北海道の山野でとことん遊ぶ!!
I am Amigo!
2025.1.24 『北電山』(ホクデンヤマ・145m) 雪から逃げて・・・
今日は金曜日だが休み。
会社の休日だ。
昨年まで年間休日数が少なかったらしく、
今年はその休日が10日増えたと言う。
それで増えた分を、
今のように暇な時期に振り分けるらしい。
従って、来週の金曜日も休みとなり、
二週連続で三連休となる。
ただ、私のような非正規労働者は、
出勤日数が減った分、
月額の賃金も減る。
もう長くは勤められない身としては、
出勤して稼いだ方がいいかな・・・
今朝栗沢町に向かって走っていると、
南幌町で急に雪が強く降りだした。
それで方向を変えて南に向かった。
雪雲から逃れるつもりで。
降りしきる雪は、
南下するほど小降りとなり、
安平町追分の手前で上がった。
それで追分で「北電山」に登ることにした。
アプローチ地点の「安平山スキー場」に行ってみると、
スキー場は雪不足で閉鎖されていた。
このスキー場は、
いつも雪不足でオープンが遅くなる。
しかし全道的に、
異常と言えるほど雪が少ない今冬は、
果たしてオープンできるのだろうか?
札幌市内の大きなスキー場でも、
雪不足で滑走コースの制限が、
相次いでいると聞く。
雪は少ないが、
とりあえずスノーシューを装着してスタートした。
本当は「北電山」~「犬山」を回るつもりで行ったのだが、
積雪の状況を見て、
「北電山」で折り返すことにした。
「犬山」周辺の深い笹の中では、
中途半端な積雪に難儀するからだ。
閉鎖されて立入禁止となっている、
「安平山スキー場」入口そばから、
北海道電力の送電線保守管理用の作業道に入った。
はじめは広い畑の脇を歩いて行くが、
やがて尾根筋で高度を上げる。
少々斜度が上がるものの、
送電線を支える鉄塔のそばを通ると、
間もなく平たんとなる。
この後は尾根筋に続く作業道を行くが、
まるで登山道の様な作業道で、
雪もしっかり踏み固められている。
そもそも雪が少ないので、
小人数が歩いただけで踏み固まる。
スノーシューはいらなかった。
それで外してザックにくくりつけた。
落葉樹の中に続く作業道を歩くのは楽しい。
木々の葉がすっかり落ちた今は、
遠くの景色が透けて見える。
途中でトラロープが張られていた。
そして下を見ると、
「防衛庁」(現防衛省)と刻まれた標柱が埋められていた。
それでロープの向こうは、
自衛隊の所有地だとわかった。
以前はなかったものだ。
作業道を歩いて二つ目の鉄塔の下に立つと、
追分の市街地が見えたが、
ガスが覆ってはっきりしない。
そして送電線が続く、
南方向に目をやると、
なんと伐採地だ!
送電線の維持管理のために伐採されたようだ。
切り倒された木が、
切断されて丁寧に並べられていた。
伐採地を含め、
これは意外で予期せぬいいものを見たという印象だ。
しっかり踏み固められた作業道は、
伐採地の南端で消失した。
従って、その先に続くのは、
エゾシカの足跡だ。
雪は少し深くなったが、
スノーシューを装着するほどではないので、
そのまま歩行を続け、
一旦斜面を下った。
すると小沢に沿ってトラロープが張られていたので、
ロープが地面に落ちているところでそれを越えた。
自己責任で自衛隊の所有地へ。
そこで雪が降り出した。
それも湿った雪で、
ストックを握る軍手が濡れる。
カメラも出せない湿雪の中を、
我慢して登り、
四等三角点「北電山」。
積雪は少ないが標石は目にできないと思っていた。
しかしストックで思い当たる部分を突きまわすと、
カチッとヒットした!
降りしきる湿雪に落ち着かず、
すぐに引き返した。
そして小沢まで下ると、
嫌な雪がピタリとやんでくれた。
伐採地まで登り返して昼食とした。
その後は作業道を忠実に戻って駐車地へ。
久しぶりの「北電山」で、
湿った雪にも降られたが、
未知の伐採地に接することができてよかった。
2025.1.18 『本安平』(ホンアビラ・215m) 期待通りの新たな伐採地!
