北海道の山野でとことん遊ぶ!!
I am Amigo!
2020.3.29 『幌向岳』(836m) 万字側から登る
昨日の日曜日はHiromiの体調を見ながら、
『幌向岳』に登ることにした。
この山には東側の国道452号線から数回登ったことがある。
そして西の万字側からも登ってみたいという思いが湧き、
昨夏林道を伝って高度を上げ、
地形図に示されている歩行可能道を頼りに登ってみたが、
その歩道なり踏み跡なりは笹に埋没して廃道となっていた。
それでこの度改めて挑むことにした。
7時ちょうど、旧国鉄万字駅前の広い駐車場をスタートした。
この駅舎は現在郵便局に変わっていた。
スタートして5分も歩かぬうちに林道入口となる。
昨夏ここを訪れた時は草が茂り、
なんだか陰湿な感じであまり気が進まなくなったのを思い出す。
林道はまだ雪に覆われていたが、
下部では土が露出した場面もあった。
スタート時にツボ足で通せるかな?
と迷ったが、上部の雪質が不明なことと、
下山時に雪が腐り出すことに備えて、
スノーシューを背負ってスタートした。
しかしHiromiは一度もそれを使うことがなかった。
林道を歩くHiromiは速い。
まるで前日体調不良で登れなかったことへの、
仇討ちみたいな勢いで歩いていく。
私はそのスピードについて行けず、
Hiromiとの間隔がどんどん空いていく。
今回のルートは片道6.8kmのうち、
約5kmを林道が占める。
そして林道を歩いているうちは雪が締まって歩きやすい。
体重の軽いHiromiは実に軽快だ。
約5km歩いて徐々に高度を上げ、
8時45分、Co.640で林道を離れ、
広い尾根に取り付いた。
地形図で夏道が示されているのでそれに従った。
私はここでスノーシューを装着した。
足元が幾分雪に取られだしたためだ。
傾斜のゆるい広い尾根を登って行くと、
やがて登りきって尾根が細くなった。
ようやく山歩きらしくなった気がした。
この尾根から更に一段上に上がる前に、
一箇所クラスとした急登があり、
これを登るのにHiromiが苦労した。
体重が軽いので雪面にキックステップが効かない。
何とか踏ん張ってようやく登りきると尾根はまた広くなり、
正面に広い頂上部をもつ『幌向岳』が見えてきた。
天候は今週もまた晴天をもたらしてくれた。
進行方向左手には空知平野の風景が見え隠れする。
楽しく歩を進めて頂上部の基部に達すると、
細い白樺の林が美しい。
この白樺の風景は東側から登っても同様のものが見られる。
やがて白樺の林が切れると、
遮るもののない広い広い風景が広がる。
なんともうっとりさせられる風景を楽しみながら登り、
9時30分、二等三角点『幌向岳』。
頂上部がとにかく広いので、
三角点の位置からは下界の風景を望めない。
ただ少し北に移動すると夕張山地の雄大な風景が見渡せる。
そして南に移動すると夕張の山々がずらりと見渡せる。
う~ん、満足して下山だ。
毎週末晴れてくれて本当にありがたい
下山では登路で苦労した急な尾根で、
Hiromiが今度は下降に四苦八苦だ。
何とか滑り落ちずに下ったので、
「簡易アイゼンをザックに入れておけって言ったべ!?」、
「実は持ってきてるんだ」、
「だったら使えや!」。
何なんでしょうねえ・・・
10時15分、林道。
あとは淡々と下って、
11時15分、駐車地。
Hiromiの体調は完全に戻ったのか?
定かではないが、とりあえず夕方「サイゼリヤ」でカンパイ!
2020.3.28 『613m峰』(点名:泥川奥)~『621m峰』 増毛山地の南端を歩く
この週末は北の『別狩岳』の新ルートを開拓すべく、
土曜の朝Hiromi を迎えに行き、
当別町青山地区に向かった。
そして予定の林道入口に到着するも、
まだ雪がびっしりで駐車スペースを確保できない。
路肩に駐車する気にはなれないので、
仕方なくそこを通り過ぎ、
「しょうがないから知来岳に登ろう」と、
所定の駐車地に向かった。
到着して運転席のドアを開けてビックリ!
