goo

2017.3.26 『鳥越山』(669m)~『樺戸山』(890m)~『隈根尻山』(971m)

 週一日の休日を近場の樺戸山地で過ごすべく、

昨日の終業後Hiromiを拾って浦臼に向かった。

貴重な休日ではあるが、酒もゆっくり飲みたい。

浦臼町の札的内川に沿う農道の除雪終点まで入って車中泊。

農道は二週間前に訪れた時よりかなり融雪が進み、

理想通りの位置まで入ることができた。

Hiromiは前日も職場の打ち上げ旅行で温泉泊だったため、

疲れて食事のあと眠り込んでしまった。

そういう時は無理して車中泊にしなくてもいいのによ~

 

 今朝は5時に起床。

女性は色々と準備に時間がかかる。

Hiromiの場合は起床してからスタートできるまでに、ちょうど1時間かかる。

これを短縮できればと思うが、なかなかそうもいかないのだろう。

 

 6時ちょうど、駐車地をスタート。

すぐ札的内川に沿う林道に入る。

二週間前、Toshiと重雪のラッセルに苦労したことがウソのように締まりきった雪面。

歩きやすくてトントン歩が進む。

空は青く晴れ渡り、林道から見る『844mP』が実に美しい。

林道には二週間前に我々がつけたトレースが、うっすらと残っていた。

林道から尾根に取り付き、急登を経て

7時50分、『鳥越山』。

いい天気だあ~

風もなく、大変穏やか。

しかしHiromiは、そんな風景を楽しむ間もなく先に進む。

今日は雪の状態が安定しているので、『樺戸山』から『844mP』を回って下山することにした。

このルートはHiromiも数年前に歩いている。

『鳥越山』からはアップダウンを繰り返し、

「784mP」を経て高度を上げて行く。

下部ではよく締まって歩きやすかった雪面も、

高度を上げると深雪状態のところが現れ、思うようには歩けない。

また、クレバスにも要注意!

そして9時ちょうど、『樺戸山』。

ここでそのまま『844mP』を目指す予定だったが、

西の『隈根尻山』側に足を踏み入れてみると、おっ!

スノーシューで下りられる。

ここは吹きさらしで、いつもガリガリ状態だ。

従ってピッケル、アイゼンが必要。

ただ、今はHiromiの50肩痛が激しく、

背負う荷物を極力少なくしているので、ピッケル、アイゼンは持参しなかった。

スノーシューで進めるならと、GO!

一旦深く下って登り返す。

かつてここに夏道が存在した頃、ここを登下降された経験がお有りの方には、

そのアップダウンの深さがお分かりいただけることと思う。

それが雪面となると、更に負荷が加わる。

しかしHiromiの筋力、心肺機能は強い。

登り返しをものともせず、

9時30分、『隈根尻山』。

この登りで暗い雲に覆われた一帯に日が差しだした。

私にとって積雪期の『隈根尻山』の頂上は二度目であるが、

今は夏道を伝って『樺戸山』から登れないことを思うと、

なんとも感慨深いものがある。

 

 Hiromiにとっては積雪期初登の『隈根尻山』であったが、

長居はせずに『樺戸山』に引き返した。

また深いアップダウンを経て。

『樺戸山』に戻ってからは、『844mP』に向かっての稜線歩きだ。

このルートは私のお気に入り。

遮るものがなく、常に視界が開けている。

思えば『鳥越山』から先はずうっと視界が開けていた。

わずか1,000mに満たない低山の稜線歩きをしているというのに、

これほど視界が開けっぱなしというところもなかなかない。

ただ新雪が溜まり、『844mP』までは、そこそこのラッセルを強いられた。

 