先週末の土曜日だが、
金曜日の夜から土曜日の朝にかけて、
私が住む江別市の降雪量が40cmに達する、
との予報が出た。
おかげでひじょうに落ち着かない夜を過ごし、
土曜の朝まだ暗いうちに窓のカーテンを開いて外を見ると、
なんと降雪0!
40cmも降り積もると言われて、
落ち着かない夜を過ごした結果が、
ただの1cmも降らなかった。
天気予報の精度の悪さには、
常日頃から腹立たしい思いをしているが、
今回は呆れかえってしまった。
ただ、「降らなかった」、
と言う結果には大変満足し、
向かいのご主人と、
「いやあ、降らなくてよかったねえ!」と、
朝一番の会話をした。
夜が明けきらないうちに家を出た。
そして向かったのが、
安平町追分旭地区。
年末年始休暇の最終日に、
「本安平」を目指そうとしていたとき、
緊急事態が発生し、
途中撤退したので、
再び登ることにした。
その時目にした新たな伐採地が気になっていた。
この朝もひどく冷えて、
車の外気温計が-21℃を示していた。
そして今回も前日から雪を降らせていた、
雪雲の外に出た。
追分旭地区で新たな伐採地へと続く林道は、
私が住む地区同様、
殆ど雪が降らなかったようで、
林道を地上高の低いフィットでも走行することができ、
伐採地の入口まで入って駐車した。
気になるハンターの痕跡はなし!
今回は先日登った伐採地の尾根の、
二本北側の尾根を登ることにした。
それが新たな伐採地の北の端だった。
純白の伐採地を眺めながら登って行く。
雪面に突き出ていた木の根が、
ミイラの手のようで、
一瞬ドキッとした場面があった。
またそのすぐそばには、
古い金属製の白い箱が設置されていた。
これはこの伐採地がまだ藪だったころから、
ここを歩いて目にしていた。
この箱は他にもいくつか目にしているが、
いったい何に使用されていたものなのかね?
今はもう使用されずに、
ただ放置されたままになっていることだけは伺える。
伐採地の最上部で樹林に入った。
笹の広葉樹林の中を進む。
足もとの笹はしっかり雪の下になっており、
歩行は辛くない。
変化のない樹林の中を歩いていると、
突然スノーシューの跡が現れた。
こんなローカルな山に、
人が入ることもあるのね~
いつのものかはわからないが、
その上を歩くとグンと楽になった。
樹林内歩行の3分の1は楽に歩かせてもらい、
二等三角点「本安平」。
積雪期にここに立ったのは久しぶりだ。
下山はトレース上を歩いて楽をした。
そして登路の尾根の一本南側を下った。
これははじめから予定していたことで、
前回の尾根の二本北側の尾根を登り、
一本北側の尾根を下ることにして、
新たな伐採地の風景をフルに楽しむことにした。
そしてその読みはピタリと当たり、
旧伐採地と新伐採地の中間に飛び出して、
目の前に見事な風景が広がった。
そんな風景を眺めながら、
早めの昼食とした。
天気も良くて実に気持ちがいい!
昼食の後は広々として美しい伐採地の中を下った。
最後は作業道を歩いて駐車地へ。
いやあ、この日晴天の下で、
美しい伐採地の中を歩けたことに満足!
23025.1.5 『本安平』(ホンアビラ・215m) 緊急事態で撤退!
年末年始休暇最終日の5日も、
雪雲がかからない方へと向かった。
南へ向かう上空は、
また馬追丘陵の上で、
雪雲と青空の境となっていた。
そしてこの日も寒い!
予定の安平町追分旭地区に入る手前から、
外気温が-20℃!
本当に冷える日が続く。
その冬型のせいで、
北の方は連日雪模様らしい。
気の毒に・・・
追分旭地区で「安平川」に沿って伸びる林道に入った。
もう積雪で車を入れることはできないと思っていたが、
奥で林業が活動しているのか、
除雪されていた。
それで「安平北林道」の入口まで車で入り、
道端ギリギリまで寄せて駐車した。
ただ、この朝ここを通った車はなく、
うっすら雪が積もった路面に、
その形跡は見られなかった。
素晴らしい晴天の下、
車外に出て準備をしていると、
女房からlineが入った。
年末から来ていた娘が、
年明け3日に発熱し、
その熱が二晩を経過したこの朝も下がらないと言う。
そして薬を切らし、
必要な食料もあるので、
帰りに買ってきてくれとのこと。
そんな知らせを受けてしまってはどうにも落ち着かず、
適当なところで切り上げて、
早々に帰宅することにした。
駐車地からすぐ「安平北林道」に入ったが、
いくらも歩かないうちに伐採地が現れるので、
林道を離れて伐採地を登った。
昨夏生い茂った雑草が、
枯草となって堆積し、
その上に中途半端な積雪なものだから、
スノーシューを深く取られる。
しかし空は正にスカイブルー!
