちょっとにスタート。
今はまだ積雪が残っているので車道を回避し、
雪面をショートカットして電波塔のそばの車道に上がる。
それから砂利道を歩いて「文学台」まで行き、
石狩平野の広大な風景を眺める。
その後一旦駐車地に戻り、スキー場下部まで下る。
そして広いスキー場を登る。
短いスキー場ではあるが、斜度があってなかなか良い負荷が得られる。
しかしそれよりも何よりも、広い景色大好き人間の私には、
このスキー場とそこから見る下の風景がたまらなく好きだ。
だから毎週毎週通える。
馬追丘陵は誠にありがたい存在だ。
2019.4.7 『874m峰』(夕張・小松) 夕張市街地の最高峰に登る
今回の週末は日曜日だけの休日だったので、
日帰りで夕張に出かけた。
一週間前に断念した『874m峰』に登るためだ。
久しぶりに早朝運転してHiromiを迎えに行ったが、
やはり起きがけの運転は辛くて嫌いだ。
酒を飲む時間が減っても、
前泊で車を走らせる方がまだいい。
今回はHiromiが土曜の夜、
職場の行事で出かけられなかったので仕方がなかった。
『874m峰』は夕張の市街地に隣接する山間部の、
800m超峰全12座の中の最高峰だ。
これまでに3度その頂上に立っているが、
時が経つとまた登りたくなる。
Hiromiにとっても3度目の『874m峰』となる。
日曜の朝7時、道々夕張~岩見沢線の、
旧「石炭の歴史村」遊園地付近に駐車してスタートした。
道々夕張~岩見沢線はいまだ冬季通行止めが続いているので、
道路脇に車を止めても通行の妨げになる心配はない。
もう時期的にツボ足で行けるかな?
と思ったが、先週降った雪にまだズボズボと足を取られるので、
スノーシュー装着で入山した。
もう閉園してからずいぶん時が経ち、
荒れ放題となってしまった旧「石炭の歴史村」遊園地を見ながら、
志幌加別川の支流沿いに続く林道を進む。
スタートして1kmほど歩くと、
夕張が炭都として栄えし頃の名残が山の中に現れる。
荒れた建物だが、レンガとコンクリートで造られ、
その頑強な骨組みだけは今も残ったままだ。
いったいここは何の施設だったのだろうと、
色々想いを馳せながら通り過ぎる。
そして林道は志幌加別川の支流に下って終点となる。
ここからもまだ支流沿いに進むのだが、
一段上がったところに古い作業道が残っているので、
それを利用して上流に向かう。
しかし作業道はいくらも進まないうちに、
沢に飲み込まれてしまうので、
その後は渡渉を繰り返しながら詰めていく。
ただ、いまだにスノーブリッジが多数残っているので問題ない。
急斜面でのトラバース場面では、
Hiromiが沢に滑り落ちないかと気になる。
だが、スノーシュー操作が板についたHiromiに心配はない。
沢は小さな函型地形が現れたところで、
8時05分、左岸の急斜面に取り付く。
斜度がきつく、クラスとしていたならアイゼンを要する場面だ。
しかしこの日は気温が高く、
既に積雪が緩んでいたので、
スノーシューでステップを切ることができた。
そして一気に100mほどの急登に耐え、
南に向かう尾根の頭に上がる。
CO.558でホッとして休憩だ。
その後は樹林帯の中を淡々と南進する。
ところがその「淡々と」が、そうでもなく辛い。
尾根に上がってから新雪が結構積もっており、
それが強い陽射しを浴びて融けだした。
その融けた雪がスノーシューのアイゼンだけではなく、
フレームにまでこびりつき、団子となる。
重いのでストックや立木を使って叩き落とすのだが、
また2~3歩歩けば雪団子!