10時25分、『844mP』。

ここからの下りが問題だ。

狭く急な尾根に加え、クレバスがランダムに走っている。

それに一度はまってしまった。

Hiromiにはスノーシューを外させた。

そしてそれを下り終えると、今日はそのまま札的内川まで下ることにした。

上部はただひたすらスタスタ下った。

しかし高度を下げると雪が腐りだし、

ズボズボスノーシューを取られて四苦八苦。

やっとの思いで札的内川まで下っても、

腐った雪が続き、なかなか思うように進めない。

下山途中でHiromiに、「札的沢まで下ったら昼飯にするから」と伝えていたのだが、

落ち着かない腐れ雪に、落ち着くところまで歩こうと、

ただただ黙々と歩いた。

そして日当たりの良い林道まで歩くと、

表面は直射日光で融けているものの、安定して歩けるところとなり、

12時05分、川原で昼食タイム。

 

 空腹を満たしたあとはまた黙々と歩いて、

13時ちょうど、駐車地。

う~ん、実にいい山旅だったねえ・・・

江別市の我が家から1時間ちょっと走っただけで、

こんな素晴らしい山行ができることに、Hiromi共々感謝しかない。

夕張の山も好きだが、樺戸山地も存分に楽しませてくれる、

実に素晴らしい山域である。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

2017.3.20 『622mP』~『647mP』(夕張・小松)

 日曜の夜は石炭の歴史村近くで車中泊。

そして翌月曜の朝、また未踏の800m超峰を目指してスタートした。

従って予定した山行は表題とは違う。

結論として敗退であった。

 

 この日目指したのは『835m峰』~『832m峰』。

そのルートを小松より志幌加別川の支流を利用して、

尾根末端に取り付くこととした。

ところが沢沿いに進んでいくうちに沢筋があまりにも狭く、

雪が安定していると言っても崩壊の痕跡はそこらじゅうにあるわけで、

一人なら進めても、Hiromiをそれ以上の危険にさらすわけにはいかず、

一旦目の前の尾根を上がって様子見をすることにした。

この時点でこの日の予定は概ね敗退と決まった。

私のルート選定ミスだ。

しかし、そのままでは終われぬ。

次回のルート探索を開始。

樹木が密生しているため、

先を見通せないのがなんとももどかしい。

登っては下り、また登り返しては下って先を見通すことを繰り返す。

そんな中を強引に突破して登ることはできるが、

もうそんな気力はなかった。

そしておおよその地形判断ができた時点で引き返した。

引き返したとは言っても、また沢に下り立つのではなく、

雪崩の危険性がある沢を避けて歩くルート探索だ。

おあつらえ向きに、地形図にはない林道が現れた。

これを利用しながら、途中で『622mP』と『647mP』に立ち寄った。

『647mP』付近ではラーメンタイムをとり、

腹ごしらえをして更にルート探索を続けて下山。

昼近くになると南斜面は雪が腐り、

スノーシューを深く飲み込む。

Hiromiと二人してゴロンゴロンと、

腐れ雪との格闘を繰り返す。

しかし、この日の空はどこまでも、いつまでも青く澄んで、

ただ歩いているだけで気持ちがいい。

  結果として敗退ではあったが、新たなルートを開拓できたこと、

知りたかったところの地形を把握できたことで、

夕張大好き男の私としては、収穫の大きな山行となった。

 

 

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

2017.3.19 『836m峰』(夕張市、岩見沢市、三笠市境界)