その下で広い雪景色を眺めながら歩くのは、
本当に気持ちがいい。
熱に苦しむ娘のことがなければ、
心から楽しめるものを・・・
広い伐採地の奥にピークが見える。
今回はそこでやめることにした。
「本安平」(二等三角点)は、
伐採地のピークから更に、
藪尾根を伝った先にある。
伐採地の北側の端で、
尾根に沿って登って行くと、
その更に一本北側の尾根も伐採されていた。
これは昨年伐採されたようだ。
そんな光景を目にすると、
迷いなく次回はそちらの新たな伐採地を登って、
「本安平」まで行くことに決めた。
楽しみができた。
伐採地のピークに立つと、
広い景色の中で空は青く澄み渡り、
風もなくのどか。
「なんて気持ちがいいんだろう」と、
ひとり呟き下山を開始。
ほぼ自らのトレースを辿って駐車地へ。
速やかに着替えと片付けを済ませ、
帰途に着いて、
途中長沼町に寄って、
女房から指定された薬と食料を調達して、
午前中のうちには帰宅した。
この日で年末年始休暇の13連休が終了した。
今回は13連休中10日を山行に当てた。
と言うより、
山しか行くとこないし・・・
2025.1.4 『210mP』 瑞穂ダムで冬の崩壊地を巡る
正月三が日が明けた4日は、
前日雪に降られたので、
絶対に雪雲がかからないところを目指して家を出た。
そして南へと走って行くと、
どんどん気温が下がりだした。
家の前で-8℃だった外気温が、
隣町の南幌町に入ると-20℃!
これには驚いた!
しかし下がり行く気温は、
そんなものじゃあ済まなかった。
南幌町から長沼町に入ると-21℃!
更に走り続けると、
安平町追分で-22℃ → -23℃と下がり、
最後は-24℃まで下がった。
この冬一番の寒さは、
安平町追分で体験した。
寒い12月だったが、
年が明けて更に寒さが厳しくなった。
安平町まで走ると、
完全に雪雲から逃れられる予報だったので、
その辺りでアプローチ地点を見て歩いた。
しかし少なめの積雪だが、
地上高の低いフィットでは、
どこにも入って行けない。
無理をしてスタックするのはまっぴらだ。
結局落ち着いたのが、
「瑞穂ダム」の手前だった。
瑞穂ダムまでは除雪されていないが、
車のワダチはできていた。
しかしフィットではそのワダチで、
ガスガスと腹を擦りまくりだ。
少し入ってみたが、
すぐにバックして出た。
結局ダムまで入ることをあきらめ、
除雪終点を駐車地として歩くことにした。
スタート時の外気温が-18℃。
-24℃を直前に体験すると、
-18℃に対しては抵抗がなくなる。
しかし、実際にその空気の中を歩くのは、
やはり寒くて辛い。
ザックにスノーシューをくくりつけて、
車のワダチを歩いて行く。
最後にそこを車が通ってから、
けっこう時間が経過しているようだった。
ワダチはよく締まって歩きやすく、
ダム横の大きなゲートまでの1kmが楽々だった。
ゲートを越えてもワダチが続いているので、
奥で林業が活動しているのだろうか?