強風でドアが持っていかれた。
ドアの取っ手から手を離していたら、
強風の勢いでドアの根本が損傷したかもしれない。
麓でその状態だから、
上部は強風で歩けないことが予想される。
それで高度を下げるべく、
少し戻って表題の二山に登ることにした。
『613m峰』には昨年の同時期に登っているが、
『621m峰』は初登となる。
この両山へのアプローチは、
浜益川に沿って走る林道のゲートからとなる。
このゲート前は広く除雪されている。
林道ゲート前に着いて準備を始めようとすると、
Hiromi が横になったまま起きようとしない。
実は前日から体調がすぐれない旨申告があった。
そして車に残って寝ていると言うので、
一人で入山することにした。
Hiromi は体調がいいか悪いか両極端で、
真ん中がないのが不思議だ。
9時10分、林道ゲートをスタート。
そこそこ雪が締まって歩きやすくなった林道を、
スノーシューで快適に進む。
雪面にはスノーモビルの古いキャタピラ痕が残っていた。
ゲートから1kmほど歩いて、
古い作業道を伝って尾根に取り付いた。
昨年の記憶が残っているので、ルート取りは容易だ。
樹林帯の急登に耐えて登っていくと、
一旦尾根は平坦となり、
その先で樹木がまばらとなると、
正面に『613m峰』への壁のような、
斜度のきつい斜面が現れる。
スノーシューを外してザックに装着する。
そしてストックを短くして一歩一歩登っていく。
雪面はまだモナカ状の雪質なのでアイゼンは必要ない。
背後には増毛山地と浜益の風景が広がっていく。
一歩一歩歩を進め、
11時20分、三等三角点「泥川奥」。
ここから見る風景が素晴らしい!
ただこの日は雲が多く、
増毛山地の上部にガスがかかっていたので、
輝かしい山岳風景とはいかなかった。
それに風が強い!
『知来岳』をやめてよかったと、
あらためて納得した次第。
小休止のあとは『621m峰』に向かう。
そのピークは南東方向に見えている。
途中風の来ないところで簡単な昼食を摂った。
そして『621m峰』へ。
12時ちょうど、『621m峰』。
このピークに点名はない。
こちらのピークからは先ほど見えなかった、
『徳富岳岳』~『833m峰』が近い距離に見える。
更にすぐそばに『察来山』と、
その奥には『富士形山』~『鷲峻山』~『小鷲峻山』がきれいに見えていた。
ちょっと足をのばしただけなのに、
目にする山々の風景の新鮮なこと!
う~ん、満足~っ!
誠に豊かな気持ちで下山を開始した。
下山は上から目で追って確認したルートを下る。
それは登路に利用した尾根の一本南側に当たる。
もう融けだした雪面を淡々と下り、
小沢の渡渉を繰り返し、
林道のゲートに近い位置に当てた。
13時25分、駐車地。
かたずけをし始めると、
Hiromi が真っ赤な目をして起き出してきた。
こいつ大丈夫かよ!?
2020.3.22 『512m峰』(点名:一本椴) あこがれの里山に登る
むかわ町穂別『坊主山』の南側に独立した一つの山塊がある。
それを北側の稲里地区から眺めると、
なんともあたたかく魅力のある里山で、
随分以前から登ってみたいと思いながら、
登らずじまいでこれまで時が経ってしまった。
そんな山にいよいよ登ってみようと思い立ち、
改めて地形図を確認して驚いた。
そのピークは今年の正月最初に登った『512m峰』だったからだ。
二等三角点を有する山で、
点名は「一本椴」(いっぽんとどまつ)。
『512m峰』は感覚的にもう少し南に位置すると感じていた。
これを知って益々登ってみる気になった。
1月に登ったときはまだ積雪がほとんどなかったので、
南側の林道を伝い、最後は手ごわい笹を漕いでの登行となった。
そして今回は北側の斜面から尾根を伝ってピークに立つルートとした。
麓の稲里地区はもう雪がない。
その積雪状態に不安を抱えがら、
6時40分、町道脇の駐車地をスタートした。
取り付き点を尾根の末端と考えていたが、
この辺りにはエゾシカが麓に下りて食害をもたらさぬよう、
防護柵が延々と続いている。
従って入山できるポイントは、
防護柵に設けられたゲートのみ。
この山に北側から登るためには、
ただ一箇所だけに設けられたと思われるゲートの扉を開けて入る。