雪団子との戦いは非常にわずらわしい。
そうこうしているうちに、
8時45分、CO.636で東に向かう尾根に遭遇する。
今度はこれにのって東進する。
広い尾根はどこを歩いて良いのかわからず、
Hiromiに前を歩かせると、
私の意思とは違う方に向かって歩いてしまう。
それでもそれがHiromiの学習と思い、
極力口を出さぬように努める。
そしてスノーシューには相変わらず重たい雪団子。
しかし止まらずに歩を出し続け、
9時30分、CO.750で頂上直下。
ここからは急登を経て一気に頂上へ向かう。
背後の樹林は開け、みるみる夕張の風景があらわになる。
見事な幕開けで、二人してまた感動に浸ってしまった。
夕張の山って、本当にいいなあと思える瞬間だ。
9時55分、『874m峰』。
頂上は細く美しい白樺の疎林で、
眺望は効きづらいが、少し移動すると夕張の山々のほとんどが確認でき、
今冬に登った山々をHiromiと確認した。
そこでHiromiが改めて一言、
「この山ってホントいいよねえ~」。
頂上付近は冷たい風が吹いていたので、
風景を満喫したあとは少し下って早めの昼食とした。
本来は頂上から北に進路を取り、
「835mP」~「832mP」を経て更に北に向かい、
東西に伸びる尾根に乗り替えて、
駐車地を起点に周遊するつもりだったが、
雪団子でそれをやめ、
登路のトレースを利用して下ることにした。
自らのトレースは多少なりとも雪が締まって団子になりにくい。
12時05分、駐車地。
そこでHiromi、「いやあ、今回も楽しかったなあ~っ!」
そして後片付けをしていると、
道々を下ってくる人がいた。
近付くと山登りの格好をしている。
その御人、通りすがりに「Amigoさんですよねえ?」。
無積雪期は登山道しか歩かないが、
積雪期はほとんど人と出会うことのない山にばかり登っているので、
一瞬驚いた。
話しをすると、私のブログを見ていて下さった方だった。
そして歳が私と同じだった。
更にその御人、「K」さんは自宅から近い「サイゼリヤ」にまで行ってみたとのこと。
どうやら私は「サイゼリヤ」の売り上げに、
いくらかでも貢献しているようだ。
そんな話しを交えながら、
このあとのいつもの「サイゼリヤ」で、Hiromiと締めくくった。
2019.3.31 『三角山』(770m)~『730m峰』 冬季通行止めの車道を登る
日曜日の朝、夕張市旧「石炭の歴史村」近くで目覚めると、
どんよりとした空だが懸念した降雪はなかった。
この日の予定を『874m峰』と決めた。
『874m峰』は、夕張の市街地に隣接する山間部における、
800m超峰全12座の中の最高峰だ。
2年ぶりに登ることになる。
ところが6時半に駐車地をスタートして、
林道をスノーシューで歩いていると、
ヒグマと接近遭遇することになった。
通常はヒグマの出没なぞ気にもとめないのだが、
この朝は直感的に危険を感じた。
自らの動物的勘に従って引き返すことにした。
そして一旦駐車地に戻り、
7時10分、駐車していた冬季通行止めの道々夕張~岩見沢線の、
反対側の急斜面に取り付いて『三角山』を目指すことにした。
夕張の『三角山』は三角山らしくない。
いったいどの方角からこの山を眺めれば「三角」に見えるのだろう?
500mほど進んだ地点から『三角山』の頂上部に取り付く。
従って殆どが車道歩きとなるため、
このように冬季通行止め処置が取られている間しか登る気にはなれない。
また、通行止め処置による広い車道歩きは、
それはそれでなかなか楽しいものだ。
先週末降り続いた雪はここでも同様で、
陽の当たるところは既に締まっているが、
そうでないところは軽いラッセル状態となる。
Hiromiとラッセルを交代しながら進むが、
前半は大きく蛇行して高度を上げる車道を、
ショートカットして登って行くので、
その部分は私が前を歩いて進む方向を決めることになる。
穏やかな天候の中を気持ちよく歩いて、
8時20分、丁未風致公園。
と、ここで驚いた!
進行方向の岩見沢側から除雪が入っていた。
大型ロータリー車で雪が削られ、
露出した舗装道路はその深さが2m以上ある。
除雪作業は中途のようで、
雪がきれいには飛ばされていない。
春の珍しい光景を目にしながら、
道路脇を落ちぬように進んでいく。
そして進行方向北側の『三角山』基部に取り付いた。
締まった雪面にスノーシューのアイゼンを効かせて登り、
8時50分、『三角山』。
穏やかな天候ではあるが、
遠くの風景がぼんやりしてよく見えない。
またPM2.5の仕業であろうか?
時間が早く腹も減らないことから、
そのまま下山することにした。
但し、一旦車道まで下り、
道路を渡って南隣りの『730m峰』に立ち寄ることにした。
このピークにも以前登っているが、
南方向の見晴らしが良い山だ。
9時20分、『730m峰』。
この『730m峰』の西隣りに『715m峰』がある。
丁未風致公園からすぐ登れるピークだが、
このビークのことが頭になかった。
つまり地形図が頭に残っていなかったのだ。
それを記憶していればこのビークにも立ち寄ったものを・・・
700mを超えるピークだとは思っていなかった。
下山は淡々と歩を進め、
日当たりがよく締まった急斜面はスノーシューで滑り降りる。
これが結構楽しい。
そしてその滑りを楽しめるのはNORLITE製のスノーシューなのだ。
楽しく下り、
10時05分、駐車地。
時間が早かったものの、
帰宅してゆったりと「サイゼリヤ」に備えるため帰途に着いた。
この日はJR夕張支線の営業最終日だったため、
夕張駅には人だかりができ、
支線沿線の随所で立派なカメラを構える人々の姿を見た。
私も幼少の頃、隣りの栗山町に住んでいたので、
当時夕張市と江別市野幌を結んで活躍していた、
夕張鉄道にはよく乗ったものだ。
さびれゆく夕張がまたさびれていく。
そんな夕張に益々愛着がわく私がいる・・・