そうだとしても、
まだ正月休みが続いているはず。
ゲートから少し進むと、
「鳥取橋」が現れるので、
そこでスノーシューを装着し、
橋の下の湖に下った。
湖は既に全面結氷していた。
しばらく氷の上を歩き、
対岸の地震崩壊地に上がった。
崩壊斜面は中途半端な雪の下で、
ガチガチに凍っており、
それが滑るので、
スノーシューのアイゼンを効かせて登る。
そして登りきると、
地震崩壊地の風景が広がる。
この風景が好きで、
何度も訪れている地域だ。
作業道上の中途半端な雪は、
スノーシューを地面まで飲み込み、
その地面がガタガタに荒れているので、
ひじょうに歩きにくい。
一歩一歩ゆっくり歩いて行くと、
右前方に明らかなピークが見えてくる。
それが「210mピーク」だ。
地形図上には山名も標高点も記されていないが、
見た目に明らかなピークは、
私のお気に入り。
作業道を200で離れて、
笹の尾根筋に取り付いた。
中途半端な積雪に笹が露になっており、
それがスノーシューに絡みついたり、
笹を踏み抜いたりと、
まあ落ち着かない。
しかし、右手には遮るものがないので、
北側の風景が広がって行く。
直前に歩いて来た崩壊地の全貌も見えた。
無積雪期とは違った美しさがいい。
そんな風景を眺めながら、
ピークで昼食とした。
下山はピーク直下の尾根を下って沢床に下りた。
沢には6年前の「胆振東部地震」で発生した崩壊による倒木が、
今も尚幾重にも折り重なったまま放置されている部分があった。
他は皆片付けられたのに・・・
沢筋から「鳥取橋」のたもとに上がり、
車道を歩いて駐車地へ。
上空は時間の経過とともに晴れ渡り、
車が来ない道を歩くのが気持ちいい。
やはり雪雲から逃れてよかった!
山は晴れりゃあ100倍楽しい!!
2025.1.2 『八ツ瀬』(ヤツセ・221m) 雪の崩壊地で始動!
2025年の活動は1月2日から。
これは毎年恒例だ。
31日~元旦は家族と過ごすことにしている。
昔はそんなこと関係なく、
年末から出かけて年を越して、
車中泊をしながら山を登り歩いていた。
今15歳になった孫が生まれてから、
年末年始の二日間は家にいるようになった。
2日の朝Hiromiを迎えに行くと、
我が家の庭で-8℃だった気温が、
Hiromiのところで-14℃!
更に車を走らせて、
厚真町に入ると-19℃まで下がった。
本当に寒い日が続く。
2日は天気予報で日本海側がほとんど雪。
晴れるのは札幌市周辺だけとのことだった。
それで雪雲から逃れるべく、
厚真町へと向かった。
そして高丘地区に入り、
「ヤチセ沢川」に沿って伸びる林道に入った。
昨秋もここを訪れたのだが、
林道奥で何らかの工事が行われていることを察知し、
遠慮して入って行くのを中止した。
しかしこの時は正月なので、
全ての工事が休止しているはず、
と読んで林道に入って行った。
すると重機が停められており、
工事は休止していた。
どうやら6年前の「胆振東部地震」で消失した、
林道の復旧工事が始まったようだ。
もともとそこには林道が走っており、
それは地理院地図にも記されている。
前回そこを訪れた時と同じ場所を駐車地とした。
それがたまたま重機のすぐ前だった。
そしてすぐ目の前の急斜面に、
ツボ足で取り付いた。
スノーシューを装着するか、
或いは背負ってスタートするか、
ちょっと迷ったが、
試しに車の周りを歩いてみて、
ツボ足で大丈夫と判断した。
この雪の少なさがこの地のいいところでもある。
雪をかぶった急斜面は、
地面が固く凍ってよく滑る。
それを一歩一歩スリップに耐えながら登った。
そしてこれを登りきると、
前方に広い崩壊斜面が現れた。
積雪の崩壊斜面が美しい。
その崩壊斜面を登りきると、
北向きの尾根筋が現れ、
それにのる予定だ。
崩壊斜面はけっこう斜度があるので、
やはりスリップに耐えながら、
一歩一歩登った。
Hiromiが相変わらず元気よく、
どんどん先を行って尾根上の藪に消えた。
尾根上にのると、
あとは忠実に尾根筋を辿って行く。
この尾根筋を歩きながら目にする風景が美しい。
冬の崩壊地もいいものだ。
時折作業道が現れるが、
長くは続かず崩壊地に飲まれる。
作業道はズタズタに寸断されている。
そんな斜面には必ずエゾシカの踏み跡が残されている。
エゾシカというのは不思議なもので、
人が歩きたいと思うところを忠実に歩いている。
尾根と作業道をつなぎながら歩を進め、
最後は笹の尾根を登る。
すると以前そこにはなかった、
新しい作業道が現れる。
これにのったその先に目指すピークだ。
四等三角点「八ツ瀬」。
このピークに立つのはたぶん6度目になると思うが、
いまだに標石を目にしていない。
いくら探しても見つからなかった。
下山は引き返すことなく、
ピークを越えて下降する作業道を、
少し下った地点で崩壊斜面に出た。
そしてそれを下っていく。
斜面から河原に下り、
広い河原を歩いて行く。
そこで昼食とした。
空腹を満たした後は、
再び河原を歩き出すが、
小沢が「ヤチセ沢川」に合流すると、
間もなく重機が現れ、
林道工事の現場に出くわした。
あとは整地された林道上を楽々歩いて駐車地へ。
2025年の始動は、
素晴らしい好天の中で、
いい風景を眺めることができた。
今年も大いに楽しもう!