このゲートは道々から『坊主山』に向かう町道に入ってすぐのところにある。
辺りの斜面は伐採されたあとで、
広々として見通しが効く。
固く凍った作業道を登って行く。
そして一旦林道を歩くことになるが、
ここで私の足がズボズボと雪に取られだしたので、
背負っていたスノーシューを降ろして装着した。
体重の軽いHiromiはまだツボ足でスイスイ歩いている。
しかしそれも長くは続かず、
再び伐採跡の斜面を登る頃には、
Hiromiもスノーシューが必要となった。
斜面には笹がはびこり出す。
そしてCo.370で小ピークに立つが、
この辺りはもう雪がなく笹漕ぎだ。
またエゾシカのフンを踏まぬように注意しながら一旦下り、
林道と交差する。
この林道は正月に南側から登った時に利用したものだ。
林道を過ぎると広い尾根を登って行く。
笹はまばらなので避けながらの登行だ。
笹はそれを踏むとスノーシューのアイゼンに絡まって、
つんのめって転倒することがある。
広い尾根を登りきると丸太で組まれた展望台を目にする。
この展望台までの遊歩道は既に廃道となっているため、
人が訪れることはない。
展望台からまた笹が濃くなり、
8時25分、二等三角点『一本椴』。
ピークからは東に『宿弗山』や、
遠く『幌尻岳』を中心とした日高の山々が望まれる。
下山は雪が融けだしてスノーシューを飲み込む場面があり、
勢い余って転倒もした。
しかし伐採地に戻ると、
麓の稲里地区や夕張山地、『坊主山』などの風景が雄大で美しい。
9時45分、駐車地。
三連休の初日に雨や吹雪に見舞われ、
いったいどうなるのかと思えば、
この週末もまた晴天に恵まれたことに感謝しつつ帰途に着いた。
そして夕方Hiromiといつものように「サイゼリヤ」で反省会。
2020.3.21 『茂岩山』(403m)~『三井岳』(302m) 雪が消えた笹山へ
今回の三連休は初日の朝、
天気予報に従って平取方面に向かった。
そして初日の予定を『宿弗山』に決めた。
『宿弗山』には昨夏、
東側の林道を伝って初めて登ったが、
その頂上に立ったとき、
次回は西側から積雪期に登ってみたい、
という思いが湧いてきた。
ところが現地に行ってみると平地に雪がない。
いや、平地だけではなく、
辺りの山肌にも北斜面以外雪が残っていないのだ。
これには驚いたが、
林道を登っていくうちになんとかなるだろう、
と思って入山してみた。
しかし林道を5km進んでみても、
取り付き点が全く見つからない。
しかたなくリタイアを決めた。
そしてその夜は吹雪になり、
うんざりして口から出る言葉は「おうち帰りたい」。
雪がないならそれなりの山に登るべく、
気を取り直して翌土曜日は、
三角点を求めて『茂岩山』に登ることにした。
土曜の朝はゆっくりと8時近くまで寝て、
9時40分、池売林道のゲートからスタートした。
積雪はほとんどなかったが、
まだ3月であるゆえ必要な場面も出るであろうと、
スノーシューを背負って歩いたが、
その出番は最後までなかった。
林道は氷の上に新雪が積もってよく滑る。
この辺りに入山するのは初めてなので、
それなりにワクワクしながら歩を進める。
林道は広々とし、一貫して明るい。
地形図によると、
目指すピークのすぐ脇まで林道が伸びている。
直線と蛇行を繰り返し、
Co.370 で林道を離れて斜面に取り付いた。
古い作業道が見受けられる。
それを登って行くと北電の反射板が建っていた。
そしてピークへは細尾根を伝って進み、
その先の一段上に上がったところに三角点があった。
10時55分、三等三角点『茂岩山』。
木の間越しにではあるが、
『振内山』や『宿弗山』が見える。
空腹感もないので次なるピークへ向かう。
一旦林道に下り立ち、
800mほど戻ったら地点から、
北に向かう尾根に乗った。
この辺りは笹の丈が低く、
どこでも歩けるのがいい。
尾根はやがて細くなり、
両側の風景が木の間越しに見える。
大変気持ちよく歩けるところではあるが、
エゾシカのフンがそこらじゅうに散らばって不快だ。
踏まないように歩くが、
どうやったって避けようがない。
この辺りはエゾシカの一大楽園地帯だ。
エゾシカのフンを避けながら、
アップダウンを繰り返し、
12時45分、四等三角点『三井岳』。
このピークももちろんフンだらけ。
その中で三角点標石を探したが見つからなかった。
土中に埋もれているのかもしれない。
あきらめてその場を離れ、
途中で昼食とし、林道に戻った。
そしてまだ雪が残る林道を、
淡々と下りながら汚れた登山靴を雪で洗った。
前日のリタイアの後を受けての山行だったが、
きっちり三角点を踏破できた満足感に満たされた。
14時35分、林道ゲート(駐車地)。
Hiromiが運転席の窓ガラスに貼ってあるメモ紙を見つけた。
それを読んですぐにピンときた。
メモを残して下さったのは、
昨年末「乳牛内」でお会いした、
私より先輩である3人組の方。
その方たちとは今年の正月にも『主待山』の古い林道で、
ばったりと遭遇した。
3人は三角点を求めて歩くパーティーだった。
この辺りを歩いていると、
またお会いすることになるだろう。
お元気で山登りを続けてください。
2020.3.15 『413mP』(点名:凡当別)~『別狩岳』(666m) 美しき周遊ルート
日曜の朝、当別の「青山ダム」は気温が-8℃。
ちょっと前ならたいした冷えとも感じなかったが、
しばらく暖かい日が続くと、
こんな程度でもやけに寒く感じるものだ。
おまけに空が快晴なので、
放射冷却のイメージが更に寒さに拍車をかける。
そんな寒さの中私は目覚ましのアラーム音で、
すぐに起き出すのだが、
Hiromiは絶対に自分からは起きない。
コンタクトだ化粧だと時間がかかるのはHiromiの方なのだから、
積極的に起床してもらわなくては困る。
この朝も私が「起きれーっ!」と号令をかけた。
『別狩岳』は好きな山の一つなので、
毎年積雪期に登っている。
通常は東側からのルートを考えるが、
西側から登った御人がいる。
「道北ヤブ山日記」のOgino君だ。
東側は麓の地形が複雑な上、
奥に入ると急峻な尾根や斜面に覆われているので、
地形図からルートを選定するのは大変難しい。
卓越した知識や経験をもった熟達者が、
勘を交えながら登る山と言った方がいいだろう。
たかだか666mの山なのだが、
本峰と周辺はその標高には似合わない難しさと、
雄大な風景を備えた見事な山域だ。
そんな『別狩岳』に今回は、
北側の尾根から登って稜線に上がり、
稜線を歩きながら雄大な風景を楽しんで『別狩岳』に立つ。
そして下山は南側の尾根を下る。
つまり周遊ルートで楽しむことにした。
登路の途中に三角点を有する、
「413m」ピークがあるのでそれを越えて進む。
6時30分、青山ダム湖畔に続く林道入口をスタートした。
林道が左から右に曲線を描き始めたところで、
左手の樹林に入って針葉樹の尾根を進む。
すぐに林道と交差するがそれを渡って更に尾根を進む。
尾根は一旦青山ダム側が開ける。
そしてそこから尾根の急登が始まる。
尾根は急登から平坦地へ、
そしてまた急登となり、
7時50分、三等三角点「413mP」(点名:凡当別)
このピークからは青山ダム周辺の風景が見渡せる。
そんな風景を楽しんだあとは、
この日の核心部に入る。
細尾根が続き緊張する場面が続く。
雪が締まっている時なら良いのだが、
今回は先週の暖気で緩んで凍った雪面に、
週末の新たな降雪で滑る。
一人ならばなんでもないところでも、
Hiromiが一緒だと「もしも・・・」ということが常に頭をよぎる。
そんな心配な細尾根が次から次へと現れ、
Hiromiはスノーシューをザックにくくりつけて歩を進めた。
従ってこの細尾根地帯の突破に時間がかかった。
そしてCo.430で細尾根を抜けた。
ここからは広々とした尾根を登る。
傾斜があるので一歩一歩ゆっくりとした足取りになるが、
背後には登るほどに下界の風景が見事に広がる。
9時15分、Co.600で稜線に上がった。
そこからは北の増毛山地の風景が一気に広がる。
また周辺の風景も迫力満点で迫る。
さて、稜線を南に向かって『別狩岳』を目指すのだが、
ここで雪質が変わった。
深雪の中にスノーシューがズブズブ飲み込まれる。
一歩一歩ゆっくりでなければ歩けず、
まるで牛歩の足取りだ。
それでも体重の軽いHiromiはラッセルを交代しても、
まるで呼吸が乱れない様子。
しかし辺りの風景はどこもここも美しく・・・
それにしても良い天気!