 私の現在の勤め先が繁忙期に入り、これから4月いっぱい土曜日が出勤となる。

従って、今回世の中三連休ではあったが、私は日~月曜が休み。

そんな貴重な連休、また夕張でマニアックな山登りを楽しんだ。

 夕張市街地に隣接する山間部には、800m超級の山が8座存在する。

最近まで6座と思い込んでいたが、地形図をよく見ると、もう2座が加わった。

そしてその8座は、揃って800mを超えるものの、900mには満たないという不思議な統一性がある。

また、地形図に点名が表示されているものはない。

そんな夕張のマニアックな山を一つ一つつぶして歩きたいというのが、夕張大好き男の希望である。

8座中『850m峰』と『874m峰』の2座には既に複数回登っている。

今回は夕張の最も北側に位置し、岩見沢市と三笠市の境界となる『836.3m峰』に登ることにした。

この山を地形図で調べると、西の岩見沢市万字からと、

東の国道452号線からのルートが考えられる。

3月に入ったとは言ってもまだ積雪期ゆえ、駐車スペースの問題もある。

そこで、トンネル入り口には駐車帯があることを予測し、

国道452号線の「三夕トンネル」夕張側入口辺りからルートを選定することにした。

  日曜の朝、Hiromiと三夕トンネルに行ってみると、

狙い通りちゃんと除雪された広い駐車スペースがあって助かった。

  7時ちょうど、駐車地からそのまま入山し、西に向かう広い尾根に取り付いた。

その後尾根は蛇行を繰り返しながら、西へ南へと続いている。

登り始めて30分もすると、目指す『836m峰』が見えてきた。

地形図上の広い等高線間隔が示す通り、大変なだらかな斜面をもった山容だ。

尾根はアップダウンを繰り返す。

この山域に初めて足を踏み入れた私は目にする風景が新鮮で、

何とも幸福感に満たされた思いで歩を進める。

足元の雪はかなり締まって、先週樺戸山地でラッセルに苦労したことがうそのよう。

 スノーシューも春用の小さいものに替えた。

一か所細尾根となる部分があり、それを越えると急登を経て、

8時30分、「634mP」。

ここから見る『夕張岳』や『前岳』、そして『夕張マッターホルン』の迫力あること。

しばし見とれた後は一旦大きく下り、『836m峰』に向かって登り返す。

このルート中最もきついところだが、そう長くは続かず平坦な尾根に乗り上げる。

あとは美しい白樺林のゆるい傾斜を登り詰めると、

突然樹林帯を抜け、

9時30分、広々とした頂上に達した。

この頂上がとにかく広く、どこがピークなのかはっきりしない。

「きっとこの辺りだろう」と思われるところで記念撮影。

頂上からは万字の集落が見える。

また、夕張山地の主稜線にそびえる山々は樹木の陰で見えなくなっていた。

れに対し、夕張の『冷水山』や『三角山』などが、すぐ近くに見え、

ここもやはり夕張なんだと納得させられる。

 

 下山も申し分のない天候の中を楽しく歩いて、

12時ちょうど、駐車地。

この山は登りを4時間と想定したが、

思いのほか雪が締まって歩きやすかったので、短時間で登ることができた。

 

 まだ早い時間ではあったが、

夕張市内の800m超峰にまた一つ登ることができたという満足感を胸に、

「レースイの湯」へと車を走らせた。

しかしこの夜は車中泊のため、まだ入浴には時間が早く、

「レースイの湯」の広い駐車場で昼寝だ。

私は40分ほどで目覚めたが、

起こすまでいつまでも、あんぐりと口をあけたまま眠り続けるHiromiであった。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2017.3.12 今月も「乃々」と「虎」と「Sa~」がやって来た!

  昨日の日曜は「乃々の日」。

この春小学校2年生になる乃々だが、

乃々が2歳の頃より毎月一度、日曜の朝乃々を迎えに行き、

一日遊んで夕方送っていくことを繰り返してきた。

乃々は息子夫婦の子なんだが、両親は揃ってアパレル業界で働いているため、

土日に休みとなることがめったにない。

それでそんなことを始め、それを「乃々の日」と呼んできた。

しかし昨年の8月乃々に弟が生まれたので、

「乃々の日」とは言っていられなくなったな。

毎月一度の「乃々の日」も、今は乳飲み子の弟「虎」がおり、

そんな弟を抱えたママが育児休業中であることから、ここのところ一緒にやって来る。

 

 昨日の朝、札幌中心部の賃貸住宅へ迎えに行き、

車に乗るなり虎をあやすと、思いっきりニコッ!

虎は本当に愛想がいい。

この「乃々の日」は、まずスーパーに寄って弁当を買う。

各々好きなものをカゴに入れる。

乃々は納豆巻きが大好きなので、それは外せない。

それと、おにぎりは中味が塩昆布。

なんとも年寄り臭いものを好むものだ。

そんな弁当を買って、夏は外で食べるが、それ以外は車の中か我が家。

昨日は午前中我が家で遊んだので、弁当類の昼食を食べてから外に出かけた。

もう積雪期も過ぎつつあり、このジジとの雪遊びはこれが最後となる。

雪が白く綺麗なところに出かけて、遊んだ遊んだ!