怪我しないでねえ・・・
2024.12.14 『鬼武士』(オニプシ・294m) 積雪の少ないところへ!
12月に入ってちょうど真ん中の週末は、
久しぶりにHiromiと同行だった。
朝Hiromiを迎えに行って、
厚真町へと向かった。
今年は根雪になるのが早く、
近辺の山は既に結構な積雪がある。
しかし、まだ降り積もったばかりで、
足もとはひじょうに不安定だ。
寒暖を繰り返して、
雪が締まって行かないと、
大変苦労することになる。
それでまだ積雪の少ないところへと出かける。
厚真町に入って予定した山に向かうと、
林道内に工事車両が出入りしている様子。
それでそこをあきらめ、
変更して「鬼武士」に登ることにした。
道々「平取~厚真線」を厚真町から平取方向に走って行くと、
厚真町とむかわ町の境界線上に、
「あづほ隧道」が現れる。
その隧道の手前500mほどの地点に、
右に入る林道がある。
これは砂利道だが、
厚真町豊丘と宇隆地区を結ぶ、
町道「豊丘~宇隆線」だ。
これを道々から1kmちょっと入った地点に駐車。
駐車地のすぐ目の前のゲートを越えて林道に入った。
積雪は厚真町に入るとグンと少なくなり、
この「三井フォレスト」の専用林道には、
5cmほどの積雪が残っているだけだった。
その中を快適に歩いて行く。
ただ、この辺りはエゾシカ狩猟が盛んなところなので、
ハンターの存在には神経を遣う。
ザックの鈴は今、
ヒグマへの警戒ではなく、
ハンターに我々の存在を知らせるために付けている。
しかし、林道上に車の痕跡はない。
周囲の広葉樹には既に葉がなく、
遠くの風景が透けて見える。
すると夏場では見えなかった作業道がたくさん見えた。
それがまた複雑で
縦横無尽に走っている。
そんな作業道状にハンターがいるかもしれないので、
やはり気は抜けない。
木々に葉のないこの時期ならではの風景の中を、
3kmほど歩くと、
「鬼武士」への取り付き点に至る。
ここから林道を離れて尾根歩きとなる。
この踏み跡もだんだんはっきりしてきて、
今ではまるで登山道のようだ。
尾根筋に続く踏み跡を辿って行くと、
落ちたら怪我をする細尾根がある。
その辺りから右前方に反射板が見えてくる。
そして樹林を抜けると、
踏み跡が方向を変え、
前方に大きな反射板が姿を現す。
この反射板に向かってひと登りし、
それを越えて一旦下る。
背の低い笹原だが、
そこにはもう踏み跡がない。
しかし、目指すピークは木の間越しに見えている。
それを登って、
三等三角点「鬼武士」。
このピークでは展望が効かない。
一つ手前の反射板があるピークに戻ると、
北側に遮るもののない風景が広がる。
ただ、この日は北の空が雪雲に覆われて、
遠くまでは見えなかった。
寒いのですぐに下山を開始。
尾根筋を下って林道へ。
そして林道歩きの途中で、
早めの昼食とした。
ハンターらしき車は相変わらず現れない。
ゆっくり昼食を摂って再び歩き出した。
そして駐車地に着いたが、
とうとう車一台を見かけることもなかった。
心配したハンターの存在だったが、
実に静かな山歩きをできてよかった。
2024.12.7 『炭鉱山』(タンコウヤマ・169m) 小粒だが変化に富む山歩きを楽しむ
12月最初の土曜日、
安平町で「丸山」に登った後、
「安平川」に沿って走る林道を少し戻って、
「春日林道」の入口を駐車地とした。
ここから「春日林道」を利用して「炭鉱山」を往復する。
「炭鉱山」は小粒な里山だが、
その道中の風景が好きだ。
「春日林道」に入ると、
すぐに「安平川」に架かる、
「春斉橋」(しゅんさいばし)を渡った。
その下を流れる「安平川」は水量が少なく、
川幅も狭い。
また、林道にはハンターと思われる車のタイヤ痕が続く。
ここも猟期は1月1日からなのに、
ルールを破る輩がうろついているようだ。
気を引き締めて歩く。
林道入口から200mも歩くと、
チェーンゲートが現れた。
これをハンターは鍵を外して出入りしていた。
ゲートからすぐに分岐が現れるので、
右手の支線に入る。
これを少し行くと、
前方の視界が開け、
伐採地の風景が目に飛び込んでくる。
この風景が好きなんだよねえ!
この後はしばらく伐採地の中に林道が続いて行く。
この支線にもタイヤ痕が続いていた。
林道を歩いて行くと、
やがて前方に目指す「炭鉱山」のピークが見えてくる。
標高こそ低いが、
形の整った里山だ。
そして適当なところで林道を離れ、
藪に入って行った。
一旦下って枯草の湿地帯を進む。
すると幅は狭いものの、
けっこうな水量の小沢が現れる。
そしてエゾシカの防護柵だ。
この防護柵を越えるには、
一ヶ所だけある小沢の上の扉を利用しなければならない。
前回Hiromiがここで足を濡らしたことを思い出す。
慎重に扉を開閉して抜けた。
枯草の湿地帯を越えると、
笹の藪に突入!
藪はそう濃いわけではないが、
足もとに枯れ枝が散在しており、
ひじょうに不安定な登行だ。
一度つまずいて笹の上に倒れてしまった。
しかし辛抱強く登り、
四等三角点「炭鉱山」。
ピークだけは意外とすっきりしており、
三角点標石が一目で確認できた。
木の間越しにわずかだが、
追分地区の田園風景が見えた。
下山は同ルートを引き返して林道に戻った。
そしてまた周囲の風景を楽しみながら歩き、
空腹を感じたので、
途中で昼食とした。
昼食はいつもの手製サンドイッチとカップ麺。
サンドイッチはロースハム4枚と、
玉ねぎのペーストをサンドしている。
サンドイッチは私が作るのだが、
玉ねぎのペーストは女房に作ってもらい、
多めにストックしている。
と言うのも、
私の朝食はゆで卵2個に玉ねぎのペーストをかけたものと、
バナナを1本だからだ。
林道をスタートしてしばらく続いた晴天だったが、
駐車地に着くころには空全体が雲に覆われ、
暗くなってしまった。
しかし山歩きを楽しめたことに満足して帰途に着いた。
2024.12.7 『丸山』(安平町・173m) 気になる伐採地の上へ!
12月に入って第二週の週末は、
Hiromiとまた別行動。
母さんの体調がよくないので、
そちらを優先して行動せざるを得ない。
誰にでも親のことで時間を要する時期がある。
土曜日の朝、
私が住む江別市を含め、
それ以北がスッポリ雪雲の中。
しかし晴れているところがあるのなら、
そちらで山歩きを楽しみたい。
と言うことで厚真町に向かって家を出た。
そして南幌町から長沼町に入る辺りで、
空模様がはっきりと確認できた。
雪雲と青空の境目が、
南長沼の辺りにあった。
であるならば、
厚真町まで行くことはなく、
燃料代節約のため、
手前の安平町で活動することにした。
燃費のいい車に替えたとは言っても、
やはりガソリンは高い!
安平町追分旭地区で、
「安平川」に沿って伸びる林道に入った。
これは前週の「安平越林道」に続くもの。
そしてこれも前週と同じく、
チェーンゲートまで進んで、
林道脇を駐車地とした。
するとすぐ目の前に伐採地が現れる。
昨年伐採されたもので、
その時からこの伐採地に上がってみたいと思っていた。
そこには四等三角点「丸山」がある。
「丸山」には数年前、
藪漕ぎで立ったことがある。
けっこう深い笹薮に苦労した記憶が残る。
しかし今度は伐採地を利用して楽に登る。
素晴らしい青空の下、
チェーンゲートを越えて伐採地に入った。
そして作業道を行く。
しかしその方向が自分の意に沿わなくなると、
伐採された斜面を登った。
背後にはどんどん南側の風景が広がって行く。
さほど時間がかからず、
伐採地のピークに達した。
数年前に登った時は、
樹林の中のピークだったので、
今回はイメージが全く違う。
すぐに三角点標石を探す。
しかし見つからない!