このところ週末の土日のいずれかが、
素晴らしい晴天に恵まれてきた。
誠にありがたいことだ。
そんな感謝の気持ちを込めて一歩一歩足を前に出す。
稜線上は毎年凄まじい大きさの雪庇が発達するのだが、
今年の異常な少雪の通り雪庇は小さいどころか、
ほとんど発達していない。
10時25分、二等三角点『別狩岳』(点名:二番川)
晴れ上がった上に風もほとんどない。
しかしこの先にも不安ごとがあるので、
長居はせずに下山を開始した。
頂上より一本南側の尾根を下る。
これがまた細尾根で、
何度もこの山に登ってきたHiromiは、
はじめからこの下りを気にかけていた。
この後そんなHiromiの不安が的中した。
異常な少雪は細尾根に幅広の雪をまとうことなく、
あくまでも細いままで落ち込む。
これには私も恐怖を感じたが、
それをクリアしなければ下山はできず、
一歩一歩Hiromiが足を置きやすいようにステップを刻むべく、
深く蹴り込んで慎重に下る。
そしてHiromiが下りてくるのを見守る。
危険箇所をなんとかクリアしてスノーシューを装着した。
11時20分、「586mP」。
ここは明確なピークで、東側にオープンバーンが広がっている。
すごい高度感を感じるところで、
下界に吸い込まれていきそうな感覚を覚える。
それを快適に下り、更に急斜面をどんどん下って行く。
雪が少なすぎて雪崩の心配もない。
砂金沢が近付いた頃、突然ヒグマの足跡が現れた。
今年初めて目にするもので、
我々が向かう方に足跡が続く。
その痕跡からしてたった今通っていった様子。
足跡は砂金沢を渡っても尚我々の進路に続いていた。
そして突然体を翻して樹林帯に入っていった。
おそらく我々の鈴の音を耳にして立ち去ったのだろう。
12時15分、駐車地。
素晴らしい天候に恵まれた、
誠美しい山旅に感謝!
楽しかったねえ~
帰宅後はHiromiと「サイゼリヤ」で乾杯だが、
「サイゼリヤ」にもだいぶ客が戻ってきたことに「ホッ・・・」
2020.3.14 『平岳』(621m)~『熊山』(723m)~『721m峰』 美瑛の西の端を歩く
今回の週末は木~金曜と雨が降り、
山のコンディションが気になった。
そのまま気温が下がらなければ、
雪がズブズブと腐った状態で、
とても長くは歩けない。
そんな気がかりを背負ったまま、
金曜の午後Hiromi を迎えに行って、
美瑛に向かった。
そして山あいのとあるところで車中泊。
土曜の朝、道々芦別~美瑛線の美瑛側ゲートに向かった。
この道々は冬期間通行止めとなっている。
地形図を眺めていると、
この辺りで面白そうな山が目についた。
『平岳』~『熊山』の両山は広い尾根で結ばれている。
そしてその尾根は芦別市と美瑛町の境界となっていた。
であるならその上を歩いてみようと思いついた。
7時15分、道々の冬季通行止めゲートをスタートした。
広い舗装道路の上を歩いていく。
辺りは伐採された広い地形が広がり、
初っぱなから気持ちよく歩ける。
道々を約800m ほど歩くと左にカーブする。
そこから舗装道路を離れて樹林に入った。
緩やかな斜面を登って行くと、
傾斜が徐々に増してやがて急登となる。
これを登りきって『平岳』かと思ったが、
そのピークは更に先にあった。
その名の通り平で広い頂上部は、
どこに三角点があるのかわからない。
それでGPSで確認すると、
最高標高点を越えて、
南側に少し下った地点にそれが存在した。
8時20分、三等三角点、『平岳』。
それから『熊山』を目指す。
ここからは広い尾根を北西に向かう。
その尾根幅が広くて、
端から端を確認できないところもある。
そんな広くて起伏のない尾根を歩きながら、
ふと思ったことがある。
広い尾根の上には芦別市と美瑛町の、
目には見えない境界線があるわけだ。
と言うことは、
歩きながら時には芦別市を歩いていたり、
美瑛町を歩いていたりするわけだ。
そんな境界線上にある尾根や稜線は、
どこにでもあるのに、
何故かこのときそんなことに思いを巡らせた。
広くて長く、起伏のない尾根を淡々と歩き、
傾斜が増してくると『熊山』は近い。
最後は尾根の幅がグッと縮まり、
9時40分、三等三角点、『熊山』。
ここまで樹木の多い中を歩き、
ほとんど視界が効かなかったのだが、
このピークは東側の樹木が切れて、
美瑛方面の視界が欲しいままだ。
この日はガスで見えなかったが、
それがなければ表大雪の素晴らしい展望台だ。
このピークで引き返す予定だったが、
尾根の更に先を眺めると、
次なるピークが見える。
地形図上の『721m峰』だ。
まだ時間が早かったので、
そこまで足を伸ばすのとにした。
この行程では木の間越しに芦別方面の風景が見えた。
一旦下って登り返し、
10時30分、『721m峰』。
その先は『留辺蘂山』へと続く。
思いの外視界が効かなかった『721m峰』を後にし、
気温が上がってベタつく雪の中を復路に着いた。
そして11時40分、『平岳』が近くなった頃に昼食とし、
あとは楽に下って道々に降り立った。
また広い道々を歩き、
12時40分、駐車地。
まだまだ余裕の時間なので、滝川まで走って入浴。
その後当別町の青山ダムに移動して車中泊とした。
カラカラの喉に流し込む“のどごし生”のうまいこと!
2020.3.12 マスク 我が女房はえらい!
孫の乃々からちょくちょく電話があり、
そのたびに「ババ、お財布作って~」、「ババぁ、ブックカバー作って~」、
「ババぁ、今度自由研究〇〇作るから手伝ってぇ!」とおねだりだ。
乃々はババにたのめば何でもできると思っている。
本を読むことが大好きな乃々はブックカバーがお気に入り。
そんな乃々の願い事を、一旦は「ええ~っ!?」と言って嫌そうにするものの、
結局そのことに没頭して願いを叶えてやる。
そして結局は乃々が期待した以上のものができあがる。
そのババが今回はマスクに挑戦だ。
孫たちがマスクを手に入れられずに困っていた。
ここ数日「細かい仕事はきついなあ」とぼやきながら作業を進め、
ようやく出来上がった。
ただ、「いい柄の生地が手に入んないんだよねえ」と、少々不安顔。
「だけど手に入らないんだからしょうがないべえ!」。
ちなみにマスクの生地売り場は多くの人で混み合っていたそうだ。
マスクに使用するガーゼも品薄だと言うし、
何とか早く終息に向かって欲しい新型コロナウィルスだ。
2020.3.8『人漁山』(487m) その標高に似合わぬ素晴らしい山
昨日の日曜日は二週間前に挑んで失敗した、
『人漁山』に登ることにした。
失敗したままいつまでも放っておくのは落ち着かない。
四等三角点を有する『人漁山』はマーメイドの「人魚」ではない。
読み方は同じでも字が違う。
どうして旧産炭地の山に「漁」と言う文字が使われたのか?
6時45分、高速道路下の駐車地をスタート。
前回ハンターが入山していたので、
極力赤い服装とした。
全く車の通らない市道を500mほど滝の上側に進む。
そして高速道路の下をくぐるトンネルに入って尾根に取り付いた。
このトンネルは「トンネル」と言っていいのかどうかわからない。
ただ、その出入り口には「夕張13」と書かれたプレートが貼ってあった。
高速道路脇の急な取り付き点をよじ登る。
急な傾斜は長く続かず、傾斜が落ちるとトドマツの林となった。
この林の幹にはヒグマの爪痕が随分多い。
トドマツの幹に付けられた爪痕があちこちに見られる。
高速道路のすぐそばだというのにねえ。
Co.260で林道に出た。
この林道は地形図にも表れている。
林道を横断して正面の斜面を登った。
そして288mの小ピークから周辺を見回した。
曇り空だが視界は悪くないので尾根の様子を伺える。
どうもこの辺りは地形が複雑なため、
目で見て確認しないと落ち着かない。
ルートは地形図で予定した通りと決めたが、
若干のショートカットを加えることにして、
また先ほどの林道に降り立った。
そこからしばらく林道を進み、
ヘアピンカーブを越えた地点で急斜面に取り付き、
尾根の頭を目指した。
Co.400で尾根の頭に上がると、
西に目指す『人漁山』の頂上部が見えた。
あとは広い尾根を歩き、
目の前に見えている頂上を目指す。
そして最後は樹木がまばらとなった急斜面を登る。
この登りは背後に夕張市南部の風景が広がり出す。
誠にいい場面だ。
そんな風景を振り返りながら登りきると、
そこは頂上部の北の端で、
三角点のピークは南の端にあった。
8時55分、四等三角点『人漁山』。
前日の「遠幌加別」に続き、
このピークも視界が開けて周囲の風景を楽しめた。
いい山じゃないか!
また必ず訪れることになるピークと確信した。
下山はルートを変えた。
複雑な地形を少しでも多く確認しておきたい。
直線的なルート取りで尾根を下り、
また現れた林道を利用して下った。
その途中でHiromiが私を見て言った、
「腹のヒモねじれてるわ」。
「腹のヒモ」って!?
皆さんおわかりになりますぅ?
私は腹部にヒモなんか巻いてませんからぁ。
Hiromiが言ってるのは、ザックのウエストベルトの事なんですよ。
2万円もするれっきとしたザックのウエストベルトを、
「腹のヒモ」なんていうのはコイツだけ!
いいザックがただの布袋と思わせる一コマだった。
最後は高速道路をくぐるトンネルへ。
こちらは「夕張14」のプレートが貼られていた。
結果登りに使ったトンネルの一本北側のものだった。
あとは少々の徒歩で、
10時20分、駐車地。
この日も時間に余裕が出来た。
夕方訪れた「サイゼリヤ」は少し客がいた。
先週はほとんどいなくてシーンとしていたのだが、
だいぶ回復したようだ。
2020.3.7 『571m峰』(点名:遠幌加別) 思いがけない展望!
先週は重い雪に見舞われた。
それが山では更に量が増え、
スノーシューでの長い歩行が苦痛となるので、
また夕張に出かけて三角点を有する未踏峰を目指すことにした。
土曜の朝Hiromiを迎えに行き、
夕張に向かって車を走らせた。
そして夕張市南部地区より林道に入った。
そもそも何故ここが「南部」なのだろうか?
南北に長い夕張市の中にあって、
ここは中間よりむしろ北寄りだ。
9時05分、林道入口の除雪終点をスタート。
すぐ西側の広い尾根に取り付いた。
ただ雪がヤバイ!
心配した通り、
新たに積もった新雪が融け出して、
スノーシューのアイゼンばかりではなく、
フレームにまでダンゴ状態でこびりつく。
これがたまらなく不快だ。
重たくて重たくて、
数歩歩いてはスノーシューを裏返して、
ストックで雪ダンゴをつつき落とす。
ところが先を行くHiromi は、
全くそんな面倒な作業をする様子が見られない。
平然と先へ先へと尾根筋を登っていく。
Hiromi だってスノーシューの裏側が、
雪ダンゴ状態になっていないはずはない。
それにHiromi との間隔が開きすぎて、
写真を撮れなくなってしまうので、
大声を出してHiromi の足を止めた。
そして、「お前だって雪ダンゴつくべ?」
と尋ねると、
「えっ、そうかなあ?」。
全く気にも何もしていない。
「スノーシューの裏を見せてみれ」。
するとやはり同じように裏全体に雪ダンゴ。
「こんなダンゴつけて重たいべやあ!」
「なんも、気にするなあ」
さすが大物?
女豪傑??
そんな誠に力強いHiromi の先導で、
10時50分、三等三角点「遠幌加別」。
これは期待を遥かに超えるよいピークだった。
樹木が密生して視界が利かないと思っていたのに、
頂上部分は樹木がなくスッキリ!