子供は雪遊びが大好きだ。

しかし、乃々は札幌の中心部に住んでいるため、自由に転がって遊ぶ場所がない。

だから、思う存分発散した。

雪に埋めてくれというから埋めてやったら自力で脱出できず、

「ジジたすけて~っ!」。

雪の壁を登らせると、途中で見つけた隙間に頭を潜り込ませて小さなつららを探す。

本当に子供らしい姿を見てホッとするジジだ。

 

 楽しい時間はまたたく間に過ぎ、夕方送って行く途中、車の中で乃々と虎は寝てしまった。

めんこいねえ・・・

また、息子の嫁の「Sa~」だが、これまでは息子を交えてしか訪れたことがなかった。

それが先月の「乃々の日」に、初めて息子不在でやってきた。

すると、なんかひとなつっこくていい感じなのよねえ。

それまでは、どうにも一歩踏み込めないかたいところがあった。

今回は二度目で、更に打ち解けた感じ。

そんなSa~を見ていると、親としてはだんだんめんこくなるんだわ。

そんなことも含め、ババと二人きりに戻った夕食のテーブルで、

「今日はいい日だったなあ~」と締めくくった。

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2017.3.11 『鳥越山』(669m)

 この週末は今日(土曜)だけの山行だ。

昨日の終業後、ひとりで浦臼町へ移動した。

札的内川に沿う農道の除雪終点で車中泊。

19時過ぎに着いて酒を飲み始めると、Toshiからメールが入った。

少々のやりとりの末、今朝現地で合流してくることになった。

浦臼に着いてすぐに感じたのだが、この一週間でかなりの降雪があったようだ。

一人ではラッセルを持て余しそうだったので、ちょうどよかった。

 

 今朝6時ちょっと前に合流したToshiと、

6時05分、駐車地をスタート。

少し農道を歩き、田から林道に入った。

そして感じた、「こりゃまずいぞ~」。

雪が深い。

そして重い。

そんな雪がスノーシューをズブズブ飲み込む。

通常3月も中旬となると雪が締まってきて、

スノーシューを大型から小型に替える。

しかし今日は積雪状態を見て大型のものを使用したのだが、

全く歯が立たない。

Toshiとラッセルを交代しながら歩を進めるも、さっぱり進まない。

林道から尾根に取り付き、傾斜が増すと更にきつくなる。

そんな状況での急登のきついこと。

このルート中最も長い急登でラッセルを担当した私は、それを乗り切って参った。

久々にバテバテ。

水をガブガブ飲む。

そうして水をがぶ飲みするときは調子が悪い時だ。

最初から調子が悪かったのか、急登のラッセルで調子を崩したのか・・・

従って、その後のラッセルはToshiの方が長くなった。

きつい登りも澄み切った青空が支えだったが、

頂上を目前にしてにわかにガスが湧き出した。

辺りの山々がみるみる見えなくなっていく。

それでも最後はToshiのラッセルで頑張り、

9時25分、頂上。

積雪の条件がよければ2時間ほどで登れるのだが。

 

 実は本日の山行予定は、これで終わりではなかった。

この先のピークから南に伸びる尾根に乗り、『三角山』(708m)を往復する予定だった。

結果はここでリタイア。

積雪の状態がここまで悪くては時間と体力の消耗が激しくて無理だ。

頂上直下の平坦なところで早い昼食とし、下山を開始した。

下山は下山で、サラサラ雪のトレースなら楽に下れるものを、

既に力がついてきた太陽光線に照らされたトレースは、

雪が硬くなるのが早い上に、スノーシューに雪団子をつける。

これが重たくて辛い。

時折ストックで叩き落とすのだが、数歩歩くとまた着く。

それでも淡々と下って、

11時10分、駐車地。

当初の目的を全うすることができず、辛い山登りではあったが、

空は晴れ、風もなく、いい山日和に恵まれたことに感謝して帰途に着いた。

 