きれいに伐採された後に、
うっすらと雪が積もっているだけなので、
探すのはたやすいこと。
しかし広い範囲のどこをストックでつつきまわしても、
とうとう標石は見つけられなかった。
標石が埋められていた、
と思われる部分が作業道上のため、
ブルドーザで作業道を開削する際、
標石も土砂と一緒に押しのけられたのではなかろうか?
押しのけられた不要な枝が山となっていたので、
その中に標石があるのでは?
いずれにしても、
標石を目にできず、
少々悶々とした気持ちで下山。
気たてを取り直して、
もう一つ行きましょう!
2024.12.1 『本安平奥』(ホンアビラオク・244m)~『支安平奥』(シアビラオク・364m) 初冬の長い林道歩きを楽しむ
12月に入って最初の山行は、
パッとしない予報の中、
極力晴れている方へ、
と言うことで、
安平町で初冬の長い林道歩きを楽しむことにした。
朝の暗いうちに家を出た。
ただでも運転がおっくうになっているのに、
暗いうちに家を出て行くと言うのは、
本当に辛い!
しかし勝手に好きなことをやっているんだからしょうがない。
Hiromiを迎えに行くと、
ようやく夜が明けた感じだ。
そしてそのHiromiと会うのは三週間ぶりだ。
Hiromiには自分で登りたい山が、
まだたくさんあるし、
最近高齢の母親の健康状態が芳しくないので、
今後も別行動の週末が増えるだろう。
安平町追分旭地区で、
「安平川」に沿って伸びる林道に入った。
そして4.5kmほど走ると、
チェーンゲートが現れるので、
その前の道路脇を駐車地とした。
ゲート脇には貼り紙があり、
この区域での狩猟は、
来年の1月1日と記されていた。
まだ狩猟期間に入っていないことに、
ホッと胸をなでおろした。
チェーンゲートを越えて、
「本安平越林道」に入った。
林道上に最近車が走行した痕跡は見られない。
水たまりの表面も凍ったままだ。
そして周囲の樹木の葉が落ちた今、
ひじょうに明るい感じがする。
この木々の葉が落ちてしまった中を歩くのが好きだ。
ゲートから1kmちょっと歩くと、
上空を走る送電線の下を潜る。
すると右前方に伐採地が現れるので、
「本安平越林道」を離れて、
伐採地の中に続く作業道に乗り換えた。
伐採地の上部にはカラマツが並び、
なかなかいい風景だ。
そんな風景を楽しみながら歩を進めて行くと、
伐採されて植林された地形の上に、
崩壊斜面が見えてくる。
そこには6年前の「胆振東部地震」で発生した倒木が、
いまだに放置されたままだ。
地震崩壊による、
生々しい光景を目にしながら、
伐採地に続く作業道を登って行く。
そして作業道の最高標高に達すると、
一段上にピークが見える。
これが四等三角点「本安平奥」だ。
「本安平奥」に対して、
「本安平」(二等三角点・215m)は、
この3.5kmほど北側にある。
「本安平奥」の三角点は、
濃い笹の中にあるので、
笹が雪をかぶったこの日はスルーした。
作業道を更に奥へと進んで行く。
この後は地形に沿って、
作業道がいくつもの蛇行を繰り返して伸びて行く。
その途中で木の間越しに、
「瑞穂ダム」でせき止められた湖が見えていた。
そしてやがて作業道は、
「本安平越林道」に吸い込まれる。
「本安平越林道」にのると、
車のタイヤ痕が残されていた。
ハンターだ!
まだ狩猟期間に入っていないのに進入してきた。
嫌な感じだ。
この後タイヤ痕を追うように、
「本安平越林道」を進んで行く。
すると路面の雪の上には血痕が見え始めた。
ハンターが猟期を無視して発砲している証拠だ!
「本安平越林道」に合流してから約2kmほどで、
「支安平奥」の基部に達した。
そしてわずかな藪漕ぎを経て、
三等三角点「支安平奥」。
このピークにはその都度3つのルートのいずれからか、
毎年登っている。
また、林道ゲートからこのピークまでは、
7kmちょっとあった。
そして下山を開始しようとすると、
何やらエンジン音のような音が聞こえてきた。
それはピークから眺める林道に現れ、
一旦停止した。
ハンターだ!