初めて立つピークから眺める夕張の山々は新鮮だ。
そこから見渡せる山々は、
ほとんど登っており、
一つ一つその思い出が甦ってくる。
ところがそばに立つHiromi は、
何がなんだかさっぱり、といった様子。
それにしても素晴らしい晴天だ。
そんな天候にのせられて、
このあと西側に見えている『609m峰』(点名:北清水沢)を目指すことにした。
尾根続きと見てとれたので、
それを進んで行くが、
どんどん下っていく。
そしてあまりにも下り続けるので、
Co.400でやめて引き返すことにした。
ちなみにこのときに目指した『609m峰』は、
過去に北清水沢のワサビ沢から二度登っている。
12時ちょうど、再び「遠幌加別」。
このあと下りの途中で昼食。
そしてまた雪ダンゴを引きずって下り、
13時10分、駐車地。
時間はまだ早かったが、
雪ダンゴとの戦いで疲れて、
眠さをこらえて走った追分「ぬくもりの湯」そばで昼寝。
気持ちよく目覚めて湯に浸かり、
再び夕張に戻って「かんぱーい!!」
2020.2.29 『587m峰』(点名:金尾別沢) シューパロ湖を越えて
27日にKasaneと『796m峰』に登り、
シューパロ湖を見下ろした時、
その東側に一筋の尾根が見てとれ、
目で負う先端にピークを確認した。
帰宅して調べてみると、
三角点を有するピークだった。
それを今回狙ってみることにした。
土曜の朝Hiromi を迎えに行き、
夕張からシューパロ湖に向かった。
27日同様この日も素晴らしい晴天だ。
シューパロ湖越しに見る純白の『夕張岳』が美しい。
8時15分、シューパロトンネル三笠側出口そばの駐車地をスタート。
即シューパロ湖に降り立った。
そして全面結氷したシューパロ湖を渡る。
足元は分厚い氷で覆われているのだが、
湖の上を歩いているので、
何とも気持ちは落ち着かない。
日頃から水が苦手なHiromi はビクビクしている。
「もしAmigoさんが割れた氷から落ちても、助けられないから!」。
ほんの10分ほどで湖を渡りきった。
するとダム湖の水が覆ったために枯れたカラマツの林が現れた。
何とも幻想的な光景だ。
そして元気なカラマツの林へと続く。
しばらくカラマツの林を進むと、
目の前に林道が現れた。
この林道は進むべき方向に伸びていたので、
可能な限りそれを利用することにして進む。
そして間もなく大きく蛇行を始める地点で尾根に取り付いた。
ところが尾根を登ると、
一段上でまた林道が現れ、
広い土場が目の前に広がった。
その後林道は進むべき尾根筋を離れようとしたので、
再び尾根に取り付いた。
この細尾根はブッシュが少々うるさかったものの、
長くは続かず尾根の頭に上がった。
そして尾根筋を進むが、
いくらも歩かないうちに、
古い作業道が現れた。
これが役に立った。
作業道はどこまでも尾根筋に沿って伸びている。
もうここまでかな?
と思ってそれを離れてみても、
その先でまたつながっている。
助かった!
Hiromi とラッセルを交代しながら、
ブッシュのない快適な作業道を進む。
尾根筋は小さなアップダウンを繰り返して行く。
進行方向左手には美しい『夕張岳』が見えている。
そして11時30分、三等三角点「金尾別沢」。
ピークは樹木に覆われて、
視界が利かないと思っていたが、
南側の樹木が切れて、
これまでに登ってきた夕張の、
「真谷地」(754m)や「上真谷地」(751m)が見えている。
また27日に登った「本遠」を、
東側から眺めたのは初めてで新鮮だ。
日射しいっぱいのピークで昼食を摂り、
下山は登路の尾根とは違う、
一本南側の尾根を下ろうと思っていたのだが、
ピークから尾根筋を目で追うと、
かなりアップダウンが激しそうなので、
登路で付けたトレースを下ることにした。
片道5kmの尾根筋は意外に長く感じた。
湖まで下り、また少々緊張しながら湖を渡って、
13時55分、駐車地。
この位置から入浴に向かう温浴施設は、
三笠の「湯元」が一番近いので、
そちらで汗を流し、
再び大夕張にもどって車中泊とした。
そして今日夕張の新たな三角点に立つ予定だったが、
今朝目覚めるとひどい雪模様!
おまけにガスが低く下りて何も見えないので、
その場を離れて馬追丘陵まで戻った。
今日は『長官山』でのトレーニングということでおしまい。
最後はやっぱり「サイゼリヤ」!