※皆さん、このブログのブックマーに登録しているToshiの「坂の上の雲」が、しばらくアップできないことになってしまいました。

今日の山行を終えて帰宅し、パソコンの電源を入れてから調子が悪く、使用不能になったそう。

従って、Toshiが撮ってくれた私の写真も送られてこない、というわけです。

 

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

2017.3.5 『874m峰』(夕張・小松)

 

 由仁町から東の夕張方向に目をやると、

山容が特徴的な『冷水山』と『鳩ノ巣山』が見える。

そしてこの両山の間に奥まって見えるのが『874m峰』である。

地形図に点名はなく、「873.6m」と記されている。

この山も前日の『754m峰』同様、以前『鬼首山』からその姿を見て登ってみたいと思った。

夕張山地の主稜線から離れた、夕張市街地に隣接する山々の中では最も標高が高い。

そんな『874m峰』には昨春ルートを開拓して登った。

しかし天候がパッとせず、頂上からは何も見えなかった。

それで今回Hiromiを連れて登ることにした。

 

 昨日(日曜)の朝Hiromiを迎えに行き、夕張に向かった。

実は10日ほど前にもMocchanとこの山を目指している。

ところが尾根を一本間違えたことが尾を引き、結局敗退した。

ただ、その日は湿った雪が降り続き、Mocchanには悪いが、

失敗したのがそんな日で良かったかなと・・・

 

今回行ってみると、前回あった駐車スペースがない。

その後降り続いた雪で埋まっていた。

それで少し手前に場所を見つけ、スコップで雪をかき、駐車スペースを確保して

7時50分、スタート。

旧「石炭の歴史村」の荒れ果てた姿を目にしながら、志幌加別川支流に沿う林道を入っていく。

今は林道という他ない道路ではあるが、

夕張が炭都として栄えし頃は、立派な道路だったのだろう、

と想像させてくれる廃屋や閉ざされた坑道跡がその奥にある。

そんな廃屋を横目で見ながら奥へ進む。

そしてコンクリートで閉ざされた坑道跡を過ぎると林道は消え、

沢筋をスノーブリッジを利用しながら渡渉を重ねて進む。

沢筋は雪崩が集中するため、雪が安定していなければ危険だ。

この時はこのところの暖気で緩んだ雪が冷えて固まり、安定した状態だった。

この沢からいずれ左岸に取り付いて登るのだが、

断崖が続きなかなか登れそうなところが見当たらない。

そんな中、9時ちょうど、ようやく現れた急斜面を登る。

これが南に伸びる尾根で、これを利用して深部を目指す。

尾根の頭に上がると、左手(東)に目指す『874m峰』がどっしりとした姿を現す。

そんな姿を木の間越しに見ながら尾根を南進。

そしてCo.600辺りで東に向かう尾根に乗り換える。

ところがここでミスをした。

この辺りは南進する尾根も、東に伸びる尾根も幅が広く、

樹木が密生して遠くを見通せない。

それでうっかりそのまま南進してしまった。

その後尾根の標高が落ちだしたので間違いに気付き、戻って修正。

約30分のロス。

それからは前日降り積もった新雪が徐々に深さを増し、

前方に『874m峰』が姿を現す頃は結構なラッセルを強いられていた。

それでも目の前にその姿を見ると、士気は上がる。

遠くからこの山を見てもはっきりわかるその斜面に出ると、

背後の視界がいっぺんに開け、遮るもののない絶景が広がった。

これよ、これが見たかったのよねえ~

ただ、現在激しい肩痛(五十肩)に見舞われているHiromiは、

きついラッセルで余裕がなくなってきた。

「おい、写真撮るから前行けや」

「まじっすかぁ~っ!?」

Hiromiがそんな弱音じみた言葉を漏らすのは珍しい。

しかし、歩を出せばいつかは頂上に達する。

11時10分、頂上。

そこからは前日登った『754m峰』もくっきり見えて、感動に拍車をかける。

そんな光景を目にして気をよくしたHiromiが思わず、

「この勢いで今日もサイゼリヤ行くかい!?」(前日の土曜もサイゼリヤで飲んだ)。

 