いや~な気分で眺めていると、
再び走り出した。
その方向は我々が戻る方向だった。
ハンターに会いたくないが、
仕方なく下山を開始。
復路は一貫して「本安平越林道」を歩いた。
雪の路面には血痕が続く。
復路もまた長い林道歩きで、いつハンターの車と交差するのか、
落ち着かなかった。
しかし、「支安平奥」のピークでその車を目にしただけで、
その後は一度も会わずに駐車地に戻った。
そして再び狩猟期間が記された貼り紙を確認。
やはり猟期は1月1日からとなっている。
どこの社会でもそうだが、
規則を守れない、
無視するという輩がいるものだ。
しかし、こういう質の悪いハンターの存在は、
直接命の危険にさらされる。
迷惑極まりない!
2024.11.23 『熊ノ頭』(クマノアタマ・162m) 小春日和ののどかな午後
先月の「勤労感謝の日」の朝、
厚真町で「仁達幌」を下山後、
あまりにも天気がいいので、
小春日和の中、
のんびりとそれを楽しみながら歩きたくて、
JR「安平駅」の裏手より、
「熊ノ頭」の取り付き点へと向かった。
地理院地図を見ると、
安平駅の南西側に「熊ノ頭山」(155m)というのがある。
こちらは「くまのかしらやま」で四等三角点を有し、
点名は「弾庫」(たまこ)。
近くに陸上自衛隊の弾薬庫があるからだろう。
そしてその「熊ノ頭山」の西側、
直線距離にして約2kmの位置に、
今回の「熊ノ頭」があり、
二等三角点を有する。
そして読み方は「くまのあたま」。
ただ、この三角点ピークに至るには、
ちょっと面倒なことがある。
と言うのも、
自衛隊の敷地内を通らなければいけないからだ。
このピークには数度立っているが、
私にもどこからどこまでが自衛隊の敷地なのか、
よくわからないで歩いて来た。
安平駅の西側で、
「安平川」に架かる「安平橋」を渡って林道に入った。
この砂利道が町道なのか林道なのか、
あるいは別の管理者の道路なのか、
全く分からない。
砂利道を走って行くと、
JRの「西早来信号場」を過ぎて更に進み、
同じくJR「第一追分トンネル」に行き当たる手前を駐車地とした。
この狭い道路のすぐ西側に、
自衛隊の検問所がある。
駐車地から少し歩き、
「第一追分トンネル」横で藪に入った。
しばらく笹の中を進む。
そして笹をかき分けて行くと、
突然登山道の様な刈りわけ道に出る。
これは送電線の作業道で、
前方の高みに見える、
送電線の鉄塔まではこの作業道を利用した。
鉄塔まで上がると、
林道が現れるので、
今度は林道を利用して進む。
また、この林道脇には2年前に伐採地が出現したので、
その中の作業道も歩いてみる。
小春日和の中で、
伐採地の風景を眺めながら歩くのはいい。
伐採地から林道に戻って歩を進めると、
これも突然だが、
広い車道に出る。
これはこのピークを始めて目指して後、
しばらくしてわかったことだが、
どうも自衛隊の道路らしい。
ただ、行きつく先には巨大アンテナが建ち、
そのアンテナ設備の保守点検用車両が、
利用することにもなっていると思われる。
広い車道歩きでは特に見るものもなく、
ただ淡々と歩を進める。
そして前方に巨大アンテナが見えるようになり、
それがだんだん近付いて、
最後は目の前にそそり立つ。
アンテナに向かって左手の、
一段高いところに三角点がある。
二等三角点「熊ノ頭」。
そこには有刺鉄線が張り巡らされているが、
この度はそれが下に落ちていた。
そして三角点標石の上を這っていた。
この有刺鉄線のこちら側が自衛隊の敷地なのか、
あるいは向こう側がそれなのか、
皆目見当がつかない。
下山はまた広い車道を淡々と歩く。
もう何度も歩いて来た道だが、
ここを車が走行するのを目にしたことがない。
広い車道から林道へ。
そして送電線の作業道を下り、
最後は小沢から薄い藪を抜けて、
駐車地へと続く林道に出た。
久しぶりのこの山もなかなか楽しかった。
それも天候が上々だったからに他ならない。
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