 素晴らしい風景をしっかり記憶と写真に収めて下山開始。

途中の樹林帯で昼食を摂り、スタスタ下って、

13時20分、駐車地。

そのまま近くの「レースイの湯」に向かったが、

「夕張国際映画祭」の関係か、駐車場が満杯で警備員もいた

そんな光景を目にすると入浴意欲も失せ、そのまま帰途に着いた。

そしてToshiに連絡し、この夜も心地よい疲労を感じながら、うまいワインを飲んだ。

大好きな夕張の山で過ごした二日間。

Hiromiと二人して、楽しかったなあ~

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2017.3.4 『754m峰』(夕張・真谷地)

 

 『754m峰』、この山の存在を知る人はほとんどいないだろう。

夕張市の『鬼首山』に登り、東の方に目をやると、

真谷地の奥にこの山の頂上部がポツンと、周りの山々より高い位置に飛び出して見える。

私はその静かで奥ゆかしい姿を最初に目にした時から、

この山が気になってしょうがなかったが、誰も目もくれないだろう。

そんな気になるピークを地形図で見てみると、

点名はないが、「754.3m」と記されている。

それで登ってみたいと思ってから数年が過ぎた。

今回は天候を含めた諸条件が重なって挑戦することとなった。

 

 今日はHiromiの肩痛の様子を見ながらの山行だ。

今朝HiromiとMocchanが我が家に集合し、私の車で出発。

先日の偵察登山を実践に移すべく、再び夕張市登川から北に伸びる尾根に取り付いた。

 

 7時25分、登川の駐車地をスタート。

スタートと同時にホロカクルキ川に架かる古い橋を渡り、対面の尾根に取り付く。

少し登ると作業道が現れるので、しばらくはそれを利用して高度を上げる。

しかし長くは続かず、作業道は下降して行く。

作業道を離れて北へ伸びる急な尾根上を登る。

これを登りきると一旦平坦地となる。

そして木の間越しに目指す『754m峰』がその姿を現す。

なんとも登行意欲を掻き立てられる姿。

そして尾根歩きは楽しい。

HiromiとMocchanも実に楽しそう。

ただ、尾根歩きであるから、楽しいと言ってもアップダウンがなかなかきつい。

急な尾根の登りにもしばしば直面する。

傾斜が緩い箇所は、このところの暖気て融けた雪が冷えて強力に固まったため歩きやすいが、

斜度が増すと圧力不足で足元がグサグサ崩れる。

そんなアップダウンをいくつも越えて、

頂上手前の「710mP」への登りで、初めて背後の視界が大きく開け、

南北に細長い夕張市と、その向こうに『鬼首山』が見える。

思わず記念撮影をしたくなるポイントだ。

そしてそのあとは一旦深く下って、『754m峰』の頂上に向かって登り返す。

ここも斜度のあるなかなかきつい登りだが、心はもうルンルン!

 

 10時20分、『754m峰』。

頂上は、いや頂上部全体が白樺に覆われていた。

こんな頂上部をもつ山は初めてだ。

従って、遠くの見通しは効きにくいが、白い白樺林が美しい。

う~ん、長年温めてきた計画を全うできて満足!

そんな頂上ではチラチラと雪が降りだした。

なんとも絶妙のタイミング。

登路でまずまずの天候だったことに感謝し、下山を開始。

この下山ではHiromiが速い、速い!

Mocchanを置いてどんどん尾根のアップダウンを越えて行く。

遠ざかって行くその姿を見てMocchan、「はやい~っ!」

Hiromiというやつは、先日Mocchanにアップルパイをもらった時は、

「Mocchanていい人だなあ」って言ってたのに、

そんなことはもう忘れてMocchanを置いていってしまう。

しかしなあ、Hiromiは速くなった。

そしてMocchanも随分体力が向上した。

去年の夏、原始ヶ原から『富良野岳』に登ったときは、我々に着いて来られなくて、

この先一体どうなるものかと心配したものだ。

  途中の風が来ないところで昼食を摂り、

またHiromiに引っ張られながら下って、

12時40分、駐車地。

下山後、「ユーパロの湯」で汗を流して帰途に着いた。

今日も3人揃って大満足の山行なり!

 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )